「スポーツフィールド(7078)」の上場日は12/26(木)で、上場市場は東証マザーズとなります。
主幹事はSMBC日興証券で、IPOの申し込み期間(BB期間)は12月11日(水)~12月17日(火)となっています。
今回はスポーツフィールドとはどのような企業なのかを事業内容や業績を「目論見書」でチェックしながら詳しくご紹介していきたいと思います。
また、スポーツフィールドの気になる初値予想やIPOでの購入情報もご紹介していきます。
Contents
スポーツフィールドのIPOスケジュール
スポーツフィールドの主幹事は国内大手5社の一角SMBC日興証券です。
上場規模は23.3億円程度と、東証マザーズではやや小型の部類に入ります。
ブックビルディング期間 | 12月11日(水)~12月17日(火) |
市場 | 東証マザーズ |
公募価格決定 | 12月18日(水) |
購入申し込み期間 | 12月11日~12月17日 |
上場予定 | 12月26日(木) |
当選株式数 | 公募65,600株、売出236,200株、OA45,200株 |
想定価格 | |
仮条件価格 | 2,570円 ~ 2,730円 |
公募価格 |
スポーツフィールドの各証券会社の割当
それでは、スポーツフィールドの引受証券会社及び引受シェアを確認していきたいと思います。
引受シェアは以下のとおりです。
証券会社 | 株数 | 割当率 |
SMBC日興証券 (主幹事) | 271,800株 | 90.06% |
SBI証券 | 9,000株 | 2.98% |
いちよし証券 | 3,000株 | 0.99% |
岩井コスモ証券 | 3,000株 | 0.99% |
エース証券 | 3,000株 | 0.99% |
東洋証券 | 3,000株 | 0.99% |
極東証券 | 3,000株 | 0.99% |
マネックス証券 | 3,000株 | 0.99% |
松井証券 | 3,000株 | 0.99% |
スポーツフィールドの事業内容
スポーツフィールドの基本スペックは以下のとおりです。
社名 | 株式会社スポーツフィールド |
コード番号 | 7078(東証マザーズ) |
設立 | 2010年 |
資本金 | 10,300,000円 |
本社所在地 | 東京都新宿区市谷本村町3-29 FORECAST市ヶ谷4F |
代表者 | 代表取締役 篠﨑克志 |
従業員数 | 195人 |
事業内容 | スポーツ人財の採用支援サービス「スポナビ」、「スポナビキャリア」 等、スポーツ人財に特化した採用支援事業 |
スポーツフィールドの事業内容
スポーツフィールドは、体育会学生やアスリートに特化したスポーツ人財関連事業を展開しています。
主要な事業は以下のとおりです。
- スポーツ人財採用支援事業:新卒者向けイベント事業、新卒者向け人財紹介事業、既卒者向け人財紹介事業を展開
- 新卒者向けイベント事業:スポーツ人財の採用に興味がある様々な業界の企業とスポーツ人財が一堂に会し、採用活動の最初の接点を持つことができるイベントを開催することで、スポーツ人財に機会を提供
- 新卒者向けイベント事業:自社Webサイト「スポナビ 20○○」に登録している体育会学生に対して、自社の就職アドバイザーが就職カウンセリングを行う一方で、求人企業側の採用したい人物像を自社人事コンサルタントが理解し、双方のニーズがマッチングする就職先を紹介
- 既卒者向け人財紹介事業:自社Webサイト「スポナビキャリア」を通じて、体育会・アスリート・スポーツ経験者の転職をサポート
2019年最後のIPO銘柄であることに加え、小型上場ですのでIPOでは人気の高い銘柄となりそうです。
売出株数も少ないうえ、前後に赤字上場の企業も多いため、黒字である同社の注目度は高いと思われます。
スポーツフィールドの上場理由は?上場資金の目的とは?
