太陽光発電投資は固定価格で売却することができる『固定価格買取制度』によって急速に普及しました。
本日は太陽光発電投資の火付け役である『固定価格買い取り制度』について以下点をお伝えしていきたいと思います。
- どのような制度なのか?
- 今後どのようになっていくのか?
- 今後も太陽光発電投資で高いリターンを得るにはどうしたらよいのか?
目次
Contents
『固定価格買取制度』(=FIT制度)とは?
まずは、そもそも『固定価格買取制度』とはどのような制度なのか見ていきましょう!
導入に至った背景とは?
固定価格買取制度は太陽光発電に限った制度ではありません。
再生可能エネルギーといわれる太陽光、風力、水力、地熱、バイオマスが対象です。
再生可能エネルギーで発電された電気を国が一定期間、一定の価格で購入することを電気事業者に義務付ける制度です。
導入の背景について、まずは以下経済産業省環境庁が発表している内容をご覧下さい。
近年、新興国を中心としたエネルギー需要の急増に伴う国際的な資源獲得競争の激化や、国内外における地球温暖化対策の強化が求められる状況の中、純国産のエネルギー源であり、二酸化炭素を排出しない再生可能エネルギーの果たす役割の重要性が高まってきています。
<<中略>>
再生可能エネルギーを用いる発電投資への投資回収の不確実性を低減させ、これらに対する投資を促すことで再生可能エネルギーの導入拡大を加速化させる効果が得られると見込まれています。
また導入拡大が加速すれば、設備の量産化が進み、現時点では他のエネルギーに比して割高な再生可能エネルギーのコストダウンが進展することも期待されています。
引用:環境庁『再生可能エネルギー固定価格買取制度導入』
以下は日本のエネルギー供給量の発電タイプ別の推移です。
2010年時点では再生エネルギーは5%しかありませんでしたが、2016年時点で僅かではありますが7%にまで増加しています。
別のデータですが水力まで含めると着実にクリーンなエネルギーの発電量は増加しています。
固定価格買取制度の現状-下がり続ける買取価格-
固定価格買取制度実施以降どのようになっているのか見ていきましょう。
以下は太陽光発電の固定価格の推移ですが、以下の通り下落の一途を辿っています。
わかりやすく表で推移を説明しものが以下となります。
10kW未満の業者では稼働から10年間、10kW以上の業者では稼働から20年間認定を受けた固定価格での買取となります。
年度 | 10kW未満 | 10kW未満ダブル発電 | 10kW以上 | ||
---|---|---|---|---|---|
調達期間 | 10年 | 20年 | |||
2012年度 | 42円 | 34円 | 40円 | ||
2013年度 | 38円 | 31円 | 36円 | ||
2014年度 | 37円 | 30円 | 32円 | ||
2015年度 | 33円(35円) | 27円(29円) | 29円:〜2015年6月30日 | ||
27円:2015年7月1日〜 | |||||
2016年度 | 31円(33円) | 25円(27円) | 24円 | ||
2017年度 | 28円(30円) | 21円 | |||
2018年度 | 26円(28円) | 18円 | |||
2019年度 | 24円(26円) | 24円(26円) | 14円 |
()の数値は『出力制御対応機器設置義務あり』の場合の価格です。
導入拡大が加速して設備が量産化すればコストダウンが進展するだろうという期待のもの価格が下がって来ているのです。
通常の石炭による火力発電の単価が10円/kWhとなっています。
10kW以上の発電業者は火力発電単価に近づいていますが、10kW未満の単価は依然として相対的に高い価格に設定されています。
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今後の固定買取価格の行方
固定買取価格制度については改正が検討されています。
詳しく今後の制度の行方について紐解いていきたいと思います。
見直し検討理由①:未稼働案件が大量に存在
固定価格買取制度は電力会社が買い取る価格に国が賦課金で補助をして固定価格での買取を実現しています。
