【6502】株価10倍もあり得る!?不正会計から東証2部落ちした東芝の今後の株価推移を予想する!

東芝株価今後予想

東芝は日立製作所、三菱電機とともに日本を代表する大手重電メーカーでした。

しかし、2015年に粉飾決算事件が発覚して以降、東証二部に格下げされています。

 

今後東芝は再度一部に鞍替えし、再度、日本を代表する大手重電メーカーとして活躍することができるのでしょうか?

また、気になる株価もどん底から這い上がり、大きく上昇することはあるのでしょうか?

 

今回はファンダメンタルとテクニカル両面から東芝の今後の株価推移を分析していきたいと思います。

 

■ 投資判断基準:投資対象外

以下の点を総合的に勘案し東芝は「投資対象外」と判断します。

■ 業績見通し:

▷19年3月期の連結営業利益は前の期比58.9%減の354億円、20年3月期は前期比3.9倍の1400億円に急拡大する見通し。

▷ 20年3月期第1四半期の連結税引き前損益は1297億円の赤字となっており、業績に回復の見込みが見えないこと。

■ 指標関連

▷ ROEとROAは幅がありすぎて判断材料にならないこと

▷ 予想PBRは1.59倍で割安水準。

■ 競合他社比較:

▷ 競合の業績も日立製作所意外不透明感が高い

■ 株主還元策の動向:

▷ 今期4期ぶりに復配を発表

■ テクニカルからの判断:

▷ 現在持合いのため「様子見」

 

【企業情報】東芝とは?

ここでは東芝の事業内容をご紹介していきたいと思います。

エネルギー事業領域

東芝グループでは、先進的なAIやIoTの技術を用い、より良い生活のための基盤づくりに貢献しています。

  • 大型発電設備
  • 配送電、蓄電
  • 再生可能エネルギー
  • エネルギーデジタルサービス

 

社会インフラ事業領域

さまざまなソリューションの提供を通じて、国内外に安全・安心で信頼できる持続可能な社会の実現を目指しています。

  • インフラシステムソリューション
  • ビルソリューション
  • リテール&プリンティングソリューション
  • 電池事業

 

電子デバイス事業領域

誰もが快適かつ安心して暮らせる新しい社会作りに貢献しています。

  • 産業、インフラ向け事業
  • 車載向け事業
  • データセンサー向け事業

 

デジタルソリューション事業領域

社会インフラやモノづくりでのノウハウを生かし、IoTや人工知能(AI)など先進のデジタル技術で、新しい価値を創造しています。

  • エネルギーIoT
  • 社会インフラIoT
  • 流通、物流IoT

 

廃止or売却された東芝の事業

東芝は2015年に発覚した粉飾決算事件以来、経営を立て直すために事業を統廃合して企業の再建に尽力しています。

 

白物家電

東芝では冷蔵庫・洗濯機・掃除機・電子レンジ・炊飯器など、家電製品の国産化第1号の製品を多く開発してきました。

2016年に一部株を売却することでブランドのみの存在になっています。

 

半導体製造

2016年にソニーとその子会社に譲渡。

 

医療機器事業

東芝メディカルシステムズの全株式をキヤノンに売却。

 

半導体、テレビ、パソコン事業

2018年には半導体、テレビ、パソコン事業も売却。

 

東芝の誇る白物家電からは撤退していることがわかります。

 

過去10年の業績推移(PL)

ここでは東芝の過去10年間の業績推移を見ていきます。

東芝の業績推移

参考:東芝 有価証券報告書

 

決算期売上高営業利益経常利益当期純利益
2007/03 S7,116,350258,364298,460137,429
2008/03 S7,668,076238,099255,558127,413
2009/03 S6,373,020-309,191-336,059-398,878
2010/03 S6,137,68971,788-14,342-53,943
2011/03 S6,263,990244,532201,785158,326
2012/03 S5,996,414114,90261,4273,194
2013/03 S5,722,24892,05374,92613,425
2014/03 S6,489,702257,126182,33660,240
2015/03 S6,655,894170,439136,644-37,825
2016/03 S5,668,688-708,738-633,145-460,013
2017/03 S4,870,773270,788225,531-965,663
2018/03 S3,947,59664,07082,378804,011
2019/03 S3,693,53935,44710,9091,013,256
2020/03予 S3,400,000140,000

