日本の製造業、メーカーといえば、自動車のトヨタ自動車。
そして同社と同じくらい名前が挙げられるのが、ソニー、パナソニックなど電機機器を販売する会社ではないでしょうか。
このコンテンツでは、そんな電機機器・電子部品分野の株式銘柄を徹底分析・株価予想をしています。
※2019年7〜9月分析
銘柄名 | 東京エレクトロン | ファナック | SCREENH | 東洋電機製造 | TDK | ソニー | アドバンテスト | オムロン | 太陽誘電 |
時価総額 | 27,722 億円 | 41,174 億円 | 2,585 億円 | 133 億円 | 11,184 億円 | 75,647 億円 | 6,246 億円 | 12,110 億円 | 2,834 億円 |
予想PER | 16.8 倍 | 62.8 倍 | 13.2 倍 | 18.0 倍 | 13.0 倍 | 14.9 倍 | 23.8 倍 | 27.4 倍 | 11.1 倍 |
PBR | 3.12 倍 | 2.72 倍 | 1.33 倍 | 0.49 倍 | 1.24 倍 | 1.99 倍 | 3.12 倍 | 2.31 倍 | 1.35 倍 |
予想配当利回り | 2.99% | - % | 1.91% | 2.20% | 2.09% | - % | - % | 1.48% | 1.01% |
ROE | 30.13% | 10.63% | 10.32% | 2.72% | 9.66% | 27.30% | 35.25% | 10.76% | 12.62% |
ROA | 20.13% | 9.19% | 4.83% | 1.17% | 4.22% | 4.58% | 20.39% | 7.27% | 7.67% |
自己資本比率 | 70.00% | 88.50% | 47.00% | 41.30% | 44.00% | 17.90% | 65.20% | 67.20% | 62.50% |
銘柄名 | デンソー | アルプスA | ミネベアミツミ | 京セラ | セイコーエプソン | 三菱電機 | 日清紡H | GSユアサC | パナソニック |
時価総額 | 36,671 億円 | 4,120 億円 | 7,957 億円 | 27,037 億円 | 6,926 億円 | 31,660 億円 | 1,469 億円 | 1,779 億円 | 23,137 億円 |
予想PER | 11.8 倍 | 12.6 倍 | 12.5 倍 | 20.7 倍 | 13.6 倍 | 13.2 倍 | 18.9 倍 | 14.7 倍 | 11.0 倍 |
PBR | 1.00 倍 | 1.09 倍 | 1.93 倍 | 1.14 倍 | 1.13 倍 | 1.32 倍 | 0.55 倍 | 0.99 倍 | 1.15 倍 |
予想配当利回り | 3.01% | 2.13% | - % | 2.23% | 3.58% | - % | 3.65% | 2.32% | - % |
ROE | 7.08% | 6.64% | 15.92% | 4.50% | 10.20% | 9.66% | -3.69% | 7.64% | 15.69% |
ROA | 4.40% | 3.28% | 8.32% | 3.39% | 5.19% | 5.23% | -1.50% | 3.49% | 4.62% |
自己資本比率 | 62.10% | 54.10% | 53.90% | 76.30% | 52.00% | 55.10% | 40.10% | 46.40% | 31.80% |
銘柄名 | リコー | カシオ計算機 | キヤノン | 富士電機 | 沖電気工業 | 日立製作所 | 横河電機 | 富士通 | 日本電気 |
時価総額 | 8,045 億円 | 3,453 億円 | 42,534 億円 | 5,673 億円 | 1,180 億円 | 40,094 億円 | 5,875 億円 | 16,103 億円 | 11,318 億円 |
予想PER | 12.6 倍 | 14.6 倍 | 17.2 倍 | 13.4 倍 | 8.4 倍 | 9.2 倍 | 20.1 倍 | 15.0 倍 | 17.4 倍 |
PBR | 0.84 倍 | 1.55 倍 | 1.25 倍 | 1.54 倍 | 1.17 倍 | 1.23 倍 | 2.01 倍 | 1.39 倍 | 1.31 倍 |
