【ニッスイ】業績堅調な日本水産(1332)の株価を予想!競合のマルハニチロと比較しながら検証する。

【ニッスイ】業績堅調な日本水産(1332)の株価を予想!競合のマルハニチロと比較しながら検証する。

国内水産物流の大手企業、「日本水産」。

日本水産は冷凍食品の生産日本一を誇る日本の食品業界の中軸をなす企業であるといえます。

今回はファンダメンタルとテクニカル両面から日本水産の今後の株価推移を分析していきたいと思います。

信太郎
競合のマルハニチロについても分析しておるぞ!→マルハニチロの業績推移と株価予想

 

■投資判断基準:長期的に『買い』

以下の点を総合的に勘案し長期的に1,100円(2019年5月末時点656円)程度が妥当な水準と予想。

  • 業績見通し:

▶︎2020年3月期の連結経常利益が前期比4.5%増の265億円に伸びを見込み、2期連続で過去最高益を更新する見通しであること

  • ROEが2009年を底としてV字回復中

▶︎東証一部の出遅れセクター

  • PERとPBRの低さ(割安かどうか):

▶︎予想PERは現状株価で11.6倍と割安。PBRも1.38 倍で割安水準。

  • 他社との比較:

▶︎業界他社比でも低いPBR 。今期増配で株主還元も充実

  • 株主還元策の動向:

▶︎今期0.5円の増配を実施

 

【企業情報】日本水産とは?

日本水産は冷凍食品生産日本一の食品業界の中軸を担う企業です。

事業も冷凍食品の生産だけではなく、水産・食品・ファインケミカル・物流・海洋関連・エンジニアリングと他分野に及んでいます。

そんな日本水産が主要成長事業として取り組んでいる事業があります。

水産(主に養殖)とファインケミカル事業です。

特にファインケミカル事業では1980年からの千葉大学との共同研究によりEPAの有用性を把握し、持田製薬との医薬品共同開発により、90年に医療用医薬品の承認を得るに至っています。

今後最も注目すべき日本水産の事業分野であるといってよいでしょう。

 

過去10年の業績推移(PL)

ここでは日本を代表する冷凍食品企業である、日本水産の過去10年間の業績推移を見ていきます。

日本水産の業績

 

日本水産の売上高は2010年を底として、年々増加傾向にあることがわかります。これは日本水産の商品需要が高まっていることを表しているといってよいでしょう。

比較して企業の本業の状態を表す営業利益のほうはかなり大きな幅で動いていることがわかります。2009年を底としてまさにV字回復中です。

投資対象として、かなり魅力的な業績推移であるといえます。

 

 20193月期決算分析

日本水産が5月14日に発表した決算によると、19年3月期の連結経常利益は前の期比3.2%増の253億円であり、減益予想から一転して増益で着地しています。

また20年3月期も前期比4.5%増の265億円を見込み、2期連続で過去最高益を更新する見通しです。

日本水産では同時に、今期の年間配当を前期比0.5円増の8.5円に増配すると発表しています。

日本水産は場中である13:00に決算を発表しました。

決算を受けて株価は656円―737円と大きな幅で動くことになりました。出来高もかなりできているため、株主の交代が起こったと推測されます。

 

日本水産のROEROA

下記の表は過去10年間の日本水産のROEとROAの推移です。

ROEは-19.8%~13.2%と非常に大きな幅で推移していることがわかります。またROAも-0.3%~5.5%と大きな幅で動いています。

日本水産の過去10年のROEとROA

日本の東証一部の平均ROEが8%、ROAが2%台であることと比較すると、日本水産のROEとROAは現状平均よりも高い水準で推移していることがわかります。

ROEの-19.8%から13.2%へのV字回復は特筆に値する利益効率の向上です。

株価の上昇にとって最も重要な「今後(将来性)」が楽しみな状況といえるでしょう。

 

日本水産の中期経営計画「MVIP+(プラス)2020」*

日本水産では2018年から中期経営計画「MVIP+(プラス)2020」の実現を目指し、経営に取り組んでいます。

新中期経営計画「MVIP+(プラス)2020」では、事業を通じた社会課題への取組の強化により、企業価値向上を図っていくことを主眼としています。

日本水産の中期経営戦略

日本水産HP

 

主な取り組みは以下になります。

≪中期経営計画「MVIP+(プラス)2020」の内容≫

・持続可能な水産資源の利用と調達の推進

・資源の最大活用と製品ロスの最小化を目指し、動植物性残渣の削減や賞味期限延長などの検討

・水産資源などの素材がもつ機能を活かした、健康に寄与する医薬原料や食品の拡大

・ライフスタイルの変化に対応した事業への構造転換

・海外展開の加速

・水産資源の持続可能性につながる研究開発の更なる強化

・働き方改革や健康増進支援策等を通じた健康経営の推進

・コーポレートガバナンスの強化

事業を数値といった側面からだけではなく、資源の有効活用や働き方改革への取り組みなど、企業価値を向上することに対しても積極的に取り組んでいる点が特徴的です。

企業の社会的な側面に重点を置いていることは、企業のブランディングといった点で評価することができます。

日本水産のテクニカル分析

ここでは日本水産は買いか売りかをテクニカル的な側面から分析していきたいと思います。

【日本水産の過去10年の株価推移】

日本水産の長期チャート

 

