ネット証券会社である、楽天証券を株取引・投信購入に利用する魅力の一つに「非常に安い手数料率」があります。
(以下コンテンツ内では代表的な証券会社の手数料を比較しています)
楽天証券には二つの手数料形態があります。
どのような人が「超割コース」、もしくは「いちにち定額コース」を選ぶべきなのか?
今回のコンテンツでは、上記も点とそれぞれの手数料形態の特徴について、わかりやすくお伝えしていきたいと思います。
Contents
「超割コース」とは〜業界最安水準の超絶手数料〜
まず最初に、楽天証券の最も基本的な手数料形態である「超割コース」を紹介していきたいと思います。
因みに株取引、投信積立をしている筆者も手数料プランは超割コースを設定しております。
超割コースがおすすめな投資家はどんな人?
超割コースは基本的なコースであり、殆どの投資家の方におすすめできる手数料形態です。
唯一、チャートに張り付き、一日で何度も取引を行うデイトレーダーと言われる方々にとっては、『いちにち定額コース』がおすすめとなります。
「超割コース」はネット証券業界最低水準の手数料形態
「超割コース」は楽天証券の基本プランになります。
基本プランにも関わらず、「超割」という名前がついています。
まず通常の「株式取引」の「現物取引」(通常の株の売買)にかかる手数料を見ていきましょう。
以下のように、SBI証券と並んで業界最安水準の手数料を提供しています。
(楽天証券・(左側)超割コース)
上記の手数料形態をもとに算出した手数料率は以下の通り、激安水準となっています。
現物取引金額 | 手数料率 |
〜5万円で50円 | 0.01% |
5万円〜10万円 | 0.09%〜0.18% |
10万円〜20万円 | 0.0525%〜0.105% |
20万円〜50万円 | 0.05%〜0.125% |
50万円〜100万円 | 0.0487%〜0.0974% |
100万円〜150万円 | 0.0388%〜0.0582% |
150万円〜3000万円 | 0.00307%〜0.0614% |
3000万円超 | 0.00324%〜 |
(※尚、上記は通常の超割コースの利率です。あとで紹介する「超割大口優遇コース」の数値ではありません)
上記の手数料は、正直筆者も楽天証券はこの手数料率でやっていけるのだろうか?というレベルの水準です。
例えば、筆者は三重県の田舎出身です。
実家の両親や祖父母も、地元の証券会社と電話での株式取引をしています。
しかし、株の売買手数料は「1%」、往復で「2%」の手数料を支払っています。
それに対して、楽天証券は「0.1%以下」となっていることがわかると思います。
一般的な証券会社は、どうしても人件費が発生してしまいます。
その結果、手数料率を高くしないと事業運営は困難なのです。
株取引や投信積立などの資産運用に於いて、手数料▲2%のハンデは相当なデメリットです。
例えば、10%上昇しても、手取りは税引後(20.315%)で8%になります。
さらに、▲2%の手数料を差し引くと、6%の利回りになってしまいます。
あえて簡単に書くと、1,000万円を運用して、10%の利回り(100万円)を獲得。
これが6%になり手取りは60万円になる訳ですから、40万円の利益を受け取ることができないということです。
運用における「1%」の影響力がよくわかります。
楽天証券をはじめとしたネット証券会社の台頭によって、株式取引の手数料という障壁がとても低くなりました。
これは日本の資産運用の未来に対して非常にポジティブなことであるといえますね。
因みに、株取引をどうしても電話で取引したいという方もいるでしょう。
そのような方に向けては、楽天証券にも「カスタマーサービスのオペレーター取次手数料」があります。
しかし、やはり少額取引では片道1%、両側2%という水準になってしまっています。
せっかく楽天証券を使用するのであれば、ネット証券での売買で手数料を抑えていきたいところです。
コラム:超割大口優遇コースの条件
一般の証券会社では、株取引で、金額の大きい取引をすると、「ボリュームメリット」で手数料が安くなるのが通常です。
楽天証券も「超割大口優遇コース」を設けております。
(楽天証券・(右側)超割コース「大口優遇」)
大口優遇コースの条件を満たすには、以下の条件を達成する必要があります。
資産が大きく、本格的に株式取引を行っている資産家の方。
そして頻繁に取引を行う方にとっては満たしうる水準となっています。
(「信用取引」とは、レバレッジをかけて自分の資金以上の取引を行う形態です)
大口優遇コースが適用されれば、信用取引の手数料がなんと無料になります。
リスクをとって大きな資金を動かしたい方にとっては、手数料を気にせず取引し放題となります。
「投資信託」の購入でも楽天ポイントが1%〜2%還元される仕組み
楽天は幅広いサービスを提供している総合的な会社です。
様々なサービスで還元される、「楽天ポイント」は投資信託も購入可能です。
楽天証券と楽天銀行を保有している場合、以下の手続きをしましょう。
- 楽天証券と楽天銀行の両口座を連携=マネーブリッジ
- 楽天銀行からハッピープログラムに申し込み
上記手続きを経て、得られるメリットは以下の通りです。
◆ マネーブリッジ(銀行・証券口座連携)をするメリット:
- 証券口座と銀行口座間の入出金の手間が省ける(株取引がスムーズ!)
