【8304】株価下落で割安&高配当利回り銘柄となっている『あおぞら銀行』の今後の株価を業績とテクニカル面から予想する。

株価下落で割安&高配当利回り銘柄となっている『あおぞら銀行』の今後の株価を業績とテクニカル面から予想する。

あおぞら銀行は東証屈指の高配当で個人に人気の銀行銘柄です。

また、充実した株主優待も人気の秘訣になっています。

今回はファンダメンタルとテクニカル両面からあおぞら銀行の今後の株価推移を分析していきたいと思います。

 

■ 投資判断基準:年内様子見

以下の点を総合的に勘案し「売り」と判断。

■ テクニカルからの判断

▷ Wトップを形成し、直近天井を打っていること。

▷ トレンドブレイクを起こしており、売りトレンドに転換していること。

■ 業績見通し:

▷ 19年3月期の連結経常利益は前の期比17.6%減の477億円、しかし20年3月期は前期比6.7%増の510億円に伸びる見通し

■ 各種指標

▷ ROEが2009年を底としてV字回復中

▷ 予想PBRは8.4倍、予想PBRも0.69倍と割安水準。

■ 他社との比較:

▷ 競合と比較し、高配当で業績もよい。

■ 株主還元策の動向:

▷ 2円増配で株主還元に積極的。

 

【企業情報】あおぞら銀行とは?

あおぞら銀行の起源は1998年に経営破綻した日本債券信用銀行です。

経営破綻した日本債券銀行が2000年にソフトバンクグループ・オリックス・東京海上火災保険が組成した投資ファンドへ売却され、商号を変更した銀行です。

2006年に普通銀行に転換し現体制になっています。

あおぞら銀行は下記のようなユニークな特徴があります。

≪あおぞら銀行の特徴≫

  • 店頭での営業時間は、一部を除き17時まで営業
  • 定期預金取引は原則100万円以上
  • 総合口座規定がない
  • 都会のオアシス」をコンセプトに、オアシスの自然をイメージした店舗づくりを行っている

 

過去10年の業績推移(PL)

ここではあおぞら銀行の過去10年間の業績推移を見ていきます。

あおぞら銀行の業績推移

 

あおぞら銀行の売上高は118,109百万円~201,019百万円で推移しています。

2013年にはマイナス金利導入による金融機関の業績悪化の影響を受けて、売上高が減少しましたが、近年は回復傾向にあります。

比較して経常利益は広い幅値で動いています。

2009年リーマンショックの影響を受けて、-232,053百万円までに大幅に悪化しました。

しかし、そこからV字回復し、2015年には59,671百万円まで回復しています。

 

あおぞら銀行の2019年3月期決算分析

あおぞら銀行が5月16日に発表した決算によると、19年3月期の連結経常利益は前の期比17.6%減の477億円。

しかし20年3月期は前期比6.7%増の510億円に伸びる見通しであると公表しています。

配当に関しては、前期の期末配当を34円、今期は前期比2円増の通年156円に増配するとしています。

2019年6月8日時点での株価2646円から考えると予想配当利回りは約6%という高配当銘柄ですね。

株価の下落で徐々に配当利回りが上昇しているのが読み取れますね。

あおぞら銀行の予想配当利回りの推移

 

あおぞら銀行のROEROA

あおぞら銀行のROE-34.41%10.75%と経常利益同様、かなり大きな幅で動いていることがわかります。

あおぞら銀行のROEとROA

 

しかし直近4年間は日本の東証一部の平均値である8%を超えて推移していることから安定感が出てきているといえます。

またあおぞら銀行のROAも-3.99%~1.25%とかなり大きな幅で動いていることがわかります。

しかしROAは日本の東証一部の平均値である2%を過去10年で一度も超えたことはありません。

 

あおぞら銀行の経営方針

それではあおぞら銀行の経営方針についてみていきたいと思います。

あおぞら銀行の経営指針

あおぞら銀行

 

