【6506】下がっている安川電機の今後の株価推移を予想する!中国の景気回復期待も当面は様子見か。

安川電機の株価推移を予想

安川電機」は産業用ロボットなどメカトロニクス製品を手がける電機メーカー

このコンテンツでは、産業用ロボットなどメカトロニクス製品を手がける電機メーカーの安川電機を分析します。

 

■ 投資判断:「中立」

▷以下の点を総合的に判断し、今期予想PERと予想EPS(1利あたり利益)から2020年2月期には3,249円が妥当水準と予想し、市場平均に対し「中立」の値動きを想定。

■ 過去10年の業績推移:

▷ 売上高と利益共に上下しながらも着実に上昇基調

■ 投資指標分析:

▷ ROEの水準自体も着実に成長しており15%以上となっている。

▷ 予想PERは26倍程度と過去平均から比較しても割高水準。

■ 競合他社比較:

▷ 他の電機系企業に比べてPER、PBR共に割高

▷ 配当利回りは競合他社比較でも低水準

 

安川電機の会社概要

安川電機は産業用ロボットなどメカトロニクス製品を手がける電機メーカーです。

産業用ロボットやインバータ、ACサーボモータなどFA(ファクトリーオートメーション)と呼ばれる工場自動化に欠かせない製品を数多く手がけています。

産業用ロボットではファナックやスイスABBなど世界の4大ロボットメーカーの一角となっています。

また、ACサーボモータは高速・高精度に位置を制御出来るためで、

半導体製造装置や電子部品の実装機、工作機械やロボットなどの制御部分に使われる重要度の高いモータで世界シェアNO1です。

その他にも電力を制御するためのインバータも高シェアとなっており、競争力の高い製品群が安川電機の特徴といえます。

 

安川電機の過去10年の業績推移

過去10年の「売上高」「営業利益」「経常利益」「純利益」の推移をグラフにしています。

それぞれの違いについてくわしくは『損益計算書の見方』をご覧ください。

決算期売上高営業利益経常利益当期利益
2007/03368,97133,56433,38318,982
2008/03382,32736,48735,21220,242
2009/03350,24920,80620,0246,892
2010/03224,710-6,977-6,049-5,699
2011/03296,84712,87413,4296,544
2012/03307,11114,81815,6268,432
2013/03310,38313,07014,0536,800
2014/03363,57025,70227,08416,964
2015/03400,15331,53233,88424,819
2016/03411,26036,73035,83322,365
2017/03394,88330,40931,96320,397
2018/02 変448,52354,12655,30039,749
2019/02474,63849,76650,84441,164
2020/02予465,00046,50048,00035,000

 

安川電機の業績推移

過去10年あまりではリーマンショック後の2010年3月期に赤字となりました。

しかしその後は世界景気の回復や中国の景気持ち直し、高い製品の競争力を背景に売上高、各利益ともに順調に伸びてきています。

 

前期20192月期の決算説明会資料を見てみましょう。

 

安川電機の前期の決算資料

安川電機

 

前期2019年2月期は売上高で前年比2.2%の増収、営業利益は同12.9%の減益と増収減益となりました。

売上高はACサーボモータが中国の景気減速などにより、伸び悩んだものロボットの売上高が伸びたことにより増収となりました。

営業利益は収益性の高いACサーボモータの販売が伸び悩んだことにより、減益となりました。

 

製品の仕向地別の売り上げ構成一覧です。

製品の仕向地別の売り上げ構成一覧

 

中国向けは景気減速により前年比で売上高が減収となりました。

しかし、その他の地域ではすべての地域で増収となっていることがわかります。

 

高水準のROEとROA

安川電機の経営効率を計る指標であるROEとROAついて見ていきます。

以下に過去10年あまりの安川電機のROEとROAを掲載しています。

決算期ROEROA
2007/0321.99%6.95%
2008/0319.02%7.00%
2009/037.09%2.77%
2010/03-6.44%-2.36%
2011/037.03%2.47%
2012/038.42%3.02%
2013/036.06%2.25%
2014/0312.65%4.98%
2015/0314.48%6.39%
2016/0312.34%5.99%
2017/0310.27%5.26%
2018/02 変18.38%9.83%
2019/0216.68%9.03%
2020/02予14.19%7.68%

