ユーユーレンティア(7081)の上場日は2/7(金)で、上場市場はジャスダックスタンダードとなります。
主幹事は大和証券で、IPOの申し込み期間(BB期間)は1月22日(水)~1月28日(火)となっています。
今回はユーユーレンティアの目論見書を元に、どのような企業なのかを業績を含めて詳しくご紹介していきたいと思います。
また、ユーユーレンティアの気になる初値予想やIPOでの購入情報もご紹介していきます。
Contents
ユーユーレンティアのIPOスケジュール
ユーユーレンティアの主幹事は国内大手5社の一角、大和証券です。
上場規模は21.70億円程度と、ジャスダックでは大型の部類に入ります。
ブックビルディング期間 | 1月22日(水)~1月28日(火) |
市場 | ジャスダックスタンダード |
公募価格決定 | 1月29日(水) |
購入申し込み期間 | 1月30日(木)~2月4日(火) |
上場予定 | 2月7日(金) |
当選株式数 | 公募800,000株、売り出し200,000株、オーバーアロットメント150,000株 |
想定価格 | 1,890円 |
仮条件価格 | |
公募価格 |
ユーユーレンティアの各証券会社の割当
それでは、ユーユーレンティアの引受証券会社及び引受シェアを確認していきたいと思います。引受シェアは以下のとおりです。
証券会社 | 株数 | 割当率 |
いちよし証券(主幹事) | 750,000株 | 75.00% |
三菱UFJ・モルガンスタンレー証券 | 50,000株 | 5.00% |
みずほ証券 | 30,000株 | 3.00% |
岩井コスモ証券 | 30,000株 | 3.00% |
極東証券 | 30,000株 | 3.00% |
東洋証券 | 30,000株 | 3.00% |
マネックス証券 | 30,000株 | 3.00% |
水戸証券 | 30,000株 | 3.00% |
東海東京証券 | 10,000株 | 1.00% |
丸三証券 | 10,000株 | 1.00% |
ユーユーレンティアの事業内容
ユーユーレンティアの基本スペックは以下のとおりです。
社名 | ユーユーレンティア株式会社 |
コード番号 | 7081(ジャスダック) |
設立 | 1970年 |
資本金 | 90,000,000円 |
本社所在地 | 東京都港区新橋6-17-15 |
代表者 | 代表取締役社長 梅木 孝治 |
従業員数 | 369人(2019年11月30日現在) |
事業内容 | 家具、什器・備品(FF&E)、OA 機器のレンタル及び付帯するサービス等 |
ユーユーレンティアの事業内容
ユーユーレンティアは、家具、什器・備品(FF&E)、OA 機器のレンタル事業を展開しています。
主要な事業は以下のとおりです。
- レンタル関係事業:建設現場事務所やスポーツ・国際会議・コンサート・販促イベントなどの企業イベント会場、法人オフィスへ家具、什器、備品、OA機器のレンタルサービス
- スペースデザイン事業:同社子会社であるONEデザインズ株式会社がマンションギャラリーに関わる全ての案件をワンストップで提供
- 物販事業:同社子会社である広友物産株式会社と広友サービス株式会社が、官公庁及び日本郵政グループを始めとする民間企業に対してオフィス家具、事務機器、什器・備品等を販売
2020年最初のIPO銘柄であり、注目度は高いと思われます。
ユーユーレンティアの上場理由は?上場による資金調達の目的を探る
新規発行による手取り額
ユーユーレンティアは上場することにより手数料を引いた手取り金額で13.75憶円の資金を獲得します。
資金使途は後述のとおりです。
調達資金の使途
調達資金ですが、以下の用途に充当予定とのことです。
- 東京オリンピック・パラリンピック競技大会用のレンタル資産調達費用:調達した資金のうち290,000千円を2020年12月期において東京オリンピック・パラリンピック競技大会用で使用するレンタル資産の調達に充当予定
- 規格品のレンタル資産増強のための資金:1,110,000千円を当社の規格品であるレンタル資産増強のための調達資金に充当予定
- 物流倉庫の改修資金:2020年に千葉県の物流倉庫改修のための資金として100,000千円を充当予定
同社は、物流倉庫ではレンタル資産を保管するだけでなく、レンタル資産の整備、修理等のメンテナンスも行っています。
2021年よりメンテナンス力の強化、物流倉庫の改修を行う計画も立てているとのことです。
物流倉庫の改修はレンタル資産管理の効率化を目的とした個体管理システム機能向上のため行います。
ユーユーレンティアは調達した資金を自社の発展のために用いる計画であった様子です。
オリンピックを見据えたレンタル資産調達及びオリンピック後のレンタル資産増強による規模の拡大ための上場であると捉えることもできます。
ユーユーレンティアの業績推移
本項目では、ユーユーレンティアの業績を分析していきたいと思います。
