特定口座(源泉徴収あり・なし)と一般口座の違いとは?メリット・デメリットを含めてわかりやすく解説!

特定口座(源泉徴収あり・なし)と一般口座の違いとは?メリット・デメリットを含めてわかりやすく解説!

当サイトでは株式投資の初心者の方に向けてネット証券会社の魅力と活用方法全般についてお伝えしておりますが、口座を開設する際に以下の三つの口座を選択する場面に直面します。

  • 特定口座(源泉徴収あり)
  • 特定口座(源泉徴収なし)
  • 一般口座

三つのうち、どれを選択するのか不安になって困ってしまう方もいらっしゃるのじゃないでしょうか。

本日は、これからネット証券の口座を開設する方に向けて三つの選択肢が何が違うのかをメリット・デメリットについて比較しながらお伝えしていきたいと思います。

特定口座と一般口座の違いとは?

まずは大分類である特定口座と一般口座の違いからお伝えしたいと思います。

特定口座と一般口座の違い
秀次郎
普通に考えると『一般口座』が普通で『特定口座』が特殊な口座なのではないのか?
家三郎
秀次郎殿。それがそうでもないんじゃ。なんと個人投資家の80%以上は特定口座を開設しており、寧ろ特定口座が一般的なのじゃ。

家三郎の言う通り『日本証券業協会の報告』によりますと、約85%の方が特定口座を開設していることが明らかになっています。

特定口座と一般口座の開設割合

両者の違いは、特定口座が確定申告に必要な『年間取引報告書』を証券会社が作成をしてくれます。

株式投資で利益を得た場合は当然税金を支払わなければいけません。現在株式投資から得た税率は20.315%となります。

納めなければいけない税金を自動で算出してくれるのが『年間取引報告書』です。

以下は楽天証券の年間取引報告書となります。

年間取引報告書(引用:楽天証券)

全て自分で作成するとなると、非常に手間がかかりますよね。

上記をご覧いただければわかるとおり(12)で納付額まで算出してくれています。

特定口座 年間取引報告書を証券会社が作成
一般口座 書類作成から確定申告まで全て自分で行う

 

秀次郎
わしは面倒くさいのは嫌いじゃ!特定口座できまりじゃな。しかし、出来れば自分で確定申告するのも省きたいものじゃ。
家三郎
秀次郎殿のような方のために特定口座(源泉徴収あり)という選択が設けられておりますぞ

特定口座の『源泉徴収あり』と『源泉徴収なし』の違いとは?

今まで一般口座と特定口座の違いについてお伝えしてきましたが、特定口座は『源泉徴収あり』と『源泉徴収なし』にわかれます。

源泉徴収ありと源泉徴収なしの違いを図解

特定口座を開設している投資家に同じく日本証券業協会が調査を行なったところ、以下の通り83%が源泉徴収ありを選択していることが判明しています。

特定口座の源泉徴収ありと源泉徴収なしの割合

つまり全投資家の65%が特定口座の源泉徴収あり口座を開設しているということになりますね。

特定口座は年間取引報告書を証券会社が作成する口座ですが、源泉徴収ありは更に確定申告まで証券会社が代行しておこなってくれる非常に嬉しい制度です。

源泉徴収あり 確定申告までを証券会社が代行
源泉徴収なし 確定申告は各人が行う必要あり

 

秀次郎
『特定口座(源泉徴収あり)』は完璧じゃの!他の口座を選択する方は何を考えておるのじゃ?
家三郎
基本的には秀次郎のように『特定口座(源泉徴収あり)』が良いのですが、源泉徴収なしの方がメリットが大きい民もおるのです

『特定口座(源泉徴収あり)』のメリットとデメリット!『源泉徴収ありorなし』どちらが良いの?

最も選ばれている『特定口座(源泉徴収あり)』のメリットと知られざるデメリットについてお伝えしながら、

源泉徴収ありを選択するべきか、源泉徴収なしを選択するべきかを考えていきたいと思います。

メリット①:確定申告を行わなくてもよい

まずはなんといっても最大のメリットは確定申告を行わなくてよいという点です。

実際、特定口座(源泉徴収あり)を選択されている方の約80%が確定申告が不要であることを理由としております。

特定口座(源泉徴収あり)の選択理由

サラリーマンをされている方ならわかると思うのですが、確定申告などしたことがなく面倒臭くて時間を取られたくないですよね。

また源泉徴収ありを選択することで株式投資で利益を得ていることを会社にバレてしまうリスク(Column)も回避することができます。

信太郎
秀次郎!わしからの俸禄じゃたらんというのか!
秀次郎
滅相もない!投資でえた収益は不労所得なので副業禁止規定には反さないかと….
信太郎
よく知っておるな。先ほどのは戯れじゃ、株式・不動産投資は副業禁止規定の範囲外の企業がほとんどじゃからワシも認めよう