予想配当利回り | 2.41% | - % | - % | - % | 3.70% | - % | 1.55% | 2.06% | 1.38% |
ROE | 5.38% | 10.58% | 8.87% | 11.78% | 8.40% | 6.81% | 10.13% | 9.42% | 4.62% |
ROA | 1.85% | 6.13% | 5.01% | 4.30% | 2.28% | 2.26% | 6.19% | 3.36% | 1.39% |
自己資本比率 | 34.20% | 59.20% | 57.70% | 37.00% | 27.30% | 33.90% | 61.70% | 36.50% | 29.10% |
目次
Contents
- 1 「make.believe」のSONY(ソニー)
- 2 「きれいなお姉さんは、好きですか?」のPanasonic(パナソニック)
- 3 「Inspire the Next」のHITACHI(日立製作所)
- 4 「shaping tomorrow with you」の富士通(FUJITSU)
- 5 「Orchestrating a brighter world」のNEC(日本電気)
- 6 「make it possible with canon」のCANON(キャノン)
- 7 「テクノロジーでなにしよう」のTDK
- 8 GSユアサコーポレーション
- 9 アドバンテスト
- 10 沖電気工業
- 11 SCREEN(スクリン)ホールディングス
- 12 富士電機
- 13 太陽誘電
- 14 安川電機
- 15 カシオ(CASIO)
- 16 番外編1:苦境に苦しむ『東芝」
- 17 番外編2:キャッシュリッチ企業である任天堂(NINTENDO)
- 18 番外編3:村田製作所
- 19 番外編4:テクニカルで期待できるサイオステクノロジー
- 20 まとめ
「make.believe」のSONY(ソニー)
「ソニー」は世界的に人気のある、日本を代表する電気機械メーカー。
電気機械以外にもゲームや金融、音楽に映画など様々な事業を展開しています。
時価総額は7兆円を超え、東証一部時価総額ランキングでは常に上位にランクインしています。
そんなソニーは投資対象として見た時にどのような評価を下すことが出来るのでしょうか。
■ 投資判断基準:「中立」
▷現状の株価水準が妥当なレベル。
■ 業績見通し:
▷EMIの連結子会社化による再評価益の計上はなくなるが、2017年度水準。
■ ROEとROAの高さ(効率的に利益を上げられているか):
▷ここ2年はかなり高めの数字。
■ PERとPBRの低さ(割安かどうか):
▷過去2年と比べると高くもなく低くもない。
■ 他社との比較:
▷比較対象がほとんどない。
▷他の電気機械メーカー以上に評価されている株価。
(目次に戻る)
「きれいなお姉さんは、好きですか?」のPanasonic(パナソニック)
「パナソニック」は大手総合家電企業。
近年は家電だけではなく、住宅分野や車載分野などにも進出しています。
■ 投資判断基準:「投資対象外」
▷以下の点を総合的に勘案しパナソニックは「投資対象外」と判断。
■ 業績見通し:
▷19年3月期の連結税引き前利益は前の期比10.0%増の4164億円、20年3月期は前期比30.4%減の2900億円に落ち込む見通しであると公表していることから、業績に関して不透明感が高いといえる。
■ 指標関連:
▷ROEとROAは2013年を底として安定的に推移しているが、本業の成績を表す営業利益にいまだ不安定さを感じるといえる。
▷予想PERは10.1 倍、予想PBRは1.06 倍で共に割安水準。
■ 他社との比較:
▷競合の業績もパナソニック同様不安定感が高い。
■ 株主還元策の動向:
▷今期の配当は未定。
(目次に戻る)
「Inspire the Next」のHITACHI(日立製作所)
電気機業界で売上高1位の「日立製作所」(以下:日立)。
東京証券取引所1部上場銘柄の中から特に時価総額や流動性の高い30銘柄で構成されたTOPIXcore30の構成銘柄の1つです。
国内最大手の電気機メーカーなので今後の動向は特に注視したいところです。
今年、特に同社として注目すべき点は、空気圧縮機の製造・販売を手がける米国子会社Sullair社の買収とIoTプラットフォーム「Lumada」のローンチ・拡大です。
■ 投資判断基準:「様子見」
▷以下の点を総合的に勘案し2020年に3700円(現在4005円)程度が妥当な水準と予想。
