次世代の通信規格としていよいよ個人に向けたサービスがその顔を覗かせ始めた5G。
日本国内だけでも約47兆円の経済効果をもたらす存在として注目されています。
当然、5Gに関連する銘柄の値上がりにも期待が持たれています。
代表的な関連株について知っておき、株価が上がり切るよりも前に投資対象の候補に入れておきましょう。
Contents
そもそも5Gとは?
今まで国内でスマートフォンをお使いの方であれば4G回線を使ってインターネットを楽しんでいました。
5Gは名前の通り第5世代移動通信システムのことで4Gを一段階進化させたもので大きな特徴は以下の3点です。
■:超高速化
■:超多数同時接続
■:超低遅延
超高速化によって例えば2時間の映画を数秒でDLできるようになります。
また、超多数同時接続によってモノとインターネットをつなげるIoTは間違いなく進展していくでしょう。
さらに朝廷遅延で自動運転精度の向上などが見込まれています。
5Gで接続される端末は飛躍的にのび、2025年には46%となる見込みとなっております。
それではいよいよ本題の5G関連銘柄で期待できるものを紹介していきたいと思います。
5G関連株①:アルチザネットワークス(6778)
1990年設立、2001年上場のアルチザネットワークスは5G関連銘柄の筆頭として期待されています。
次世代携帯電話計測器のパイオニア
通信計測器の開発業者として名を上げ、次世代携帯電話計測器の分野で他社をリードする存在です。
基地局や交換機に向けた計測機器の生産に重点を置いております。
5Gの前世代であるPREMIUM 4Gの導入にもいち早く取り組んでおります。
この分野におけるシェア率は世界でもトップに立つなど抜群の存在感を放つ企業です。
既に5Gに向けた投資を完了させております。
さらに特筆すべきなのは、5G向け計測器の提供においてライバル企業がまりません。
既に構想が本格化している6Gの登場以降にも、さらに業績を伸ばすことに期待できる企業としても評価できることが特徴的です。
アルチザンネットワークスの業績
アルチザンネットワークスの業績は近年売上は上昇の一途です。
利益も純利益水準に戻してきています。
売上高 | 営業利益 | 経常利益 | 純利益 | EPS | |
2007/07 | 2,490 | 552 | 556 | 307 | 38.0円 |
2008/07 | 2,472 | 526 | 543 | 330 | 40.9円 |
2009/07 | 918 | -483 | -450 | -572 | -円 |
2010/07 | 1,977 | -138 | -101 | 97 | 12.0円 |
2011/07 | 1,164 | -445 | -431 | -763 | -円 |
2012/07 | 1,798 | 88 | 119 | 114 | 14.1円 |
2013/07 | 1,064 | -322 | -206 | -208 | -円 |
2014/07 | 2,689 | 598 | 634 | 763 | 94.5円 |
2015/07 | 2,814 | 792 | 886 | 542 | 67.2円 |
2016/07 | 2,249 | 350 | 347 | 221 | 27.4円 |
2017/07 | 1,991 | -155 | -138 | -180 | -円 |
2018/07 | 2,335 | -672 | -674 | -856 | -円 |
2019/07 | 2,630 | 74 | 66 | 117 | 14.5円 |
2020/07予 | 3,000 | 250 | 225 | 150 | 18.6円 |
アルチザネットワークスの株価と値動き
アルチザネットワークスの株価は、2020年2月14日時点で1,346円を付けております。
2019年末頃から始まった上昇トレンドの最中にいます。
2013年頃は400円台を推移していた銘柄ですが、4G~5Gへの対応速度が評価され始めました。
2014年6月には2,100円を超える株価を付けるなど急騰を見せました。
この相場が下火になって以降は600~1,200円を行き来する流れが続きました。
しかし、月足でチャートを見ると右肩上がりに上昇を続けている銘柄であることが分かります。
競合他社が無く、競争力という点では不安を抱えることも事実です。
しかし、需要が安定していることは間違いなく長期保有のリスクが少ない銘柄であるとも言えるでしょう。
5G関連株②:サイバーコム
1978年に設立し、2007年に上場を果たしたサイバーコムは、通信分野を筆頭とするソフトウェア開発を手掛ける企業です。
自動運転を見据えた車載機器が主力製品
現在の主力製品の一つとして車載機器があります。
5Gに関連する要素の一つとして考えられ、投資対象として面白い存在になっています。
自動運転を司る要素として5Gは重要な存在です。
なおかつサイバーコムではLTEに関連する通信インフラのシステム開発にも積極的に携わっているのです。
5Gに関連するシステム開発に本格参入することとなれば、
どちらも今後数年~数十年というスパンで国策として強化される部門です。
