【9201】再上場を果たした日本航空(JAL)の株価の今後の推移を予想!配当はANAより高いが投資先として魅力的?

日本航空は空運業界2位を誇る大手の航空会社です。

2010年に会社更生法の適用を申請し一旦倒産しましたが、2012年に東京証券取引所に再上場しています。

今回はファンダメンタルとテクニカル両面から日本航空の今後の株価推移を分析していきたいと思います。

 

■投資判断基準:長期的に『様子見』

▷ 以下の点を総合的に勘案し2021年3月まで「様子見」と分析。

■ 業績見通し:

▷ 19年3月期の連結経常利益は前の期比1.3%増の1653億円、20年3月期も前期比3.4%増の1710億円に伸びる見通しであるが、いまだに業績が狭いレンジ内で推移していること。

■ 指標関連:

▷ ROEとROAが高い数値で推移しているが、底打ちを確認することができないこと。

▷ 予想PERは10.8 倍、予想PBRは1.06倍とPERとPBRともに割安水準。

■ 競合他社比較:

▷ 同業のANAホールディングスのほうが、優待が充実しているうえに、きれいな上昇波動を形成していること。

■ 株主還元策の動向:

▷ 人気の高い株主優待を実施。

■ テクニカル分析:

▷ テクニカル的に2021年3月までペナントを形成する可能性が高いこと。

 

日本の翼『日本航空』(JAL)とは?

ここでは日本航空の沿革と事業内容をご紹介していきます。

日本航空(JAL)の沿革

1953年10月1日 日本航空株式会社法の定めるところにより、政府出資10億円と旧会社の営業の価額10億円とを合わせ、20億円の資本金をもって設立。
1987年11月 完全民営化
2002年10月 証券取引所(東京、大阪、名古屋)市場第一部に上場
2004年6月 株式会社日本航空システムの商号を株式会社日本航空に変更
2010年1月 会社更生手続申立。2月に上場廃止。
2011年3月 会社更生手続の終結
2012年9月 東京証券取引所市場第一部に上場

 

日本航空の事業内容

ⅰ.航空運送事業

航空運送事業は日本航空の売上高の85%を占める主力事業です。

国内、国際航空運送事業(旅客、貨物)を連結子会社5社および関連会社1社で航空運送事業を展開しています。

 

ⅱ.空港旅客サービス

航空旅客の搭乗手続きおよび案内業務や地上からのオペレーション業務など、空港で提供するサービスを行っています。

 

ⅲ.グランドハンドリング

手荷物や貨物の搭載、航空機の誘導、客室や機体外部のクリーニングなど空港内地上サービスの提供を行っています。

 

ⅳ.整備

航空機の整備や塗装などを行っています。

 

ⅴ.貨物

国際貨物・郵便の取り扱い業務を行っています。

 

ⅵ.空港周辺事業

機内食の調理や、荷物の宅配などを行っています。

 

ⅶ.旅客販売

国内・海外旅行の企画販売、航空券の販売などを行っています。

 

ⅷ.その他の事業

 

日本航空(JAL)の過去10年の業績推移

ここでは日本航空の再上場来の業績推移を見ていきます。

JALの業績推移

日本航空の売上高は横ばいで推移しています。

しかし、よく見ると2019年はレンジから売上高が上抜けしていることがわかります。

また本業の成績を示す営業利益ですが、こちらは166,792百万円から209,192百万円のレンジで推移しています。

よって、日本航空の業績は横ばいで推移しているといえます。

 

日本航空が4月26日に発表した決算によると、

19年3月期の連結経常利益は前の期比1.3%増の1653億円、20年3月期も前期比3.4%増の1710億円に伸びる見通しであると公表しています。

 

日本航空(JAL)のROEとROA

JALのROEとROAの推移

 

日本航空のROEとROAは下降を続けています。

しかし、最も低い2018年のROEでも13.3%と日本の東証一部の平均値である8%を割ることなく推移していることがわかります。

またROAも最も低い2019年の数値でも、8.5%と日本の東証一部の平均値である2%以上で推移していることがわかります。

よって、日本航空のROEとROAは問題ないといってよいでしょう。

 

JALグループ中期経営計画ローリングプラン2019 ー挑戦、そして成長へー

ここでは日本航空の中期経営計画を分析していきたいと思います。

JALの中期経営計画

JAL

 

①:中期計画の指針

  • フルサービスキャリア事業を磨き上げる
  • 事業領域を拡げる

 

②:中期計画の経営指標

  • 安全

航空事故ゼロ、重大インシデントゼロを実現

  • 顧客満足

世界トップレベルのお客さま満足の実現

  • 財務

営業利益率10%以上、2020年度末までに投資利益率(ROIC)9%以上

 