 

東芝の売上高はリーマンショックの影響を受けることなく、横ばいに推移していました。

しかし、2015年に発覚した粉飾決算事件以来、売上高はおよそ最盛期の半分に激減しています。

これは、多くのセクターを売却したことに起因すると考えられます。

 

比較して本業の成績を表す営業利益は2016年を底にして回復傾向になります。

これは大赤字の要因となっていた白物家電を分離したことが要因であること考えられます。

 

このように東芝の業績は復活傾向にあります。

かつての事業の柱であった白物家電のように、東芝を支える中核事業が見えてこないため、

黒字化してからも業績が安定していないと推測されます。

 

東芝のROEとROA

東芝のROEとROAの推移
決算期ROEROA
2007/03 13.02%2.58%
2008/03 11.96%2.15%
2009/03 -56.68%-7.02%
2010/03 -9.89%-0.99%
2011/03 21.11%2.93%
2012/03 0.42%0.06%
2013/03 1.74%0.23%
2014/03 6.51%0.99%
2015/03 -3.58%-0.60%
2016/03 -65.12%-7.82%
2017/03 861.92%-19.90%
2018/03 698.57%18.42%
2019/03 90.48%23.15%

 

東芝のROEは-65.12%から861.92%と非常に広い幅で推移しています。

またROAも-19.90%から23.15%と幅広いレンジで推移していることがわかります。

 

ここまで広いレンジで推移しているということは、事業に安定性がないといわざるを得ません。

 

東芝の経営方針「東芝Nextプラン」

東芝の経営方針

参考:東芝HP

 

東芝では2018年11月8日に経営方針である「東芝Nextプラン」を公表しています。

 

「東芝Nextプラン」の4つの改革

ⅰ 構造改革

ⅱ 調達改革

ⅲ 営業改革

ⅳ プロセス改革

 

「東芝Nextプラン」の二本柱

ⅰ.利益ある成長で企業価値の最大化・TSR1の拡大を図る

東芝の経営方針

参考:東芝HP

 

東芝では上記のように企業再生に向けて数値目標を掲げています。

しかし、未達成の部分が多く未達に終わる可能性が高い計画内容であるといえます。

 

ⅱ.危機的状況からの脱出のための諸施策を実行し、事業の選択と集中完了、東芝Nextプランの基盤確立

「東芝Nextプラン」を分析した結果、いまだに内部に甘い達成未達な数値目標を掲げていること、

及び企業再生に向けた具体的なシナリオが見えていないことから、東芝の再生には時間がかかると考えられます。

 

 

東芝のファンダメンタルからの分析・総合

投資判断は「投資対象外」です。

理由は以下になります。

 

  • 主力事業が何か見えていないこと
  • 数値目標の立て方から、いまだに身内に甘い企業体質であることがわかること
  • 2020年度はV字回復と予測しているが、その根拠が見えていないこと

 

 

東芝のテクニカル分析-チャートから今後の動きを紐解く-

ここでは東芝は買いか売りかをテクニカル的な側面から分析していきたいと思います。

東芝の過去10年の株価推移

東芝の過去10年の株価推移

参考:ヤフーファイナンス

 

上図は東芝の過去10年間の株価推移です。

2015年の粉飾決算事件で株価がおよそ5,500円から1,500円まで暴落したことがわかります。

 

東芝のテクニカル分析

東芝の月足チャート

参考:ヤフーファイナンス

 

東芝は現状長期スパンでの持合い相場であることがお分かりいただけると思います。

基本的に持合いは「放れに付け」が鉄則ですので、テクニカル的には様子見と判断することができます。

 

東芝の月足チャート

参考:ヤフーファイナンス

 

東芝の月足に一目均衡表を付けたチャートです。

2021年8月に大きな変化日が到来することがわかります。

この変化日を3,213円以上でクリアした場合、東芝はテクニカル的に買い判断になるといえます。

 

東芝は10倍以上に株価が上昇するのか?

