2019年4月に入り、ビットコインの価格が急上昇しました。
仮想通貨ビットコインのドル建て価格が2日、急上昇し、昨年11月中旬以来、約4カ月半ぶりに5000ドル近くまで上昇した。
一部の短期筋の買いを受け、下落を見込んで空売りしていた投資家の買い戻しが入った。
急激な値上がりで、この値上がりを論理的に説明することは現状、かなり困難です。
株式であれば、企業業績の上下によってある程度、株価の予測が立てられます。
しかし、今回のビットコインの値上がりは何が原因で値上がりしたのかハッキリしないのです。
このような急激な価格上昇に引き付けられて、仮想通貨取引に参入してくる人もいます。
そのような新しいプレイヤーが価格を引き上げているとも言えます。
この仮想通貨のさらなる伸びに過度に期待して、大金を突っ込む人も存在します。
仮想通貨の価格変動は、予想がつきにくい分、ギャンブル的な要素が強くなります。
中には、大損を被って、地獄を見る人もいます。
今回は、仮想通貨取引で地獄を見る程の大損をしないためにはどうすればよいのか、解説していきます。
仮想通貨の概要についてはすでに過去のコンテンツで解説していますので参考にしてみてくださいね。
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Contents
仮想通貨の儲けは「キャピタルゲイン」が前提
仮想通貨取引で利益をあげるためには、「キャピタルゲイン」を狙うことが前提となります。
如何に安く買って、高く売るかが大事になってくるのです。
キャピタルゲインを狙うにしても、初期の投資資金が少ないと大きな利益は得られません。
したがって、ある程度まとまった額を仮想通貨に投入する人が多いです。
ただ、これが実は落とし穴で、何も考えずに大金を突っ込んでしまうと、「地獄」を見ることになります。
まず、仮想通貨の値動きは、株や為替と異なり、「何が原因で値動きが起こったのか分析しにくい」点が挙げられます。
急激に値を上げたかと思えば、一気に値が下落してしまうこともあります。
値上がり、値下げの前後で、何か大きなイベントが起こった訳でもなく、単に値が上下してしまうのです。
株式や為替であれば、例えば大企業の業績が回復したり、中央銀行が新たな金融緩和政策を打ち出すなど、イベントが起こる度に市場が反応を起こします。
反対に言えば、そのイベントの前後を狙えば、価格変動によるキャピタルゲインを獲得しやすくなる訳です。
ただ、仮想通貨の場合、イベントによって価格が反応する訳ではないため、値上がり、値下げのタイミングが読み取りづらいのです。
従い、下手に大金を仮想通貨に投入してしまうと、予想のつかない価格の上下に悩まされることになります。
無理なタイミングで売買を行ってしまうなど、行動が当てつけになりやすくなってしまうのです。
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仮想通貨のレートはどうやって決まるの?
仮想通貨のレートは、仮想通貨を「買いたい人」と「売りたい人」がそれぞれ考えている価格によって決まります。
たとえば、仮想通貨を10万円で売りたいと考えている人がいる際に、10万円で買いたいという人がいれば取引が成立することになります。
この時の「10万円」という価格が、1つの市場の価格になるわけです。
もちろん、実際は大量に取引が行われているため、取引が成立する価格はもっと多岐に渡りますが、簡単に説明すると上記のようになります。
仮想通貨の場合、企業の業績や中央銀行の金融緩和政策などによって価格が影響を受けることは少なです。
価格は純粋に「買い手」と「売り手」の思惑によって決められていると見て良いでしょう。
説明が難しい急激な値上がりは、「買いたい人」が増えたことによって、他の取引者もそれを追いかけて購入していきます。
その結果として、価格が急激に高騰していったものだと推測できます。
このように、仮想通貨の値動きは論理的に予想することが困難なので、どうしても「投機的」な面が否めません。
短期間で莫大な利益をあげられる可能性もありますが、逆に短期間で資金を溶かしてしまう可能性も大いにあります。
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億り人とは?仮想通貨でお金持ちになったのは「長期保有」していた人達!
よく、仮想通貨取引で億単位の資産を築いた人を「億り人」と呼ぶことがあります。
億り人と呼ばれる人たちは、総じて「長期的な保有」によって利益をあげた人たちです。
それこそ、仮想通貨が登場して間もなく、まだ価値がほとんどついていないときに購入した人たちです。
このような人たちが、長期間、仮想通貨を保有し続けて、気づいたら仮想通貨の価格が購入時の1万倍になっていたというのが「億り人」の正体です。
ビジネスで成功する人も同じですが、「周りがまだ目をつけていないモノに投資する」ことが出来ている時点で、もはや通常の投資家とは次元が違うと見て良いでしょう。
仮想通貨が浸透した現在において、「億り人になろう」なんて言うのは、お門違いということになります。
数億円規模で仮想通貨に投資できる財力があれば別ですが、大半の人は仮想通貨にそこまでの大金を投入することは困難です。
「億り人になろう」という宣伝文句は今後、疑ってかかるようにしてください。
少なくとも、そのような宣伝を行っている人、団体が「億り人」になっていることは稀です。
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草コインは情報が少なすぎて危険
日本でも、仮想通貨取引が一般的になり、有名コインのみならず、「草コイン」と呼ばれるマイナーな仮想通貨に投資する人も増えてきました。
「草コイン」は、発行されたばかりの規模の小さい仮想通貨で、価格も安く設定されています。
草コインの中には、値を急激に上げるものも存在します。
この草コインに投資することで、莫大な利益を狙う人も少なからずいるようです。
しかし、草コインに多額の資金を投入することは避けた方が無難です。
なぜならば、草コインの中には、急に発行を中止してしまうものもあるためです。
たしかに、有名仮想通貨と比べると、価格が急激に上がる期待は持てるかもしれません。
ただ、取引規模が小さいがために、すぐに発行中止してしまい、終いには価値がゼロになってしまう草コインも存在するのです。
せっかく投資したコインが、価値がゼロになってしまうということは、お金を溝に捨てるのと同じです。
また、草コインの発行元は不明瞭なケーズも多く、資金集めのために最初から流通させるつもりのない草コインも見られます。
どの草コインが値を上げるかは、正確に予測することができません。
完全にくじ引き状態になります。
「この草コインは、将来値上がりが期待できる」と言っている人がいたら、なぜ値上がりが予測できるのか、その方の意見を徹底気にチェックしてください。
大半の場合、「ビットコインと構造が似ている」など、価格の変動と直接関係のない理由を挙げています。
先ほども書きましたが、仮想通貨の値動きは「買い手」と「売り手」の心理戦によって決まる歩合が大きいです。
仮想通貨の構造や発行元で決まるものではありません。
その点を留意して、草コインとの向き合い方を決めるようにしましょう。
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まとめ
仮想通貨取引は、莫大な利益を出せるという面が強調されがちですが、足を踏み外すと逆に莫大な損失を被ることになります。
また、莫大な利益を出した「億り人」と呼ばれる人たちは、仮想通貨取引が活発になる前から仮想通貨を保有していた人たちです。
このような人たちと同じ状態を目指すのであれば、少なくとも仮想通貨ではなく、まだ誰も目をつけていない別の投資対象を探す必要があります。
「億り人になろう」という甘い言葉に騙されて、何も考えずに仮想通貨に大金をつぎ込むことは避けるようにしてください。
以上、「億り人になろう」には注意!仮想通貨で地獄を見た?失敗しない仮想通貨取引について解説。…の話題でした。