■ 業績見通し:
▷インダストリーとITの主要事業から長期的にかなり収益が向上すると予測。
▷しかし、それらの投資や事業の行方によっては短期的に株価が押し下げられると考えられる。
▷従い、予想PERから短期的な株価の下落を予測。
■ ROEとROAの高さ(効率的に利益を上げられているか):
ROE・ROA両指標とも経営効率はやや悪化気味。
■ PERとPBRの低さ(割安かどうか):
▷ 割安ですが業界内でPERやPBRの低下がみられるため、同社だけが特別低いというわけではない。
■ 競合他社比較:
▷2021年の中期経営計画よりインダストリーや、ITへの重点的な投資を行うこと。
▷上記に加え、IT事業に関してはモビリティにも参入するという幅広い事業の展開がみられる。
▷長期的にはかなりの成長が見込まれる。
■ 株主還元策の動向
▷配当利回りは高くも低くもなく、配当目的の投資は魅力的ではない。
(目次に戻る)
「shaping tomorrow with you」の富士通(FUJITSU)
2018年度から大きく不採算事業を圧縮し始めた「富士通株式会社」(以下:富士通)。
2019年3月期の決算報告では業績が小幅に悪化しました。
実質はビジネスモデルの変革費用がかさんでいるだけで先行投資と捉えるものが多いです。
今後のビジネスの生産性を高めようと試みている富士通の銘柄としての投資有効性を分析しています。
■ 投資判断基準:「買い」
▷以下の点を総合的に勘案し2022年に8000円(現在7555円)程度が妥当な水準と予想。
■ 業績見通し:
▷向こう3年以内に不採算事業の圧縮による利益率の向上が顕在化する見通し。
▷銘柄としてはやや割高だが、利益率が高まり始めると割安圏に入るので、そのタイミングでの投資が有効。
■ ROEとROAの高さ(効率的に利益を上げられているか):
▷やや悪化気味、当期純利益の落ち込みが主因。
■ PERとPBRの低さ(割安かどうか):
▷割高。
■ 競合他社比較:
▷積極的に先行投資をしている点が、長期的なビジネスを視野に入れていると伺え、短期的にはそこが強み。
■ 株主還元策の動向
▷配当利回りは高くも低くもなく、配当目的の投資は魅力的ではない。
(目次に戻る)
「Orchestrating a brighter world」のNEC(日本電気)
「日本電気(NEC)」は大手のITサービス企業。
人工知能を活用した画像認識技術を生かした顔認証は成田空港でも採用されています。
■ 投資判断基準:長期的に『買い』
▷以下の点を総合的に勘案し長期的に6,000円(2019年9月中旬時点4,500円)程度が妥当な水準と予想。
■ 業績見通し:
▷19年3月期の連結最終利益は前の期比12.4%減の401億円だが、20年3月期は前期比61.7%増の650億円と大幅に利益が拡大するとの見通しであること。
■ 指標関連:
▷ROE・ROAともに日本の東証一部の平均値以下であるが、逆に言えばそれだけ伸びしろが高いと判断できること。
▷予想PERは16倍と日経平均より若干割高だが、過去平均から考えると割安水準。
■ 競合比較:
▷競合が減益に落ち込む中で3期連続増収と安定感が出てきていること。
■ 株主還元策の動向:
▷ 今期20円の増配を実施。
(目次に戻る)
「make it possible with canon」のCANON(キャノン)
「キヤノン株式会社」(以下:キヤノン)は大手電子機器メーカーであり世界でも知名度は高いです。
特に日本ではなく欧米を中心としたビジネスを展開しており近年は個人向けだけでなく法人向けの製品にも力を入れています。
同社の有名な製品であればカメラを思い浮かべると思います。
しかし、スマートフォンの高性能なカメラ内蔵によりどの会社もカメラ事業は縮小しています。
キャノンもそのうちの1社であり、さらなる発展にはビジネスの軌道修正が欠かせません。
■ 投資判断基準:「売り」
▷以下の点を総合的に勘案し売り推奨。
■ 業績見通し:
▷2019年末までの業績は悪化見通しです。中国・欧州の景気減速に加え。カメラ事業の縮小などが主因となっている。
▷しかし、主要地域のマクロ経済環境が回復基調に乗れば新規事業の成長も後押しし、好調な業績になると予想。
■ ROEとROAの高さ(効率的に利益を上げられているか):
▷同業他社と比較してもかなり効率的。
■ PERとPBRの低さ(割安かどうか):
▷割高。
■ 他者との比較:
