さて、毎回株式市場が暴落すると以下のような叫びが聞こえます。
「買い場キタ!!暴落は株を買い集める絶好のチャンスっっっっっ!!」
「損切りこそ神!!ガチホなんて死あるのみ!Death!!!!!!!!」
秀次郎は当然後者の「損切り神!」派閥の人間です。
自分も経験したからわかるが含み損が大きくなってからの損切りは困難を極める。-15%とか超え始めるともう粘りモード炸裂する。明日から株価爆上げするような気すらする。そんなこんなでナンピンして結局傷口が広がる。昨年末からずっと言ってるが損切りは-10%以内で。浅くないと損切りはできない。
— 秀次郎@戦国のバレンティン(旧メタ次郎) (@hidejiromoney) March 15, 2022
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しかし…なぜここまで真っ二つに見解が分かれるのでしょうか?
今回はこの株式市場暴落局面に於ける摩訶不思議を解いていきたいと思います。
目次
Contents
意見が分かれる原因は…「(長期)投資」と「投機(トレード)」の違い
なのではないかと思います。
① 長期で投資をしている人は企業の魅力は変わらないのにマーケットの動向で株価が下がっていたらそれは追加投資の好機です。
② 投機(トレード)している人は大きな損失を出してはパフォーマンスが著しく悪くなるので、ダメージが浅い段階で損切り。
正反対の行動ですね。SNS上で殴り合いが起きてもおかしくないわ。
さて、「(長期)投資」の定義は?「投機(トレード)」の定義は?
とかの話になると正解はないのでそのような指摘はシカトしますが、秀次郎が思う定義は以下です。
- (長期)投資
= 長期保有前提、分析はファンダメンタルズ(銘柄、世界の動向)にほぼ全振り。
- 投機(トレード)
= 長期保有を前提とせず、銘柄の株価変動により「利益が狙える美味しいところ」だけを狙っていくイメージ。分析はマーケットとその株式銘柄の需給(チャート)を重視。
例えば友人や、株式投資の識者と話をしていても、はたまたSNSでの人々の発信を見る時でも。
それは上記の「(長期)投資」をしている人の発言なのか、「投機(トレード)」をしている人の発言なのかは見分ける必要があります。
あなたが株式投資をするにあたり参考にしている人は、投資をしている人ですか? 投機(トレード)をしている人ですか? これがSNSでは本当にわかりにくい。エアトレもいるだろうし…笑
また、投資と投機双方で株式市場に取り組んでいる人も多いことを認識しましょう。30%は長期枠、50%は短期枠、他は生活防衛費とかそんな感じです。
しつこいですが、投資スゴイっぽい人がとある銘柄について発信をした時に、それは「投資なのか?」「投機なのか?」といった点も把握する必要があります。
どうですか?人の銘柄推奨で投資するのダルくないですか?
人の推奨銘柄って、売り時とかポジションサイズどれくらい取ればいいかとかもわかんなくないですか?発信者本人に投資なのかトレードのスタンスなのか聞くのもめんどくないですか?(笑)
秀次郎が見てて地獄だなぁと思ったのは、とある有名投資家がグロース銘柄を買ったと発言し、他投資家がその有名投資家をイナゴし、フルインベストしてしまったというような事例です。
その有名投資家は全資産の1割にも満たない軽い投機だったとか。175投資家は爆損しました、と。
イナゴ投資家(いなごとうしか)
短期で材料株の回転売買を繰り返す個人投資家のこと。
リアルタイムの情報を得た個人投資家が、一斉に取引に参加することで、特定銘柄の株価が急騰・急落を引き起こす。かつては、年末の資金手当てのため、秋に株式の含み益を確定する個人投資家のことを指したが、いずれも個人投資家の投資行動を、稲穂に群がるイナゴに例えた表現。
2013年1月の信用取引の規制緩和に続き、同年11月には空売りの規制緩和が実施されたことや、2014年7月に東証の主力株の値刻みが縮小されたことなどから投資家の利便性が高まり、短期で回転売買を行う投資家が増加する一因となった。
イナゴ投資家の短期売買によって作り出されたチャート形状は「イナゴタワー」と呼ばれている。
投資(&トレーディング)は自分で考えてやった方が安全ですし上達もします。
他人の「買って!買って!買って!」はミュートした方がいいと秀次郎は思っていますよ。正しい情報を基礎に、自分で判断できるようになりましょう。
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もっと詳しく…「(長期)投資」とはどのような投資?