- 優遇預金金利が受けられる(メガバンクなどの普通預金の100倍!)
- ハッピープログラムで様々な特典をゲットできる(マネーブリッジ設定後に無料で登録可能)
◆ハッピープログラムに登録するメリット:
- ステージによってATM引出手数料が最大7回無料、振込手数料が最大3回無料。
- ステージが上がれば楽天市場でのポイント獲得倍率が上昇。
- 楽天証券での取引により、以下3つのメリットあり:
① 国内・外国株式手数料100円毎に1ポイントの還元
② 投資信託残高10万円毎に月4ポイント(年間48ポイントの還元)
③ 楽天銀行からの振替を利用した積立投資で最大1件あたり3ポイント獲得(100円積立なら3%獲得)
上記の通り、株式取引の手数料についてもポイントバックが行われる仕組みが整っています。
さらに、ポイント還元が適用されるのは国内株取引のみではなく、外国株式や投資信託も含まれています。
因みに、「投信積立サービス」を利用すると、投信買い付け時の買付手数料が全額ポイントバックされる仕組みです。
『いちにち定額コース』〜デイトレーダーにお得な手数料〜
株初心者、これから投資信託を購入する、という方は、基本的には超割コースを選択するべきです。
しかし、一日に何度も取引を行う方にとっては『いちにち定額コース』が合理的な選択肢となってきます。
楽天証券は信用取引の『一日信用取引』はデイトレーダー向けに、手数料を無料で開放しています。
本格的なデイトレーダーの方は信用取引を開設するべきです。
『いちにち定額コース』とは
『いちにち定額コース』の概要をみていきましょう。
「1日の約定金額合計」とは、例えばA株を30万円分購入し、B株を70万円分購入した場合は合計100万円分購入となります。
100万円の手数料は858円(税込926円)となります。
これでは、結局「いちにち定額コース」の方が「超割コース」に比べて高い手数料になってしまいます。
しかし、1日でA株を購入して、さらにA株を売却する方にとっては、「デイ割」制度を利用することで手数料がお得になります。
ここから詳しく、説明していきます。
デイトレーダーのための「デイ割」制度で『いちにち定額コース』がお得に!
「デイ割」は、「同一銘柄」を「同日内」に売買した場合、返済手数料が無料になります。
「いちにち定額コース」の約定合計代金計算時に、返済手数料が除外されるのです。
わかりやすく説明します。
例えば、「デイトレード」を行なっている太郎さんがいます。
太郎さんはA株を、5月1日に以下のように取引したとしましょう。
◆ 太郎さんの取引:
● 午前10時:A株を1000円で300株購入(合計30万円分購入)
● 午後13時:A株を1200円で300株売却(合計36万円分売却)
取引(売買)合計:66万円
「デイ割」では、「売却分の36万円分」は約定金額からは除外されます。
その結果、取引合計は「300株購入分の30万円分」の取引となります。
最終的に、手数料は286円(+消費税)となるのです。
仮に「超割コース」で上記の太郎さんの取引を行なった場合は手数料はいくらになるでしょう?