日本航空の事業は航空サービスに特化しているきらいがあるため、事業領域を拡大しレンジから業績を上昇に転嫁させていくことが重要であると考えます。

しかし、「事業領域を拡げる」と目標に掲げていますが、具体的な内容が見えてきません。

ここに中期計画に対する、問題点があるといえます。

 

日本航空(JAL)のテクニカル分析

ここでは日本航空は買いか売りかをテクニカル的な側面から分析していきたいと思います。

日本航空の再上場来の株価推移

JALの株価推移

 

1,605円―4,940円と比較的大きなレンジで株価が動いています。

業績に比例するわけでもなく、日経平均株価に連動するわけでもない難しい動きをしているのが特色です。

 

日本航空のテクニカル分析

JALのテクニカル分析

 

一見難しそうな日本航空のチャートですが、一目均衡表に合わせてトレンドラインを引くとわかりやすくなります。

下値と上値を結ぶとペナントを形成中であることがわかります。

そして、ペナントの先にあるのが変化日です。変化日は2021年3月、基準値は3,940円です。

よって変化日までは、ペナントを形成しながら動いていくと考えられます。

 

テクニカルから見た日本航空~様子見〜

現在日本航空はペナント形成中です。

しかも、変化日が2021年3月と動き出すまでかなり長い期間がかかると推測されます。

よって、テクニカルから見た日本航空の投資判断は「様子見」ということになります。

 

JALの競合他社比較

日本航空(9201)を同業であるANAホールディングス(9202)と比較検討していきます。

 

ANAH JAL
PER 11.3 倍 10.8 倍
PBR 1.11 倍 1.06 倍
予想配当利回り 2.06% 3.11%
ROE 10.08% 12.94%
ROA 4.12% 7.43%

 

①:PER

日経平均株価の平均PER13~14倍ですので、航空セクターは割安であるといえます。

 

②:PBR

日経平均株価の平均PBRは2倍ですので、PER同様航空セクターは割安であるといえます。

 

③:配当利回り

ANAホールディングスが2.06%、日本航空が3.11%となっているため、日本航空のほうが1%以上も配当が高いといえます。

 

④:株主優待

ⅰ 日本航空

JALグループの国内定期航空路線片道1区間を株主割引券1枚で50%割引、ジャルパックツアー商品の7%割引券。

 

≪株主優待券の枚数≫

3月基準

100株以上 1枚
300株以上 2枚
500株以上 3枚
700株以上 4枚
900株以上 5枚
1,100株以上 5枚+1,000株超過分500株ごとに1枚増(年2回)
100,000株以上 203枚+100,000株超過分1,000株ごとに1枚増(年2回)

 

 

9月基準

200株以上 1枚
400株以上 2枚
600株以上 3枚
800株以上 4枚
1,000株以上 5枚
1,100株以上 5枚+1,000株超過分500株ごとに1枚増(年2回)
100,000株以上 203枚+100,000株超過分1,000株ごとに1枚増(年2回)

 

 

ⅱ.ANAホールディングス

株主優待番号案内書、ANAグループ各社・提携ホテル優待券、ANA株主様カレンダー、株主様限定機体工場見学会への申し込み権利(応募多数の場合抽選)が付与されます。

 

≪株主優待番号の枚数≫

100株以上 1枚
200株以上 2枚
300株以上 3枚
400株以上 4枚+ 400株超過分200株毎に1枚
1,000株以上 7枚 + 1,000株超過分400株毎に1枚
100,000株以上 254枚+100,000株超過分800株ごとに1枚

 

 

⑤:決算予測

ⅰ 日本航空

19年3月期の連結経常利益は前の期比1.3%増の1653億円、20年3月期も前期比3.4%増の1710億円に伸びる見通し。

 

ⅱ ANAホールディングス

19年3月期の連結経常利益は前の期比2.5%減の1566億円、20年3月期は前期比2.1%増の1600億円に伸びる見通し。

 

⑥ 競合他社比較総合

航空会社は株主優待が人気であることから、優待内容が充実しているANAホールディングスが一歩リードしているといえます。

 

まとめ

今回はファンダメンタルとテクニカル両面から日本航空の今後の株価推移を分析してきました。

日本航空は現状テクニカル的・ファンダメンタル両面から「様子見」です。

しかし同じ航空セクターのANAホールディングスは先に買いサインが点灯しているため、日本航空も「出遅れ」銘柄として、変化日以降は上昇に転じる可能性が高いといえます。

よって、変化日を見据えて、しっかりと監視していきたい銘柄であるといえます。




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マネリテ!編集部は東京大学経済学部卒の証券アナリストを中心とした金融知識が豊富なメンバーが株式投資初心者に向けて有益な情報を提供しています。株式投資を行う意義から基本用語、おすすめのネット証券・投資先情報をお伝えするメディアです。日本人の金融リテラシーの向上と明るい未来を目指しています。