五大商社の一角『丸紅(8002)』の株価見通しを予想!高い配当利回りが魅力的で中長期での保有推奨。

五大商社の一角『丸紅(8002)』の株価見通しを予想!高い配当利回りが魅力的で中長期での保有推奨。

今回は、5大商社の一角である、丸紅の株価についてみていきます。

丸紅は、鉄鉱石や石炭などの資源ビジネスに強みを持つ三井物産などとは対照的です。

丸紅は非資源分野に強みを持ち、電力や穀物中心の収益構造が特徴の総合商社です。

他にも、社内副業の義務化など、他の商社にはない新しい取り組みも積極的に行っています。

この記事では、丸紅の業績の推移や過去の傾向などをもとに分析していきます。

■投資判断基準:中長期での保有がおすすめ

▷ 足元は市況が不安定なため注意が必要だが、配当利回りの高さや安定した収益性が魅力。中長期での保有がおすすめ。

■ 業績見通し:

▷ 各分野でしっかり補完し合い、全体として順調。

■ PER・PBR・配当利回りから割安度を比較:

▷ PERやPBRではかなり割安。ROEやROAも高く、しっかりした経営。配当利回りの高さが魅力的。

■ 他社との比較:

▷ 競合他社と比べて、特に際立って優れた指標はないが、資源依存せずに様々な分野で満遍なく稼いでいる。

丸紅とは?

丸紅は、日本を代表する総合商社のひとつです。事業分野も多岐に渡ります。

生活産業グループ、食料・アグリ・化学品グループ、電力・エネルギー・金属グループ、社会産業・金融グループの4グループがあります。

〈生活産業グループ〉

生活産業グループは、ライフスタイル本部、情報・不動産本部、フォレストプロダクト本部の3つからなるグループです。

ライフスタイル本部は、衣料や生活用品などの企画や製造、販売などを手掛けています。

情報・不動産本部では、ICTサービスや国内外の不動産開発・不動産投資事業の他、物流や保険なども提供しています。

フォレストプロダクト本部では、植林やパルプ生産事業、紙製品の製造からトレードまで、幅広く手掛けています。中でも昨今注目されているバイオマス燃料事業を強化中です。

〈食料・アグリ・化学品グループ〉

食料本部では、穀物類から水産・畜産品、飲料原料に至るまで、様々な食料の生産・販売、流通事業を行っています。

中でも、コーヒー豆輸入は業界ナンバーワンシェアである約30%を誇ります。

アグリ事業本部では、農薬や肥料、種子などの農業資材の販売や、穀物の集荷・輸出事業を行っています。

化学品本部では、化学基礎製品や合成樹脂などの誘導品から、機能性食品素材、電子素材や無機鉱物資源、肥料原料など、幅広く取り扱っています。

 

〈電力・エネルギー・金属グループ〉

電力本部では、発電事業や再生可能エネルギー事業、電力サービス事業を、国内外で幅広く展開しています。

エネルギー本部では、石油やガスの深鉱・開発・生産事業、天然ガスや新エネルギー開発の開発事業、ガスなどの物流事業やマーケティング事業を行っています。

金属本部では、鉱山開発から鉄鉱石などの資源トレード事業など、世界各国での取引を手掛けています。

〈社会産業・金融グループ〉

社会産業・金融グループは、プラント本部、航空・船舶本部、金融・リース事業本部、建機・自動車・産機本部の4つに分かれています。

プラント本部では、石油やガス、化学品からセメント、砂糖、廃棄物発電などの多種多用なプラントを手掛ける他、

交通インフラや水事業への参画、インフラファンドの運営などを行っています。

航空・船舶本部では、航空機などのトレードや開発投資、空港周辺事業や船舶の保有運航事業などを行います。

金融・リース事業本部では、各種リース事業のほか、企業投資も請け負っています。

建機・自動車・産機本部では、自動車や建機、産機の販売などを行っています。

 

穀物・電力分野に強み!

特に強みを持つ穀物事業では、取扱量が6700万トンと総合商社の中でもトップです。

電力分野でも、発電容量が国内企業ではナンバーワンとなっており、今後の中核事業と位置付けて投資も拡大中です。

他に追随を許しません。

また、利益の構成も、ひとつの事業に偏らず満遍なく利益を出すことが出来ています。

国内大手商社では、資源分野に強みを持つ反面、資源価格が低迷すると業績に大きく響いてしまうところが多いので、その点も丸紅の強みと言えそうです。

逆に、食料などは利益率が低い分野なので、資源市況がいいときには他の商社のほうがいいかもしれませんね。

 

丸紅業績推移

業績推移を見てみると、各項目かなり振れ幅が大きいことがわかります。直近5年間では、売上高は減収、利益では増益が続いています。

市況高を追い風にエネルギー分野や金属分野が順調なことや、国内の発電事業の売却による利益で今期の決算は比較的順調です。

また、台湾での大型ガス火力発電所の建設案件、総額1,300億円など、大型案件の受注も相次いでいます。

ただし、米中貿易摩擦などの海外要因による資源価格や為替レートの大幅な下落には今後も注意が必要です。

丸紅の業績推移

 

