【4755】楽天の株価はどうなる?現在株価が低い理由を踏まえて今後の推移を予想。

楽天」は、インターネットサービスを展開するIT企業。

近年ではECサイト経営だけではなく、金融や携帯電話事業にも参入しています。

 

今回はファンダメンタルとテクニカル両面から、楽天の今後の株価推移を分析していきます。

 

■ 投資判断基準:投資対象外

以下の点を総合的に勘案し、楽天は現状「投資対象外」と分析。

■ 業績見通し:

▷ 18年12月期の連結税引き前利益は前の期比19.8%増の1654億円。

▷ 19年12月期の業績見通しは非開示と肝心の19年の業績が不透明であること。

■ 他社との比較:

▷ EC事業は順調であるが、携帯事業に関しては不透明感が高すぎること。

■ テクニカル的な判断:

▷ 長期的に雲(上値抵抗)があり、テクニカル的に株価の上昇が難しいこと。

 

 

楽天って結局どんな会社?

ここでは国内有数のECサイトを運営している運営している楽天の業務内容を見ていきたいと思います。

①:メディア& スポーツカンパニー

動画配信や電子書籍などのデジタルコンテンツや、オンラインメディアのサービスを提供しています。

加えて、楽天ゴールデンイーグルス・ヴィッセル神戸などの運営も行っています。

 

②:コミュニケーションズ& エナジーカンパニー

携帯事業をはじめとする情報通信や、電力・エネルギー関連ソリューションなどのサービスを提供しています。

 

③:インベストメント& インキュベーションカンパニー

国内外のコーポレート・キャピタル・インベストメント事業を運営しているほかに、新サービスの開発および提供を行っています。

 

④:フィンテックグループカンパニー

クレジットカードなどの各種決済サービスやポイントプログラム、インターネット銀行サービス、証券取引サービス、保険サービスなどフィンテックのサービスを提供しています。

⑤:コマースカンパニー

幅広い分野でのEC事業を展開しています。

 

楽天の過去10年の業績推移(PL)

ここでは楽天の過去10年間の業績推移を見ていきます。

決算期売上高営業利益経常利益当期利益
2007/12213,9381182,37636,898
2008/12249,88347,15144,531-54,977
2009/12298,25256,64954,89053,564
2010/12346,14463,76662,30134,956
2011/12379,90071,34368,822-1,139
2012/12 I400,44450,05549,10620,489
2013/12 I518,56890,24488,61042,900
2014/12 I598,565106,397104,24570,614
2015/12 I713,55594,68991,98744,436
2016/12 I781,91677,97773,92337,995
2017/12 I944,474149,344138,082110,585
2018/12 I1,101,480170,425165,423142,282

 

楽天の業績推移

 

楽天はインターネットの普及に伴い順調に業績を拡大しています。

売上高は2007には年213,938百万円でしたが、およそ10年で1,101,480百万円と5倍ほどにも伸びていることがわかります。

また本業の成績を示す営業利益も2007年には118百万円でしたが、およそ10年で170,425百万円と脅威の伸びを示しています。

よって楽天の業績は絶好調であると判断することができます。

 

楽天が2月12日に発表した決算によると、18年12月期の連結税引き前利益は前の期比19.8%増の1654億円、19年12月期の業績見通しは非開示としています。

また配当に関しては、前期の期末一括配当を4.5円実施するとし今期の年間配当は未定としています。

 

楽天のROEROA        

楽天のROEとROAですが、絶好調な業績と比較すると、物足りなさを感じる数値になっています。

決算期ROEROA
2007/1219.06%3.18%
2008/12-36.65%-5.06%
2009/1226.25%3.04%
2010/1214.70%1.79%
2011/12-0.50%-0.06%
2012/12 I8.68%0.90%
2013/12 I14.30%1.34%
2014/12 I16.75%1.92%
2015/12 I6.71%1.04%
2016/12 I5.59%0.83%
2017/12 I16.19%1.79%
2018/12 I18.37%1.94%

 

楽天のROEとROAの推移

 

ROEは2008年に底打ち後、-0.50%~26.25%のレンジで推移しています。

東証一部の平均値が8%であることから、ROEは不安定感が高いといえます。

またROAも2008年に底打ち後、-0.06%~1.92%のレンジで推移しています。

一度も東証一部の平均値である2%を超えていないことから、ROAは若干問題のある数値であるということができます。

 

楽天の業績は天井圏ではないのか?

絶好調に右肩あがりの成長を続ける楽天。

しかし同業であるヤフーやディー・エヌ・エーにも天井があったように、どこかで楽天にも天井が訪れます。

ここでは楽天の業績の将来性について検討していきたいと思います。

 

楽天のセグメント別からの分析

下図から楽天の主力事業がインターネット・セグメント(54.9%)であることがわかります。

楽天のセグメント分析

 

以下はオンターネットサービスセグメントの最新の19年度の1Qをいれた資料です。

1Qを比較すると、18年度よりも業績が向上していることがわかります。特に営業利益の伸びが劇的に向上しています。

 

インターネットセグメントの業績推移

楽天

 

業績のおよそ3割を占めるフィンテック・サービスは横ばいの推移です。

マイナス金利の導入から金融セクター事態が低調に推移していることから比較すると、健闘しているといってよいでしょう。

 

フィンテックセグメントの業績

 

モバイル・セグメントは一貫して赤字です。

しかも年々業績が悪化していることがわかります。

19年から携帯事業に参入し第4の携帯会社になる楽天ですが、劣勢を回復することができるのか不安が残ります。

楽天のモバイルセグメントの業績

 

会員数が1億人突破

楽天の会員数が1億人を突破しています。日本の人口に匹敵する数値です。

よって、今後の成長のカギは海外進出ということになります。

しかし過去に欧州3カ国及び東南アジアでも通販サイトを閉鎖していることから、望み薄であると考えられます。

 

今から携帯事業に参入するメリットは?