株価の飛躍的な上昇にも期待を膨らませることができるでしょう。
サイバーコムの業績
サイバーコムは2012年から一貫して業績は売上高と利益ともに堅調に伸ばしてきています。
売上高 | 営業利益 | 経常利益 | 純利益 | EPS | |
2007/03 | 8,454 | 576 | 579 | 317 | 39.5円 |
2008/03 | 8,780 | 610 | 601 | 340 | 42.4円 |
2009/03 | 8,558 | 501 | 508 | 293 | 36.5円 |
2010/03 | 6,392 | 289 | 419 | 245 | 30.6円 |
2011/03 | 6,306 | 198 | 339 | 196 | 24.4円 |
2012/03 | 6,483 | 230 | 268 | 90 | 11.2円 |
2013/03 | 7,163 | 377 | 409 | 242 | 30.2円 |
2014/03 | 7,634 | 452 | 466 | 292 | 36.4円 |
2015/03 | 8,257 | 487 | 501 | 295 | 36.8円 |
2016/03 | 8,876 | 505 | 522 | 344 | 42.9円 |
2017/03 | 9,741 | 531 | 563 | 391 | 48.8円 |
2017/12 | 8,131 | 444 | 453 | 318 | 39.7円 |
2018/12 | 12,072 | 608 | 616 | 418 | 52.1円 |
2019/12 | 13,967 | 746 | 751 | 559 | 69.7円 |
2020/12予 | 15,000 | 800 | 800 | 540 | 67.3円 |
サイバーコムの株価と値動き
サイバーコムの株価は、2020年2月14日現在で1,900円ちょうどを付けており出来高は連日10万株前後を推移しています。
2019年から持続していた上昇トレンドは、2020年1月9日の2,452円をピークに落ち着きを見せています。
現在は下降トレンドの最中にある銘柄です。
今後の動向にも警戒が必要ですが75日の移動平均線が2,152円にあることからも分かるように割安であるとも考えられます。
買いチャンスを窺ってみても面白いでしょう。
5G関連株③:多摩川ホールディングス(6838)
1970年設立、1999年上場の多摩川ホールディングス。
基地局不在の地域に向けた5G電波の普及を目指す企業
5Gに対応するアナログ講習は製品の生産で既に注目を浴びています。
現在も好況が持続しており、さらなる事業の発展にも期待が持たれています。
多摩川電子では、基地局不在の地域に向けて5Gの電波を届ける新技術の開発に取り組んでおります。
通信速度が10Gbps以上、LTEの1000倍もの大データ容量5Gは、従来より高い周波数帯を使用するため、電波の届く範囲が狭くなり、小型の基地局を大量に設置する必要があるため、フェムトセル(超小型基地局)の方法が想定されています。
現在、多摩川電子では通信事業者や無線装置メーカー向けに5G対応の「高周波数化と広帯域化を可能にするアナログ光伝送装置」と、「ミリ波帯における小型送受信ユニット製品」の開発に取り組んでいます。参照:多摩川ホールディングス
業界からの注目が高い企業の一つです。
革新的な技術開発に定評がある企業です。
5Gの本格普及後や、次世代通信サービスの登場以降にも成長を期待することができます。
多摩川ホールディングスの業績推移
以下は多摩川ホールディングスの業績推移です。
2018年に赤字に転落しましたが、現状大幅に回復してきています。
売上高 | 営業利益 | 経常利益 | 純利益 | EPS | |
2007/03 | 3,114 | 69 | 99 | 138 | 32.7円 |
2008/03 | 4,012 | 118 | 108 | -408 | -円 |
2009/03 | 4,298 | -68 | -127 | -408 | -円 |
2010/03 | 2,803 | -226 | -224 | -570 | -円 |
2011/03 | 2,639 | -286 | -284 | -351 | -円 |
2012/03 | 3,106 | -29 | -23 | -37 | -円 |
2013/03 | 3,671 | 373 | 374 | 339 | 80.3円 |
2014/03 | 4,171 | 477 | 478 | 436 | 103.3円 |
2015/03 | 5,094 | 531 | 514 | 427 | 101.1円 |
2016/03 | 7,259 | 279 | 211 | 165 | 39.1円 |
2017/03 | 4,443 | 189 | 106 | 44 | 10.4円 |
2018/03 | 3,255 | 53 | -63 | -146 | -円 |
2019/03 | 3,841 | 153 | -79 | 128 | 30.3円 |
2020/03予 | 5,699 | 524 | 372 | 319 | 75.6円 |
