株式投資を行なっていると以下のような画面を頻繁にみかけませんか?
一つ一つの線は「ローソク足」と呼ばれています。
ローソク足は実は、遡ること250年前の江戸時代に日本で開発された手法です。
「酒田五法」で有名な本間宗久氏によって開発されました。
このコンテンツでは、日本人に馴染みの深いローソク足の基本と見方、ローソク足の種類についてお伝えしいきたいと思います。
目次
Contents
ローソク足の基本と見方!上ヒゲ・下ヒゲとは?
ローソク足にはある期間中の4つの値が図示されています。
- 始値:期間内の最初の価格
- 高値:期間内の最高値
- 安値:期間内の最安値
- 終値:期間内の最後の価格
期間はそれぞれで1分足のものもあれば、5分足、10分足、時間足、4時間足、日足、週足、月足と様々なバリュエーションがあります。
4つの数値は陽線か陰線かで表示のされ方が異なります。
まずは陽線ですが終値 > 始値 の場合、陽線として白色で表されます。
ちなみに上の棒を「上ヒゲ」、下の棒を「下ヒゲ」とよびます。
わかりやすくチャートの値動きを重ねるとすると、以下の赤線又は青線のような値動きとなっていることが想定されます。
次に陰線ですが、終値 > 始値 の場合、陰線として黒色で表されます。
陽線の時同様チャートの形と重ね合わせると、以下の赤線又は青線のような値動きとなっていることが想定されます。
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ローソク足の種類①:方向感が出ている『大陽線』と『大陰線』シリーズ
ローソク足は様々な形があり、各形状毎に示唆することがありますので、順にお伝えしていきたいと思います。
大陽線 → 強い上昇圧力
陽線の幅が長い陽線のことを大陽線といいます。
大陽線は大きく上昇しているので基本的には上昇圧力が強い形となります。
大陽線 (別名:陽の丸坊主) →非常に強い上昇圧力
勢いの強い大陽線、別名:陽の丸坊主です。
始値から終値まで一貫して上昇している線で非常に強い上昇圧力があることを示しています。
大陽線(別名:陽の大引け坊主)→ 非常に強い上昇圧力
大陽線3つめは陽の大引け坊主です。
引けが高値でヒゲが生えていないので坊主と『陽の大引け坊主』と通称でよばれています。
下ひげを少しありながらも、その後は一貫して上昇するので上昇圧力が非常に強い形となります。
大陽線(別名:陽の寄付坊主)→ 基本的には上昇圧力
最後の大陽線は陽の寄付坊主です。
初値が安値で下ひげがないことから『陽の寄付坊主』と通称されています。
大きく上昇し高値をつけた後に下落して終値を迎えておりますので、特に上髭が長い場合には必ずしも上昇力が強いとはいえない形になります。
上髭の長さには注意を払いましょう。
大陰線 → 強い下落圧力
大陽線と反対に大きく下落している陰線を大陰線と呼びます。
大陰線 (別名:陰の丸坊主) → 強い下落圧力
勢いの強い大陽線の反対で一定期間下落し続けて、終値が最安値となるような動きをするローソク足を大陰線と呼びます。
大陰線(別名:陰の大引け坊主)→ 非常に強い下落圧力
次に大陰線の陰の大引け坊主ですが、最初に少し上昇したあとに一貫して下落して終値が安値となるパターンです。
大陰線(別名:陰の寄り付け坊主)→ 基本的には上昇圧力
陰の寄り付け坊主は始値が高値でその後、最安値をつけたあとに反発しています。
下ひげが長い場合は、必ずしも下落圧力が強いともいいきれないので、ヒゲの長さには注意をはらいましょう。
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ローソク足の種類②:もみ合い状態の『コマ足』と『十字線』・『4値同時足』
次に相場が膠着状態にあることを示すコマ足についてお伝えしていきます。
小陽線(別名:コマ足) → 膠着状態
株価が上下で拮抗しており若干上昇圧力が優っている状態を表しています。
小陰線(別名:コマ足) → 膠着状態
先ほどの小陽線の陰線バージョンで、こちらも揉み合い状態ですが若干下落圧力が優っているという状態を表しています。
『十字線』
『小陽線』と『小陰線』の始値と終値は同じの十字線です。
もみ合い状態がつづいておりますが、上昇・下落の転換期に発現することもあります。
例えば上昇基調の時に現れた場合は、その後下落する可能性がありますし、反対に下落基調の時に発現した場合は、その後上昇に転ずることがあります。
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ローソク足の種類③:底入れを示唆する『カラカサ』と『トンボ』
次は相場の転換点を表すカラカサです。
唐傘のような形をしているので『カラカサ』といいます。
陽のカラカサ:底値圏ででると底入れを示唆
陽のカラカサは一旦大きく下げた後に、大きく反発して陽線となるパターンです。
株価が下落し続けて底値圏で陽のカラカサが発現すると底入れとなる可能性があります。
陰のカラカサ:底値圏ででると底入れを示唆
陰のカラカサは一旦大きく下げた後に、大きく反発するものの惜しくも陰線になってしまうパターンです。
陰線とはなるものの大きく下落したあとハンおアツしていることには代わりがないので、陽のカラカサ同様底値圏で発言すると底入れとなる可能性があります。
トンボ:同じく底入れを示唆
トンボとよく似ている形から、トンボという名前がついています。
カラカサの始値と終値が同じで終わるローソク足がトンボで同じく底入れを示唆する形となります。
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ローソク足の種類④:天井を示唆する『トンカチ』と『トウバ』
カラカサが底入れを示唆するのに対して天井圏を示唆するローソク足にトンカチがあります。
トンカチに似た形なので、トンカチという名前が付いています。
陽のトンカチ:天井を示唆
陽のトンカチは最初は勢いよく上昇するものの、一点して反転して終値はかろうじて始値を上回っています。
天井圏でトンカチが現れれば、相場が上昇から下落に転落する天井であることを示唆しています。
陰のトンカチ:天井を示唆
陽のトンカチは最初は勢いよく上昇するものの、一点して反転して終値が始値を下回るケースです。
陽のトンカチよりも天井からの下落する可能性が高い天井であることを示唆しています。
トウバ:天井を示唆
トウバはトンカチの『始値』と『終値』で同じ場合のトウバです。
トウバも同じく天井からの転換点である可能性があるので買いから入るのは気をつきましょう。
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まとめ
ローソク足は一つの中に様々な要素が盛り込まれており、ローソク足を確認することで相場の勢いまで確認することができます。
今回紹介したローソク足の種類をまとめると、以下の通りとなります。
上昇圧力 | 下落圧力 | 転換(底入) | 転換(天井) | |
大陽線(別名:陽の丸坊主) | ◎ | |||
大陽線(別名:陽の大引け坊主) | ◎ | |||
大陽線(通常) | ○ | |||
大陰線(別名:陰の寄り付き坊主) | △ | |||
大陽線(別名:陰の寄り付き坊主) | △ | |||
大陰線 | ○ | |||
大陽線(別名:陰の大引け坊主) | ◎ | |||
大陰線(別名:陰の丸坊主) | ◎ | |||
カラカサ | ○ | |||
トンボ | ○ | |||
トンカチ | ○ | |||
トウバ | ○ | |||
十字線 | ○(下降時) | ○(上昇時) |
以上、株価チャートを見る上で必須の『ローソク足』の種類と見方をわかりやすく解説!買いサインと売りサインを示すのはどんな時?…でした!