▷同社は独自技術の開発に特化していることや、組立の内製化のために研究開発を多く行っているため短期的には各指標が落ち込むものの、来年以降さらなる成長が見込まれる。
■ 株主還元策の動向:
▷配当利回りはかなり高く、配当目的の投資は有効。
(目次に戻る)
「テクノロジーでなにしよう」のTDK
「TDK」は大手の電子部品企業です。
TDKはフェライトやコンデンサを始めとする電子材料・電子部品・磁気ヘッド・二次電池などを製造販売しています。
■投資判断基準:長期的に『買い』
以下の点を総合的に勘案し長期的に10,000円(現状7,390円)程度が妥当な水準と予想。
■ 業績見通し:
▷19年3月期の連結税引き前利益は前の期比28.7%増の1155億円、20年3月期も前期比2.1%増の1180億円に伸びる見通し。
■ 指標関連:
▷ROEが2009年を底としてV字回復中。予想PBRは1.07 倍で割安水準。
■ 他社との比較:
▷競合が減益に落ち込む中で8期連続増収とトップクラスの業績を誇る。
■ 株主還元策の動向:
▷今期20円の増配を実施。
(目次に戻る)
GSユアサコーポレーション
「ジーエス・ユアサコーポレーション」は2004年に「日本電池」と「ユアサコーポレーション」が経営統合してできた持株会社。
ここでは、ファンダメンタルとテクニカル両面から同社の今後の株価推移を分析していきたいと思います。
■ 投資判断基準:「投資対象外」
▷以下の点を総合的に勘案しジーエス・ユアサ コーポレーションは「投資対象外」と判断。
■ 業績見通し:
▷19年3月期の連結経常利益は前の期比15.6%増の247億円、20年3月期は前期比11.0%減の220億円に減る見通し。
■ 指標:
▷ROEとROAは比較的安定的に推移しているが、本業の成績を表す営業利益にいまだ不安定さを感じる。
▷予想PERは13.2倍、予想PBRは0.89倍でともに割安水準。
■ 他社との比較:
▷競合の業績もジーエス・ユアサ コーポレーション同様不安定感が高い。
■ 株主還元策の動向:
▷今期の配当は据え置き。
■ テクニカルからの判断:
▷すべての足で雲に押し込まれているため、投資対象外。
(目次に戻る)
アドバンテスト
「アドバンテスト」は日本大手の半導体メーカー。
同社は半導体検査装置の大手メーカーであり、特にメモリテスターなどの自動テスト装置の分野では世界でも大きなシェアを誇っています。
■ 投資判断基準:長期的に『買い』
▷以下の点を総合的に勘案し長期的に5,000円(現状2,700円)程度が妥当な水準と予想。
■ 業績見通し:
▷19年3月期の連結税引き前利益は前の期比2.7倍の662億円、20年3月期は前期比53.2%減の310億円との見通し。
▷しかし、20年の減益はメモリ在庫調整の影響による一時的なもの。
▷今後は5G通信の商用サービス拡大を契機に、2020年から再び成長軌道入りすると考えられる。
■ 各種指標:
▷ROEが2009年を底としてV字回復中。予想PERは19.4 倍、予想PBRも2.54 倍と割高水準。
▷しかし、割高=人気が高い、良い意味での割高さであると考える。
■ 他社との比較:
▷競合が減益に落ち込む中で今期の予想は減益であるが、2021はV字回復すると予測。
■ 株主還元策の動向:
▷今期88円→92円に増額。
(目次に戻る)
沖電気工業
「沖電気工業」は1881年に創業を開始した大手通信機器メーカー。
近年は「Open Up Your Dream」をスローガンに掲げ、情報と通信が融合した新たな分野へ事業領域を広げています。
■ 投資判断基準:「投資対象外」
▷以下の点を総合的に勘案し沖電気工業は「投資対象外」と判断。
■ 業績見通し:
▷19年3月期の連結経常利益は前の期比81.8%増の154億円、20年3月期も前期比9.8%増の170億円に伸びる見通しと直近3年間の業績は向上してきているが安定性に欠ける。
■ 指標:
▷ROEとROAや営業利益が激しく上下し安定感にかける。
▷予想PERは8.3 倍、予想PBRは1.16 倍でともに割安水準だが不人気の裏返しであると考えられること。
■ 他社との比較:
▷競合の業績も沖電気工業同様不安定感が高い。
■ テクニカル分析:
▷上値抵抗が強く現状はレンジ相場であるため、投資対象外。
(目次に戻る)
SCREEN(スクリン)ホールディングス
「スクリーンHD」の起源は明治元年に京都で創業した石版印刷業の石田旭山印刷所がルーツです。