◆ 「超割コース」での太郎さんの取引:
● 午前10時:A株を1000円で300株購入(合計30万円分購入)
→手数料:250円(+消費税)
● 午後13時:A株を1200円で300株売却(合計36万円分売却)
→手数料:250円(+消費税)
取引(売買)合計:66万円
手数料合計:250(+消費税)×2 = 500円(+消費税)
◆ (比較)「いちにち定額コース・デイ割」での太郎さんの取引:
● 午前10時:A株を1000円で300株購入(合計30万円分購入)
→手数料:286円(+消費税)
● 午後13時:A株を1200円で300株売却(合計36万円分売却)
→手数料:0円
取引(売買)合計:66万円
手数料合計:286円(+消費税)
「超割コース」-「いちにち定額コース・デイ割」
= 214円(+消費税)の差
「超割コース」では、10時の取引で手数料は250円、13時の取引で250円となるので合計手数料は500円となります。
また、別の日太郎さんがA株を再び以下のように取引したとします。
● 午前10時:A株を1000円で500株購入(合計50万円分購入)
● 午後13時:A株を1300円で400株売却(合計52万円分売却)
「デイ割コース」では、同じく午後13時の売却分の52万円は約定金額から除かれます。
合計手数料は、購入時の50万円分の株取引が対象となり、手数料は429円(+消費税)になります。
仮に超割手数料で取引を行なった場合は10時の取引で250円(+消費税)。
13時の取引で487円(+消費税)となるので合計737円となります。
『いちにち定額コース』の手数料に優位性がでてくることがわかります。
◆ 「超割コース」での太郎さんの取引:
● 午前10時:A株を1000円で500株購入(合計50万円分購入)
→手数料:250円(+消費税)
● 午後13時:A株を1300円で400株売却(合計52万円分売却)
→手数料:487円(+消費税)
取引(売買)合計:102万円
手数料合計:250円(+消費税)+ 487円(+消費税)= 737円(+消費税)
◆ (比較)「いちにち定額コース・デイ割」での太郎さんの取引:
● 午前10時:A株を1000円で500株購入(合計50万円分購入)
→手数料:429円(+消費税)
● 午後13時:A株を1300円で400株売却(合計52万円分売却)
→手数料:0円
取引(売買)合計:102万円
手数料合計:429円(+消費税)
「超割コース」-「いちにち定額コース・デイ割」
= 308円(+消費税)の差
1日の間に銘柄を購入して売却することを繰り返すデイトレーダーの方にとっては、
『いちにち定額コース』は魅力的な手数料形態となることがわかりました。
手数料コースは証券口座を開設して取引をいくらかした後でも変更は可能です。
非常に簡単なので、デイトレードを本格的にこれからやる、という方は、楽天証券手数料変更方法ページを参考にしてみましょう。
信用取引の「一日信用取引」を利用すればデイトレが無料で取引可能!
「信用取引」は自分の資金以上の取引ができたり、売りから取引に入ることができる『空売り』を行うことができる特殊な取引です。
デイトレを本格的に取り組む方は、信用取引を利用するのが常です。
そんな方に楽天証券の「一日信用取引」は非常にお得です。
楽天証券では当日中に取引を行い取引を閉じるデイトレ用の『一日信用取引』の手数料を無料に設定しています。
また、1約定「100万円以上」であれば、金利も貸株料もかからずに完全無料で取引することができます。
詳しくは、以下のコンテンツでも紹介していますので、参考にしてみてください。
また、楽天証券は信用取引でも活躍する、高機能取引ツール「Market Speed」(無料)を利用できるので、おすすめです。
まとめ
楽天証券の「超割コース」は業界最安水準の手数料形態となっております。
株の取引においては、最大でも数料は0.1%未満と、一般的な証券会社の電話による株取引の10分の1以下の手数料に抑えられています。
1日の約定総額に対して手数料がかかる「いちにち定額コース」も用意されており、幅広い投資家に向けた手数料形態を完備しております。
大口の取引をされている方は手数料が低くなるだけでなく、信用取引の手数料が無料になるというメリットまでついてきます。
さらに、投資信託の購入も、ポイント還元制度が充実しておりお得です。
楽天証券の全ての概要、口座開設の手順などについては以下のコンテンツで全て紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。
以上、【業界最安水準】楽天証券の手数料形態についてわかりやすく解説!選べる『超割コース』と『いちにち定額コース』(デイ割併用)の魅力。…の話題でした。