あおぞら銀行の3つの経営方針

ⅰ.ユニークで専門性のあるビジネスモデルの構築

あおぞら銀行の「全国的に支店網を持つコンパクトで中立的な銀行」という特色を生かし、付加価値の高い金融サービスを提供すること。

 

ⅱ.公的資金によって再生を果たした銀行としての社会的責務を果たすこと

公的資金によって再生を果たした銀行の責務として、二度と信用不安を惹起させないよう、リスク管理態勢の構築と金融機関としての健全性の維持に努めること。

 

ⅲ.株主の負託に応える持続的な企業価値の向上

中長期にわたる持続的な企業価値の向上と安定的な株主への利益還元を追求すること。

 

あおぞら銀行の3つの経営方針から、ユニークな営業方針や、東証でもトップクラスの高配当を理解することができます。

あおぞら銀行の配当利回り

参考:東証一部配当利回りトップ10

上記は「東証一部配当利回りトップ10」です。あおぞら銀行は7位と東証屈指の高配当であることがわかります。

 

【株の配当金生活に必須の全知識】失敗しないおすすめ高配当・優良銘柄(日本・米国)も一挙に紹介!

2019.07.04

あおぞら銀行のテクニカル分析

ここではあおぞら銀行は買いか売りかをテクニカル的な側面から分析していきたいと思います。

あおぞら銀行の過去10年の株価推移

リーマンショックから順調に推移してきたあおぞら銀行の株価です。

あおぞら銀行の過去10年チャート

 

2016年にトレンド転換していることが上記のトレンドラインからはっきりと見て取れます。

トレンド転換後、いったん持ち直しはしましたが日経平均株価に連動することなく、

株価が下落の一途をたどっています。

月足チャートからの考察

まずは月足から見ていきましょう。

あおぞらの月足チャートからのテクニカル分析

 

上記はあおぞら銀行の月足チャートです。複数の点から、直近天井を打ったと判断できます。

・典型的なWトップ

Wトップは典型的な天井サインです。あおぞら銀行では4,900円と4,660円でWトップを形成しています。

しかも、ネックラインが3,050円であることから、かなり深く掘り下げる可能性があります。

数値ターゲットは1,500~2,000円あたりと推測されます。

 

・トレンドライン割れ

上記でも指摘しましたが、あおぞら銀行はトレンドラインを下にブレイクしています。

このことからトレンドが上昇トレンドから下降トレンドに転換したということができます。

 

週足からの考察

次に週足からの考察です。

あおぞら銀行の週足チャート

 

上記はあおぞら銀行の週足チャートです。

完全に雲(上値抵抗、ピンクの部分)に抑え込まれています。

また今後雲は3500円~3800円付近で分厚くなることが見て取れます。

よって、しばらくは弱含みで株価が推移すると考えられます。

 

テクニカルから見たあおぞら銀行

長期足である、月足チャートで天井サインが出てしまっているため、数年は下落&横ばいで株価が推移すると考えられます。

よって、テクニカル的にあおぞら銀行は「売り」であると判断できます。

 

あおぞら銀行の競合他社比較

あおぞら銀行(8304)を同業である以下金融グループと比較していきたいと思います。

  • 三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306)
  • 三井住友フィナンシャルグループ(8316)
  • みずほフィナンシャルグループ(8411)

 

 あおぞら銀みずほFG三菱UFJFG三井住友FG
PER8.4 倍8.3 倍- 倍7.5 倍
PBR0.69 倍0.45 倍0.40 倍0.49 倍
配当利回り5.91%4.88%4.99%4.76%
ROE8.06%1.10%5.39%6.75%
ROA0.69%0.05%0.28%0.36%

 

