国内や海外の不動産や事業に投資できるサービスが「クラウドリアルティ」であり、ソーシャルレンディングのひとつです。
ソーシャルレンディングとは、資金需要の企業と、投資需要の投資家を結びつけるサービスですが、他のソーシャルレンディングに比べて「ファンド」の特色が強く、独自の不動産などにユーザーは投資できます。
幅広いファンドを取り扱っているため、複数のプロジェクトを活用して分散投資できるのがポイントで、SNSでの評判もよいものとなっています。
このコンテンツでは、そんなクラウドリアルティの特徴やメリット、デメリットについて解説します。
目次
クラウドリアルティの特徴
不動産をメインに投資できるソーシャルレンディング、それがクラウドリアルティです。
運営会社は2014年12月に設立された株式会社クラウドリアルティであり、金融業や不動産業などを行っています。
会員数、売上・利益推移は非公開となっており応募数・応募金額推移についても正確な数字は確認することはできません。
代表者である鬼頭 武嗣氏の経歴については以下のとおりです。
2007年3月 東京大学大学院工学系研究科建築学専攻修了
2007年4月 Boston Consulting Group入社。
2010年6月 メリルリンチ日本証券株式会社入社。
2014年12月 株式会社クラウドリアルティ設立、代表取締役就任。
カブドットコム証券や大手銀行が主要株主となっています。
プロジェクトに投資することで利回りに期待できるほか、条件を満たすことで出資者優待を貰えます。
優待券を貰って飲食やサービスをお得に楽しめるのは魅力的ですね。
クラウドリアルティのプロジェクトには、独自のスキームとして運用手数料や運営会社報酬も記載されています。
比較的ファンドの透明性が高く、安心できるソーシャルレンディング業者です。
スマホだけで簡単に投資を実現できるというのも注目を集めるポイントといえるでしょう。
不動産をメインに投資できるソーシャルレンディングであるクラウドリアルティには大きく3つの特徴が挙げられます。
- 特徴1:不動産に特化した商品
- 特徴2:年利回りが高い
- 特徴3:投資先を国内外から選べる
それぞれについて解説を行います。
特徴1:不動産に特化した商品
投資対象には宿泊施設や飲食店、不動産担保ローンや保育施設の底地といったものがあります。
不動産業界の資金需要と投資家の投資需要を結びつけるサービスを主としているため、投資対象は不動産が中心となっています。
特徴2:年利回りが高い
一般的な銀行預金と比較すると高い年利回りを実現することが可能であり、想定利回り10%の投資案件も存在します。
さらに、IRRを表記することで実際の利回りが分かります。
年利回り5%を越える案件も多く、長期投資をしたい投資家から大きな注目を集めています。
国内で約6%~7%、海外で8%~9%の利回りとなっており、過去の実質利回りを見てみても7%前後で推移しているため、不動産関連では利回りは高めといえます。
特徴3:投資先を国内外から選べる
投資先を国内外から選べるのも大きな特徴といえます。
外国不動産投資や、国内不動産投資であっても遠方に投資することは敷居が高く感じてしまいますが、サービスを利用することによって、それらを手軽に行うことができます。
サービスを利用するには
クラウドリアルティで投資を始めるには、まず口座を開設する必要があります。
スタートガイドにアクセスして、画面上部にある「無料で会員登録」ボタンをタップしましょう。
メールアドレスを入力する画面が開き、自分のアドレスを入力することでアカウントを作成できます。
登録が完了したらメールアドレスでログインして、自分のプロフィールを入力しましょう。
プロフィールの登録が完了すると、登録した住所に運営会社からご本人確認ハガキが届きます。
ハガキにより本人確認が完了するため、新規プロジェクトに出資することが可能です。
もし出資したいファンドがあれば、クラウドリアルティからオンラインで出資を申し込めます。
プロジェクトが成立すれば振込先や金額などが記載されたメールが届くので、それに従って資金を振り込みましょう。
出資した後に問題なく資金を運用できれば、決められたタイミングで分配金が口座に振り込まれます。
振り込まれる時期や金額などはプロジェクトページにより確認することが可能です。
