急激な株価変動を狙う「イベントドリブン投資」とは?戦略や投資法のコツを解説。

投資家が株式でリターンを増やす方法の1つとして「イベントドリブン」という手法があります。

イベントに合わせて短期トレードすることで、利益を増やしやすくなるのが特徴です。

 

株価が変動するイベントは少ないため、忙しい社会人でもイベントドリブン投資をできます。

どのような手法であるのか、イベントドリブンの戦略やコツについて見てみましょう。

目次

イベントドリブンとは

会社の業績に大きく影響を与える出来事・イベントが発生すると、株価が変動してしまうパターンがよくあります。

そんなイベントによる株価変動を狙って、利益を得る方法が「イベントドリブン」です。

 

常に利益を追求するヘッジファンドが活用する手法としてイベントドリブンは知られています。

しかし個人投資家であってもイベントを予想できれば、イベントドリブンで利益を増やすことは可能です。

 

例えばA社が配当金を増配することが予想されているとき、そのイベントが発生する前に株式投資するとします。

もし本当にA社の増配が決定すれば、投資家からの買いで株価の上昇に期待できます。

 

逆にA社が配当金を減らしたり無くしたりした場合は株価が下がるリスクもあります。

特にイベントが発生した直後は適正価格と市場価格が大きくズレてしまうものです。

イベントドリブンのメリット

イベントドリブンによって投資するメリットは短期間で大きな利益を狙えることです。

株価がイベントで変動すれば利益が増えて、値幅が広がったところで確定すればリターンを得られます。

 

株価が下がりそうなときでも投資して、下落によって利益を得られるのもイベントドリブン投資のメリットです。

株を空売りした後にマイナスのイベントが起これば、株価の変動から利益を得られます。

 

初心者にオススメの戦略として「ドルコスト平均法」や「バリュー株投資」があります。

しかし、それらの戦略では株価が下がるときに損しやすいです。

長期的に会社が成長しなければ、いつまでも利益は膨らみません。

 

人口減少や貿易戦争などのリスクがある今では、リスクを抑えた戦略としてイベントドリブン投資がオススメです。

短期トレードで利益を出したい人は会社のイベントに注意しましょう。

イベントドリブンのデメリット

イベントドリブン投資では銘柄の適正価格を分析して、イベントによる株価変動から利益を得ることが必要です。

経験や知識がないと株の適正価格を予想するのは難しいデメリットがあります。

 

例えばB社が誤った経営判断をしてしまい、業績が大幅に悪化するとします。

この場合ではB社の株価が大きく下がっているため、割安な価格で銘柄に投資することが可能です。

 

もし適正価格が市場価格を上回っているならば、投資した後の値上がりに期待できます。

しかし適正価格が市場価格を下回る場合、投資しても利益を得られる見込みは少なくなるのです。

 

適正価格を正しく分析するのはプロでも難しく、予想を外せば損失が発生するリスクがあるものです。

イベントによって株価の動向を予想するのは難しいということを知っておきましょう。

 

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イベントドリブンの主要な戦略

イベントドリブンにはいくつかの戦略があり、着目するイベントによって利益を得る方法は異なります。

これからイベントドリブン投資で利益を増やしたい人が知っておくべき戦略は次の3つです。

  • スペシャル・シチュエーション戦略
  • ディストレスト戦略
  • M&Aアービトラージ

それぞれの戦略について詳しく解説します。

スペシャル・シチュエーション戦略

会社の組織再編や業務提携などによる株価変動を狙うのがスペシャル・シチュエーション戦略です。

企業における特殊なイベントを投資機会と見出すことから名前が付けられました。

 

スペシャル・シチュエーション戦略が対象とするイベント例は次の通りです。

  • 会社の合併・買収または事業の売却(M&A)
  • 自社株買い、増資または資本の還元
  • 社員のリストラ、株主の構成変更

 