東芝の年足チャート

参考:かぶたん

 

上図は東芝の年足チャートです。

東芝は1989年に15,000円の高値を付けていることがわかります。

 

その後は大きなレンジの下降相場に転じており、不正会計事件で1,550円と株価がおよそ1/10になっていることがわかります。

V字回復すれば、東芝は大きく化け株価が10倍になると考える方がいてもおかしくはありません。

 

テクニカル的には東芝は底打ち反転すれば、8,000円~10,000円は見込むことができる可能性はあるといえます。

 

しかし、株価の天井を付けた地点が1989年であることからも、

東芝は日経平均に連動するよりも、業績によって株価が推移していることがわかります。

 

よって、結論としては、株価のV字回復は業績の回復次第ということになります。

 

競合他社比較

東芝(6502)を同業である日立製作所(6501)、パナソニック(6752)、三菱電機(6503)、と比較検討していきます。

東芝日立製作所パナソニック三菱電機
PER9.510.714
PBR1.59 倍1.26 倍1.17 倍1.42 倍
配当利回り0.80%2.10%3.27%2.55%
ROE90.48%6.81%15.69%9.66%
ROA23.15%2.26%4.62%5.23%

 

【電機機器・電子部品株見通し】ソニー・パナソニックをはじめとした個別株式銘柄を分析&株価予想!

2019.09.13

 

PERとPERはセクター全体として割安

セクターのPERが日立製作所の9.5倍から三菱電機の14倍と日経平均株価の平均PER13~14倍より低いことから、

セクター的に割安であるということができます。

 

セクターのPBRがパナソニックの1.17倍から東芝の1.59 倍と日経平均株価の平均PBRの2倍以下になっています。

よって、セクター的にPBRも割安であるということができます。

 

株主優待

株主優待は全社設定されていません。

 

決算予測

【東芝】

19年3月期の連結営業利益は前の期比58.9%減の354億円、20年3月期は前期比3.9倍の1400億円に急拡大する見通し。

 

【日立製作所】

19年3月期の連結税引き前利益は前の期比19.1%減の5165億円、20年3月期は前期比43.3%増の7400億円に拡大を見込み。

2期ぶりに過去最高益を更新する見通し。

 

【パナソニック】

19年3月期の連結税引き前利益は前の期比10.0%増の4164億円、20年3月期は前期比30.4%減の2900億円に落ち込む見通し。

 

【三菱電機】

19年3月期の連結税引き前利益は前の期比10.5%減の3159億円、20年3月期は前期比1.3%増の3200億円に伸びる見通し。

 

業績は過去最高益を更新する日立製作所一択といえるでしょう。

 

競合他社比較総合

セクター的に割安ですが、業績が不安定なため、なかなか買い意欲が出ないセクターといえます。

業績的に20年過去最高益を更新する予定の日立製作所が一歩リードしているといえます。

 

まとめ

今回はファンダメンタルとテクニカル両面から東芝の今後の株価推移を分析してきました。

東芝はテクニカル的に現状「様子見」であるといえます。

 

また、ファンダメンタル的には業績の回復の根拠が不足しているため「投資対象外」であるといえます。

総合的に東芝を積極的に買う理由は現状はないと判断します。

 




[おすすめネット証券ランキング]

2019年現在で株式投資を始めるにあたり、マネリテ編集部が厳選したネット証券をランキング形式にまとめておりますので参考にしてみてください。




コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

ABOUTこの記事をかいた人

マネリテ!編集部は東京大学経済学部卒の証券アナリストを中心とした金融知識が豊富なメンバーが株式投資初心者に向けて有益な情報を提供しています。株式投資を行う意義から基本用語、おすすめのネット証券・投資先情報をお伝えするメディアです。日本人の金融リテラシーの向上と明るい未来を目指しています。