上記は日本水産の過去10年間の株価推移です。テクニカル的に「お見事!」な上昇トレンドを形成しているといえます。

 

①:大枠は日経平均株価に連動

底値は2012年の139円とアベノミクスに連動して、株価が上昇してきています。

また株価の上下も、日経平均株価に連動して上下しています。このため、日本水産は扱いやすい銘柄であるといえます。

 

②:雲抜けから大化け

テクニカル的に雲(ピンクの部分)を抜けるとグングン株価が上昇します。

日本水産はまさに教科書通りの動きをしていることがわかります。

2014年11月に352円も雲を抜けてから、2016年1月には709円とおよそ1年ほどで株価が倍近くになっていることがわかります。

 

③:日本水産の現状

420円―719円のレンジ相場をブレイクし、上昇トレンド継続中です。

上記の表の緑の矢印をご覧ください。

日経平均株価はMACDがデットクロスしている状態ですが、日本水産はまだ上昇トレンド継続中です。

長期的にかなり強い上昇波動を形成しているといえます。

 

④:テクニカルから見た日本水産

長期で「買い」です。目標はブレイクしたポイントから逆算して1,100円あたりといえます。押しは強気で拾っていきたい銘柄です

 

競合他社であるマルハニチロとの比較

日本水産(1332)を同業であるマルハニチロ(1333)と比較検討していきます。

  マルハニチロ 日本水産
PER 10.6 11.6
PBR 1.44 倍 1.38 倍
配当利回り 1.17% 1.31%
ROE 13.32% 10.51%
ROA 3.21% 3.22%

 

PERとPBRを比較

まずPERですが、日経平均株価のPERが13~14倍です。

これと比較した場合、日本水産は11.6倍、マルハニチロは10.6倍、とセクター的に割安な水準であることがわかります。

次にPBRですが、日経の大型株の平均値が2倍です。

これと比較した場合、日本水産は1.38倍、マルハニチロは1.44倍とPBRもセクター的に割安な水準であることがわかります。

このことから水産セクターは日経の出遅れセクターで「買い」であるといってよいでしょう。

 

配当利回りを比較

日本水産は1.31%、マルハニチロは1.17%となっており、今期増配した日本水産の配当利回りのほうが高くなっています。

 

株主優待を比較

ⅰ 日本水産の株主優待情報

権利確定月 3月末日
単元株数 100株
投資金額 327,500円~*
株主優待内容 自社商品詰め合わせ

・500株以上 3,000円相当

・1,000株以上 5,000円相当

*2019年5月30日現在

 

ⅱ マルハニチロの株主優待情報

権利確定月 3月末日
単元株数 100株
投資金額 329,500円*
株主優待内容 ・水産缶詰詰合せ

・瓶詰詰合せ

・海苔詰合せ

・DHA入りリサーラソーセージ

・ラ・カンティーヌ詰合せ

*2019年5月30日現在

 

日本水産の株主優待は自社商品3,000円分です(マルハニチロは非公開)。両社のHPを確認したところ、日本水産の株主優待のほうが「豪華」でした。

 

決算予測を比較

マルハニチロは20年3月期に前期比5.0%増の265億円に伸びるとの見通しを出しています。

日本水産は20年3月期に前期比4.5%増の265億円に伸びるうえ、配当も前期比0.5円増の8.5円に増配するとしています。

ここでの注目点は見事に連結経常利益が265億円で並んでいることです。

両社のライバル意識の強さが決算予測から見て取ることができます。

 

競合他社比較総合

日本水産の勝利であると考えます。配当も株主優待も日本水産のほうが優れているからです。

まとめ

今回はファンダメンタルとテクニカル両面から日本水産の今後の株価推移を分析してきました。

2009年以降急激に業績が好転し、長期で強い上昇トレンドが発生している日本水産は「強い買い」であると判断することができます。

また日本水産は100株が6万円台と分散投資がしやすいことも、投資家にとってうれしいポイントであると考えます。

よって押せば積極的に買いたいお宝銘柄であるといえるでしょう。

■投資判断基準:長期的に『買い』

以下の点を総合的に勘案し長期的に1,100円(2019年5月末時点656円)程度が妥当な水準と予想。

  • 業績見通し:

▶︎2020年3月期の連結経常利益が前期比4.5%増の265億円に伸びを見込み、2期連続で過去最高益を更新する見通しであること

  • ROEが2009年を底としてV字回復中

▶︎東証一部の出遅れセクター

  • PERとPBRの低さ(割安かどうか):

▶︎予想PERは現状株価で11.6倍と割安。PBRも1.38 倍で割安水準。

  • 他社との比較:

▶︎業界他社比でも低いPBR 。今期増配で株主還元も充実

  • 株主還元策の動向:

▶︎今期0.5円の増配を実施

 

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2019.06.27

 




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マネリテ!編集部は東京大学経済学部卒の証券アナリストを中心とした金融知識が豊富なメンバーが株式投資初心者に向けて有益な情報を提供しています。株式投資を行う意義から基本用語、おすすめのネット証券・投資先情報をお伝えするメディアです。日本人の金融リテラシーの向上と明るい未来を目指しています。