当サイト「マネリテ!」では株式投資を始めようと考えている初心者の方に向けて、株取引にまつわる情報を網羅的に提供しています。
まずは最初に「株とは?」という「そもそも論」について、意外と詳しく知らない方も多いのではないでしょうか?
- そもそも株とはどのようなものなのか?
- 何故企業が株を発行しているのか?
- 株を保有することの意味すること。
目次
Contents
そもそも株式とは?
ズバッと答えると、「株式」とは「会社の一部」です。
この株式を持つ人、つまり投資家は株主として「会社を所有する一人」となります。
株式を発行する会社にとっては、事業を始めるための「お金を集める」ことができるものです。
さて、初心にかえって、最初の質問ですが「会社」とは誰のものでしょう?
「もちろん社長のもの!」
「いやいや、社員のものだ!」
…このように考えられた方は、残念ながら不正解です。
会社を所有しているのは出資者である「株主」と会社法で定められています。
株主とは会社が発行する株式を保有している人物のことです。
第105条 株主は、その有する株式につき次に掲げる権利その他この法律の規定により認められた権利を有する。
一 剰余金の配当を受ける権利
二 残余財産の分配を受ける権利
三 株主総会における議決権
(引用:会社法第105条)
自分が保有する株式数に応じて会社の経営に関する決定権を保有することができます。
経営者がいくら会社内で強い立場であっても、株式を大量に保有している創業者でもない限りは保有しているとはいえません。
経営者の方針に対して株主は「NO」を突きつけることができるのです。
経営者も現代の会社では社内政治によって選ばれることが多くなっています。
しかし、あくまで株主総会での株主からの承認をもって「取締役」として初めて認められるのです。
株主の許しがなければ経営陣は経営を行うことができないのです。
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株を保有することの意味は企業の「全部」または「部分」所有!
投資家はお金を支払うことによって株券を保有できます。
株を保有するということは企業の部分的なオーナーになることを意味します。
株式会社は文字通り株式を発行することで成り立っている企業です。
株式会社の所有権は「社長」でも「従業員」でもなく『株主』のものです。
これは資本主義の大前提です。
例えば100株を発行する企業があったとします。
「100株の全ての株」を保有している株主は企業そのものを保有していることになります。
「10株」保有していれば10%を保有していることになります。
100株を発行している企業において社長が1株しか保有していなかったらどうでしょう?
社長は経営者ではありますが、企業の1%を保有していることにしかならないのです。
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なぜ企業は株を発行するのか?銀行の借り入れとは何が必要なのか?
企業が事業を行うためには『お金』を調達する必要があります。
企業がお金を調達するためには大きく分けて三つの方法があります。
間接金融・銀行からの借入(借金)
一つは銀行から借金をする銀行借入です。
銀行借入は銀行が我々国民から集めた預金を企業に貸し出すため「間接金融」と呼ばれています。
「金融機関が国民から借りる。」
「さらに企業が金融機関から借りている。」
直接金融・金融市場から「社債」という形で調達(借金)
二つ目以降は直接金融という形で金融市場から直接調達をする形の借金である「直接金融」です。
個人は企業が発行する社債を金融市場を通じて購入。
企業から利子(利息)という形で銀行を通さずに、直接お金を受け取ることができます。
上記の「間接金融」の、銀行からの借り入れと同じく借金という性質は変わりません。
しかし、元本を返済する期日は決まっており、尚且つ、返済順位は銀行からの借入の方が優先されます。
株式を発行して資金を調達(出資)
いよいよ今回の主役の株の登場です。
今までの二つは借金という形でしたが、最後は「出資」という形で企業が株を発行して、投資家が株を購入して資金を調達する方法です。
投資家は株を得られることで企業を部分的に所有することができます。
企業としては事業資金を得ることができるとともに、銀行借入や社債の調達とことなり元本を返済する義務を負いません。