多額の設備投資を行い、今から携帯事業に参入するメリットはあるのでしょうか?

スマホ・ガラケーを合わせたモバイル端末の普及率は84%です。

よって、今後参入するのであれば、他社からの利用者を引き込まなければいけません。

楽天モバイルが赤字と苦戦している状況で、携帯業界に参入するメリットが理解できません。

 

天井に達している可能性は「否定できない」状況

今後も成長企業として楽天が成長し続けていくには海外展開と携帯事業での成功が不可欠です。

しかし、過去の実態から考慮した場合、この2分野で成功する確率は低いといわざるを得ません。

よって楽天の業績が天井に達している可能性は「否定できない」といってよいでしょう。

 

楽天のファンダメンタル分析総合

楽天は業績が天井圏に達している可能性を否定することができません。

よってファンダメンタル的に「投資対象外」であるといえます。

 

楽天のテクニカル分析

ここでは楽天は買いか売りかをテクニカル的な側面から分析していきたいと思います。

楽天の過去10年の株価推移

楽天の株価チャート

上図は楽天の過去10年間の株価推移です。

ここ2年程日経平均株価に連動できなくなっており、株価が低迷していることがわかります。

 

楽天のテクニカル分析

楽天のテクニカル分析

 

楽天の株価は2015年の2,395円で目先天井うったということができます。

≪天井だと判断する理由≫

・月足(長期)で三尊天井(強い天井サイン)形成

・変化日で雲(上値抵抗)に押し込められる

 

テクニカルから見た楽天

テクニカル的に長期で下落トレンド入りしている楽天は「投資対象外」です。

 

楽天の競合他社比較

楽天(9101)を同業であるヤフー(4689)、リクルートホールディングス(6098)と比較検討していきます。

楽天ヤフーリクルートH
PER- 倍19.2 倍- 倍
PBR1.81 倍1.85 倍5.84 倍
配当利回り- %2.97%0.89%
ROE18.37%9.61%18.05%
ROA1.94%3.24%9.96%

 

①:PER

日経平均株価の平均PERは13~14倍です。ヤフーのRERは19.8倍ですので広告業界セクターが割高であるといえます。

 

②:PBR

日経平均株価の平均PBRは2倍です。よって楽天・ヤフーは割安、リクルートホールディングスは割高ということができます。

 

③:配当利回り

ヤフーは2%台と一般的な配当利回りですが、楽天・リクルートホールディングスは低いということができます。

 

④:株主優待

楽天のみ株主優待が設定されています。

 

ⅰ v楽天トラベル国内宿泊クーポン

ⅱ 楽天Koboでの対象期間中の電子書籍コンテンツ購入に対し、ポイント3倍

ⅲ 株主限定楽天イーグルス・ヴィッセル神戸グッズ(抽選)

ⅳ 楽天イーグルス・ヴィッセル神戸主催公式戦観戦チケット(優待価格)

ⅴ 楽天証券口座にて楽天株式を保有している株主限定、楽天証券口座での楽天株式購入に係る手数料の30%をポイント還元

ⅵ 楽天市場クーポン

通常保有期間継続5年以上
100株以上100円×5枚左記対象クーポン+1枚
1,000株以上200円×5枚
5,000株以上300円×5枚
10,000株以上400円×5枚

 

⑤:決算予測

ⅰ 楽天

18年12月期の連結税引き前利益は前の期比19.8%増の1654億円、19年12月期の業績見通しは非開示。

 

ⅱ ヤフー

19年3月期の連結最終利益は前の期比40.0%減の786億円、20年3月期は前期比4.2%増の820億円に伸びる見通し。

 

ⅲ リクルートホールディングス

19年3月期の連結税引き前利益は前の期比20.4%増の2398億円、20年3月期の業績見通しは非開示。

 

⑥:競合他社比較総合

2014年のIPOであるリクルートホールディングスの上値が軽いため、短期投資先としてはリクルートホールディングスがおすすめです。しかし、長期投資となると割高感が否めない側面があります。

 

まとめ

今回はファンダメンタルとテクニカル両面から楽天の今後の株価推移を分析してきました。

楽天はファンダメンタル的にもテクニカル的にも「投資対象外」です。

 

テクニカル的に長期で下落波動入りしたと判断することができる楽天を、値ごろ感から購入するのはリスクの高い投資であるといえます。

 

■ 投資判断基準:投資対象外

以下の点を総合的に勘案し、楽天は現状「投資対象外」と分析。

■ 業績見通し:

▷ 18年12月期の連結税引き前利益は前の期比19.8%増の1654億円。

▷ 19年12月期の業績見通しは非開示と肝心の19年の業績が不透明であること。

■ 他社との比較:

▷ EC事業は順調であるが、携帯事業に関しては不透明感が高すぎること。

■ テクニカル的な判断:

▷ 長期的に雲(上値抵抗)があり、テクニカル的に株価の上昇が難しいこと。

 

 

以上、【4755】楽天の株価はどうなる?現在株価が低い理由を踏まえて今後の推移を予想。…でした。

 

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2019.09.17



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