新規発行による手取り額
スポーツフィールドは上場することにより手数料を引いた手取り金額で9.2憶円の資金を獲得します。
資金使途は後述のとおりです。
調達資金の使途
調達資金ですが、人員拡大に伴うオフィス拡大のための設備投資資金、事業拡大のための採用資金、求職者確保のための広告宣伝費、残額については金融機関からの借入金の返済に充当予定とのことです。
スポーツフィールドは調達した資金を自社の発展のために用いる計画であった様子です。
特に規模の拡大のための本社機能の拡充と人材の確保が大きな課題であり、それを解決するための上場であると捉えることもできます。
スポーツフィールドの売上高と利益の推移
本項目では、スポーツフィールドの業績を分析していきたいと思います。
売上高の推移
売上高(千円) | |
2014年12月期 | 257,924 |
2015年12月期 | 415,173 |
2016年12月期 | 670,054 |
2017年12月期 | 1,106,727 |
2018年12月期 | 1,516,370 |
2019年9月 | 1,587,152 |
上記のとおり、スポーツフィールドの売上高は順調に右肩上がりに推移していることがわかります。
毎年40%から60%の成長を見せています。2019年9月時点においてもすでに前年度の業績を上回る好調ぶりを見せています。
今後の成長に大きな期待がかかっています。
経常利益も右肩上がりに成長
経常利益(千円) | |
2014年12月期 | 3,527 |
2015年12月期 | 24,193 |
2016年12月期 | -1,875 |
2017年12月期 | 41,031 |
2018年12月期 | 72,809 |
2019年9月 | 213,455 |
経常利益は2016年12月期に一時マイナスとなりましたが、その後は安定的に成長しています。
特に2019年9月時点で前年比約3倍の純利益となっており、業績が好調であることがよくわかります。
EPSも成長基調
EPS(円) | |
2014年12月期 | 4.36 |
2015年12月期 | 11.61 |
2016年12月期 | -2.34 |
2017年12月期 | 50.28 |
2018年12月期 | 89.23 |
2019年9月 | 261.59 |
EPSも2016年12月期に一時マイナスとなりましたが、その後は大きな成長を見せています。
2019年9月時点で261.59と前年比大幅増加しています。
スポーツフィールドの上位10位までの大株主とロックアップ情報
株主名 | 保有比率 | ロックアップ情報 |
篠﨑 克志(社長) | 35.40% | 180日間 |
加地 正 | 18.16% | 180日間 |
森本 翔太 | 18.16% | 180日間 |
伊地知 和義 | 18.16% | 180日間 |
永井 淳平 | 3.18% | 180日間 |
北川 雅人 | 1.34% | 180日間 |
山本 憲司 | 0.45% | 180日間 |
佐野 浩太郎 | 0.42% | 90日間 |
岡村 芳明 | 0.38% | 90日間 |
小西 秀人 | 0.22% | 90日間 |
ロックアップとは、株式が公開された後に一定期間、市場で持株を売却することができないようにする制度のことです。
上位株主には軒並みロックアップが付されています。
ですが、上位株主にベンチャーキャピタル等が名を連ねておらず、エグジット上場ではなさそうです。
スポーツフィールドの初値予想
ここでは編集部独自のスポーツフィールドの初値予想を公開していきたいと思います。
スポーツフィールドの総合評価
■:スポーツフィールド購入のメリット
- 業績が好調であり、今後の成長が見込める
- IPOは上値抵抗がないため、比較的株価が上昇しやすい
- 発行株式数が少なく、比較的値上がりしやすい
- 人材ビジネスは利益率が高い
- 上位株主にベンチャーキャピタル等が存在しない
■:スポーツフィールド購入のデメリット
- 人材業界は競合他社が多い
- 上場規模が小さく、株価が乱高下しやすい
- 競合の参入により、業績が悪化する可能性がある
スポーツフィールドの初値予想は5,380円
スポーツフィールドのEPSは2018年12月末時点で89.23、2019年9月末時点で261.59でした。
スポーツフィールドの競合として考えられる上場企業として、人材関連企業であるリクルートやパーソルホールディングス等が考えられます。
競合他社のPERを用いて同社のEPSから推定株価を算出します。
企業名 | PER |
パソナグループ | 85.0 |
パーソルホールディングス | 28.4 |
リクルートホールディングス | 38.6 |
JAC | 20.8 |
エンジャパン | 28.4 |
スポーツフィールドの直近の業績を鑑み、上記のうちPERは競合5社の平均値である40.24倍を用いることとします。
EPSは、保守的に過去3年分の平均値である133.70を用います。
以上より、想定初値は、PER40.24倍×EPS133.70=5,380円程度となります。
まとめ
12月26日上場のスポーツフィールドです。
業績が好調であることに加え、エグジット上場でもないと考えられますので、株価の上昇は期待できるものと考えられます。
2020年12月期にさらに業績を拡大することができれば、株価も安定的に上昇していくと思われます。
今後どのように調達した資金を用いて会社規模を拡大していくのかに注目が集まりそうです。
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