「ソーシャルレンディングで投資を始めたいけど、リスクがあって不安」
「なるべく利回りが高くて、不動産担保のついたファンドに投資してみたい」
そんな人に向けて、国内の不動産に投資できるソーシャルレンディングの1つとして「ラッキーバンク」が存在します。
想定利回りが年6%から10%と高めであり、すべてのファンドに不動産担保が設定されているのが魅力です。
このコンテンツでは、そんなラッキーバンクの特徴や投資するリスクについて詳しく解説します。
※2019年3月にラッキーバンク・インベストメント株式会社は金融商品取引法に違反して、関東財務局から行政処分されました。
インターネット上で投資を募集し、企業に貸し付けるソーシャルレンディングを行う「ラッキーバンク・インベストメント」(東京)が、うその説明で投資を勧誘したため損害を被ったとして、個人投資家45人が22日までに、同社や代表取締役らに元本に当たる計約2億7千万円の損害賠償を求め東京地裁に提訴した。
原告側の代理人弁護士によると、ソーシャルレンディング業者を相手取った訴訟では過去最大規模という。訴状では親族の会社からの返済が困難であると知りながら出資を募ったと主張している。
金融商品取引業者と登録が取り消されたため、新しくファンドを募集するのは不可能です。
こうした行政処分を受けて、ラッキーバンクでは会員の新規登録を停止。
投資家とのトラブルが発生している現状では、新規でラッキーバンクで投資するのは難しいです。
目次
Contents
ラッキーバンクの特徴
日本国内の不動産事業者を対象として、投資家が資産運用できるサービスがラッキーバンクです。
ラッキーバンク・インベストメント株式会社が2014年12月からサービスを運営しています。
不動産開発業者が申し込んだ融資を運営会社が審査して、問題なければ投資家から資金を集める仕組み。
投資された資金を開発業者に貸し付けて、投資家は運営会社を通して利息や元本を受け取れます。
ラッキーバンクのファンドにおける最長運用期間は36ヶ月であり、利息は毎月配当されるもの。
口座を開設するための費用や、ファンドに投資するときの取引手数料は無料です。
2019年8月時点で500件以上のファンドを運用した実績があり、投資家からの累計調達金額は150億円を突破しています。
長年サービスが運営されていることもあり、ユーザーからの信頼性は高いものでした。
サービスを利用するには
ラッキーバンクの不動産ファンドに投資するには、まず投資口座を開設することが必要です。
ラッキーバンク公式サイトにアクセスして、「口座開設」ボタンを押しましょう。
サービスの利用規約への同意や個人情報の入力、投資経験や資産状況を回答するページに進めます。
必要な情報をすべて入力し終えると、運営会社があなたの住所にハガキを郵送。
送られてきた書類には投資家承認キーが記載されていて、マイページで入力することで口座開設が完了します。
ファンドに投資できるようになったら、さっそくラッキーバンクで募集しているファンドを探しましょう。
注意点は口座開設に基準があり、以下の2項目を満たしていなければ口座開設は不可能です。
● 身分証明書を提出するのが可能であり、本人確認と住居地確認ができること
● 口座を開設するときに20歳以上であること
また、投資口座を開設するには本人確認ハガキを受け取る必要があり、3営業日ほどの日数がかかります。
すぐに投資したいファンドがあれば、早めに開設手続きしておくことが重要です。
2019年8月現在、ラッキーバンクでは新規会員登録を停止しています。
投資を検討している人は新規会員登録を再開してから、公式ホームページで口座開設手続きに進みましょう。
投資先の具体例
2018年2月に募集されていたファンドとして、「第438号ローンファンド Lucky Bank 150億円突破記念」があります。
想定運用期間は15ヶ月であり、想定利回りは9.50%です。
本ファンドは不動産事業者が中古のオフィスビルを取得することを目的としています。
借り手は取得したオフィスビルを改修した後、市場に売却した利益により資金を返済する計画です。
担保となるオフィスビルには第一順位根抵当権が設定されていて、貸し倒れリスクが小さい特徴があります。
担保不動産には11億7,000万円の調査価額があり、投資の安全性は高めです。
また、運営会社は借り手から会社や不動産の登記簿謄本、決算書やキャッシュフロー表などを受け取っています。
「利回りとリスクを重視して投資したい」と考える人に最適なファンドでしょう。
ラッキーバンクが怪しいと噂された理由
ラッキーバンクはネット上で怪しいといった評判が流れていました。
どんな点に怪しさがあったのか詳しく紹介していきましょう。
利回りが高すぎるから
ソーシャルレンディングの利回りは8%が平均といわれています。
ところがラッキーバンクの利回りは10%となっており、ほかのソーシャルレンディングより高い水準です。
東京都内の不動産担保つきファンドの割に、利回りが高すぎるという点が怪しさの理由となっています。
ファンド募集がすぐに満額成立するから
ラッキーバンクでファンドの募集があると、すぐに満額成立となる場合がありました。
第304号ローンファンド 東京都江東区×東京都中央区では募集開始から終了まで、わずか1分52秒です。
募集終了が早すぎるという点が怪しさの理由となっています。
参照:https://www.lucky-bank.jp/fund/detail?id=307
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ラッキーバンクのメリット
不動産担保のついたファンドに投資できるサービスは少なく、リスクが小さいメリットがあります。
担保がなければ貸し倒れリスクが大きくなり、リターンを得られない可能性が高まるのです。
また、投資家にとってラッキーバンクには3つのメリットがあります。
