下図は日経平均株価の月足チャートです。
移動平均線は緑・赤・青の線がそれぞれ移動平均線です。
今回は移動平均線(Moving Average)とはどのようなテクニカルであるのか?
投資初心者でもわかりやすいようにできるだけ専門用語を使わないで解説していきたいと思います。
また、投資初心者用に移動平均線を使ったマル秘投資テクニックもご紹介します。
最後までご覧頂ければと思います。
目次
Contents
移動平均線(Moving Average)とは?
まずは移動平均線とはどのようなテクニカルなのかをご説明していきたいと思います。
移動平均線とは
移動平均線とはある一定期間の価格から平均値を計算し、その数値を折れ線グラフで表したものです。
最もシンプルで使いやすいテクニカルといえます。
移動平均線の計算方法
ここでは具体的に5日移動平均線を計算していきましょう。
ⅰ.ある一定期間(5日間、当日含む)の価格から平均値を計算する
移動平均線は終値で計算します。
株価 | |
今日 | 500円 |
1日前 | 480円 |
2日前 | 480円 |
3日前 | 450円 |
4日前 | 400円 |
移動平均線は4日前から今日までの株価の平均ですので以下のように算出されます。
(500+480+480+450+400)÷5(日)=462円
よって今日の5日移動平均線の数値は462円ということになります。
ⅱ.折れ線グラフにする
このように移動平均線は毎日自分で計算し自分で作成することもできます。
しかし、通常は証券会社等から提供されるツールで確認するのが一般的です。
自分で計算するのは、デイトレード中に「今日の5日移動平均線がどうなるのか」が気になるときくらいのものです。
ⅲ.計算からわかる移動平均線の特徴
移動平均線の数値が大きくなればなるほど(5日移動平均線より25日移動平均線)直近の株価に移動平均線の受ける影響は小さくなります。
つまり5日移動平均線は直近の株価に最も影響を受けることから動きが活発になります。
また25日移動平均線のほうはより長い期間のトレンドを表しているということができます。
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移動平均線の2つの基本を知ろう
ここでは移動平均線の超基本事項である、移動平均線の向きと移動平均線の角度について説明していきたいと思います。
移動平均線の向きで方向感を知ろう
移動平均線の向きは上向き・下向き・横向きの3種類があります。
具体例を上げながらそれぞれの特徴を見ていきましょう。
【移動平均線が上向き】
「移動平均線が上向き=平均値が日々高くなっている」ということです。
よって株価が毎日のように上昇していると移動平均線の向きも上向きになります。
【移動平均線が下向き】
【横向きの移動平均線】
「移動平均線が横向き=平均値が安定している」ということです。
よって株価が毎日同じ範囲で推移していると移動平均線の向きも横向きになります。
≪初心者が押さえるべきテクニカルポイント≫
移動平均線の向き | 株価の推移 | 売買ポイント |
上向き | 上昇 | 買い |
下向き | 下降 | 売り |
横向き | 安定 | 様子見 |
このように移動平均線の向きだけでも相場を読み取ることが可能です。
移動平均線の角度
移動平均線の角度と株価の推移の関係を考えてみましょう。
上図はクラスターテクノロジーの日足チャートです。
2連続のストップ高で一気に移動平均線が上向きに転じていることがわかります。
また緑色の5日移動平均線の角度はかなり急角度になっていることがわかります。
「移動平均線の角度が大きい=株価の変動率が大きい」と読み取ることができます。
逆に移動平均線の角度が小さい場合は株価の変動率が低い場合ということになります。
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移動平均線の種類とは?其々の使い方を含めて解説
25日移動平均線、5日移動平均線など、移動平均線は多くの種類があることがわかります。
ここではどんな時にどの移動平均線が使われているのかを解説していきたいと思います。
また、以後移動平均線をMAと表記していきます(5日移動平均線ならば5MA)。
日足の設定数値
上図は日経平均株価の日足チャートです。
使われている移動平均線は5MA、25MA、75MAであることがわかります。
このように日足では基本的に5MA、25MA、75MAの3つの移動平均線が使われます。
週足の設定数値
上図は日経平均株価の週足チャートです。使われている移動平均線は13MA、26MA、52MAであることがわかります。
ただし日足と違っているのは単位が「週」になっていることです。
ですから13MAといった場合13日ではなく13週ということになります。
このように週足では基本的に13MA、26MA、52MAの3つの移動平均線が使われます。
月足の設定数値
月足はチャートの提供会社によってMAが違います。
上はフィスコチャートです。
MAは12MA、60MA、120MAになっています。
ここでの単位は「月」です。
つまり12MAといった場合、移動平均線のスパンは1年ということになります。
一方、以下は株探のチャートです。
MAは6MA、12MA、24MAになっています。
ですから株探のほうがスパンが短く設定されていることがわかります。
どちらが良いのかは、投資スパンによって異なります。
長期投資が主流であるというのであればフィスコのように10年スパン(120MAは10年)での移動平均線があるほうが精度の高い分析が可能になります。
しかし、短期が主流というのであれば長いスパンは必要ないといえるでしょう。
移動平均線のまとめ
使用するMA | MAの単位 | 期間 | |
日足 | 5MA 25MA 75MA | 日 | 5日間~およそ3ヵ月 |
週足 | 13MA 26MA 52MA | 週 | およそ3ヵ月~半年 |
月足 | 6MA 12MA 24MA | 月 | 半年~2年 |
どのチャートを使うのか?それは「全部」です。
より長い期間のデータを表している月足はそれだけフェイクが少なくなり先の株価推移も読みやすくなります。
しかし、短期の動きであれば日足から動きを推測したほうが細かい動きが予測しやすくなります。
ですから、株価を分析する際にはできるだけすべての足に目を通す癖を付けましょう。
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移動平均線を使ったマル秘テクニック!13MAを使った簡単投資方法
ここでは「たくさんのチャートを見るのは難しい」といった投資初心者の方向けに移動平均線を活用した簡単投資方法をご紹介してきたいと思います。
使うのは13MAのみ
今回使うのは週足の13MAです。
13MAは13週間の株価の推移を折れ線グラフにしたものです。
13MAには実は意味があります。
13週間は1年間の丁度4分の1です。
企業は公表する決算は3ヵ月に1回です。
つまり企業の決算と13MAはピッタリと重なるため企業の業績を確認しながらの投資向けのMAであるといえます。
では実際にどのように投資するのかをご説明していきます。
13MAを活用した具体例
移動平均線は上向きになれば基本的には「買い」判断です。1
3MAが上向きの銘柄を監視しておき、13MAより株価が上になったときに買いを入れます。
たった、これだけです。
利確は株価が13MAを割ったときになります。
13MAの向きだけ注意すれば誰でもできる簡単投資方法なのです。
赤で買って青で売る。簡単ですがしっかり利益が取れることがわかります。
注意点は13MAの向きです。
上向きの状態で入らないとフェイクを掴み損を出してしまうことになるからです。
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まとめ
今回はテクニカル分析の基礎といえる移動平均線について解説してきました。
移動平均線のメリットはやはり簡単に株価推移を可視化できるという点です。
株価のトレンドが移動平均線の向きで簡単に分析することができることがお分かりいただけたと思います。
また、移動平均線を利用した簡単なトレードもご紹介しました。
買いのポイントも売りのポイントも13MAだけで簡単に判断することができるため、初心者向きの投資方法であるといえます。
ぜひ活用して、相場で利益を上げていきましょう!
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