「元本の返済がないので株式を保有するメリットなんてないのでは?」
と思われた方も多いかと思います。
しかし、株を保有するメリットは非常に多くて、社債を保有したり預金を行うメリットとは比べものになりません。
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株式を保有することで得られるメリット
先ほど出資者であるオーナーの株主に対しては企業は元本の返済義務を負わない反面、
預金や社債の購入に対して大きなメリットがあると申し上げました。
株式を保有することによって得られるメリットは大きく分けて4つあります。
(最大のメリット)株式値上がり益(キャピタルゲイン)を得られる
まず最大のメリットはなんといっても保有している株式が値上がりした時に「株式値上がり益」を得られることです。
株主となり企業の株を保有するということは企業を全部又は一部保有することです。
例えば、わかりやすい例でいうと保有している不動産の価格が上昇した場合。
不動産を売却することにより不動産売却利益を得ることができますよね。
保有している企業が利益をあげ、株式市場での保有株式の価値が上昇。
これにより、株価が上昇します。
株価が上昇した時に、株を売却することで、「株式値上がり益」を得ることが出来るのです。
値上がり益のことを投資の世界では『キャピタルゲイン』と呼ばれるので覚えておきましょう。
そして現在私たちが生きている資本主義の下では、株式は歴史的にみて常に最も値上がりを続けている資産ということになっています。
確かに短期的には下落することもあるでしょう。
正しい銘柄や銘柄を選ぶ自信がなければ、長期的な資産形成に適した投資信託に投資をしましょう。
預金や社債とは比べものにならないリターンを得ることが歴史的に証明されているのです。
配当益(インカムゲイン)を得ることができる
次に株式を保有している株主に対して企業は配当金を拠出します。
成長著しく事業に投資することで利益を伸ばすことができるベンチャー企業では配当金を出さない企業もあります。
しかし、通常はほとんどの企業では配当を出しています。
現在日経平均(日経平均とは?)の平均配当利回りは2%ですが、配当金が10%に近い銘柄も存在しています。
配当利回りとは?
現在の株価に対して配当金を何%得られるかという指標です。
例えば株価が1000円の企業で配当金が30円の銘柄の配当利回りは3%ということになります。
また例えば株価が500円の時に投資を行い、1年後の株価が1000円まで上昇したとします。
株価1000円の時の配当金が1株あたり30円で3%とすると現在の株価水準からの配当利回り3%ですが、
投資した時の株価ベースでは6%の配当利回りとなります。
株価 | 配当金 | 配当利回り | 投資時点 (500円)ベース 配当利回り | |
投資時点 | 500円 | 15円 | 3% | 3% |
1年後 | 1,000円 | 30円 | 3% | 6%に上昇 |
株価が上昇する企業では業績が良いと、配当金の水準も上げていきます。
つまり、早い段階から投資をした投資家ベースでの配当利回りも上昇していくのです。
優待を受け取ることができる
優待は日本独特の制度です。
上場企業の約40%の企業が採用しており、自社製品・サービス又はQUOカードなどの金券を受け取ることができます。
優待は特に自社製品の割引を提供している企業で優待利回りが高くなる傾向があります。
場合によっては優待利回りが100%近い水準の銘柄も存在しています。
株主総会へ参加できる
株主になるということは企業を保有することです。
保有している企業の経営方針の説明を受ける「株主総会」への参加権限と重要な事項について議決権を有することができます。
選挙の有権者となるのと同様に、企業の意思決定に対する選挙権をえることができます。
株主総会に参加することで自分の所有している企業の雰囲気を知ることもできます。
ま今後の経営方針について経営陣から直接説明を受けることもできます。
今後投資を継続するか、買いま増すか、売却するかの判断の材料に有効となります。
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株式投資は歴史的に最もリターンの高い投資先となっているのか
以下は米国の1802年から2016年末までのSTOCKS(株)、BONDS(社債)、BILLS(国債)、GOLD(金)、Dollar(現金)の価値の変動です。