■ メリット:
1. 平均利回りが8%と高め
2. 全ファンドに不動産担保がつく
3. 出金手数料が無料
それぞれのメリットについて簡単にチェックしていきましょう。
平均利回りが8%と高め
ラッキーバンクでは利回りが6%から10%のファンドを重点的に取り扱っています。
直近のファンドであれば9%や10%のファンドがあり、高額なリターンに期待できるのがメリット。
例えば年利回り9%のファンドに20万円を投資して、3年間だけ運用するとします。
すると運用期間中に得られる税引前利益は54,000円となり、元金の1/4ものリターンを受け取れるのです。
また、運用後に受け取った元金と利息を他のファンドに投資して、複利効果を活かした資産運用を実現できるのも特徴。
他社のソーシャルレンディングに比べて、ラッキーバンクの利回りは高めです。
全ファンドに不動産担保がつく
ラッキーバンクでは全てのファンドに不動産担保を設定していて、担保のないファンドはありません。
運用期間や利回り、最低投資額に関わらず担保が付与されているのもメリットです。
他のソーシャルレンディングでも担保付ファンドはありますが、全てのファンドに担保が付くことは少ないです。
特に利回りが高くなると、担保が付かない場合がよくあります。
ファンドにすべて担保が付いていて、高利回りでも貸し倒れリスクが小さいのは魅力的ですね。
出金手数料が無料
ラッキーバンクではユーザーの投資口座から銀行口座に払い戻す手数料を無料としています。
数百円の出金手数料を払う必要がなく、リターンが目減りすることを防げるのもメリット。
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ラッキーバンクのデメリット(リスク)
高い利回りを担保つきファンドで実現できるのがラッキーバンクの大きなメリットです。
貸し倒れリスクが小さいラッキーバンクには、投資家にとって次のようなデメリットもあります。
■ デメリット:
1. 行政処分により新規で投資できない
2. 最低投資額が高くて投資しにくい
3.会社自体にリスクがある
4.貸し倒れのリスクがある
それぞれのデメリットについて簡単に見ていきましょう。
行政処分により新規で投資できない
2019年3月にラッキーバンク・インベストメント株式会社は金融商品取引法に違反して、関東財務局から行政処分されました。
インターネット上で投資を募集し、企業に貸し付けるソーシャルレンディングを行う「ラッキーバンク・インベストメント」(東京)が、うその説明で投資を勧誘したため損害を被ったとして、個人投資家45人が22日までに、同社や代表取締役らに元本に当たる計約2億7千万円の損害賠償を求め東京地裁に提訴した。
原告側の代理人弁護士によると、ソーシャルレンディング業者を相手取った訴訟では過去最大規模という。訴状では親族の会社からの返済が困難であると知りながら出資を募ったと主張している。
金融商品取引業者と登録が取り消されたため、新しくファンドを募集するのは不可能です。
こうした行政処分を受けて、ラッキーバンクでは新規会員登録を停止しています。
投資家とのトラブルが発生している現状では、新規でファンドに投資するのは難しいです。
ラッキーバンク事件の流れ
ラッキーバンク事件の大まかな流れを次にまとめておきます。
- 2018年3月→証券取引等監視委員会より業務改善命令
- 2018年5月→ファンドすべてで遅延
- 2018年12月→債権回収会社へ債権譲渡
- 2019年1月→投資家45名が集団訴訟(2億7,000万円の賠償を求める)
- 2019年3月→2回目の業務改善命令
その後は先ほどご説明したとおり、登録取り消しによってラッキーバンクは停止状態になりました。
また、ラッキーバンクでは退会希望者へ誓約書にサインさせているといわれています。
『運転免許証やパスポートなどの書類送付』『損害賠償請求を行わない』などといった内容の誓約書です。
多くの投資家に迷惑をかけているのに、誠意のある対応とは思えません。
ラッキーバンク営業再開の意志には裏がある?
ラッキーバンク事件が起きても、社長は営業再開の意志を出し続けていました。
しかし、これには裏があるといわれています。
- お金を紛れ込ませるための時間稼ぎ
- 社員に給料を払うための時間稼ぎ
- 詐欺ではなく投資ファンドの失敗にしたい
推測ではありますが、上記のような理由で営業再開の意志を表した可能性があります。
ラッキーバンク事件の発覚から債権回収会社への債権譲渡まで、時間がかかっている状況です。
もっと時間を稼ぎたかったが、法律事務所が動いていることが分かったため、幕引きのため債権譲渡を行った可能性があります。
最低投資額が高くて投資しにくい
ラッキーバンクでは最低投資額が10万円を超えるファンドが多く、少なくても8万円の資金が必要となります。
投資信託や定期預金に比べて、投資するためのハードルは高めです。
他社のソーシャルレンディングであれば、2万円や3万円からファンドに投資できるサービスも存在します。
最低投資額が高くて不安な人は、より少額投資が可能なサービスを検討しましょう。
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まとめ
不動産担保のついたファンドで6%から10%の利回りに期待できるのがラッキーバンクです。
「高利回りと低リスクを重視したい」と考える人はサービスの利用を検討してみましょう。
現状は裁判が起きていますので、ラッキーバンクは投資の選択肢に入りません。
安全性の高いFundsなどを活用するのをおすすめします。
以上、貸し倒れ・集団訴訟のラッキーバンクとは?サービスの特徴やリスクを詳しく解説。…でした。
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