現状、太陽光発電の発電コストは急速に減少しています。
しかし、高単価の時に認定を受けた場合は引き続き高い単価での売電を長期間にわたって実施することができます。
2012年7月のFIT制度開始以降、事業用太陽光発電は急速に認定・導入量が拡大したことによって、急激に太陽光パネルなどのコスト低減が進んだため、調達価格は半額以下にまで下落しています。
一方で、認定時に調達価格が決定する仕組みの中で、高い調達価格の権利を保持したまま運転が開始されない案件が大量に滞留することによって、
①国民負担の増大への懸念や、
②新規開発・コストダウンが進まない、こうした未稼働案件に対しては、これまでも、法律改正も含めて累次の対策を講じてきましたが、今なお大量の案件が未稼働となっている
引用:環境庁
更に認定だけを受けて一向に稼働が行われない案件が大量に存在することが懸念点としています。
上記の問題点について詳しく紐解くと以下となります。
【①:国民負担の増大】
現状既に年間2.4兆円の国民負担が発生しています。
今後未稼働案件が動きだすと、稼働時点から最大20年間固定価格買取が行われてしまいます。
すると、国民負担が更に増大するという事態を招いてしまいます。
【②:新規開発・コストダウンが進まない】
事業者としては入札による新規案件の価格競争より高価格で残っている案件の発掘・開発が優先。
未稼働案件が運転開始または撤退しないことには事業者による新規開発が進展しない。
上記の問題点を受けて環境庁は2018年12月15日に以下の対策を打ち出しています。
2012~14年度認定の事業用太陽光発電で、運転開始期限が設定されていないものが対象。
開発工事に真に本格着手済みであることが公的手続によって確認できる大規模事業(2MW以上)に 限り、今回の措置を適用しない。
- 以下の期限までに運転開始準備段階に入ったものは、従来の調達価格を維持。間に合わなかったものは、運転開始準備段 階に入った時点の2年前の調達価格(例:2019年度受領 ⇒ 2017年度21円/kWh)を適用。
- 新たに運転開始期限(原則として1年間)を設定し、早期の運転開始を担保。なお、着工申込み前であれば、調達価格を維持したまま太陽光パネルを変更できる仕組みとする。
- 受領期限や運転開始期限の設定においては、大規模事業(2MW以上)や条例アセス対象事業に一 定の猶予期間を確保。
引用:環境庁
見直し検討理由②:固定価格買取制度事態が時代遅れ
更に2019年には固定価格買取制度事態の根幹が揺らぐような記事が日経新聞から発表されています。
経済産業省・資源エネルギー庁は2019年4月22日、再生可能エネルギー大量導入・次世代電力ネットワーク小委員会を3カ月ぶりに開催した。固定価格買い取り制度(FIT)の抜本的な見直しを含めた、再エネ政策の今後のあり方について検討を始めた。
<<中略>>
事務局は、検討のための資料に、再エネに関する主な制度として、「FIP(フィード・イン・プレミアム)」、「CfD(Contracts for Difference:差金決済契約制度)」など、市場取引をベースにした再エネ支援の仕組みを紹介した。
引用:日経新聞
上記のFIPやCfDは市場価格主体の買取価格となっています。
以下は世界各国の再生エネルギー買取制度の分布です。
今後制度事態が変更となることも十分視野にいれないといけないでしょう。
現段階から認定を受けて太陽光発電を行うのは得策とはいえないでしょう。
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まとめ
太陽光発電の固定価格買取制度は国が事業者に固定価格での買取を義務付ける制度です。
国からも賦課金が出ていますので、国民が実質的に負担しています。
現在、権利だけを取得して未着手となっている案件が数多く存在しているため未着手案件の解消に本格的に動き始めています。
更に今後固定価格買取制度自体の存続が危ぶまれています。
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その他の再生可能エネルギーについてもお伝えしていますので参考にしてみてください!