クレジットカードや電子決済など、現金を用いないキャッシュレス決済が世界的に急速に普及しています。
日本国内でもこれに追随する動きが本格化し新サービスが続々登場していますね。

今回は、今後の株価上昇を見込めるキャッシュレス関連株の本命にスポットライトを当てていきます。

Contents
キャッシュレス関連株①:電算システム(3630)
1967年に設立し、東証一部上場の老舗企業として知られる電算システム。
電算システムってどんな企業??
情報処理サービスの開発企業としては中堅規模ですが、その事業内容は極めて革新的です。
現在も主力業務の一つに据えている払込票決済を始めとする収納代行業においてパイオニア的存在です。

これまでに取引の機会を持った事業者の総数は5,000社を凌駕しております。
抜群の実績を持つ企業として、事業者の間ではあまりにも有名な存在です。
キャッシュレス決済においては、モバイル決済サービスの「モバライ☆DSK」を開発しています。

自宅から決済を行える利便性の良さが高い評価を受けていますね。
払込票に記されたQRコードから電子マネーやネットバンク、クレジットカード決済ができる手軽さが売りです。
今後、多くの事業者に採用される可能性は十二分にあります。
電算システムの業績推移
電算システムの売上高と利益水準は以下の通りです。

決算期 | 売上高 | 営業利益 | 経常利益 | 純利益 | EPS |
2007/12 | 16,099 | 841 | 861 | 394 | 40.3円 |
2008/12 | 16,872 | 1,017 | 1,013 | 563 | 57.5円 |
2009/12 | 16,785 | 586 | 603 | 324 | 33.1円 |
2010/12 | 19,153 | 788 | 802 | 422 | 43.1円 |
2011/12 | 21,027 | 815 | 829 | 450 | 46.0円 |
2012/12 | 23,369 | 903 | 928 | 516 | 52.7円 |
2013/12 | 24,559 | 1,016 | 1,021 | 593 | 60.6円 |
2014/12 | 26,494 | 1,154 | 1,163 | 685 | 70.0円 |
2015/12 | 28,956 | 1,042 | 1,071 | 660 | 67.5円 |
2016/12 | 30,369 | 1,125 | 1,157 | 732 | 74.8円 |
2017/12 | 33,545 | 1,297 | 1,336 | 821 | 83.9円 |
2018/12 | 36,576 | 1,668 | 1,720 | 1,020 | 104.2円 |
2019/12 | 40,202 | 2,268 | 2,338 | 1,559 | 159.3円 |
2020/12予 | 44,000 | 2,385 | 2,430 | 1,622 | 165.8円 |
売上高と利益ともに右肩あがりの綺麗な成長をみせていますね。

電算システムの株価と値動き
電算システムの株価は2020年2月14日時点で2,704円となっております。
出来高は連日5万株前後であることから、決して流動性が高い銘柄とは言えません。

しかしチャートは比較的安定する傾向にあり、2019年9月から2020年2月までの期間に限ると、
2,700~3,000円のレンジ内でしか売買が行われていない様子です。
2018年11月頃までは、2,000円台前半を推移していました。
それ以降の株価急上昇はキャッシュレス決済の影響を強く受けていることは間違いありません。
キャッシュレス決済が現在よりも浸透すれば、企業としての価値をさらに高めることも予想されます。
キャッシュレス関連株②:LINE(3938)
今や日本人にとって欠かすことのできないコミュニケーションアプリを提供しているLINE。
LINEはキャッシュレス関連株における本命の一つです。
利用者が急拡大を見せるLINE PAY
LINEでは、スマホ決済アプリとして独自サービスの「LINE Pay」を運用しています。

LINEのアクティブユーザーは月間でも8000万人に到達しております。
極めて馴染み深いアプリであるため、LINE Payの発展にも期待することができます。
前述したキャンペーンによる先行投資の影響で営業赤字も生まれています。
しかし、浸透し好転すれば一気に普及したとしても不思議ではありません。
LINEの業績は先行投資で大幅赤字
LINEは直近は先行投資の費用が嵩んだこともあり、大幅な赤字となっています。
しかし、本業のLINEからの売上は拡大傾向が継続しており、LINE Payの収益貢献で跳ねる可能性が高い状況となっています。

