会社員としての仕事にも慣れ、結婚し家族を持つようになると、「住宅」を購入することを検討するのではないでしょうか。
しかし、新築、中古、いずれの住宅購入も非常に高額であり「人生で最も高い買い物」とも言われていますよね。
当然、結婚、出産、車などを購入するにもお金は掛かります。
その中でも、住宅となると数百万円〜数千万円と、さらに高い値段を目にすることになります。
貯蓄金額を、少しでも老後に残しておきたいと考えると少しでも安く買いたいと思うはずです。
金額が金額だけに、不動産会社との交渉次第では「数百万円単位」の値引きも可能なのが住宅購入の特徴とも言えるでしょう。
何も知らずに、業者の言い値の値段で購入するよりかは、交渉をしてみて値引きができるよう、トライしてみることをオススメします。
このコンテンツでは、実際に住宅購入の際に、値引き交渉をするにはどのようなポイントがあるのかを、中古住宅に絞って解説していきます。
目次
Contents
住宅購入におけるの値引き交渉を成功させるために必要なポイント
住宅の値引き交渉のポイントをここでは3点紹介していきます。
まずは有力な見込み客(買う客・買える客)であることを認識させる
住宅の値引き交渉をする大前提として「買わない客」「買えない客」と交渉するほど不動産会社も暇ではありません。
あなたが買うつもりでも、不動産会社に買う気のないお客さんだと思われてしまうと、値引き交渉自体が難しくなるので、注意する必要があります。
不動産会社がある程度値引きが可能な物件であったとしても、買う気がない客にわざわざ提示より低い金額を教えるようなことはないのです。
住宅の売主や不動産仲介業者は、より高い金額で売れたほうがいいに決まっているので、自ら価格を落とすような行為はしません。
値引き交渉を成功させるには「条件が通ればその住宅を購入する」という強い意志を最初から表明しておく必要があります。
住宅売り出し開始からの経過期間と価格の推移を把握しておく
住宅の値引き交渉を始める前に、まずは対象住宅の情報を収集する必要があります。
その中でも重要な情報となるのが、その住宅の「売り出し開始時期」と、「現在に至るまでの価格推移」です。
例えば、その住宅が売りに出されたばかりの場合、値引き交渉に応じてもらえる可能性は低いです。
理由としては、現在の住宅価格で購入を申し出る人が今後も出てくるかもしれない、と不動産会社が判断するケースが多いためです。
しかし、逆に売り出されてから比較的期間が経過している場合はチャンスと言えます。
提示の価格で売れない状態が長く続くと、心理的に「価格設定が高かったのでは」「少し下げてでも早めに売ってしまいたい」という考えが生じ始めます。
しかし、住宅購入をするあなた自身も、なぜ売り出されてから長期間経過してしまっているのかは、不動産会社へのヒヤリングはもちろんのこと、自分でも情報を収集して把握する必要があります。
似たような物件よりも著しく値段が高い、そもそも立地が悪いので購入するお客さんがなかなかつかなかった、などなど要因は色々と考えられるかと思います。
なお、価格が下げられた直後の値引き交渉は難しいケースが多いです。
新規売り出しと同じく、しばらくその価格で様子を見たいという意識が働くためです。
他に購入検討している人の有無と売主の背景
あなたのほかに、購入を検討している人がいる状況では、住宅の値引きは難しくなります。
当然ですが、とくにその他の購入検討者があなたよりも高い金額での購入意思を表明している場合はさらに難しいでしょう。
「ローンを組むことができない」などのネガティブな理由がある場合は別です。
他の検討者の有無は運によりますので、あなたが回避できるものではありません。
不動産会社にも他に検討者がまだいない物件を紹介してもらうことも、視野に入れてみることをオススメします。
必ずしも他に検討者がいないからといって劣悪な住宅を紹介されるというものでもありませんので。
また、住宅の売主の置かれている状況・背景も値引きの可否に大きく影響するのも大きなポイントとなります。
中古住宅は個人間取引であることが多く、売却の事情も様々です。
すでにローンも完済して特に売り急ぐ理由もなく「時間がかかっても構わない」というスタンスの場合は値引きは困難であることが多いです。
売主が値引きに応じやすいのは早急に現金が必要で、保有住宅を早く処分したいという状況に置かれている場合です。
設定価格で長期間滞留させるリスクを冒すより、多少値下げしてでも購入意欲を見せている客に対して売ってしまいたいという気持ちが大きく働くためです。
基本的には住宅売買は仲介業者が担当しているので、ざっくばらんに仲介業者に売主の都合を聞いてみると良いかと思います。
この点は、仲介業者も早く住宅を成約したいと考えているのが基本であるため、教えてくれる場合が多いです。
住宅販売仲介業者を味方につける
住宅の仲介業者は味方につけるように意識しましょう。
不動産取引においては、売るにも買うにも一部の例外を除いて仲介業者が介在します。
その仲介業者を上手に味方につけることで、賢く住宅を購入することが可能になります。
例えば、値引き交渉はもちろんのこと、購入の熱意を見せると様々な物件を積極的に教えてくれたりします。
また、良い物件が見つかったらあなたの優先順位を高くし連絡をくれることがあります。
では、具体的に住宅販売の仲介業者を味方につけるにはどうすればいいのでしょうか?