ここからは各論です。上記で投資の定義は以下の通りとしました。
- (長期)投資
= 長期保有前提、分析はファンダメンタルズ(銘柄、世界の動向)にほぼ全振り。
この投資をする人は、長期前提ですからマーケットのあやで一時的に含み損を抱えることも辞さず、寧ろ買い増しを行なっていく人も多く存在するのではないかと思います。
以下は本当に良い例だと思います。長期投資は険しい道です(笑)
企業銘柄のファンダメンタルズが良くても、マーケット次第では叩き売られ暴落するのも日常です。握れないのであればそれは分析と確信が足りない。
テスラとかは秀次郎も長期投資観点では凄くファンダメンタルズが強い銘柄だと前回の決算で感じました。
長期保有前提の投資と言えば、巨匠ウォーレン・バフェット氏の姿が思い浮かびます。
2022年の下落相場の中でも果敢に買い向かっている91歳の爺さんです。1-3月で5.3兆円分の株買ってます。
著名投資家ウォーレン・バフェット氏が率いる米バークシャー・ハサウェイは1ー3月(第1四半期)に他企業の株式を購入する投資スタイルに回帰した。バフェット氏はここ数年、高いバリュエーションが株式購入の取り組みの妨げになっていると不満を漏らしていた。
ネブラスカ州オマハで4月30日に開かれた同社の年次株主総会でバフェット氏(91)が開示したところでは、同社の1-3月の株式買い越し額は約410億ドル(約5兆3000億円)。石油大手シェブロンの持ち分を増やし、バークシャーが保有する普通株式の中で上位4銘柄の一角となった。また、マイクロソフトが1月に買収を発表したゲームソフト会社アクティビジョン・ブリザードの保有株式を合併アービトラージ戦略で9.5%に増やしたことも明らかにした。
バフェット氏はもう株式市場で投資を始めてどれくらいの期間になるのでしょうか? Wikipediaによると11歳の時に初めて株券を購入したようです。株式投資歴80年です。
1951年より株式ブローカーとして父の証券会社で働いたとのことで、本格的に株式市場に向き合ってから71年になります。長すぎワロタ。よく飽きないですね(爆
「好きこそ物の上手なれ」とはよく言ったものです。
こんなに長い期間、株に触っていればどんな企業が今後は栄華を極めるのか、世界は今後どのように動いていくのかなどと、非常に高い確度で予想できそうです。
ウォーレン・バフェット氏のように、長期投資をするのであればファンダメンタルズ分析をしっかりした上で投資をする必要があります。
バフェット氏の「その企業について、論文を一本書けなければ、株を買ってはいけない。」という格言は余りにも有名。
株式市場暴落時に「今こそ買い場だ!」と叫んでいるあなた、論文を一本書けるくらいに銘柄分析をした上で叫んでいますか?
市場にはカッコイイ、ピカピカのグロース株が沢山落ちていますよね。クラウドストライク、ユニティ、アファーム…最近は安くなっていてまるでバーゲンセールです。
しかしあなたが抱えている銘柄は本当に将来、株価を戻しますか?論文を書けるくらい分析をしたあなたなら、十分な根拠を持って回答できると思います。
何も考えず買って、何も考えずガチホするような投資家に、株式市場は容赦なく襲いかかります。
秀次郎もバフェット氏を見習って、テスラは長期投資をしても良い銘柄なのかもしれない…!! と論文一本分の分析をしました。どうだ、偉いだろと言うつもりはありませんが、逆にこれくらい分析しないと下落相場で買いにいくには不安です。このような分析は秀次郎は投機でも活かしています。
$TSLA あんまし記事書くの好きじゃないんですが、かのウォーレンバフェット氏が銘柄分析は論文を書くくらいやれ、と言うので仕方なく書きました。
4/26決算前の事前銘柄分析:2020年にテスラを買えなかった君へ。https://t.co/IUAGGvJsDc
— 秀次郎@戦国のバレンティン(旧メタ次郎) (@hidejiromoney) April 12, 2021
また、保有を開始してからも最低でも四半期ごとの決算は精査する必要があると思います。M&Aなどファンダメンタルズを揺るがす大きなニュースが出た場合にも、保有を継続するのかどうかを意思決定する必要があります。
長期投資とは長距離マラソンのようですね。
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もっと詳しく…「投機(トレード)」とは?