その後、昭和9年に国内で初めて写真製版用のガラススクリーンの国産化に製造、研究部門が大日本スクリーン製造株式会社として誕生したのが現在のスクリーンHDの社名の由来です。
■ 投資判断:「様子見」
▷以下の点を総合的に判断し、今期予想PERと予想EPS(1利あたり利益)から2020年3月期には5,015円が妥当水準と予想。
■ 業績見通し:
▷一時的な調達コストで利益は下落していますが売上高は順調に拡大しEPSも堅調であること。
■ 指標関連:
▷PER、PBRともに同社の過去平均から考えても割安であること。
■ 競合他社比較:
▷同業他社比では割安、投資妙味がある。
(目次に戻る)
富士電機
「富士電機」はエネルギーや環境技術をコアとした大型の変圧器など発電・送電分野や産業分野に使われる製品を手がける重電メーカー。
ここでは、大手重電メーカー『富士電機』の株価見通しについて分析しています。
■ 投資判断 :長期的に「買い」
▷以下の点を総合的に判断し、今期予想PERと予想EPS(1利あたり利益)から2020年3月期には4,242円が妥当水準と予想。
■ 過去10年の業績推移:
▷リーマンショック以降一時直線上に綺麗に右肩あがり。
■ 指標関連:
▷ROEは欧米水準並みの高水準で、PERは日経平均と同程度。
■ 競合他社比較:
▷割安指標は同水準だがROEは最も高く効率よく運営されている。
(目次に戻る)
太陽誘電
「太陽誘電」は大手の電子部品メーカー。
私たちの身の回りにある色々な電子機器に使用されるコンデンサをはじめ、インダクタ(コイル)やモジュール、通信用の電波フィルタなど電子機器には欠かせない重要な電子部品の製造販売を手がけています。
このコンテンツでは、そんな同社を徹底分析していきます。
■ 投資判断:長期的に「買い」
以下の点を総合的に判断し、今期予想PERと予想EPS(1利あたり利益)から2020年3月期には4,895円が妥当水準と予想
■ 業績推移:
▷売上高、利益ともに順調に拡大し、ROEも10%と高水準に引き上げっている。
■ 投資指標分析:
▷利益が堅調なこともありPERは9倍台と過去最も割安な水準となっている。
■ 競合他社比較:
▷ROEは最も高く、PERは最も低く競合他社比で投資妙味が高い。
(目次に戻る)
安川電機
「安川電機」は産業用ロボットなどメカトロニクス製品を手がける電機メーカー。
このコンテンツでは、産業用ロボットなどメカトロニクス製品を手がける電機メーカーの安川電機を分析します。
■ 投資判断:「中立」
▷以下の点を総合的に判断し、今期予想PERと予想EPS(1利あたり利益)から2020年2月期には3,249円が妥当水準と予想し、市場平均に対し「中立」の値動きを想定。
(目次に戻る)
カシオ(CASIO)
電気機器業界は多岐にわたる分野があり、例えば、家電・重電・時計・OA機器・半導体などをカバーしています。
「カシオ計算機株式会社」(以下:カシオ)では、主に時計事業・教育事業・システム事業をおこなっています。
同社で特に有名なのは「G-Shock」と呼ばれる時計や電卓でしょう。
実は、2013年に携帯電話事業から撤退していて、さらに、2018年5月にもデジタルカメラ事業から撤退しています。
ここでは、同社の投資有効性を今後のビジネス動向から考えていきます。
■ 投資判断基準:短期的に「買い」、長期的に「売り」
▷以下の点を総合的に勘案し2021年に2000円(現在1299円)程度が妥当な水準と予想。
■ 業績見通し:
▷スマートウォッチの発売やアシックスとの提携など、戦犯になっていたデジタルカメラ事業を撤退した今向こう3年の業績は上向くと予想。
▷2021年に売上高3600億円を見込んでいて、利益率にもよりますが2021年の株価は上がると予想。
▷ただその後の事業の行方は注視すべき。
■ ROEとROAの高さ(効率的に利益を上げられているか):
▷効率的かつ負債が多くなく安全な財務体質。
■ PERとPBRの低さ(割安かどうか):
▷やや割安。
■ 他者との比較:
▷自己資本比率が他社よりも高く財務体質が安全であるという観点から本業による業績が確実に株価に影響しやすくなっている。
■ 株主還元策の動向:
▷配当利回りは良好で、配当性向も50%超なので配当目的の投資は有効。
(目次に戻る)
番外編1:苦境に苦しむ『東芝」
日本の伝統的な電気メーカーであった東芝は不正会計発覚後凋落し、現在では東証二部に上場されています。
今後株価が急回復して10倍を達成することは可能なのか?