クラウドリアルティの口座開設で注意すべき9のポイント
上記ではサービスを利用するまでの流れについて解説を行いましたが、ここでは口座開設から取引を行うまでの中での注意しておくべきポイントを紹介していきます。
それぞれの段階に分けて、各段階における注意点を見ていきましょう。
- マイナンバーを登録する必要がある
取引を行う際には、個人情報の登録が必要になります。
- メールアドレスを登録する必要がある
フリーメールでも対応可能ですが、登録の必要があります。
- 口座は一人ひとつまで
一人で複数の口座を保有することはできません。
- 他人名義の口座は保有できない
他人名義の口座を保有すること及び、他人名義の口座での取引はできません。
- 申し込みには条件がある
申し込みには、年齢や、審査などの条件があり、誰でも可能というわけではありません。
- 入金には手数料がかかる
投資を行う際の入金には手数料が発生します。
- 確定申告が必要な場合がある
所得が20万円を超えた場合には確定申告を行う必要があります。
- 途中解約はできない
案件が満期を迎えるまでは、途中解約をすることはできません。
- 解約は口座残高がゼロの状態で行う必要がある
解約を行う際には、口座残高をゼロにしておく必要があります。
投資先の具体例
2019年4月に始まったプロジェクトとして、「~紡~石不動之町 京町家再生プロジェクト」があります。
京都の中心部にある古民家をリノベーションして、宿泊施設として再生するのが目的です。
プロジェクトを起案したのは京都の不動産事業を手掛ける株式会社レ・コネクション。
不動産の仕入れから企画、施工、管理まで対応して、一棟貸しの宿泊施設を提供しています。
60万円以上の資金を出資した人に対して、京料理の昼食券を特典として贈与しているのが特徴。
プロジェクトにより完成した物件に宿泊する際に、近くの飲食店で昼食券を利用できます。
想定運用期間は36ヶ月であり、プロジェクトの想定利回りは年率4.5%です。
京都の古民家リノベーションに興味がある人は、京町家再生プロジェクトへの出資を検討してみましょう。
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クラウドリアルティのメリット
「平均利回りが高くないクラウドリアルティを利用する意味ってあるの?」と思った人はいるかもしれません。
10%の利回りを超えるソーシャルレンディングが複数ある今では、クラウドリアルティで期待できるリターンは少ないもの。
しかし、他社に比べて特徴のあるファンドが多く、大口出資により優待を得られるメリットがあります。
クラウドリアルティの利用を検討している人が知っておくべきメリットは次の3つです。
それぞれのメリットについて詳しく解説します。
ファンドの情報が詳しく記載されている
クラウドリアルティはファンドの情報を詳しく記載していて、出資者が投資判断しやすいよう工夫しています。
借り手に関する情報やインベストメント・ハイライトなど、充実した情報を閲覧することが可能。
また、運営会社の運用手数料や成果報酬割合についてもプロジェクト毎に確認できます。
さまざまな指標を考慮することで、プロジェクトへの投資を判断しやすくなるのがメリット。
分配金の振込手数料が無料
クラウドリアルティでは出資したプロジェクトから獲得した配当金を、手数料無料で投資家の銀行口座に振り込みます。
出金手数料が無料だから、コストでリターンが減らないのは大きな魅力です。
他社のソーシャルレンディングでは出金時に100円から300円程度の手数料が発生し、分配金の金額が大きいと手数料が増える傾向。
コストが増えれば利回りは悪化してしまいます。
プロジェクトに出資するときの振込手数料は投資家負担ですが、クラウドリアルティなら出金時の手数料を気にする必要はありません。
なるべく負担を減らして資産運用したい人に最適です。
初心者向けのセミナーを開催
クラウドリアルティでは不定期に投資家向けのセミナーを開催しています。
これから投資を始めたい人に向けたセミナーもあり、受講することで投資のメリットやリスクを学べるのが特徴です。
また、口座開設が完了した投資家ならクラウドリアルティの限定イベントに招待される場合があります。
リアルの場で運営会社から投資ノウハウを聞けるのも、投資家にとってメリットですね。