売上高の推移
売上高(百万円) | |
2015年3月期 | 13,020 |
2015年12月期 | 10,400 |
2016年12月期 | 13,039 |
2017年12月期 | 16,954 |
2018年12月期 | 19,975 |
2019年9月 | 16,126 |
※2016年12月期まで単独決算、2017年12月期から連結決算の数値です。
※2015年に期末月が3月から12月に変更されています。
上記のとおり、同社の売上高は概ね堅調に上昇していることがわかります。
2019年12月期は、2019年9月までの数値を4/3倍すると22,000百万円程度の売り上げが見込まれます。
前年比大幅なプラスとなりそうです。
経常利益も右肩上がりに成長
経常利益(百万円) | |
2015年3月期 | 429 |
2015年12月期 | 200 |
2016年12月期 | 328 |
2017年12月期 | 421 |
2018年12月期 | 476 |
2019年9月 | 994 |
経常利益も売上高同様安定的に推移しています。
特に2019年12月期は前年比倍以上の経常利益が見込まれており、プラス材料となりそうです。
EPSも成長基調
EPS(円) | |
2015年3月期 | 3,844 |
2015年12月期 | 1,624 |
2016年12月期 | 8,475 |
2017年12月期 | 45.31 |
2018年12月期 | 82.13 |
2019年9月 | 167.27 |
※2017年12月期以降、株式1株につき50株の分割を反映しています。
EPSは連結表示に変更となり、且つ株式分割後の2017年12月期から、毎年大幅な伸びを見せています。
特に、2019年9月末日時点のEPSは前年比大幅増加しています。
上位10位までの大株主とロックアップ情報
ロックアップとは、株式が公開された後に一定期間、市場で持株を売却することができないようにする制度のことです。
株主名 | 保有比率 | ロックアップ情報 |
ワイドフレンズ(株) | 91.77% | 180日間 |
梅木 孝治(社長) | 4.31% | 180日間 |
梅木 健行 | 3.67% | |
畑 耕一 | 0.06% | |
寺澤 重治 | 0.06% | |
長田 朋久 | 0.06% | |
小倉 隆男 | 0.06% |
上位株主には軒並みロックアップが付されています。
加えて、上位株主にベンチャーキャピタル等が名を連ねています。
エグジット上場である可能性がありますので注意が必要です。
上場後の初値を予想!
ここでは編集部独自のユーユーレンティアの初値予想を公開していきたいと思います。
ユーユーレンティアの総合評価
ユーユーレンティア購入のメリット
- 業績が安定的且つ成長率が高い
- IPOは上値抵抗がないため、比較的株価が上昇しやすい
- 東京オリンピックで業績のさらなる拡大につながる可能性がある
ユーユーレンティア購入のデメリット
- 人気の業種ではなく、資金が相対的に集まりにくい
- 同日に小型株であるジモティーが上場を控えており、資金が流れる可能性がある
- ジャスダック内での規模が大きく、上値が重い
ユーユーレンティアの初値予想は3,080円
ユーユーレンティアのEPSは2017年12月末時点で45.31、2018年12月末時点で82.13、2019年9月末時点で167.27でした。
ユーユーレンティアの競合として考えられる上場企業として、機材・備品等のレンタル企業であるカナモトやトーエネック等が考えられます。
競合他社のPERを用いて同社のEPSから推定株価を算出します。
企業名 | PER | EPS |
カナモト | 10.90 | 295.30 |
トーエネック | 8.68 | 356.94 |
日比谷総合設備 | 15.72 | 111.34 |
トーカイ | 19.25 | 139.61 |
ユーユーレンティアの直近の業績を鑑み、上記のうちPERは競合4社の平均値である13.64倍を用いることとします。
EPSは、競合4社のEPS平均値である225.80を用います。
同社の2019年1月1日から2019年9月30日までのEPSは167.27で、同値を4/3倍すると223.03倍程度です。
概ね良好な水準であると考えられます。
以上より、想定初値は、PER13.64倍×EPS225.80=3,080円程度となります。
総評
2月7日上場のユーユーレンティアですが、業績や利益水準も安定的に推移しており、持続的に成長を続けている点で評価できます。
業種としては人気の高いセクターではありません。
2020年最初のIPO銘柄であるだけに注目も高いため、一定のパフォーマンスは見込めるかもしれません。
今後の経営戦略にも更なる注目が集まりそうです。
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