Kids Smile Holdings(7084)の上場日は3/4(水)で、上場市場は東証マザーズとなります。
主幹事はいちよし証券で、IPOの申し込み期間(BB期間)は2月14日(金)~2月20日(木)となっています。
今回はKids Smile Holdingsの目論見書を参考に、
Kids Smile Holdingsとはどのような企業なのかを事業内容や業績をチェックしながら詳しくご紹介していきたいと思います。
また、Kids Smile Holdingsの気になる初値予想やIPOでの購入情報もご紹介していきます。
Contents
Kids Smile HoldingsのIPOスケジュール
Kids Smile Holdingsの主幹事は国内中堅証券会社であるいちよし証券です。
上場規模は20.70億円程度と、マザーズではやや大型の部類に入ります。
ブックビルディング期間 | 2月14日(金)~2月20日(木) |
市場 | 東証マザーズ |
公募価格決定 | 2月21日(金) |
購入申し込み期間 | 2月25日(火)~2月28日(金) |
上場予定 | 3月4日(水) |
当選株式数 | 公募450,000株、売り出し350,000株、オーバーアロットメント120,000株 |
想定価格 | 2,260円 |
仮条件価格 | |
公募価格 |
Kids Smile Holdingsの各証券会社の割当
それではKids Smile Holdingsの引受証券会社及び引受シェアを確認していきたいと思います。引受シェアは以下のとおりです。
証券会社 | 株数 | 割当率 |
いちよし証券(主幹事) | -株 | -% |
野村証券 | -株 | -% |
岩井コスモ証券 | -株 | -% |
エース証券 | -株 | -% |
極東証券 | -株 | -% |
東洋証券 | -株 | -% |
マネックス証券 | -株 | -% |
SBI証券 | -株 | -% |
岡三証券 | -株 | -% |
東海東京証券 | -株 | -% |
Kids Smile Holdingsの事業内容
Kids Smile Holdingsの基本スペックは以下のとおりです。
社名 | 株式会社Kids Smile Holdings |
コード番号 | 7084(東証マザーズ) |
設立 | 2018年 |
資本金 | 100,000,000円 (2020年1月24日現在) |
本社所在地 | 東京都品川区西五反田一丁目3番8号 五反田PLACE7階 |
代表者 | 代表取締役社長 中西正文 |
従業員数 | 789人(連結) |
事業内容 | 東京都、神奈川県、愛知県における認可保育所及び認可外保育施設の運営並びに幼児教育に関する事業 |
Kids Smile Holdingsの事業内容
Kids Smile Holdingsは、持株会社であるため、子会社の経営管理が主要業務です。
今回は、連結事業子会社である株式会社Kids Smile Projectの業務内容を紹介します。
同社グループは、「教育を通じて社会に貢献する」を社是とし、「保育園に、教育を」という考えのもと、保育園運営や幼児教育プログラムの開発に従事しています。
特に同社は、創業以来、幼児期の成長に必要なアクティブ・ラーニングに注力しています。
2019年10月からの幼児教育無償化に伴い、年間8,800億円規模の公費が投入されることになっています。
さらに市場規模は大きくなっていくと考えられます。
加えて、近年は女性の社会進出が進み、共働き世帯が増えています。
出産後も仕事を続ける母親が多くなりますので、保育園側で質の高い教育を提供することが求められると考えられます。
同社の事業は、まさに共働き世帯の需要に即したものであると言えるでしょう。
また、マザーズのIPO銘柄であり、事業内容も含めて注目度は高いと思われます。
Kids Smile Holdingsの上場理由は?上場による資金調達の目的を探る
新規発行による手取り額
Kids Smile Holdingsは上場することにより手数料を引いた手取り金額で11.70憶円の資金を獲得します。
資金使途は後述のとおりです。
調達資金の使途
調達資金ですが、目論見書によれば以下の用途に充当予定とのことです。
- 2021年4月に開設を予定している認可保育所10施設の設備投資資金として、2021年3月期中に全額充当予定
同社は調達した資金で10施設程度の開設を見込んでいるとのことです。
なお、2021年4月に開設を予定している認可保育所に関し有価証券届出書提出時において開設場所や認可等が確定していません。
上場時に調達した資金を金融機関への返済に充当するケースが多いですが、同社は調達資金を返済原資とはしない模様です。
調達資金はすべて新施設の開設に投資するため、同社は拡大路線を辿っているということがよくわかります。
目論見書から見るKids Smile Holdingsの売上高と利益推移