上記で投機(トレード)の定義は以下の通りとしました。
- 投機(トレード)
= 長期保有を前提とせず、銘柄の株価変動により「利益が狙える美味しいところ」だけを狙っていくイメージ。分析はマーケットとその株式銘柄の需給(チャート)を重視。
こちらは簡単で、利益が狙える美味しいところ以外は勝負しないということです。勝負をしない、つまり「ヤベェ!」と思ったらすぐ損切り撤退するのがトレーダーの特徴ではないかと思います。
下落相場とか寝てると思います。勝率が著しく低いですからね。
とはいえ「トレーダー」には様々なスタイルが存在します。
デイトレなんかは本当に需給でしかなく、企業のファンダメンタルズなどあまり見ないように思います。でもたまに、ファンダメンタルズ(企業のニュースリリース)のみを見てトレードする人もいます。
スイングトレードなんかも銘柄のチャート+マーケット分析などで取り組む人もいるでしょうし、とにかく様々です。利益が出ればこの辺のスタイルはなんでもいいでしょう。
秀次郎がトレードをする上で基礎としているオニール流ではその「利益が狙える美味しいところ」は以下の3つに集約されると思っています。
- 株式市場動向 ◎
- 企業ファンダメンタルズ ◎ →(長期投資にも活用可)
- 需給(チャートの形) ◎
※上記3つの分析は「米国株〜俺たちのAll Time High〜マガジン」で配信しています。
秀次郎個人では上記の条件が揃うことを近江商人の如く「三方よし」と呼んでいます。
2020年のテスラやズーム株はまさに上記の「三方よし(市場、ファンダメ、需給)」が揃っており、オニール流で投資していた人は爆益だったと思います。
今後の上昇相場でもぜひ火を噴いて欲しい投資手法です。
当然、オニールの本を読んでそのまま実践してもすぐに勝てるものではありません。実践を積み相場に合わせてスタイルをアレンジし、自分の手法として確立していく必要があります。
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人の投資手法を批判している暇があれば自分のスタイルを確立して投資をしよう
上記で勝手に(長期)投資家と投機家(トレーダー)の棲み分けをしてみましたが、いずれにせよ自分の生活スタイル、性格、得意な投資手法を選べば良いと思います。
そしてその手法は幾つもの取引の経験から生み出されるものでもあると思います。実際に実績のあるトレーダー、ミネルヴィニ氏ですら最初の6年間は利益ゼロです。焦らずじっくり実力をつけていきましょう。
「この銘柄のファンだから」「頑張ってほしいから応援の意味で」などの投資は失敗しやすいと思います。「趣味にはお金がかかるものだ」とミネルヴィニ氏が言っていました。ここまでの悪口も全部ミネルヴィニ氏が言っていました。
尚、秀次郎は長期投資は性格上向いておらず、これまであげてきた利益もほぼ投機なので投機が向いてるのだと勝手に思っています。良い相場のみ全力でトレード(マーケットコンディション×チャート×ファンダメンタルズ分析)していくスタイルです。つまり、今はかなり暇ということです。
秀次郎の投資手法が正解という話でもありませんが、昨年末から口うるさく秀次郎が「損切りしろ」と偉そうに言っているのは秀次郎が投機をしているからです。
自分も経験したからわかるが含み損が大きくなってからの損切りは困難を極める。-15%とか超え始めるともう粘りモード炸裂する。明日から株価爆上げするような気すらする。そんなこんなでナンピンして結局傷口が広がる。昨年末からずっと言ってるが損切りは-10%以内で。浅くないと損切りはできない。
— 秀次郎@戦国のバレンティン(旧メタ次郎) (@hidejiromoney) March 15, 2022
長期投資の人はブレずにファンダメンタルズ分析を深めてください。今後上昇すると確信できるほど分析しているのであれば、ぜひ買い増ししてください。しかし、株式市場に絶対はなく、いつでも損切りができる準備はしておくべきです。
秀次郎が過去に損切りしなかったことにより爆損した時の記事は以下にありますので、絶対読んでみてください。
私の記事はあなたの資産を救うはずだ。長期投資の人もファンダメンタルズに支障が出た時は損切りを迫られるはずなので、これは全投資家向けの記事です。
【#ベストバイストック2021】ZOOMという株が私の投資人生を変えた。〜今年一の破壊的ナンピン録〜
今年はどこで本格的な買い場が来るのでしょうね?
我々は「米国株〜俺たちのAll Time High〜マガジン」で株式市場、企業決算を網羅的に定点観測しているので一緒に買い場を見極め大きく資産を増やしていきましょう。
ではでは。
どうも〜みんな、ハッピーかい?2022年は初頭から下落が続き、とても勉強になる年ですね。次の上昇相場に向けて、今回を機に飛躍しようぞ。