多摩川ホールディングスの株価と値動き
多摩川ホールディングスの株価は、2020年2月14日現在で2,643円を付けております。
一日の出来高も100万株に迫るなど、非常に活発な取引が行われています。
2019年10月から右肩上がりで成長を続け、株価は一時4,000円を突破しました。
しかし、現在は下降トレンドに移行して2,000円台後半に落ち着いています。
買いを入れるタイミングには注意すべきです。
ただ、増配が見込まれるなど業績そのものは良く、投資対象の銘柄として評価でき監視するに値する5G関連株です。
5G関連株④:NTTドコモ(9437)
日本国内において通信サービスを提供する大手3社の中で筆頭格のNTTドコモも5G関連銘柄です。
5Gに関連するサービスを充実させているのが言わずと知れたNTTドコモです。
2019年に行われたラグビーワールドカップの日本大会では、試合会場において5Gのプレサービスを実施しました。
本格的な5Gの運用開始時期は2020年春ごろを見込んでおります。
そのノウハウを生かした他社をリードするサービスの提供に期待が膨らんでいます。
NTTドコモは倒産リスクの少ない会社であり、新世代の通信サービスをいち早く導入する企業でもあります。
長期保有に向いた5G関連株を求める投資家にもおすすめです。
NTTドコモの株価と値動き
NTTドコモの株価は2020年2月14日の時点で3,112円と高額です。
チャートを確認すると安定して右肩上がりを続けている銘柄です。
出来高も連日300万株を突破するなど、大型株としての役割をしっかり果たしており、多くの投資家の期待に応えています。
NTTドコモ株の特徴として配当利回りの高さにあります。
高額な銘柄であることは確かです。
5Gの普及により株価を続伸させる可能性も十分に考えられるため、長期保有の対象としてもおすすめできます。
5G関連株⑤:Jストリーム(4308)
1997年設立、2001年上場のJストリームは、動画のネット配信を得意とする企業であす。
近年は4Kや8K、VR放送などの実績も持ち合わせています。
360度カメラを使ったライブ配信なども行っており、Jストリームの根幹を支える存在となっているのが5Gです。
5Gやそれ以降の通信技術の発展により、Jストリームが展開できるサービスの向上や顧客の増加を見込むことができ、株価の上昇にも期待できることでしょう。
Jストリームの業績推移
Jストリームの業績はも2016年から堅調に売上高が伸びています。
本業の営業利益が上昇基調であることから、今後純利益も売り上げについて伸びていくことが様子されます。
売上高 | 営業利益 | 経常利益 | 純利益 | EPS | |
2007/03 | 3,612 | 300 | 280 | 131 | 11.3円 |
2008/03 | 4,333 | 397 | 401 | 194 | 16.7円 |
2009/03 | 4,639 | 167 | 197 | 5 | 0.4円 |
2010/03 | 5,481 | -164 | -151 | -206 | -円 |
2011/03 | 5,309 | -13 | 24 | -639 | -円 |
2012/03 | 5,291 | 219 | 242 | 159 | 13.7円 |
2013/03 | 5,117 | 233 | 260 | 189 | 16.3円 |
2014/03 | 4,552 | 280 | 324 | 354 | 30.4円 |
2015/03 | 4,864 | 347 | 355 | 286 | 24.6円 |
2016/03 | 4,955 | 305 | 307 | 180 | 15.5円 |
2017/03 | 5,521 | 333 | 347 | 206 | 17.7円 |
2018/03 | 6,101 | 357 | 368 | 287 | 24.7円 |
2019/03 | 6,781 | 313 | 319 | 195 | 16.8円 |
2020/03予 | 8,160 | 420 | 430 | 210 | 18.1円 |
Jストリームの株価と値動き
Jストリームは2019年11月頃まで500円台前半を安定して推移していました。
しかし、12月以降は大きな上昇トレンドに入り、現在の株価は1,065円を記録しています。
株価が急騰した要因の一つには5Gの存在があることも想像に難しくありません。
新サービスの登場に合わせて、さらに株価を上げて行く可能性も十分に考えられます。
投資家による将来を見越した買いが集まっていることに加え、投機筋による買い注文も見え隠れします。
まとめ
5Gに関連する銘柄としては、国内を代表する通信業者であるNTTドコモの他にも、
様々な形で5Gとの関りを持ち、株価への影響も大きいものをいくつも紹介できます。
5Gの本格稼働やサービスの増加に伴って、これまで以上に業績を上げる可能性を持つ銘柄は少なくありません。
利益を逃すことの無いように早めの投資を行いましょう。
以上、5G関連株の注目は?おすすめ5銘柄を業績や株価水準を含めて紹介。…でした。