本項目では、Kids Smile Holdingsの業績を分析していきたいと思います。
売上高の推移
売上高(千円) | |
2015年3月期 | 525,507 |
2016年3月期 | 1,134,415 |
2017年3月期 | 1,815,573 |
2018年3月期 | 3,078,129 |
2019年3月期 | 5,326,776 |
2019年9月 | 3,438,631 |
※2018年3月期まで単独決算、2019年3月期から連結決算の数値です。
上記のとおり、同社の売上高は概ね堅調に上昇していることがわかります。
2019年11月期は、2019年9月までの数値を2倍すると6,877,262千円程度の売り上げが見込まれます。
前年比大幅なプラスとなる見込みです。
経常利益も右肩上がりに成長
経常利益(千円) | |
2015年3月期 | 198,925 |
2016年3月期 | 482,694 |
2017年3月期 | 253,735 |
2018年3月期 | 582,023 |
2019年3月期 | 1,272,590 |
2019年9月 | 1,111,993 |
経常利益も、一時落ち込みはあったものの概ね売上高同様安定的に推移しています。
特に2020年3月期は前年比2倍程度の経常利益が見込まれており、大きなプラス材料となりそうです。
連結EPSの推移
EPS(円) | |
2019年3月期 | 471.32 |
2019年9月 | 411.84 |
EPSも2019年9月時点で前年度のEPSと近い水準となりました。2020年3月期は好決算が期待できそうです。
Kids Smile Holdingsの上位10位までの大株主とロックアップ情報
株主名 | 保有比率 | ロックアップ情報 |
(株)エーエムカンパニー | 52.71% | 180日間 |
中西 正文(社長) | 42.17% | 180日間 |
土居 亜由美 | 2.64% | 180日間 |
田上 節朗 | 0.42% | 180日間 |
小柴 裕美 | 0.26% | |
井上 雄介 | 0.25% | 180日間 |
下倉 里沙 | 0.12% | |
菊田 義人 | 0.11% | |
木村 文哉 | 0.11% | |
小林 大輔 | 0.11% |
ロックアップとは、株式が公開された後に一定期間、市場で持株を売却することができないようにする制度のことです。
上位株主には軒並みロックアップが付されています。上場後の売り圧力は小さいと考えられます。
Kids Smile Holdingsの初値予想
ここでは編集部独自のKids Smile Holdingsの初値予想を公開していきたいと思います。
Kids Smile Holdingsの総合評価
Kids Smile Holdings購入のメリット
- 業績は好調且つ成長が持続している
- IPOは上値抵抗がないため、比較的株価が上昇しやすい
- 今後市場の成長が見込まれる事業を展開している
- 上位株主にベンチャーキャピタル等が名を連ねていない
Kids Smile Holdings購入のデメリット
- 株価が乱高下しやすい
- 競合の参入により成長が停滞する懸念がある
- 保育士不足のため人材確保に課題がある
- 業績が悪化した場合株価が急落する可能性がある
Kids Smile Holdingsの初値予想は5,708円
Kids Smile HoldingsのEPSは、2019年11月末時点で471.32、2019年9月末時点で411.84でした。
Kids Smile Holdingsの競合として考えられる上場企業として以下の企業が挙げられます。
保育園運営事業、幼児教育関連事業に従事する企業であるJPホールディングス、幼児活動研究会、ライクキッズ等。
競合他社のPERを用いて同社のEPSから推定株価を算出します。
企業名 | PER |
幼児教育研究会 | 15.06 |
JPホールディングス | 23.12 |
ライクキッズ | 5.89 |
グローバルキッズカンパニー | 17.34 |
京進 | 7.89 |
Kids Smile Holdingsの直近の業績を鑑み、上記のうちPERは競合5社の平均値である13.86倍を用いることとします。
EPSは、保守的に同社の2019年9月時点の数値である411.84を用います。
以上より、想定初値は、PER13.86倍×EPS471.32=5,708円程度となります。
総評
3月4日上場のKids Smile Holdings。
業績や利益水準も安定的に推移しており、持続的に成長を続けている点で評価できます。
業種としても今後需要の拡大が見込まれますので、良好なパフォーマンスが期待できると考えられます。
上場後は競合他社との差別化がより一層重要となると考えられます。
今後の事業拡大を見据えた経営戦略にも更なる注目が集まりそうです。
コメントを残す