「11月に狙える高配当銘柄の特徴やファンダメンタルが気になる」
「お金がかかる年末になる前に、余剰資金で利回りの高い銘柄に投資しておきたい」
12月に比べて決算企業の少ない11月ですが、高い利回りで配当金を配る企業は存在します。
中には売上高が伸びていて、過去5年間で配当金を増額し続けている銘柄もあること。
どのような銘柄なら高利回りを狙えるのか、2019年11月の高配当銘柄を3つ見ていきましょう。
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【3244】サムティ:配当利回り4.11%
不動産や用地をマーケットから仕入れて、マンションや賃貸を提供しているのがサムティです。
マンションの企画から開発、管理だけでなく、事務所やホテルなどの賃貸事業も行っています。
1982年12月に大阪でサムティ開発株式会社を設立して、最初は不動産の売買や管理業に取り組んでいました。
後に宅地建物取引業者となり、マンションを取り扱い始めたのです。
2013年7月には東京証券取引所JASDAQに上場して、日本全国に支店を展開しています。
不動産投資法人との連携によりREITをメインとしたビジネスモデルを実現しているのが特徴。
サムティの配当利回り
2019年9月9日現在におけるサムティの株価は1,873円であり、予想配当利回りは4.11%です。
東証JASDAQに上場した当初は配当金が少なめでしたが、今では配当利回りが改善されています。
2014/11 | 19.69 円 |
2015/11 | 29.54 円 |
2016/11 | 29.54 円 |
2017/11 | 42.07 円 |
2018/11 | 68.00 円 |
2019/11(予) | 77.00 円 |
また、2018年11月の実績配当性向は24%であり、株主に対して平均的な利益還元をしているのがポイント。
上場してから配当金が増え続けているのは投資家にとって魅力的です。
PERやPBRは割安
2019年9月9日現在の予想PERは7.5倍であり、実績PBRは1.07倍です。
株価に対するサムティの利益や純資産は大きく、指標から銘柄が割安であることを推測できます。
また、2018年11月の実績ROEは16.90%であり、事業の収益性が良いのも投資家にとってメリットです。
株価指標から投資するハードルがかなり低いことが分かります。
過去5年における業績は好調
サムティはリーマンショックが発生した2009年あたりに業績が悪化していました。
しかし2013年に前年比に対して売上高が倍になり、そこから大きく業績を伸ばしています。
決算期 | 売上高 | 営業利益 | 経常利益 | 当期利益 |
2007/11 | 27,835 | 7,572 | 5,560 | 3,206 |
2008/11 | 22,048 | 4,257 | 1,960 | -4,522 |
2009/11 | 15,984 | 1,974 | 192 | 1,506 |
2010/11 | 12,903 | 2,930 | 1,265 | 1,103 |
2011/11 | 16,227 | 2,850 | 1,288 | 1,192 |
2012/11 | 10,870 | 1,737 | 185 | 1,134 |
2013/11 | 27,374 | 2,785 | 2,091 | 1,666 |
2014/11 | 24,363 | 4,042 | 2,304 | 2,304 |
2015/11 | 38,458 | 5,932 | 3,872 | 4,412 |
2016/11 | 52,409 | 8,586 | 6,788 | 4,628 |
2017/11 | 60,479 | 10,131 | 8,461 | 5,661 |
2018/11 | 84,274 | 14,033 | 11,635 | 8,489 |
2019/11予 | 86,000 | 16,000 | 13,500 | 9,500 |
2019年11月の売上高も上昇する見込みであり、利益が増えることで株価の高騰や増配に期待できます。
【1430】ファーストコーポレーション:配当利回り3.42%
関東圏や九州で分譲マンションの開発・建築に携わる総合建築業者がファーストコーポレーションです。
用地情報を収集してから事業計画を提案し、事業主から工事を受注しています。
2011年の6月にファーストコーポレーションは設立されて、2015年3月に東証マザーズに上場しました。
後に東証一部に市場を変更して、本社を杉並区に移転しています。
施工監査や確認体制を確立していて、不動産の安全性や品質を重視しているのが特徴。
マンションが完成した後も定期的に検査して、入居者が安心できる物件を提供しています。
ファーストコーポレーションの配当利回り
2019年9月9日現在におけるファーストコーポレーションの株価は584円です。
余剰金配当の基準日は11月30日と5月31日であり、5月を基準とすると予想配当利回りは3.42%となります。
2015/05 | 8.75 円 |
2016/05 | 26.00 円 |
2017/05 | 37.00 円 |
2018/05 | 38.00 円 |
2019/05 | 38.00 円 |
2020/05(予) | 20.00 円 |