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クラウドリアルティのデメリット
特色のあるプロジェクトに少ない負担で投資できるのがクラウドリアルティのメリットです。
独自性の強いファンドを取り扱う本サービスには、知っておくべき2つのデメリットもあります。
■ クラウドリアルティのメリット
- ファンドの運用期間が長い傾向
- ファンドの最低投資額が高額
それぞれのデメリットについて詳しく見ていきましょう。
ファンドの運用期間が長い傾向
クラウドリアルティで投資できるプロジェクトの運用期間は長めであり、出資金がすぐには返ってこないデメリットがあります。
12ヶ月程度のファンドは少なく、36ヶ月や60ヶ月のファンドが多めです。
他社のソーシャルレンディングなら数ヶ月のファンドもあり、短い投資期間で利益を得られます。
短期投資をするのにクラウドリアルティは向いてないため注意しましょう。
ファンドの最低投資額が高額
クラウドリアルティには運用期間が長いことだけでなく、1口あたりの最低出資額は10万円程度という欠点もあります。
10万円や20万円から出資できるファンドが多く、数万円で少額投資をするのは難しいです。
中には5万円で投資できるプロジェクトもありますが、他社のソーシャルレンディングに比べると投資ハードルは高いものです。
ある程度の資金を集めてから出資を検討しましょう。
案件の数が少ない
募集している案件の数が少ないこともデメリットとして挙げることができます。
募集がかかっても、すぐに定員になってしまうため、なかなか投資のチャンスをつかむことが難しいのが現象です。
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クラウドリアルティをおすすめする人とおすすめしない人
特徴的な投資方法であるため、投資を行う上で、おすすめする人と、おすすめしない人に分けることができます。
ここでは、どのような考えの人にはおすすめで、どのような考えの人にはおすすめできないのかを解説していきます。
クラウドリアルティをおすすめする人
- リスクを抑えた投資をしたい人
投資のため元本割れのリスクは伴いますが、安定性の高い不動産投資ということで、リスクを抑えた投資を行うことができます。元本割れや貸し倒れのリスクを心配する人もいますが、これまでの実施プロジェクトでは一切発生していません。
- 国内外に投資をしたい人
国内だけでなく国外にも投資が可能なため、分散投資を行いたい人にはおすすめの方法といえます。しかし、国外に投資する際には、為替リスクについても理解しておく必要があります。
- 各種経費を抑えながら投資をしたい人
振り込みなど各種手数料がかからないため、投資の利回り計算をなるべくシンプルに行いたい人にはおすすめできます。
クラウドリアルティをおすすめしない人
- 全案件担保付の投資を行いたい人
不動産投資には、担保付の案件も多くありますが、すべての案件が担保付ではないため、より信頼性を求める人にはおすすめすることができません。
- 小額から投資を行いたい人
最低投資金額が高めに設定されている案件が多いため、小額からの投資を行いたい人にはおすすめできないサービスといえるでしょう。
クラウドリアルティの有効な活用法
多額の資金を長く運用するファンドが多いクラウドリアルティは、投資家が長期投資するのに役立ちます。
会員登録するだけでセミナーに参加できるため、初めてソーシャルレンディングを利用する人にもおすすめです。
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まとめ
特徴のあるファンドに投資できて、利回りや優待に期待できるのがクラウドリアルティです。
出金手数料は無料であり、セミナーやファンド情報により投資判断しやすいのがメリット。
しかし他社のソーシャルレンディングに比べて最低返済額が高く、ファンドの運用期間が長い欠点もあります。
多額の資金を長期投資したい人にクラウドリアルティを検討するのもアリかもしれません。
以上、クラウド リアルティとは?サービスの特徴や投資するリスク・出資するメリットとデメリットを解説!…でした。
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