1802年に$1を投資した場合に2016年時点では以下のように株式が他の社債、国債、金、現金を圧倒的に引き離して高いリターンとなっています。
■ STOCKS(株):年率6.7% (1802年$1 → 2016年$1,136,042)
■ BONDS(社債):年率3.5% (1802年$1 → 2016年$1,649)
■ BILLS(国債):年率2.6% (1802年$1 → 2016年$268)
■ GOLD(金):年率0.5% (1802年$1 → 2016年$2.97)
■ Dollar(現金):年率▲1.4% (1802年$1 → 2016年$0.049)
なぜ現金が減少しているかというと、インフレ(現金の価値が減少)が進行した結果です。
つまり、1806年の$1の価値は2016年時点では$0.049に減少しているということです。
1806年に$1で買えたものが2016年には約$20払わないと買えないという事象を示しています。
一方、株については現金の価値の減少を加味したベース(投資の世界では『実質』と表現します)で、約200年間で110万倍に増大しています。
つまり現金で保有しているのは基本的に損です。
社債や国債に投資するよりも株式に投資を行うことが、最もお金持ちになるために賢い選択だということができます。
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なぜ株式投資は大きなリターンが見込まれるのか?
株式投資が高いリターンを得られる仕組みは、シンプルに企業が得られた利益を事業に再び投資することで加速度的に利益をあげるためです。
例えば株主から集めた資産の20%の利益を得られる企業Aが存在するとします。(投資の世界ではROE20%と表現します。)
企業Aは株式を発行して株主から1億円を集めてくるとします。
■ 1年目:
企業Aは集めた1億円の20%つまり2000万円の利益を稼ぐことができます。
■ 2年目:
企業は得られた2000万円の利益を株主から集めた資本に追加して合計1.2億円となります。すると2年目は1.2億円のお金から20%つまり2400万円の利益を稼ぐことができます。
■ 3年目:
企業は得られた2400万円の利益をさらに資本に追加して合計1.44億円となります。
3年目は1.44億円のお金から20%つまり2880万円の利益を稼ぐことができます。
これを10年間続けたものが以下の表となります。
株主資本(億円) | 利益(億円) | |
1年目 | 1.00 | 0.20 |
2年目 | 1.20 | 0.24 |
3年目 | 1.44 | 0.29 |
4年目 | 1.73 | 0.35 |
5年目 | 2.07 | 0.41 |
6年目 | 2.49 | 0.50 |
7年目 | 2.99 | 0.60 |
8年目 | 3.58 | 0.72 |
9年目 | 4.30 | 0.86 |
10年目 | 5.16 | 1.03 |
企業は得られた利益を、さらに利益拡大のために投資を実行することで利益を飛躍的に伸ばすことができるのです。
株価は利益の上昇と基本的には一致した動きをするので、利益が急速に伸びていけば株価も同様に急速に上昇していきます。
資本主義が継続する限りにおいて、再投資による事業の拡大という構図は不変のものとなります。
今後も株式市場は最も儲かりやすい、王道の投資先であり続けることに疑いの余地はありません。
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まとめ
企業は事業を行う資金を調達するために株を発行して、投資家は株を購入することで企業の所有権を得ることになります。
企業は銀行借入や社債と異なり、株の購入元本を返済する必要はありませんが、投資家は株主となることで、以下を受け取ることができます。
- 株価値上がり益 (最大のメリット)
- 配当の受け取り
- 優待の受け取り
- 株主総会参加の権利
特に、歴史的に株式投資は企業の利益再投資による、さらなる利益拡大により、他の投資先に対して圧倒的なパフォーマンスを上げています。
富裕層になるためには、株式投資は確実に必要な投資となっています。
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以上、そもそも株式とは?企業が株を発行する仕組みと理由をわかりやすく解説!…の話題でした!