PERとPBR

まずPERですが、日経平均株価のPERが13~14倍です。

一方、あおぞら銀行は8.4倍、みずほフィナンシャルグループは8.3倍、三井住友フィナンシャルグループは7.5倍となっています。

銀行セクターは割安の傾向があることがわかります。

次にPBRですが、日経の大型株の平均値が2倍です。

同様に、あおぞら銀行0.69倍、みずほ0.45倍、三菱UFJ0.40 倍三井住友0.49倍と銀行セクター全体が割安なことがわかります。

しかし、メガバンク3行はすべてPBRが0.5倍を切っていることから比較するとあおぞら銀行は同業他社比でPBRが高いことがわかります。

 

配当利回り

銀行セクターの配当利回りは株価の下落を主因として高くなっています。

  • あおぞら銀行:5.91%
  • 三菱UFJフィナンシャルグループ:4.99%
  • 三井住友フィナンシャルグループ:4.76%
  • みずほフィナンシャルグループ:4.88%

中でもあおぞら銀行は5.91%と群を抜いていますね。

株主優待

株主優待があるのはあおぞら銀行だけになっています。

権利確定月3月末日・6月末日・9月末日・12月末日の年4回
最低投資金額264,600円
優待内容・円定期預金:新規資金にて500万円以上入金時、一律3,000円の商品券

・金融商品仲介業務取扱商品:購入金額100万円につき2,000円の商品券

・投資信託:購入金額100万円につき2,000円の商品券

 

決算予測の比較

<<ⅰ.あおぞら銀行>>

19年3月期の連結経常利益は前の期比17.6%減の477億円、しかし20年3月期は前期比6.7%増の510億円に伸びる見通し。

 

<<ⅱ.みずほフィナンシャルグループ>>

19年3月期の連結最終利益は前の期比83.3%減の965億円、20年3月期は前期比4.9倍の4700億円にV字回復する見通し。

 

<<ⅲ.三菱UFJフィナンシャル・グループ>>

19年3月期の連結経常利益は前の期比7.8%減の1兆3480億円に減少。20年は非開示。

 

<<ⅳ.三井住友フィナンシャルグループ>>

19年3月期の連結最終利益は前の期比1.0%減の7266億円、20年3月期も前期比3.7%減の7000億円に減る見通し。

2019年の銀行セクターの業績はかなり悪いことがわかります。

その中であおぞら銀行は健闘しているといってよいでしょう。

 

競合他社比較総合

業績・配当利回り・株主優待から考えて、あおぞら銀行一択です。

テクニカル面で下落トレンドが落ち着いたら、拾っていきたい銘柄であるといえます。

 

まとめ

今回はファンダメンタルとテクニカル両面からあおぞら銀行の今後の株価推移を分析してきました。

あおぞら銀行はテクニカル的に、現在「売り」判断です。戻りをたたいていくような投資方法が効果的といえます。

反面東証でもトップクラスを誇る高配当は魅力的です。底を狙って、買いを入れたい銘柄であるといえます。

 

■ 投資判断基準:年内様子見

以下の点を総合的に勘案し「売り」と判断。

■ テクニカルからの判断

▷ Wトップを形成し、直近天井を打っていること。

▷ トレンドブレイクを起こしており、売りトレンドに転換していること。

■ 業績見通し:

▷ 19年3月期の連結経常利益は前の期比17.6%減の477億円、しかし20年3月期は前期比6.7%増の510億円に伸びる見通し

■ 各種指標

▷ ROEが2009年を底としてV字回復中

▷ 予想PBRは8.4倍、予想PBRも0.69倍と割安水準。

■ 他社との比較:

▷ 競合と比較し、高配当で業績もよい。

■ 株主還元策の動向:

▷ 2円増配で株主還元に積極的。

 

 

以上、【8304】株価下落で割安&高配当利回り銘柄となっている『あおぞら銀行』の今後の株価を業績とテクニカル面から予想する。…でした。

 

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2019.09.10

 




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マネリテ!編集部は東京大学経済学部卒の証券アナリストを中心とした金融知識が豊富なメンバーが株式投資初心者に向けて有益な情報を提供しています。株式投資を行う意義から基本用語、おすすめのネット証券・投資先情報をお伝えするメディアです。日本人の金融リテラシーの向上と明るい未来を目指しています。