【SBI証券のPTS取引】魅力を徹底解説!株式市場が閉まっている時間も取引が出来る魅力的な仕組み。

SBI証券のPTS取引の魅力を徹底解説!株式市場が閉まっている時間も取引が出来る魅力的な仕組み。

一般的に証券取引所経由で株式を売買することができるのは市場が開場している時間のみであると思われがちです。

日本であれば前場は9:00〜11:30、後場は1時間の休憩を挟んで12:30〜15:00が一般的な証券取引所の開場時間です。

 

しかし、取引所が閉まった後に決算が発表されたり、海外時間に欧州や米国の株式市場が大荒れになっている等のニュースを受けて、

今株を購入したいのに又は売却したいのにと手をこまねいた経験がある方は結構いらっしゃるのではないでしょうか。

 

今回は株式市場が閉まっている間でも株の取引ができるPTS取引についてメリット・デメリットを含めわかりやすく説明した後に、

SBI証券のPTS取引の魅力についてお伝えしていきたいと思います。

 

信太郎
日中仕事に追われておるサラリーマンの皆さんには夜間に日本株の取引ができるのは嬉しい制度じゃな!

 

PTS取引とは〜株式市場を通さない私設取引所で行われる取引〜

PTS取引とは〜株式市場を通さない私設取引所で行われる取引〜

PTS取引はProprietary Trading Systemの略で証券会社が独自にProprietary(所有)している私設取引システムのことです。

つまり証券取引所を通さずに証券会社が独自に持っている取引所から直に株を売買する取引のことをさします。

PTS取引と通常の株式取引の差をわかりやすく図解

現在日本国内にあるPTSはチャイエックスPTSとジャパンネクストPTSが存在しております。

PTSを取引できる証券会社はSBI証券、楽天証券、松井証券の三社となっています。

ちなみにSBI証券と松井証券がジャパンネクストPTSを取次、楽天証券がジャパンネクストPTSとチャイネクストPTSを取り次いでいます。

 

▶︎ 楽天証券のPTS取引時間が延長し業界最長に!サラリーマンにも嬉しい夜間取引にも対応。

 

PTS取引のメリットとデメリット

PTS取引のメリットとデメリット

それでは具体的にPTS取引のメリットとデメリットについてまとめていきます。

メリット①:株式市場が開いてない時も株の売買ができる

なんといっても一番のメリットは株式市場が開場していない時間でも株式取引ができるところです。

 

例えば保有している株の決算が株式市場が閉まった後に発表されて、想定より低い利益で翌日株価暴落が予想される局面において、

翌日の朝までまたずにPTSを利用して売却することができれば損失を最小限に抑えられる可能性があります。

 

更に現在の日本株は夜間に取引される海外株、特に米国の株式市場の影響を大きく受けます。

前日夜の米国市場が上昇すれば日本株も上昇して始まる可能性が高いですし、米国株市場が下落すれば日本株も下落して始まる可能性が低いのです。

 

米国株市場の動向を見ながら、PTSの夜間取引で売買する機会を手に入れることが出来るのです。

昼間は仕事で株式売買を行う時間がないサラリーマンにとっても仕事終わりに株式売買ができるというメリットもあります。

株式取引を行う機会を飛躍的に増やすことができる点がPTS取引の最大のメリットであることは言を待たないでしょう。

 

メリット②:株式市場よりも良い値段で執行できる可能性がるSOR発注

株式の売買を発注する方式としてSOR(スマート・オーダー・ルーティング)注文というものがあります。

SOR注文は複数市場から最も良い価格を形成している市場を選択して注文を執行する形態です。

 

例えば、あるA社の株を現在の価格で購入したいという時に、東京証券取引所で5,000円で購入することが出来ますが、

同時にPTS市場では5,097円で購入すること出来るという状況が発生した場合はPTSの4,997円が適用されるという仕組みです。

 

PTS取引は通常の株式市場が開場している時間も取引が可能であるため、

PTS取引が可能な証券会社は最も良い執行価格で取引を行う確率を高めることが出来るようになっているのです。

 

メリット③:株式市場⇄PTS取引で鞘取りが出来る可能性

メリット②とも関係するのですが、取引所で取引されている価格と私設市場であるPTS市場では取引されている価格が異なります。

 

同じ取引所の中では基本的には株を買うことが出来る買値と、株を売ることが出来る売値は以下の関係にあります。

売値 < 買値

 

例えばソニーの東京証券取引所での売値が4,990円で買値が5,010円だとします。

ソニー売値4,990円@東証 < ソニー買値5,010円@東証

 

一方、同時刻のPTS市場で売値が5,030円で買値が5,050円で取引されていたとしましょう。

ソニー売値5,030円@PTS < ソニー買値5,030円@PTS

 

すると東京証券取引所で5,010円で購入したと同時、PTS市場で5,030円で売却することにより、

手数料がない前提で20円の利益が発生することとなります。

いわゆる鞘取りを行う可能性がでてくるのです。

 

〜コラム〜何故通常「売値<買値」で価格提示がなされているのか?

