【2月決算】高配当銘柄の決算データ・株価指標を基にしたファンダメンタル分析とそのランキングを紹介!(ナルミヤ・インターナショナル/グラファイトデザイン/CVSベイエリア)

【2019年2月】高配当銘柄のファンダメンタル分析とそのランキングを紹介!(ナルミヤ・インターナショナル/グラファイトデザイン/CVSベイエリア)

配当といえば、3月末と9月末のイメージが大きいと思います。

しかし、2月決算の会社も多く存在していて、配当金を拠出する企業は存在しています。

 

本日は2月末に配当金をだす企業をランキング形式で高配当利回りの企業を分析します。

また、配当利回りと共に投資妙味があるかどうかについても見ていきたいと思います。

目次

第1位 配当利回り約6.5%:ナルミヤ・インターナショナル

ナルミヤ・インターナショナルは子供向けアパレルメーカーです。

子供服の企画・開発・販売を行なっています。

 

オリジナルブランドのメゾピアノ・ポンポネット・リンジィなどを国内直営ショップを749店舗で販売しております。

 

 

ナルミヤ・インターナショナルの配当利回り

ナルミヤ・インターナショナルの2019年2月期の配当金は79円と予想されています。

 

現在2019年2月1日時点での株価が1220円であることを考えると予想配当利回りは約6. 5%ということになり、2月で最も高配当が見込まれる企業ということになります。

日本の企業の平均配当利回りが約2%であることを考えると相当に高い利回りであることがわかります。

 

ナルミヤ・インターナショナルの予想配当利回りの市場の位置付け

右肩上がりの業績と高いROE

ナルミヤ・インターナショナルは2010年の上場廃止となりました。

2018年に再度JASDAQに上場した経緯があるため、通常10年分の業績データが確認できるマネックス証券の『銘柄スカウター』でも3年分しか確認することができません。

 

ナルミヤ・インターナショナルの3年分の業績

 

基本的に売上高は勿論のこととして営業利益・経常利益・当期利益も右肩あがりとなっています。

 

一株あたりの純利益(EPS)は【2017年2月:71.7円】【2018年2月:78.3円】【2019年2月:193.5円】と不自然な勢いで急騰しています。

これは特別利益つまり一過性の利益である『抱き合わせ株式消滅差益』が8.7億分発生していたことによって起因しています。

 

特別利益の影響を除外すると一株あたりの利益EPSは120円程度となります。

 

  • 2017年2月:71.7円
  • 2018年2月:78.3円
  • 2019年2月:193.5円

 

ナルミヤ・インターナショナルIR「平成31年2月期 第3四半期決算短信」

(引用:ナルミヤ・インターナショナルIR「平成31年2月期 第3四半期決算短信」)

 

それでも順調に右肩あがりに成長しているのがわかりますね。

特筆すべきなのはROEの高さで今期予想は一過性利益によって異常な数値ですが、昨年ベースでみてもROEは25%程度を記録しています。

 

ナルミヤ・インターナショナルのROEの推移

 

ROE25%水準といえば、世界が誇る投資家ウォーレン・バフェットが選好するような銘柄の特徴にも比するものがありますね。

PERとPBRからみる割安度

割安指標であるPERについては現在6倍台でかなり割安水準です。

しかし、先ほど申し上げたEPSの一過性利益の水増しが影響しています。

 

修正後のEPSで考えると10倍程度となります。

それでもまだまだ十分割安な水準ですね。

 

ナルミヤ・インターナショナルのPER

一方PBRでみると4倍近い水準となっており、下落貴重ではあるもののPBRでみると割安とは言えない状況です。なぜ、PBRが高いのかという点については次項で説明させて頂きます。

ナルミヤ・インターナショナルのPBR

懸念点:財務的な脆弱性

利益は続伸しているナルミヤ・インターナショナルですが自己資本比率は20%近辺と低い水準になっています。

 

ナルミヤ・インターナショナルの自己資本比率の推移

 

自己資本比率が20%というのは株主資本の、総資産に占める割合が全体の20%であるということを示しています。

レバレッジを5倍かけているということを意味しています。

ナルミヤ・インターナショナルの自己資本比率

率直に、あまり健全な財務状況ではありません。

しかし、2017年2月期に大きな借り入れを行って投資を実行したことが大きな要因となります。

 

投資実行後もしっかりと売上・利益が上昇していることを鑑みると適切な投資が実行されたとみることができますね。

 

キャッシュフロー推移

 

2018年度はフリー・キャッシュ・フロー(FCF)がプラスとなり、借入金(紫)を返済していることが見て取れます。

 

