株主優待と聞くと、商品や割引券など様々なものを連想しますね。
飲食店チェーンなどは、株主優待の内容をイメージしやすいです。
では、「映画会社」の株主優待は一体どのようなものなのでしょうか?
今回は、映画制作会社の老舗である東宝に焦点を当てて、株主優待の内容を解説していきます。
Contents
東宝の基本情報
社名 | 東宝株式会社 |
設立年月 | 1932年8月 |
資本金 | 10,355,847,788円 |
代表者 | 取締役社長 鳥谷 能成 |
従業員 | 単体:389人 グループ:3,179人 |
本社所在地 | 東京都千代田区有楽町1-2-2 |
(参考URL:https://www.toho.co.jp/company/info/profile.html)
東宝は、邦画を中心に映画製作、プロデュースを行う老舗の映画会社です。
ゴジラを始めとして、東宝が独自に生み出したキャラクターも多くいます。
東宝が設立されたのは1932年で、その歴史は日本の映画製作会社の中でもかなり古いです。
東宝は、阪急阪神ホールディングスの持分法適用会社となっています。
ただ、東宝自身も東証第一部に上場しており、個人投資家も東宝の株式を購入することが可能です。
東宝の株主優待は?
東宝の株式を購入して株主となると、「株主カード」を発行することができます。
この株主カードを提示することで、自身が東宝の株主であると証明できます。
株主カードは、保有する株式数に応じて、発行枚数が異なってきます。
所有株数 | 株主カード貸与枚数 | |
本人カード | ファミリーカード | |
1,000~4,999株 | 1枚 | 0枚 |
5,000~9,999株 | 1枚 | |
10,000~19,000株 | 2枚 | |
20,000株以上 | 3枚 |
ファミリーカードは、株主本人の家族が使用できるカードとなっており株主と同様に優待を受けることができます。
加えて、株主「株主映画招待券」と「株主映画優待券」、「株主演劇招待券」が配布されます。
株主カードとこれらの券を同時に提出することで株主優待を受けることができるようになります。
株主映画招待券-大きな金額を投資している株主向け-
株主映画招待券は、東宝から株主に贈られる映画招待券で、この券を使うことで「無料」で映画を見ることができます。
配布される株主映画招待券の枚数は、保有する株式数で変わってきます。具体的な枚数は以下の通りです。
因みに現在の株価は4500円近辺なので1000株保有するということは450万円分の資金が必要となります。
所有株数 | シート数 |
1,000~1,999株 | 1シート |
2,000~2,999株 | 2シート |
3,000~4,999株 | 3シート |
5,000~9,999株 | 6シート |
10,000~19,000株 | 10シート |
20,000~29,999株 | 15シート |
30,000~49,999株 | 20シート |
50,000~99,999株 | 25シート |
100,000株以上 | 30シート |
*1シートあたり、6枚の招待券が綴られています。
上期:6・7月、8・9月、10・11月 有効の招待券各2枚
下期:12・1月、2・3月、4・5月 有効の招待券各2枚
株主映画招待券は、2月末日実現在の株主に対しては5月下旬に、8月末日現在の株主には11月上旬に招待券が配布されます。
株主映画招待券は、すべての東宝の映画館で利用できるわけではありません。以下の映画館でのみ、利用することができます。
株主映画優待券-小さな金額を投資している株主向け-
株主映画優待券は、東宝シネマズを始めとする東宝グループの映画館で、1上映800円で映画を見れる優待券となっています。
株主カードと株主映画優待券を両方提示することで、優待を受けることができます。
株主映画優待券は、保有している株式数が1,000株未満の株主に配布されます。
1,000株以上の株主には、株主映画招待券が配布されるため、映画優待券は配布されませんので注意してください。
株主映画優待券の配布枚数は、以下の通りです。
因みに100株を保有するのに必要な金額は現状約45万円となっています。
所有株数 | 株主映画優待券発行枚数 |
100~499株 | 半年2枚 |
500~999株 | 半年8枚 |
株主演劇招待券
東宝では、映画に加えて「演劇」の上映も行っています。
東宝の株主になれば、演劇の招待券も受け取ることができます。
株主演劇招待券を受け取るには、映画招待券と同様、2月末日、もしくは8月末日まで東宝の株を保有しておく必要があります。
株主演劇招待券の発行枚数は以下の通りです。
所有株数 | 株主演劇招待券発行枚数 |
10,000~29,999株 | 1公演分につきA席券1枚 |
30,000~49,999株 | 1公演分につきA席券2枚 |
50,000株以上 | 1公演分につきS席券3枚 |
*演劇の席のランクは、S席、A席、B席に分けられていて、S席は劇場の1階、2階の内で一番舞台に近い席で、A席はS席の後ろ側となります。B席は、2階のA席の更に後ろの席となります。
演劇招待券を利用する際は、「観劇日の5日前」までに電話で予約をするか、劇場の窓口で座席券への引換を行う必要があります。
また、株主演劇招待券は、劇場名、公園名、観劇日時が指定されています。
株主サイドで決定することができないので、注意してください。
インカムゲインとキャピタルゲインも狙える!
東宝の株主優待を受けるには、2月末日、もしくは8月末日まで株を保有しておく必要があります。
実は、株主優待に加えて「配当」も2月末日、8月末日まで保有することで受け取ることができます。
配当額は、決算ごとに変わってくる可能性があります。
しかし、株式を保有しているだけで得られるので、銀行に普通預金で預けるよりも圧倒的に利回りが良いです。
以下は東宝の配当金の推移ですが安定していますね。
ただ、2019年12月現在の株価は4500円近辺なので配当利回りは1%を割り込む水準となっています。
配当金については魅力的な企業を含めて以下のコンテンツで徹底的にまとめているのでご覧いただければと思います。
また、東宝の株価が上がった場合、株式を売買することでキャピタルゲインを狙うことも可能です。
一度、東宝の株を売ってキャピタルゲインを得た後でも、安くなってから株を買い戻せば株主優待を受けることができます。
あくまでも、優待の権利確定日までに株を保有していれば良いのです。
東宝は、安定した企業運営を行っていることでも有名です。
実際、以下のように営業利益の増加を伴いながら純利益も右肩あがりに上昇していっています。
優待を受けつつ、配当や売買で利益の獲得を十分狙えます。
もちろん、東宝の株を売らずに、ずっと保有するという選択もありです。
ただ、投資は常にリスクを伴うものですので、リスク分散の観点は常にもって、東宝の株式を購入するようにしましょう。
まとめ
東宝の株主優待は、優待利回りこそ高くはないですが映画を頻繁に見る人にはうってつけの内容となってます。
保有している株式数によって、受け取れる券の枚数は変わってきます。
株式をたくさん保有していれば、その分、多く招待券、優待券を受け取ることが可能です。
優待券を除いても、東宝自体が安定した経営体制を敷いています。
株式運用をしてキャピタルゲイン、インカムゲインを狙うのも全然ありです。
東宝の株主優待制度を上手く使って、充実した優待ライフを送ってみてはいかがでしょうか。
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