「トレンドライン」は相場のトレンドを知る最も簡単なテクニカルです。
しかし、簡単に使えるテクニカル指標が増加するに伴い実際にトレンドラインを活用している投資家は減少傾向にあるといえます。
今回は、自分で相場を考える際に最も有効なテクニカルであるトレンドラインの引き方をご紹介していきたいと思います。
トレンドラインの引き方をマスターして、相場の波を見切れるようになりましょう!
目次
Contents
トレンドラインとは?
トレンドラインとは上昇相場では下値同士を結んで引くラインのことです。
一方、下降相場では上値同士を結んで引くラインのことです。
上図はきれいな上昇相場を演じている中外製薬の週足にトレンドラインを引いたものです。
きれいに下値抵抗線としてトレンドラインが機能していることがお分かりいただけると思います。
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トレンドラインからわかること
ここではトレンドラインを引くことでわかることは、どのような事柄であるのかをご説明していきたいと思います。
現在の株価のトレンド
上図は住友化学の週足チャートです。
トレンドラインを引くことで、相場が上昇相場→下降相場→持合いと移行してきたことがわかります。
現在の株価の状況
上図はプレステージ・インターナショナルの5分足です。
こういった値動きの激しい銘柄の利確ポイントで悩むことはありませんか?
利確ポイントを知るためにトレンドラインを活用すると、うまく利確ポイントを判断することができます。
利確ポイントは、トレンドが転換したときです。
よって、下値にトレンドラインを引くことで、上図のように下値支持線が機能しなくなるポイント(トレンド転換点)を知ることができます。
将来の株価推移
上図は村田製作所の月足チャートにトレンドラインを引いたものです。
現在は持合い相場に移行し「手出し無用」の状態であることがわかります。
このようにトレンドラインを引くことで相場の先読みを行うことも可能です。
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実際にトレンドラインを引いてみよう
ここでは実際にトレンドラインを引く方法をご紹介していきたいと思います。
下降相場~上値をつなぐ
下降相場では上図のように上値に合わせてトレンドラインを引きます。
一見すると下落途中で株価が高騰する場面があります。
しかし、テクニカル・リバウンドであって相場の反転ポイントではないことがわかります。
上昇相場~下値をつなぐ
上昇相場では上図のように下値に合わせてトレンドラインを引きます。
株価は激しく上下していますが、実際は長期上昇トレンドが継続中であることがわかります。
多機能チャートを活用する
ヤフーファイナンスの多機能チャートを活用すると簡単にトレンドラインを引くことができて便利です。
ここでは、トヨタ自動車を例にとって説明していきたいと思います。
1.ヤフーファイナンスにアクセスし、多機能チャートを開く
2.斜め線と消しゴムの位置を確認する
トレンドラインで使用する線は斜め線ですので、斜め線のアイコンの位置を最初に確認します。
また間違ってトレンドラインを引いた時に消すことができる消しゴムの位置も一緒に覚えておくと便利です。
【トレンドラインを引く】
斜め線をクリックするとアイコンの色が変わります。これで自動的に斜め線を引いてくれます。
また、下値にポイントを合わせると赤い丸がでます。
それに合わせて2か所クリックするとトレンドラインの完成です。
このようにヤフーファイナンスの多機能チャートを活用すると誰でも簡単にトレンドラインを引くことができます。
【おまけ機能】
上図はトヨタ自動車の週足チャートです。
日足で引いたトレンドラインが週足でも機能していることがお分かりいただけると思います。
このようにヤフーファイナンスのチャートを利用すると、一旦引いたトレンドラインをいろいろな足で活用できるため大変便利です。
トレンドラインの描写機能はお使いの証券会社のテクニカルチャートにも付属されています。
ですから、どこでも使いやすいサイトを利用してトレンドラインを描写していただくことが可能です。
自分でトレンドラインを引く
パソコンのペイント機能を活用して、自分でトレンドラインを引くこともできます。
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様々な種類のトレンドラインを実際に投資で活用しよう
トレンドラインを引くことができるようになったら、実際に相場で活用していきましょう。
ここでは、相場でのトレンドラインの使い方をご紹介していきます。
レンジ相場
相場の7割は「持合い相場(レンジ相場)」です。
上図は三井不動産の月足ですが、持合い期間が長いことがわかります。
こういった相場では、持合いのレンジ(幅)をトレンドラインで確認すると持合い中でも利益を上げることができます。
ただし、トレンドライン割れ=トレンド転換になります。
先にトレンドラインを割った場合の対処方法(ロスカットなど)を決めてからレンジ相場に取り組みましょう。
Y波動・P波動
上図は「サイバーエージェント」の月足です。
長い上昇相場の後にP波動が発生しています。
P波動とは持合いの一種で持合いの幅値がだんだん狭くなってくる波動のことです。
反対に持合いの幅値がだんだん広くなっていく持合いをY波動といいます。
トレンドラインを引いてY波動やP波動を見つけたら「手出し無用」です。
相場格言に「持合いは放れにつけ」という格言があります。
どちらに放れるかわからない状態でポジションをとることはリスクが高い賭けであって、投資ではないからです。
上昇相場
上昇相場ではトレンドラインを利確と押し目買いの判断で活用します。
トレンドライン割れ=トレンド転換です。
上部のような長期の上昇相場ではトレンドライン割れで利確を判断すると便利です。
また、スイング売買をする場合、トレンドラインの下限で買いを入れると上手にスイング売買を行うことができます。
下降相場
上図はパナソニックの週足です。
中期で下落トレンドを演じていることがわかります。
下降トレンドの場合、上値にトレンドラインを引くことで、空売りの買戻しのポイントを判断することができます。
トレンドラインのブレイク=トレンド転換だからです。
また、トレンドラインを活用して、うまく売り玉を回転売買することも可能です。
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まとめ
今回は、自分で相場を考える際に最も有効なテクニカルである、トレンドラインの引き方をご紹介してきました。
トレンドラインを自分で気引くこと自体が相場への理解を深めることができることがおわかりいただけたと思います。
また、トレンドラインは実際の相場でもポジションの判断にも有用なテクニカルであることもお分かりいただけたと思います。
うまくトレンドラインを活用して、相場と上手に付き合っていきましょう。
以上、トレンドラインとは?株式投資初心者でも使えるトレンドラインの引き方を紹介。…でした。
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