ファンダメンタルとテクニカルの両面から分析しています!
■ 投資判断基準:投資対象外
以下の点を総合的に勘案し東芝は「投資対象外」。
■ 業績見通し:
▷19年3月期の連結営業利益は前の期比58.9%減の354億円、20年3月期は前期比3.9倍の1400億円に急拡大する見通し。
▷ 20年3月期第1四半期の連結税引き前損益は1297億円の赤字となっており、業績に回復の見込みが見えないこと。
■ 指標関連
▷ 予想PBRは1.59倍で割安水準。
■ 競合他社比較:
▷ 競合の業績も日立製作所意外不透明感が高い
■ 株主還元策の動向:
▷ 今期4期ぶりに復配を発表
■ テクニカルからの判断:
▷ 現在持合いのため「様子見」
(目次に戻る)
番外編2:キャッシュリッチ企業である任天堂(NINTENDO)
任天堂はいわずとしれた日本を代表するゲーム会社です。
キャッシュリッチ企業としても有名です。
スマホゲームの台頭によって業績は軟調に推移していましたが直近は復調基調にあります。
■ 投資判断基準:長期投資向きの「買い」判断
任天堂は長期投資向きの「買い」と予想。ターゲット値は超長期で100,000円(現在38,000円)を予測。
■ 業績見通し:
▷ 19年3月期の連結経常利益は前の期比39.1%増の2773億円に拡大。
▷ 2018年には決算で7年ぶりに売上高1兆円超を計上し現在順調にV字回復に向けて推移していると考えられる。
■ PERとPBRの低さ(割安かどうか):
▷ PERとPBRは買われすぎの水準であるが、基本的にゲームセクターは投資家の人気が高い。
■ 他社との比較:
▷ 競合と比較して、世界中で人気のあるキャラクターを保有しているため、ダントツに業績の安定感が高いこと。
■ テクニカル的な判断:
▷長期上昇トレンド継続中。
■ 株主還元動向:
▷ 前期の年間配当を690円→810円に増額
(目次に戻る)
番外編3:村田製作所
村田製作所はセラミックスコンデンサー、セラミックフィルタ、センサー部品などを製造販売している電子部品メーカーです。
■ 投資判断基準:中期「様子見」、長期的に『買い』
以下の点を総合的に勘案し長期的に11,000円(現状5,200円)程度が妥当な水準と予想。
■ 業績見通し:
▷ 19年3月期の連結税引き前利益は軟調。
▷ ROEとROAは高い数値で推移。
■ 指標関連:
▷ 予想PERとPBRは割高水準。
■ 他社との比較:
▷ 競合の京セラのほうがファンダメンタル・テクニカル両面から魅力的であること
(目次に戻る)
番外編4:テクニカルで期待できるサイオステクノロジー
日経平均には採用されていませんがテクニカル的に期待できる銘柄としてサイオステクノロジーがあります。
サイオステクノロジーはLinuxやJavaに代表されるオープンソースソフト開発と利用・普及を軸にしています。
■ 投資判断基準:短期的に「買い」場合によっては長期的に『買い』
エリオット波動を形成中で購入しやすい銘柄
■ 業績見通し:
▷ 売上高は堅調だが未来への投資が響き利益指標は軟調。今後に期待。
■ 短期テクニカル:
▷ エリオット第3波動形成中だが800円近辺に週足で分厚い雲があり跳ね返される可能性大
■ 長期テクニカル:
▷ 出来高を伴えば2020年3月〜4月に雲が薄くなる局面を狙って投資妙味あり。
(目次に戻る)
まとめ
電機機器・電子部品分野の株式銘柄を徹底分析・株価予想をしてきました。
これから株式投資を始める方は、ぜひ参考にしてみてください。
以上、【電機機器・電子部品株見通し】ソニー・パナソニックをはじめとした個別株式銘柄を分析&株価予想!…でした。
コメントを残す