 

安川電機のROEとROA

リーマンショック前の2007年3月期がROEがもっとも高く20%を超えていました。

その後は利益の縮小とともにROE、ROAともに減少に転じています。

しかし2010年3月期を底にその後はゆるやかに上昇に転じています。

前期2019年2月期にはROEは16%を超えています。これは、東証1部の平均8%、欧米の平均10%どちらも上回っています。

 

投資指標から割安度を分析する

安川電機の10年間の株価の推移を見てみましょう。

10年チャートでは長らく2000円以下で低迷していましたが、業績の伸びと同じように右肩上がりに株価が切りあがっていることがわかります。

安川電機の株価推移

 

半導体市況の活況や中国などをはじめとしたFA(工場自動化)投資の本格化により、2017年以降は急上昇に転じています。

その後2018年初以降は調整となり、ここ直近ではもみ合いの値動きとなっています。

 

安川電機の高いPERとPBR

利益面から株価の割高、割安を計る指標が予想PERです。

PERは株価収益率といい、1株の利益の何年分まで買われているか人気を示す投資指標です。

グラフのように安川電機の1株あたり利益(EPS)は利益の増加により右肩上がりとなっています。

安川電機のPER推移

 

過去3年間の予想PERを見てみると約14倍から38倍程度で推移しています。

平均値は約24倍となります。日経平均の過去3年の予想PERはおおむね13倍~16倍程度で動いていましたので、市場平均と比べると景気の変動の影響を受けやすくPERも変動が大きいことがわかります。

株価が好調な2017年から2018年初にかけては市場平均を上回っていましたが、その後調整に入りPERが大きく低下しました。

現在は過去3年の平均値近辺での推移となっています。

 

株価と純資産の対比を行なった数値がPBRとなります。

安川電機の現在の3.7倍という水準は日経平均の直近のPBRは約1.1倍なので市場平均を大きく上回っています。

市場の評価が高い反面割高と言えます。

安川電機のPBR推移

 

低い配当利回り

過去3年の配当利回りの推移を見ています。過去3年では予想配当利回りは0.7%から2.1%程度で推移しています。

平均値は1.2%程度です。現在は1.5%弱となっており、東証1部の全平均の予想配当利回り2.1%を下回っています。

安川電機の配当利回り

 

安川電機の競合他社比較

競合他社と安川電機を比較してみます。

安川電機東京エレクトロンファナックデンソーアルプスA
PER24.3 倍15.4 倍58.8 倍11.2 倍12.0 倍
PBR3.44 倍2.86 倍2.55 倍0.95 倍1.03 倍
配当利回り1.61%3.26%- %3.17%2.23%
ROE16.68%28.18%10.72%7.08%6.05%
ROA9.03%19.74%9.48%4.39%3.27%

 

ROEは5社の中では東京エレクトロンに次いで2番目に高く、株主の資金を有効活用しているといえます。

PBRは5社の中でももっとも高く市場の評価が高いことの裏返しであるといえます。

予想PERは5社の中ではファナックに次いで2番目に高く、PBRと同じく市場の期待値の高さをあらわしています。

 

まとめ-予想株価は3,300円程度が妥当-

株価は『EPS×PER』で算出されます。

今期の予想EPSから妥当株価を計算します。

 

安川電機のEPSの予想

(引用:安川電機)

 

今期2020年2月期は売上高2.0%の減収、営業利益は6.6%の減益を見込んでいます。

米中貿易摩擦や中国の景気減速など外部環境の不透明要因が続く中、当面は主力のACサーボモータなどで在庫調整が続くとの見通しから減収減益の見通しを出しています。

 

予想1株利益135.4円に過去3年の平均PER25倍をかけると3,249円となり、直近の株価3,415円を5%ほど下回ります。

ただ、下半期以降は中国の景気回復期待などもあることから予想EPSの上方修正の可能性もあり、当面は中立と判断できます。

 

以上、安川電機(6506)の会社概要、業績推移と見通し。中国の景気回復期待も当面は様子見かの話題でした。

 

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2019.09.13



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