「るいとう」(株式累積投資)という言葉をご存知でしょうか?
るいとうは株式投資に興味はあるけれど、まとまった投資資金はないという方の強い味方です。
雇用が不安定になり年金問題も起きている現代日本では、しっかりと自分の資産を自分で築き上げるということが求められています。
そのためには若い頃から計画的に投資を続けることが重要なのですが、若年層の多くは投資に資金を振り分けるほど生活にゆとりがありません。
将来のために投資を始めたいけれども、お金はそんなにない・・・という方にぜひこのコンテンツを読んでいただきたいです。
「るいとう」を利用すれば少額からでも株式投資を始めることができます。
資金が足りなくて株式投資を諦めていた方はぜひこのコンテンツを最後まで読んでいただき参考にしてください。
以下は今回のポイントです。
■ るいとうは…
- 単元未満の株式を取引することができる
- 毎月定額で株式投資を行うことが可能
- 取引手数料が高く、その他の手数料も発生するコストの高い投資である
■るいとうを…
- 利用することで、ドルコスト平均法を投資に取り入れることができる
- 全ての銘柄で利用できるわけではなく、議決権や株主優待を得ることはできない
目次
Contents
るいとうとは?
「るいとう」とは「株式累積投資」(かぶしきるいせきとうし)の略語であり、単元未満の株を取引する方法の一つです。
単元未満株とは言葉のとおり株式を取引する単位である「単元(たんげん)」未満の株を指します。
現在、通常の株式投資は100株単位で行うと定められていますので、1単元=100株です。
つまり、株式投資は100株、200株、300株というように100株単位でしか取引することができません。
株価が1万円の株であれば株を購入するためには【10,000円×100株=1,000,000円】が最低必要(プラス手数料)となります。
富裕層でも無い限り、100万円単位をポンと簡単に投資することは難しいでしょう。
節約して月々3万円貯金しても、実際に投資できるのは3年程度先になります。
これでは株式投資をしたくとも中々はじめることはできません。
そこで、るいとうを利用すれば単元未満で株取引を行うことができますので、株式投資に多額の資金はいりません。
さらに株式累積投資という名称のとおり、るいとうは積み重ねて投資を行うことに向いています。
つづいては、るいとうのメリットとデメリットを紹介します。
(目次に戻る)
るいとうのメリット
るいとうのメリットは、単元未満株の取引ができますので、少ない資金でも株式投資が可能であるということです。
また、定額の積み立てができるということです。
るいとうは月々1万円から定額での積み立て株式投資ができます。
積立額は1万円以上であれば1,000円単位で自由に選ぶことができます。
従い、自分の家計状況に合った金額で株式投資を行うことが可能です。
株式取引は株価に応じて取引金額が変わりますので、通常は定額積立で株式投資をするということはできません。
株価が倍になれば投資するのに必要な資金も倍になります。
しかし、るいとうは単元未満株の取引が可能であり、小数点以下の株式も取引できます。
「A株式を○株買う」という取引ではなく「A株式を○円分買う」という取引が可能なのです。
単元未満の株を取引できるサービスは他にも「株式ミニ投資」や「単元未満株取引」があります。
定額での積立購入は「るいとう」しかできません。
例えばA株式の株価が1万円の場合1株購入する場合は投資資金1万円です。
翌月にA株式の株価が2万円になっていた場合、1株購入するには2万円が必要になります。
このように単元未満株の取引であっても、必要な投資資金は株価に左右されます。
しかし、るいとうを利用した投資であれば毎月1万円の定額注文を行うことが可能です。
つまり、A株式の株価が1万円だった場合は1株。
2万円だった場合は0.5株というように投資資金に応じて小数点以下の株式を購入することができるのです。
このことにより、毎月無理のない一定額を継続的に投資することができます。
こういった定額での積立投資をドルコスト平均法と言います。
次は、ドルコスト平均法のメリットについて紹介します。
(目次に戻る)
コラム:ドルコスト平均法
「ドルコスト平均法」とは前述のるいとうを利用した株式投資のように、決まった金額を一定期間ごとに継続的に投資するという投資手法のことです。
ドルコスト平均法はサラリーマンなど毎月定期的な収入がある方に向いています。
ドルコスト平均法は定額投資を行いますので、相場環境によって投資金額は変わりません。
好況により株式市場が上場している時も、不況により株式市場が下落している時も一定金額を投資し続けます。
従い、家計から捻出する投資金額が一定ですので、継続して安定した投資が可能です。
株価に投資金額が左右されませんので、頻繁に株価をチェックする必要もなく投資に時間を取られません。
つまり、本業に支障をきたすこともありません。
また、ドルコスト平均法は一定金額を定期的に買い付けるという投資手法です。
株価が安い時に株数を多く購入し株価が高い時には少ない株数を購入することになります。
結果的に高値で大量に株式を購入してしまい、含み損を抱えてしまうということを防げますのでそういった点もメリットです。
何よりも、投資において重要な長期継続的な投資が容易になるという点がドルコスト平均法の最大のメリットです。
ドルコスト平均法と同じ仕組みである、るいとうに対しても同様のことが言えます。
(目次に戻る)
るいとうのデメリット
るいとうの主なデメリットは以下の3つです。
順に説明していきます。
コストが高い
るいとうの取引手数料は売買代金の1%以上かかることが多く、これは通常の株取引の数倍~10倍以上です。
特にるいとうは定期的に株式を購入しますので、手数料の高さはデメリットとなります。
また、定額購入という特殊なサービスを行っているため、るいとうには口座管理手数料や委託手数料などのコストが発生することもあります。
コスト面では他の株式取引サービスに比べて不利です。
取引銘柄が限られる
るいとうは一般的な株取引とは異なり市場で取引するわけではなく、証券会社が決めたサービスですので、取引銘柄も証券会社が選んでいます。
ですので、全ての銘柄が取引できるわけではありません。
一部銘柄はるいとうを利用して投資することができませんので注意が必要です。
議決権がなく株主優待も貰えない
るいとうでの株取引は単元未満株であり、株式の名義も証券会社になります。
よって、議決権が無く株主総会に参加することもできません。
また、最近では一般にも広く知られている企業が株主に自社製品などを贈呈する株主優待の権利を得ることもできません。
従い、この点はデメリットです。
ただ、配当は保有株式数に応じて受け取ることができます。
るいとうを続けて保有株式数が1単元に到達すれば、自分名義の株式に振替えられます。
そうなれば株主総会に参加することもできますし、株主優待を貰うことももちろんできます。
(目次に戻る)
まとめ
今回は1万円から定額で株式投資ができる「るいとう」について紹介しました。
以下は今回の総括です。
■ るいとうは:
- 単元未満の株式を取引することができる
- 毎月定額で株式投資を行うことが可能
- 取引手数料が高く、その他の手数料も発生するコストの高い投資である
■るいとうを:
- 利用することで、ドルコスト平均法を投資に取り入れることができる
- 全ての銘柄で利用できるわけではなく、議決権や株主優待を得ることはできない
るいとうは定額投資が可能で多額の資金を持っていない多くの個人投資家にメリットのある投資方法ですが手数料が高いなどのデメリットもあります。
るいとうでの投資を検討している方はぜひこのコンテンツを参考にメリット、デメリットを踏まえた上で投資判断をしてください。
以上、少ない資金で定額積立!「るいとう」(株式累積投資)とは?メリットとデメリットをわかりやすく解説!…でした。
コメントを残す