もし逆に買値 < 売値という関係となる場合を考えて見ましょう。

例えば990円で買うことができて、1000円で売ることが出来たとしたら、

今この瞬間に990円で購入して同時に1000円で売却したら無条件で利益が出ますよね。

 

しかし990円で株を買うということは、反対に貴方に株を売る取引先がいて初めて存在するのですが990円で売りたいという人は存在するでしょうか。

市場では1000円で売却することができるので結局990円では誰も株を売ってくれないので買値は上昇していくのです。

 

理論的には売値=買値であれば取引が成立するのですが、売値<買値となることで証券会社に利益が出る仕組みになっているのです。

つまりAさんが売値が990円の時に売注文を発注すると、証券会社としては990円で株を購入することができます。

 

この瞬間に株式市場で株を売却する場合は990円で売却できるので損益は0となります。

しかし、同時刻に別の投資家のBさんが1,000円で買注文を行うと、証券会社の側からみると1,000円で株を売却することができます。

 

Aさんから990円で株を購入し1,000円で株を売却できるので10円の利益を得ることが出来るのです。

手数料とともに、このスプレッド収益が証券会社を支えている柱となっています。

 

デメリット①:銘柄が限定され流動性が低い

PTS取引は参加者が証券取引所に比べて非常に少ないので、そもそもPTS市場では取引できない銘柄もあります。

また特に参加者が少ない夜間では参加者が少ないため、買値と売値に大きな乖離が発生してしまう場合もあることは気をつけなければいけません。

 

デメリット②:信用取引ができない

現在のところPTS市場で約3倍のレバレッジをかけて取引を行うことができる信用取引を行うことが出来る証券会社はありません。

 

 

SBI証券のPTS取引の魅力

attractive

基本的にはメリットが非常に大きいPTSですが現在のところ取引できる証券会社はSBI証券と松井証券と楽天証券に限られています。

その中でも最も早くからPTS取引を提供しております。

最も長い時間取引時間が確保されており更に手数料割引も実施・使い勝手のよさから評判のSBI証券について取り上げたいと思います。

 

SBI証券のPTSの取引時間ー夜間も取引可能ー

同じくPTS取引が可能な楽天証券は朝8時から取引が可能な一方、重要な16時以降は取引ができないのですが、

SBI証券は16時から17時に1時間の休憩時間がありますが17時以降23:59分まで取引を行うことが可能です。

 

SBI証券のPTSの取引時間(引用:SBI証券)

 

欧州時間、米国時間中に取引することが出来ます。

サラリーマンでお忙しいかたにとっては帰宅後の夜間に取引ができるというのは非常に魅力的ですよね。

 

PTS用の通常の手数料より約5%低い手数料形態

SBI証券の手数料はそもそもが楽天証券と並んで業界最低水準の手数料です。

→ SBI証券の手数料プランの形態であるアクティブプランとスタンダートプランを比較分析!どちらがどのような状況でお得か。

しかしPTS取引の手数料は更に通常のスタンダードプランの手数料から約5%低い手数料で取引することが可能となります。

 

1注文の約定代金PTS取引手数料スタンダードプラン手数料
〜5万円47円(税込50円)50円(税込54円)
5万円〜10万円86円(税込92円)90円(税込97円)
10万円〜20万円100円(税込108円)105円(税込113円)
20万円〜50万円238円(税込257円)250円(税込270円)
50万円〜100万円462円(税込498円)487円(税込525円)
100万円〜150円553円(税込597円)582円(税込628円)
150万円〜3,000万円876円(税込946円)921円(税込994円)
3,000万円超924円(税込997円)973円(税込1,050円)

 

また証券取引所とPTS市場の取引時間が重なっている時間帯については上述した最良の価格で執行されるSOR注文をだし、

一部でもPTS市場で成約となった場合は安いPTS取引手数料が適用されます。

 

SOR注文におけるPTS手数料の適用条件

裁定取引(鞘取り)トレーダーに便利な仕様

SBI証券ではPTS市場と証券取引市場の価格差で稼ぐことができます。

先ほど説明した鞘取りを狙う投資家のために証券取引所とPTS市場の価格を横並びで確認できる画面を提供しています。

以下のように個別銘柄のPTS株価比較を押します。

PTS株価と取引所株価を比較する方法

 

すると以下のように証券取引所とPTS市場を並べて表示できる画面に切り替わります。

 

株式市場とPTS取引の最低取引を図解

上記の例ではPTS市場で11,963円で購入して東証で11,980円で売却することで利益を獲得することができます。

価格は刻々と変動しますので、同時刻の異なる市場の価格を横並びでも見れるのは裁定取引狙いの投資家には有難いですね。

まとめ

PTSは証券会社が提供している私設の取引所であり、証券取引所が閉まっている時でも取引ができる点が最大のメリットとなっています。

その他にもSOR注文によって証券取引所価格とPTS価格のうち有利な価格で株式を売買することができ、

更に価格の差を利用して鞘取りを行うことも出来ます。

 

PTS取引で最もおすすめ出来るのはSBI証券で、取引可能な時間が最も長いだけでなく手数料の割引が用意されており、

更に鞘取りを行いたい投資家に向けて使い勝手のよい仕様となっている点も評価できる点です。

 

まだSBI証券の口座を開設されていない場合は、PTSに限らずIPO投資や投資信託保有によるSBIポイントの獲得等、

様々なメリットを無料で利用することができるので是非開設されることをおすすめします。

▶︎ 【口座保有数No.1】SBI証券の特徴とメリットに迫る!評判のネット証券の特徴から口座開設方法まで徹底解説。

以上、【SBI証券のPTS取引】魅力を徹底解説!株式市場が閉まっている時間も取引が出来る魅力的な仕組み。…の話題でした。

 

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2019年1月8日

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マネリテ!編集部は東京大学経済学部卒の証券アナリストを中心とした金融知識が豊富なメンバーが株式投資初心者に向けて有益な情報を提供しています。株式投資を行う意義から基本用語、おすすめのネット証券・投資先情報をお伝えするメディアです。日本人の金融リテラシーの向上と明るい未来を目指しています。