例えば会社が社員数を減らして生産性を向上させたとき、人件費を除いた利益が増えることを期待できます。

そのためリストラのニュースによって投資家がその銘柄を買うパターンはよくあります。

投資を検討している会社が組織改編などをしたときは、そのイベントによる株価変動に注意しましょう。

ディストレスト戦略

収益性の悪化などで財務状態が極端に悪くなった会社に投資する方法がディストレスト戦略です。

安くなり過ぎた株価で銘柄に投資することで、株価上昇による利益を狙えます。

 

例えば2010年頃に経営破綻したJALの株価は一時期1円まで下がり、その後に上場廃止されました。

2010年1月19日、日本航空が東京地裁に会社更生法の適用を申請し、経営破綻した。高コスト体質や世界不況による減収で財務体質が悪化した。グループの負債総額は約2兆3千億円で、金融機関を除く事業会社で過去最大。

(引用:日経新聞「2010年1月19日 日航が会社更生法申請」

 

そのとき株価が1円でも投資する人がいて、株価が上昇するケースがあったのです。

もしJALの株価が1円から2円に上がれば、投資した資金分の利益を得られます。

 

また、経営破綻した後に公的資金の投入が確定していたため、倒産する可能性が小さいという理由もありました。

その後は公的資金によりJALは再建して、2012年には東証一部に再上場しています。

国や公的機関によって救済される見込みがある会社には、ディストレスト戦略で投資するのがオススメです。

M&Aアービトラージ

M&Aにおける売り手と買い手の2社に着目して投資する方法がM&Aアービトラージです。

買い手の買取金額と市場価格を比べて、割高な取引をする会社の株を売り、割安な取引をする会社の株を買います。

 

一般的にM&Aのニュースを個人が見る機会は少なく、M&Aアービトラージで投資するのはヘッジファンドがほとんどです。

一般人が投資するときはディストレスト戦略またはスペシャル・シチュエーション戦略を参考にすることを勧めます。

 

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イベントドリブンで投資するコツ

イベントが発生しているときに投資して、イベントがないときは投資しなくて良いのがイベントドリブンの特徴です。

少ない時間で利益を狙えることができ、会社で働く社会人にも適しています。

 

これから株式投資する人がイベントドリブンで利益を増やすコツは次の3つです。

  • 毎日ニュースを見ておくこと
  • 社会の変化も把握すること
  • ポジションを取る準備をしておくこと

それぞれのコツについて詳しく見てみましょう。

毎日ニュースを見ておくこと

イベントドリブンで投資するには、会社で発生したイベントを知ることが必要です。

ニュースアプリやテレビで毎日ニュースを見ておくことで、株価変動が期待できるイベントを知りやすくなります。

社会の変化も把握すること

ニュースを見るときは会社の動向だけでなく、社会の変化も知っておくことが重要です。

世の中の変化に合わせられる会社ならば、投資した後の株価上昇に期待できます。

 

例えば都内でタピオカが流行り始めたとき、タピオカを取り扱う飲食店を経営している会社の業績は伸びる可能性が高いです。

売上が増える会社に投資すれば、配当や売却益を狙いやすくなります。

ポジションを取る準備をしておくこと

ニュースでイベントが起こることを知っていても、株式に投資できなければ意味がありません。

証券会社の口座を開設しておき、いつでもポジションを取れるよう準備しましょう。

 

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まとめ

イベントドリブンは会社に関わるイベントを投資機会とし、株価変動によって利益を狙う手法です。

組織改革や経営不振などが起きたとき、そのイベントに合わせた売買により売却益を得られます。

 

個人の投資家がイベントドリブンで利益を増やすには、普段からニュースをチェックすることが重要です。

これから投資したい人は証券会社の口座を開設しておき、毎日ニュースを確認しましょう。

 

以上、急激な株価変動を狙う「イベントドリブン投資」とは?戦略や投資法のコツを解説。…でした!

 

 

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2019.07.08

 




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マネリテ!編集部は東京大学経済学部卒の証券アナリストを中心とした金融知識が豊富なメンバーが株式投資初心者に向けて有益な情報を提供しています。株式投資を行う意義から基本用語、おすすめのネット証券・投資先情報をお伝えするメディアです。日本人の金融リテラシーの向上と明るい未来を目指しています。