S&P500の株価は2021年12月31日から20%下落しています。
業界アナリストは、S&P500の価格が今後どのように推移すると考えているのでしょうか。
Contents
S&P500指数のボトムアップターゲットは5000未満に下落
S&P500のボトムターゲット価格は2022年1月のピークから7%下落しています。
年初からのS&P 500の値下がりに伴い、業界アナリストはここ数カ月、S&P 500企業の目標株価を引き下げています。
S&P500のボトムアップ目標株価は2022年1月20日の5,344.26円をピークに7%下落し、2022年6月23日には4,987.28円となっています。
今週は、2021年8月23日以来、指数のボトムアップ目標価格が5,000を下回る初めての事態となりました。
ただし、6月23日のボトムアップ目標価格4,987.28は、同日の終値3,795.73をまだ31.4%上回っていることに留意する必要があります。
セクター分析
セクター別では、以下の3セクターが、ボトムアップ目標株価と6月23日の終値の上昇率の差が最も大きかったことから最大の値上がりが期待されます。
- 通信サービス(+42.6%)
- 消費者向け裁量消費財(+40.2%)
- 情報技術(+36.5%)
一方、値上がり幅が最も小さいのは以下の2つです。
消費財(+14.8%)
公益事業(+16.1%)
この2つのセクターはボトムアップの目標株価と6月23日の終値の差が最も小さくなっています。
企業分析
企業レベルでは、S&P500銘柄のうち、目標株価の中央値と終値(6月23日)の上下の差が最も大きい10銘柄を下表に示します。興味深いのは、6月23日の終値を下回る目標株価を設定したS&P500銘柄はわずか6社であることです。
そもそも業界アナリストによるS&P500の将来価値予測の精度は身体できるのか?
最近の期間では、業界アナリストは月末値を用いて12ヵ月後の指数の終値を過小評価しています。
過去5年間、業界アナリストは平均して2.1%インデックス価格を過小評価しています。過去10年間では、業界アナリストは平均0.2%(月末値)、指数の価格を過小評価しています。
しかし、より長い期間では、アナリストは通常、12ヶ月後の終値を過大評価しています。
過去15年間、業界アナリストは平均して7.7%指数の価格を過大評価しています(月末値使用)。
2021年6月30日、ボトムアップの目標株価は4,795.55。
それから約1年後(2022年6月23日)、S&P500の終値は3,795.73だった。昨日の終値に基づくと、業界アナリストは約1年前の2022年6月末の終値を26.3%過大評価していたことになる。
アナリストは異常に多い「買い」評価を維持している
過去数ヶ月間、アナリストがS&P500銘柄の目標株価を引き下げた一方で、同時期にS&P500銘柄の「買い」評価が異常に多く維持されているのは興味深いことです。
本日現在、S&P 500 種構成銘柄の全評価の 57.0%が「買い」であり、これは 5 年間(月末)の平均である 53.3%を上回っています。
なお、「買い」の割合が55%を超えたのは、今回の「買い」の急増以前では2011年9月が最後です。