決算期 | 売上高 | 営業利益 | 経常利益 | 純利益 |
2014/12 I | 86,366 | 6,415 | 6,262 | 4,206 |
2015/12 I | 120,669 | -9,524 | -12,033 | -7,581 |
2016/12 I | 140,704 | 19,897 | 17,990 | 6,763 |
2017/12 I | 167,147 | 25,078 | 18,145 | 8,078 |
2018/12 I | 207,182 | 16,110 | 3,354 | -3,718 |
2019/12 I | 227,485 | -38,997 | -51,616 | -46,888 |

LINEの株価と値動き
LINEの株価は2020年2月14日時点で5,370円となっております。
いわゆる値嵩株の仲間入りを果たす勢いの銘柄ですが、連日20万株前後の出来高を生み出しています。
ここ数ヶ月は5,300円前後からほとんど値を動かしていません。
2019年11月初旬から下旬にかけて、株価4,000円から急上昇させた実績を持ちます。

例外的に値を下げるタイミングはありますが、上場以来4,000~5,000円を推移し続けている銘柄です。

時代に合わせて新しい取り組みを次々と実行に移している企業です。
ヒットが続けばさらに大化けするポテンシャルを秘めています。
キャッシュレス関連株③:メディアシーク(4824)
東証マザーズに上場しているメディアシークもキャシュレス銘柄の一角をなします。
メディアシークの業容とは??
スマホから利用できるバーコードリーダーの開発技術に長けておりQRコードに関連するアプリ開発も手掛けています。
キャッシュレス決済においてはセキュリティの強化が最大の課題となっています。
対策可能なシステム作りができるメディアシークは注目株の筆頭です。
既に99%の確率で偽造QRコードを見破れるシステムの開発も完了しております。
キャッシュレスの守護神としての活躍にも期待できる存在と言えるでしょう。
キャッシュレス決済の普及に伴って需要が増していく銘柄を見つけたい場合には、是非とも注目しておきたい会社です。
メディアシークの業績は不安定
メディアシークの業績は安定しておらず黒字と赤字を繰り替えしております。

売上高 | 営業利益 | 経常利益 | 純利益 | |
2007/07 | 1,686 | -80 | 44 | 11 |
2008/07 | 2,081 | 127 | 102 | 57 |
2009/07 | 2,037 | 16 | 58 | 42 |
2010/07 | 1,956 | 104 | 57 | 29 |
2011/07 | 1,716 | 24 | 28 | -11 |
2012/07 | 1,434 | -141 | -140 | -226 |
2013/07 | 1,376 | -83 | 26 | 2 |
2014/07 | 1,472 | -68 | -27 | -110 |
2015/07 | 1,208 | -205 | 29 | 54 |
2016/07 | 1,363 | 6 | 63 | 46 |
2017/07 | 1,527 | -14 | 100 | 59 |
2018/07 | 1,502 | -173 | -117 | -88 |
2019/07 | 1,856 | -128 | -84 | -95 |
2020/07予 | 2,461 | 106 | 119 | 56 |
メディアシークの株価と値動き
メディアシークの株価は2020年2月14日時点で610円を付けております。
中型株であることから一般投資家にとっても保有しやすい銘柄になっています。
過去1年間のチャートを見てみると、600~900円というレンジではあります。
しかし、何度となく上下動を繰り返していることが特徴的です。


キャッシュレス関連株として長期保有するにも面白い銘柄ではありますが、
数ヶ月単位で売買を繰り返す投資法でも稼ぐチャンスがあります。
特に現在はチャート上では安値圏にある銘柄ですから、反転したタイミングを見計らって買い注文を入れてみても良いでしょう。
キャッシュレス関連株④:インテリジェントウェイブ(4847)
続いて紹介するのは2001年に上場し、現在は東証一部に属するインテリジェントウェイブです。
インテリジェントウェイブの業容とは?
カード決済システムの運用において国内首位に立つ大日本印刷傘下の企業です。
日本社会におけるキャッシュレス決済ではクレジットカードを紐付ける利用者が多くなることは確実です。
インテリジェントウェイブはリアルタイムのカード取引の処理の第一人者としての地位を確立しています。
当社の事業は、システム開発とシステム製品(ハードウェア、ソフトウェア)販売によって構成されます。
当社の情報処理技術は、主にクレジットカード決済のオンラインシステムに使われており、24時間365日、リアルタイムで確実なカード取引の処理に利用されています。
また、自社製パッケージソフトウェアを中心にして顧客の業務システムを開発し、保守することが当社のシステム開発の特長です。
特にクレジットカードの決済処理システムの分野では、国内トップのシェアをもつ自社製パッケージソフトウェアNET+1(ネットプラスワン)を保有しており、カード会社向けのオンラインシステムの中核として使われています。参照:インテリジェントウェイブ