投資銘柄として魅力的なのか

財務的には健全ではありませんが、必要な投資を行なっており利益水準が大きくなっています。

借入金も年々返済していく勢いであるため徐々に改善していくことが見込まれます。

 

ROEは高い水準を維持しており、長期的な利益は拡大傾向であることは間違いなく、現在のPER水準は明らかに割安であること、配当利回りの高さから投資妙味は高いと言えるでしょう。

 

 

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第2位 配当利回り約4.5%:グラファイトデザイン

ゴルフをされている方でしたら、名前を聞いたことはあるかおしれませんがグラファイトデザインはゴルフシャフトメーカーです。

シャフトとはゴルフクラブの柄の部分です。

ゴルフシャフト

グラフとデザインはゴルフシャフト『Tour ADシリーズ』の製造・販売からゴルフクラブの組立加工を行っている会社です。

 

 

グラファイトデザインの配当利回り

グラファイトデザインの配当金は25円なので株価557円ベースで考えると配当利回りは約4.5%となります。

また配当金は2016年以降毎年上昇傾向となっています。

 

グラファイトデザインの年間配当履歴

予想配当利回りは配当が増加する中で、株価が下落基調ということもあり配当金利回りは増加の一途をたどっています。

 

 

予想配当利回りの推移

グラファイトデザインの業績は横ばい

グラファイトデザイン業績が伸びていくという会社ではなく、利益水準は近年横ばいが続いています。

 

グラファイトデザインの過去10年の業績水準

 

ROEの水準は5%台と日本偉業の平均10%から比べても低い水準となっており、決して効率的に稼げている水準とはいえません。

 

ROEとROAの水準

 

またROEとROAの乖離が少ないことからわかるように、グラファイトデザインの自己資本比率は80%と財務健全性は非常に高いと言えるでしょう。

 

グラファイトデザインの自己資本比率

グラファイトデザインのPERとPBR

グラファイトデザインのPERとPBRについてみていきましょう。

PERは概ねどの期間を通じて15倍程度と割安でも割高でもない水準となっています。

グラファイトデザインのPER

 

PBRは基本的に1倍をきった割安水準で推移していることがわかります。

グラファイトデザインのPBR

配当銘柄としての保有は魅力あり

配当利回りが高いグラファイトデザインですが業績は右肩上がりとなっていますが横ばいで安定しています。

また配当利回りの高さとPER・PBRから考えられる割安度から配当狙い銘柄として保有する魅力はあると言えます。

 

 

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第3位配当利回り約4.0%:CVSベイエリア

第3位は配当利回り約4.0%のCVSベイエリアです。2019年2月の予想配当金は30円で、現在の株価744円から考えられる配当利回りは約4.0%となっています。

CVSベイエリアは2月の優待銘柄でも高優待利回り銘柄として紹介しており、配当金と優待利回りの合計は約8.0%の水準となっています。

 

優待の項目でファンダメンタル分析はしておりますので参考にしてみてください。

 

2019年2月のおすすめ優待株を紹介します!『つなぎ売り』の可否やファンダメンタルも合わせて分析。

【2月株主優待】おすすめ優待株(高利回り)を紹介!「つなぎ売り(クロス取引)」の可否・権利落ち日とファンダメンタル分析の結果も発表。

2019年1月31日

 

簡単に要約しますと今期の利益は一過性利益によって増大しています。

しかし、売上、利益水準については下降貴重でPER上も30倍程度と割高です。

 

投資対象としては魅力的な銘柄とはいえません。

 

 

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まとめ

2月決算を行なっている会社も存在していて配当金を拠出しています。今回分析した高配当利回り3銘柄についてまとめました。

 

企業名予想配当利回ファンダメンタル
ナルミヤ・インターナショナル約6.5%
グラファイトデザイン約4.5%
CVSベイエリア約4.0%×

 

 

以上、【2月決算】高配当銘柄の決算データ・株価指標を基にしたファンダメンタル分析とそのランキングを紹介!(ナルミヤ・インターナショナル/グラファイトデザイン/CVSベイエリア)…の話題でした。

 

【各月 高配当銘柄 特選】高いリターンを狙え!シーズンごとの注目銘柄を一挙に紹介。

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2019年10月11日

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マネリテ!編集部は東京大学経済学部卒の証券アナリストを中心とした金融知識が豊富なメンバーが株式投資初心者に向けて有益な情報を提供しています。株式投資を行う意義から基本用語、おすすめのネット証券・投資先情報をお伝えするメディアです。日本人の金融リテラシーの向上と明るい未来を目指しています。