2019年5月期は減配になってしまいましたが業績が改善されたら5%近い配当利回りが期待できます。
予想される配当額は2019年5月に比べて半分程度になりますが、他の銘柄と比較すれば利回りは高めです。
実績配当性向は39.7%であり、大半の会社より多くの利益を株主に還元しています。
株価指標や収益性はよい
2019年5月の実績PERは8.02倍であり、実績PBRは1.75倍です。
株価に対して純資産が少なめですが、1株に対する利益が大きいことが株価指標から分かります。
また、実績ROEは23.10%と高めであり、資本を有効に活用できていることもポイント。
収益性や株価指標がよいことから、銘柄に投資するリスクは比較的小さいことを推測できます。
営業利益は減少傾向
ファーストコーポレーションでは不動産需要の低下により、将来の業績が悪化することを推測しています。
2020年5月には営業利益が前期比-30%を超える予想です。
決算期 | 売上高 | 営業利益 | 経常利益 | 当期利益 |
2013/05 | 3,421 | 54 | 48 | 22 |
2014/05 | 7,187 | 267 | 257 | 162 |
2015/05 | 13,937 | 794 | 744 | 492 |
2016/05 | 16,270 | 1,601 | 1,514 | 1,029 |
2017/05 | 20,948 | 2,075 | 2,013 | 1,413 |
2018/05 | 20,818 | 2,246 | 2,233 | 1,569 |
2019/05 | 19,015 | 1,877 | 1,874 | 1,275 |
2020/05予 | 20,005 | 1,282 | 1,264 | 877 |
利益が下がれば株主への還元が少なくなり、株価が悪化する可能性があります。
【2734】サーラコーポレーション:配当利回り:3.19%
エネルギーやヘルスケア、エンジニアリングなど幅広い事業を行っているのがサーラコーポレーションです。
不動産や設備だけでなく、カーライフやアニマルヘルスケアのサポートなども提供しています。
1909年10月にサーラグループの起源となる会社が設立されて、そこからエネルギーをメインに会社の規模を拡大しました。
その後にサーラコーポレーションは設立されて、今ではグループを一体化しています。
サーラコーポレーションの配当利回り
2019年9月9日におけるサーラコーポレーションの株価は596円であり、予想配当利回りは3.19%です。
過去5年間で1株あたりの配当額は増えていて、配当利回りも向上しています。
2014/11 | 11.00 円 |
2015/11 | 15.00 円 |
2016/11 | 16.00 円 |
2017/11 | 18.00 円 |
2018/11 | 19.00 円 |
2019/11(予) | 19.00 円 |
2018年11月の実績配当性向は31.9%であり株主に対してなるべく利益を還元しようとする姿勢があることを推測できます。
配当利回りも年々じわじわと上昇してきており今後も期待が持てますね。
過去10年間で営業利益が上昇
サーラコーポレーションは2009年から業績を伸ばしていて、2018年11月には50億円越えの営業利益を達成しています。
2019年にはさらに利益が大きくなる見込みです。
決算期 | 売上高 | 営業利益 | 経常利益 | 当期利益 |
2007/11 | 138,036 | 1,961 | 2,647 | 1,671 |
2008/11 | 144,903 | 386 | 270 | -599 |
2009/11 | 118,543 | 395 | 359 | -295 |
2010/11 | 125,271 | 729 | 943 | 216 |
2011/11 | 131,094 | 902 | 1,093 | 541 |
2012/11 | 137,351 | 1,681 | 1,989 | 983 |
2013/11 | 137,252 | 1,605 | 2,056 | 1,307 |
2014/11 | 140,853 | 2,513 | 2,909 | 1,421 |
2015/11 | 130,201 | 3,647 | 3,937 | 1,928 |
2016/11 | 148,953 | 2,595 | 3,059 | 7,926 |
2017/11 | 199,675 | 4,696 | 4,491 | 2,772 |
2018/11 | 208,600 | 5,496 | 5,614 | 3,653 |
2019/11予 | 220,000 | 5,600 | 6,000 | 3,800 |
順調に利益が拡大していることからも今後も配当金自体増額していくことが期待ですますね!
まとめ
年末に比べて決算企業の少ない11月にも、高い配当利回りを狙える銘柄がいくつかあります。
サムティやファーストコーポレーションは指標や業績がよく、投資によるリターンに期待できるもの。
「余剰資金がある今のうちに高配当を狙いたい」と考えている人は株式に投資できるよう早めに証券口座を準備しておきましょう。
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