〜Column〜『特定口座(源泉徴収なし)』では住民税を申告する必要がある

後述するのですが特定口座(源泉徴収なし)の場合、年間利益が20万円以下であれば確定申告を行う必要がないのですが、住民税の申告は行わなければいけません。

住民税が会社から給与天引きとなっている場合は、給与以外の所得があることがばれてしまいます。

対策としては自分で確定申告をする際に『給与所得以外の所得に対する住民税』欄を『自分で納付』を選択することで会社にばれることを回避することができます。

メリット②:配当金と売却損益については損益通算を行うことができる

先ほどの図でも『源泉徴収あり』を選択している理由の第三位に位置している『損益通算を証券口座で行える』という項目に関連したメリットです。

上場株式配当等受領委任契約が基本的に付随しているので、証券口座で得られる配当金と売却損を自動で通算してくれます。

例えば、以下の場合配当金40万円と株式売却損▲30万円が通算され課税対象額は10万円となります。

  配当金:+40万円
株式売却損:▲30万円

課税対象額;+10万円

税金は20.315%なので納税額は配当金の40万円ベースの8万1260円ではなく、合算の10万円ベースの2万315円となります。

本来配当の利益と売却損は損益通算するには確定申告しなければいけませんが、自動で曽根き通算を行なってくれるのはありがたいですね。

メリット③:利益がでても扶養・配偶者控除から外れることはない

現在親の扶養に入っている学生の方や、専業主婦をされている方などは、確定申告をおこなわない特定口座(源泉徴収あり)では利益が出たとしても控除の対象から外れることはありません。

一方、特定口座(源泉徴収なし)又は一般口座で確定申告を行い、利益が38万円を超えてしまった場合は配偶者控除・扶養控除の適用を受けることができなくなります。

秀次郎
手間も省けて配当と合算できて控除から外れる心配もない。悪いことなど一つもないではないか!
信太郎
基本的にはメリットがおおいのじゃが、デメリットもあるのじゃ。特定口座(源泉徴収なし)の方がお得なこともあるんじゃぞ。

デメリット①:証券会社間の損益通算ができない

まず最も大きなデメリットとして証券会社間の損益通算ができないということがあります。

例えば二大ネット証券であるSBI証券と楽天証券の年間損益が以下のようだったとします。、

SBI証券:▲20万円
楽天証券:+40万円

通算損益:+20万円

特定口座(源泉徴収あり)の場合、楽天証券の40万円分だけが課税対象となり税金は40万円×20.315%=8万1260円となりますが、

実際株式投資全体の利益としては20万円なので、確定申告を行うことで課税対象額は20万円となり支払う税金は20万円×20.315%=4万630円に抑えることができます。

源泉徴収なしで失われる損益通算のメリット

デメリット②:損益繰越ができない

例えば本年度に損失が発生していたとしても確定申告を行うことで来年の課税対象額を減額することができますが、源泉徴収ありだと損益繰越ができません。

2019年に20万円の損失がでて、2020年に40万円の利益がでた場合をもとに説明します。

損益繰越ができない源泉徴収ありのデメリットを図解

源泉徴収なしであれば確定申告をすることによって、2019年度の損失20万円を繰越し2020年度の利益40万円に通算することで、課税所得を20万円に圧縮することが可能となります。

しかし、源泉徴収ありであれば損益繰越を行うことができないので2020年度の課税額は利益全額の40万円となります。

つまり2020年度の税金は以下の通りなり、特定口座(源泉徴収あり)では余分な税金を支払うことになるのです。

特定口座(源泉徴収あり):40万円×20.315%=8万1260円
特定口座(源泉徴収なし)又は一般口座:20万円×20.315%=4万630円

デメリット③:利益額が少ないと払わなくてよい税金を余計に払うことになる

特定口座(源泉徴収あり)を選択した場合、払わなくてもよい税金を余計に支払わなければいけないという場合もあります。

そもそも確定申告というのは納めるべき税金を国に申告する制度です。

給与所得を受け取っている人の中で確定申告をしなければいけない要件というのは国税庁によって定められています。

(1) 給与の収入金額が2,000万円を超える
(2) 給与を1か所から受けていて、かつ、その給与の全部が源泉徴収の対象となる場合において、各種の所得金額(給与所得、退職所得を除く。)の合計額が20万円を超える