各種株価指標

ROEとROA

ROE、ROAはともに会社が資本をどれだけ効率よく使い、利益を生み出しているかを表し指標で、日本企業ではROEが8%、ROAが2%程度の会社が多くなっています。

直近の丸紅のROEは、13%程度となっており、ROAは3%程度を維持しています。

この数字は、他の日本企業と比較すると高い水準にありますが、ROEやROAは業種によって特性が出る傾向があります。

他の商社と比べると、突出して高い・低いということはなさそうです。

丸紅のROEとROA

 

丸紅のPERPBR水準を紐解く

PERは現在の株価がEPS(1株あたりの利益)の何倍になっているかを表し、日本企業では15倍程度が平均です。

ただし、PERは業種によって大きく変わるため、比較する際は同業他社との比較が必要です。

丸紅の予想PERは5.0倍となっています。

日本企業と比べると非常に低いことがわかりますが、商社のPERは低めで、各社5~7%となっています。

三菱商事や三井物産と比べても丸紅は低めの水準ではありますが、突出して低すぎるということはなさそうです。

丸紅の予想PER

 

一方PBRは、その会社の純資産に対して株価が何倍かを表します。

1倍以上だと株価が純資産より高く評価されており、1倍を下回る場合は純資産より安く評価されており割安であると考えます。

商社のPBRは低めになることが多く、0.7倍から1倍ほどのところが多くなっています。

丸紅に関しても0.7倍を割り込む水準になっており、純資産に比べ割安であると言えます。

丸紅のPBR

 

株価はEPS×PERで表します。

2020年3月期の予想EPSは161.4円です。

予想PERの5.0倍を掛けると807円、直近3年の平均である7.0倍を掛けると1129.8円となるため、現在の680円台の株価は指標上かなり割安と言えそうです。

丸紅のEPSとBPS

 

予想配当利回り

株式投資をする際は、株式の売買による売却益のほかに、配当金による配当収益を得るということも醍醐味のひとつです。

配当利回りは、株価に対する年間配当金の割合を示す指標です。

日本企業の配当利回りは2%前後が平均ですが、商社株の配当利回りは、他の業種と比べて高い傾向にあります。

その中でも丸紅は配当利回りが現在5%を超えており、非常に魅力的な水準にあると言えます。

丸紅の予想配当利回り

 

丸紅の同業他社との比較

次に、様々な数値について、競合他社と比較していきます。今回比較するのは三菱商事、三井物産、住友商事、伊藤忠商事です。

5社全体の傾向として、PERやPBRが低めになっており、丸紅に関してもPER、PBR共に市場の平均と比べるとかなり低い水準になっています。

理由としては諸説ありますが、事業分野が多岐に渡りすぎて業績見通しが立てにくい、投資家が詳細な分析をしにくいため、積極的な投資がし辛いのではないかなどの説があります。

逆に言うと、事業分野が多岐に渡っているため、商社は会社として業績の急激な悪化のリスクを軽減できていて、魅力的であると言えます。

ROEに関しても、伊藤忠商事が高めですが、他4社は大差がありません。ROAについても同様です。

配当利回りは住友商事に次いで2番目に高く、5%超えの水準です。つまり、株価が全く上がらなくても、20年保有すると投資額の元が取れる利回りです。

純利益の何%を配当金の支払いに充てているかを表す配当性向も25%程度なので、すぐに減配するという可能性も低いでしょう。

三菱商事三井物産住友商事伊藤忠商事丸紅
株価2,843.0 円1,663.5 円1,562.0 円2,003.0 円685.5 円
時価総額45,206 億28,984 億19,537 億31,745 億11,914 億
株主優待なしなしなしなしなし
予想PER7.5 倍6.4 倍5.7 倍6.1 倍5.0 倍
PBR0.79 倍0.68 倍0.70 倍1.04 倍0.69 倍
予想配当利回4.40%4.81%5.76%4.24%5.11%
実績配当利回4.40%4.81%4.80%4.14%4.96%
ROE10.37%9.72%11.57%17.04%11.67%
ROA3.57%3.47%4.05%4.96%3.39%
自己資本比率34.50%35.70%35.00%29.10%29.00%

 

 

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2019.07.04

まとめ

米中貿易摩擦などにより足元の市況が不安定な中では、商社の中では比較的安心して買える銘柄であると思われる。

配当利回りの高さと安定収益性を軸に長期でじっくりと保有するのがおすすめできます。

 

■投資判断基準:中長期での保有がおすすめ

▷ 足元は市況が不安定なため注意が必要だが、配当利回りの高さや安定した収益性が魅力。中長期での保有がおすすめ。

■ 業績見通し:

▷ 各分野でしっかり補完し合い、全体として順調。

■ PER・PBR・配当利回りから割安度を比較:

▷ PERやPBRではかなり割安。ROEやROAも高く、しっかりした経営。配当利回りの高さが魅力的。

■ 他社との比較:

▷ 競合他社と比べて、特に際立って優れた指標はないが、資源依存せずに様々な分野で満遍なく稼いでいる。

 

 

以上、五大商社の一角『丸紅(8002)』の株価見通しを予想!高い配当利回りが魅力的で中長期での保有推奨。…でした。

 

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マネリテ!編集部は東京大学経済学部卒の証券アナリストを中心とした金融知識が豊富なメンバーが株式投資初心者に向けて有益な情報を提供しています。株式投資を行う意義から基本用語、おすすめのネット証券・投資先情報をお伝えするメディアです。日本人の金融リテラシーの向上と明るい未来を目指しています。