皆さん暴落系指標として有名なヒンデンブルグオーメンについて聞いたことはありますでしょうか?
ヒンデンブルグオーメンは今回のコロナショックでの株式市場の暴落する直前の2020年1月27日にも点灯しておりました。
今回は暴落系指標として有名なヒンデンブルグオーメンについて以下の点をお伝えしていきたいと思います。
【今回の内容】
- ヒンデンブルグオーメンとは?どのような指標なのか?
- ヒンデンブルグオーメンの点灯する条件とは?
- 過去ヒンデンブルグオーメン点灯時にどのような動きをしたのか?
- 最新のヒンデンブルグオーメンの点灯状況はどのように確認すればよいか?
Contents
ヒンデンブルグオーメンとは?
ヒンデンブルグオーメンは物理学者のJim Miekkaにより考案されたテクニカル指標です。
ヒンデンブルグオーメンが点灯すると1ヶ月間は有効とされており、約80%の確率で5%以上の下落が起きるといわれています。
(※確率については諸説言われています)
ヒンデンブルグオーメンの判定方法
条件1:ニューヨーク証券取引所(NYSE)での高値更新銘柄と安値更新銘柄の数が共にその日の値上がり・値下がり銘柄合計数の2.2%以上
条件2:NYSE総合指数の値が50営業日前を上回っている
条件3:短期的な騰勢を示すマクレランオシレーターの値がマイナス
条件4:過去52週間の高値更新銘柄数が安値更新銘柄数の2倍を超えない参照:ewarrant証券
条件にでてきたNYSE、NYSE総合指数とマクレランオシレーターについて用語解説をしていきたいと思います。
ニューヨーク証券取引所とNYSE総合指数とは?
ニューヨーク証券取引所(=NYSE)は世界最大の証券取引所です。
1792年のすずかけ協定に基づき24人の仲買人(ブローカー)が始めた株式売買が起源とされ米国で最も長い歴史もっています。
上場企業数は約3200社にのぼっています。
NYSE総合指数 (NYSE Composite Index)はニューヨーク証券取引所に上場されている銘柄の調整時価総額加重平均指数です。
2002年12月31日を5000として算出されており、現在2020年6月23日時点で11,980となっています。(算出はそれ以前からなされています)
NYSE総合指数では米国預託証券(ADR)や、REITや上場外国企業を含みます。
日本でも以下の銘柄はNYSEに上場を果たしています。
NYSE上場の日本企業 | トヨタ自動車 |
本田技研工業 | |
オリックス | |
ソニー | |
三菱UFJ | |
キャノン | |
野村ホールディングス | |
みずほフィナンシャルホールディングス | |
三井住友フィナンシャルホールディングス | |
LINE | |
武田薬品 |
マクレランオシレーター(McClellan Oscillator)とは?
名前の通りマクレラン夫妻が考察したものです。
マクレランオシレーターは「値上がり銘柄数」と「値下がり銘柄数」の差から算出します。
マクレラン・オシレーターの算出
(値上がり銘柄数-値下がり銘柄数)の19日指数平滑移動平均×10%-(値上がり銘柄数-値下がり銘柄数)の39日指数平滑移動平均×5%
参照:iFinance
指数平滑移動平均(=EMA)は直近の値をより重視して算出する移動平均です。
ただ、マクラーレンオシレーターが極端にプラスであれば買われすぎであったり、極端にマイナスであれば売られすぎということになります。
【買いシグナル】
- 株価が上昇トレンドの時に指標がマイナス圏となった場合の押し目買い
- 株価が長期下落傾向となっている時に極端にマイナスに触れた場合の逆張りの買い
【売りシグナル】
- 株価が下落トレンドの時に指標がプラス圏となった場合の戻り売り
- 株価が長期上昇となっている時に極端にプラスに触れた場合の戻り売り
過去のヒンデンブルグオーメンの点灯日時と実際のチャートの値動きを検証
過去のヒンデンブルグオーメンの点灯状況と、当時の相場状況は以下となっています。
- ヒンデンブルグオーメンが頻繁に点灯している局面は相場の高値圏である可能性が高い
- ヒンデンブルグオーメンが長い間点灯している場合は下落デューデリする可能性が高い
特に2018年は長期間且つ頻繁にヒンデンブルグオーメンが点灯しており相場は軟調に推移しました。
米国の株式市場で急落の兆しが出ている。eワラント証券によると27日時点で「ヒンデンブルグの予兆」(ヒンデンブルグ・オーメン)と呼ばれるテクニカル指標の警戒サインが点灯した。1カ月以内に株価が5%超の調整局面に向かうとされる。
相場が高値圏であることを示すように2019年の後半から以下の通りヒンデンブルグオーメンが点灯していました。
ヒンデンブルグオーメン点灯日 | 2019年7月23日 |
2019年8月2日 | |
2019年11月14日 | |
2020年1月27日 |
そして2020年2月から相場はコロナを皮切りにして米国株市場は40%近い暴落となりました。
コロナが背中を押したとはいえ高値圏にあり危険な状態であったとみることができるでしょう。
ヒンデンブルグオーメンを確認する方法
上記のページをクリックすると以下のような画面が現れ、ヒンデンブルグオーメンが点灯しているのかが一目でわかります。
まとめ
【ヒンデンブルグオーメンとは?】
- 暴落の予兆を示す指標
- ヒンデンブルグオーメン点灯後1ヶ月以内に5%以上の下落をする可能性が高い
【ヒンデンブルグオーメン点灯の4条件】
条件1:ニューヨーク証券取引所(NYSE)での高値更新銘柄と安値更新銘柄の数が共にその日の値上がり・値下がり銘柄合計数の2.2%以上
条件2:NYSE総合指数の値が50営業日前を上回っている
条件3:短期的な騰勢を示すマクレランオシレーターの値がマイナス
条件4:過去52週間の高値更新銘柄数が安値更新銘柄数の2倍を超えない
【ヒンデンブルグオーメンの過去実績】
- ヒンデンブルグオーメンが長く点灯、又は頻繁に点灯する局面では確かに大きな下落をする傾向にある
- コロナショック前の2020年1月27日に点灯
【ヒンデンブルグオーメンの確認方法】
eWARRANT証券が日次で点灯の有無を発表している。