インテリジェントウェイブの業績推移
インテリジェントウェイブは5年ほど前から業績はV字回復を行い急成長を遂げています。

売上高 | 営業利益 | 経常利益 | 純利益 | EPS | |
2007/06 | 6,367 | 389 | 407 | -295 | -円 |
2008/06 | 6,695 | 417 | 403 | -5 | -円 |
2009/06 | 5,527 | 228 | 235 | 187 | 7.1円 |
2010/06 | 4,956 | 358 | 387 | 211 | 8.0円 |
2011/06 | 4,762 | 321 | 341 | 129 | 4.9円 |
2012/06 | 5,241 | 131 | 154 | 270 | 10.3円 |
2013/06 | 5,870 | -677 | -587 | -349 | -円 |
2014/06 | 6,558 | 145 | 183 | 86 | 3.3円 |
2015/06 | 6,160 | 484 | 490 | 471 | 18.0円 |
2016/06 | 7,206 | 714 | 730 | 478 | 18.2円 |
2017/06 | 8,469 | 702 | 766 | 547 | 20.8円 |
2018/06 | 10,603 | 547 | 573 | 377 | 14.4円 |
2019/06 | 10,443 | 921 | 953 | 683 | 26.0円 |
2020/06予 | 10,600 | 1,000 | 1,040 | 720 | 27.4円 |

インテリジェントウェイブの株価と値動き
インテリジェントウェイブの株価は、2020年2月14日の時点で766円となっております。
出来高は軒並み10万株以上であることから一定の流動性を持っています。
一時期は1,000円を上回る株価を付けていました。
現在は強い上昇トレンドがひと段落し、揉み合いながら上を目指すという展開です。

インテリジェントウェイブは、2017年と2018年の春ごろに株価を大きく伸ばしています。
これはキャッシュレス関連株として認識されたためと考えるのが自然でしょう。
一時期のキャッシュレスブームが下火を迎えているにも関わらず、
暴落することなく安定した株価をキープしていることも安心材料です。
サラリーマンでも投資対象に加えられる株価の銘柄ですから、買い候補として優先すべき銘柄として捉えても問題ありません。
キャッシュレス関連株⑤:スマレジ(4431)
スマレジは2013年の設立からわずか6年で東証マザーズへの上場を果たしました。
スマレジが提供するサービスとは?
クラウドPOSレジの「スマレジ」を看板商品に据えてシェア率を上昇させています。
スマレジでは、スマホに表示されたQRコードをスキャンするだけで決済を完了させるシステムを導入しております。
キャッシュレス関連株として要注目の存在です。
キャッシュレスの需要増に伴って会社の価値が上昇することが予想されております。
関連株の中でも成長著しい新興株に投資したい方には特に向いた銘柄になっています。
右肩あがりのスマレジの業績推移
スマレジの業績は堅調で売上高、利益ともに毎年上昇しています。

売上高 | 営業利益 | 経常利益 | 純利益 | EPS | |
2017/04 | 938 | 158 | 156 | 115 | 12.2円 |
2018/04 | 1,393 | 303 | 302 | 216 | 23.0円 |
2019/04 | 1,976 | 431 | 408 | 293 | 31.1円 |
2020/04予 | 3,080 | 642 | 642 | 440 | 46.8円 |

スマレジの株価と値動き
スマレジの株価は2020年2月14日の時点で3,815円です。
出来高は連日15万株を突破することが多く、高額な新興株の中では人気が高い銘柄です。
上場時の株価は4,000円を超えたものの、一時は2,500円以下にまでズルズルと値を下げました。
しかし、それ以降は持ち直し現在の水準にまで立て直しています。

キャッシュレス決済が本格化すれば、上場来高値の更新も十分視野に入れられる銘柄です。
本命の一つとして買い候補に入れておきたい銘柄と言えるでしょう。
まとめ
キャッシュレスは国策として推進されている事業の一つです。
ゆくゆくは日本人がスタンダードな決済方法になる可能性もあるため関連株に注目すべきです。
今回ご紹介した5つの銘柄は、いずれもキャッシュレス関連株の中で本命視できる銘柄ばかりです。
それぞれの特徴を整理した上で投資先を見つけてみてください。