誠実な態度で接するのはもちろんのこと、「いつごろ」「どのくらいの予算で」「どういった住宅を」購入したいのかを正直に伝えましょう。
その上でローンの審査などで使用する自分の自己資金や収入。
勤務先属性等の個人情報も正確に伝え、住宅販売仲介担当者から購入する意思を明確に伝えます。
基本中の基本ですが、それだけで、仲介業者担当にとっては非常に優良なお客様になることが可能です。
不動産取引はまず物件ありきで、そこから情報を拡散して買い目的のお客様を集めることになります。
ほとんどの住宅購入希望のお客様は上の3つの項目さえ明確に定まっていないことが多く、仲介担当はまずその部分をクリアにしていかなければなりません。
あなたがもし複数の仲介業者に同時並行で住宅案内、情報収集を依頼している場合、住宅販売仲介業者の情報整理の労力が成約に結びつかない可能性が高く、味方につけることが難しくなります。
複数に依頼していたとしても、できるだけその情報は担当者の前では伏せておくのが賢明かもしれませんね。
(目次に戻る)
住宅販売仲介業者との値引き交渉のベストタイミングはいつか
値引き交渉を持ち出すタイミングとして最良なのは、実際に住宅の「購入を決めるとき」です。
つまり、金額以外の条件を十分検討して納得がいった状態で、その住宅(不動産)を金額次第で購入するという時点で値引きの交渉を持ち出すことになります。
「交渉」と言いますが、実際に売主と価格交渉をするのは仲介業者担当なので、買う側はその意思を伝えるだけです。
申し込みの際に「契約条件」として「〇〇円なら購入する」と言った形で意思表明を行います。
中古不動産は定価というものが決まっていないため、売主・仲介業者もほとんどの場合「売出価格-〇〇円」と幅を持たせていることが多いです。
これは金額規模は異なりますが、ビッグカメラやヤマダ電機の売り場担当者と同様ですね。
ビッグカメラなどでもテレビなどを購入する際に、「購入したいと思うのだが、値段はこれ以上下がらないのですか?」と聞けば売り場担当者が自分の持っている交渉譲歩可能枠を使って、値引きをしてくれますよね。
あなたが提示した住宅価格の条件が、仲介業者の交渉余地のある金額範囲内に収まっている場合、あとはスムーズに契約に進むことになります。
いずれにしても、物件を見る度に値引き交渉をするようなことはせず、あくまでも購入をほぼ決めた段階で、交渉に移っていくようにしましょう。
(目次に戻る)
まとめ
中古住宅売買の取引において、値引き交渉は当たり前に行われており、当初の値付けもある程度値引きを想定した金額になっています。
値引きの幅や可否については物件の人気状況や売主の置かれた状況によって千差万別。
仲介業者の担当を味方につけ、より正確な情報を手に入れられるよう正直に、誠実に交渉をしましょう。
中古住宅には「定価はない」と言っても「相場」はもちろんあります。
相場を大きく外れるような的外れな値引き交渉は信用を失いますので注意する必要がありますし、相場はインターネット上に情報がたくさんありますので、自分で事前に入念なリサーチをしておくようにしましょう。
リサーチした情報を持っているだけでも、住宅販売仲介業者があなたの購入意欲の高さを感じて、より積極的に住宅を紹介してくれますし、前向きに値引き交渉をしてくれるはずです。
交渉はあまりに強気な態度や強引なスタンスでの値引き交渉も避けるべきで、売主も仲介業者も人間であり、そこには感情が存在します。
真摯な態度で交渉にあたり、常識的な値引き幅を提示することでスムーズに信頼関係を築いていくことが可能となります。
これから住宅購入を検討される方は、ぜひ参考にしていただければ幸いです。
以上、【中古住宅購入】値引きを実現する3つのポイントと仲介業者との交渉のタイミングを徹底解説します…でした!
コメントを残す