(3)〜(5)は特殊ケースのため略

引用:国税庁

つまり言い換えると、以下の1と2の条件を同時に満たすことができれば、確定申告を基本的に行う必要性はありません。

  1. 給与所得が2000万円を下回っている人
  2. 株式投資の利益が20万円未満

 

つまり、特定口座(源泉徴収あり)では自動的に税金が納められてしまいます。

例えば上記の条件を満たし投資利益が10万円の場合を考えてみましょう。

特定口座(源泉徴収なし)や一般口座では税金を納める必要性はありませんが、特定口座(源泉徴収あり)では自動的に10万円×20.315%=2万315円が税金として徴収されてしまいます。

秀次郎
わしはデメリットがあっても、やはり面倒くさいことはやじゃな。特定口座(源泉徴収あり)を選択しようぞ
家三郎
わしは面倒でも少しでもお得な方をえらびたいのー。源泉徴収なしを選択しておりますぞー
信太郎
まあ、わしは年間所得数百億ゆえ、元々確定申告が必要ゆえ源泉徴収なしを選択しておるがの(ふははは)

手間がかからないのは『源泉徴収あり』ですがお得なメリットがあるのは『源泉徴収なし』に軍配がありますね。

どちらを選ぶかは人それぞれといったところですね。

未公開企業を保有する場合は一般口座という選択肢

特定口座(源泉徴収あり)と特定口座(源泉徴収なし)の比較についてはみてきましたが、

基本的に特定口座(源泉徴収なし)と一般口座の比較であれば年間取引報告書を証券会社が作ってくれるというメリットこそあれ、デメリットがないので、

特定口座(源泉徴収なし)を選択した方がよいです。

しかし、未公開株企業の取引を行いたいという場合のみにおいて、特定口座では未公開株が保有できないため一般口座を選択する必要があります。

未公開企業とは

東京証券取引所やマザーズ・JASDAQ、地方証券取引所に上場されている約4000の企業を上場企業といいます。

しかし日本に株式会社は250万社存在しており上場していない99.8%の企業は未公開企業ということになります。

まとめ

本日紹介した三つの口座についてまとめると以下の通りとなります、

特定口座(源泉徴収あり)のメリットとデメリット

特定口座(源泉徴収あり)
メリット ・確定申告をする必要がない
・扶養・配偶者控除が外れない
・同一証券口座内で配当と売却損の損益通算が可能
デメリット ・別の証券口座間での損益通算ができない
・損益繰越を行うことができない
・年間利益20万円未満でも税金が取られる
おすすめの人 ・確定申告を行いたくない・面倒な人
・扶養・配偶者控除を受け続けたい人

 

特定口座(源泉徴収あり)のメリットとデメリット

特定口座(源泉徴収なし)
メリット ・年間取引報告書が自動で作成される
・複数証券口座の損益を通算できる
・損益繰越を行うことができる
・20万円未満であれば確定申告をする必要がなく税金も免除される。
デメリット ・確定申告を行う必要がある
・38万円以上利益がでると扶養・配偶者控除が外れる
おすすめの人 ・利益が少ないことが見込める人
・給与所得2000万円以上の元々確定申告が必要な人

 

一般口座のメリットとデメリット

特定口座(源泉徴収なし)
メリット ・未公開株を保有できる
・複数証券口座の損益を通算できる
・損益繰越を行うことができる
・20万円未満であれば確定申告をする必要がなく税金も免除される。
デメリット ・書類作成から確定申告まで全てを自分で行う必要がある
・確定申告を行う必要がある
・38万円以上利益がでると扶養・配偶者控除が外れる
おすすめの人 ・未公開株を保有したい人に限る

 

以上、特定口座(源泉徴収あり・なし)と一般口座の違いとは?メリット・デメリットを含めてわかりやすく解説!…の話題でした。

【基本「株」用語・基礎知識】株式投資初心者が取引を始める上で最低限知っておくべきこと。

2019.05.21



[おすすめネット証券ランキング]

2019年現在で株式投資を始めるにあたり、マネリテ編集部が厳選したネット証券をランキング形式にまとめておりますので参考にしてみてください。




コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

ABOUTこの記事をかいた人

マネリテ!編集部は東京大学経済学部卒の証券アナリストを中心とした金融知識が豊富なメンバーが株式投資初心者に向けて有益な情報を提供しています。株式投資を行う意義から基本用語、おすすめのネット証券・投資先情報をお伝えするメディアです。日本人の金融リテラシーの向上と明るい未来を目指しています。