証券会社には「対面型証券」と「ネット証券」の2種類があります。
それぞれに特徴、違いがあり、メリットやデメリットを理解した上で投資を行う証券会社を決めることが重要です。
「証券会社をどう選んだらいいのか分からない・・・」
「対面型証券とネット証券の違いを知りたい」
このような方のために、今回は対面型証券とネット証券について詳しく紹介します。
証券会社選びは投資成績にも影響を与える大変重要な要素です。
証券会社選びで悩んでいる方は、ぜひこのコンテンツを最後まで読んでいただき参考にしてください。
最初に、今回のポイントです。
■今回のポイント:
- 対面型証券は証券会社の担当者がつく
- 対面型証券は担当によりサービスが受けられる一方、取引手数料が高い
- ネット証券はインターネット環境があれば全ての取引が完結できる
- ネット証券は取引手数料が安価だが、投資対象選びや投資判断は全て一人で行わなければならない
- 対面型証券、ネット証券それぞれの特徴を踏まえて証券会社を選ぶことが重要である
それでは、コンテンツに入っていきましょう。
Contents
対面型証券とは?
「対面型証券」とは取引を行う時などに、自分以外の人を通じてやり取りをするタイプの証券会社のことです。
例えば、証券会社の店舗に出向いて株の注文をする、あるいは証券会社の担当者に電話を行い注文するなど、
基本的に証券会社の社員とやり取りをしながら投資を行います。
対面型証券会社では、証券会社の担当者がつきますので何かあればその営業担当に連絡を行うことになります。
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対面型証券のメリット
ここでは対面型証券のメリットについてみていきましょう。
営業担当がつく
対面型証券の最大のメリットは営業担当がつくことです。
注文を自分で行う必要がありませんので、いちいち証券会社の専用ページにログインする必要もありません。
営業マンがきめ細やかなサービスを行ってくれます。
パソコンやスマートフォンなどの機器を持っていない、
あるいは操作方法に不安がある場合でも対面型証券であればスムーズに取引を行うことが可能です。
また、投資の相談を気軽に行うこともできます。
お勧めの銘柄や買い時、売り時についても専門家の意見が気軽に聞けるのがメリットです。
当然ですが、どれだけ魅力的な企業があっても自分がその企業の存在をしっていなければ株式投資をすることはできません。
専門家である証券会社の営業マンの豊富な知識を利用できるという点は大きなメリットです。
IPOを入手できる可能性が高まる
対面型証券のもうひとつのメリットは、IPOの斡旋です。
IPOは新規公開株のことで、新規で上場する企業は上場にあたり株式を売りに出します。
この際に行われるのがIPOです。
IPOは一般的に人気があり、実際に過去のデータではIPOで得た株を上場初日の寄り値で売却すれば8割~9割以上の勝率となっています。
話題のIPO株の場合は公募価格(購入価格)の何倍もの値がつくことがあるほどです。
そのため、IPOは大変人気が高くIPOで株を入手することは簡単ではありません。
IPOは通常、複数の証券会社に株が割り当てられ、各証券会社が顧客の希望に応じて抽選を実施し購入者を決定します。
対面型証券の場合、IPOの割り当てが営業マンに委ねられている部分が大きくIPOを入手できる可能性が高まります。
普段から取引などを通じて営業担当にお得意様だと認識されていれば向こうからIPOを斡旋してくる場合もあります。
対面型証券を上手に利用すればIPOを入手できる可能性が高まるということがメリットです。
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対面型証券のデメリット
ここでは対面型証券のデメリットについてみていきましょう。
■ コンテンツ:
取引手数料が高い
対面型証券の取引手数料はネット証券に比べるとかなり高く、数倍以上かかることも珍しくありません。
対面型証券は顧客ひとりひとりに担当者をつけますので、どうしてもコストがかかってしまうのです。
対面型という性質上、取引手数料が割高になる点は今後も解消されないでしょう。
対面型証券のメリットである投資相談ができるという点と表裏一体だからです。
ですので、もし証券会社の担当者の意見を不要と考えているのであれば対面型証券で取引することはお勧めしません。
定期的に投資の斡旋がある
当たり前のことですが、証券会社は顧客に取引をしてもらわなければ会社を存続させていくことはできません。
取引による手数料を主な収益源としているからです。
対面型証券の担当者は顧客に投資に関する営業をします。
もちろん、魅力的な投資も中にはありますので一概に悪いことではありません。
しかし、取引回数を増やすことで証券会社が儲かるという側面も忘れてはなりません。
様々な投資情報が手に入るという点はメリットですが、対面型証券を上手に利用するには多くの投資情報を自分で分析できる力が必要です。
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ネット証券とは?
ネット証券とは、全ての取引をインターネット上で行う証券会社です。
ITの発達とネット環境の向上により、現代ではネット証券もある程度のシェアを獲得しています。
最近では、口座開設もインターネット上で完結するネット証券も多く、利便性が高いことが特徴です。
大手ネット証券にはSBI証券、楽天証券、松井証券などがあります。
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ネット証券のメリット
ここではネット証券のメリットについてみていきましょう。
取引手数料が安い
ネット証券の最大のメリットは取引手数料の安さです。
対面型証券の手数料に比べて数分の一以上の安さが魅力となっています。
特に、デイトレードと呼ばれる1日に取引を何回も繰り返し行うようなトレードを行う場合は手数料はより重要になります。
その面ではネット証券の方が取引で活用するメリットは大きいでしょう。
営業の連絡がない
ネット証券での投資は基本的に他人とやり取りをする必要がありません。
いわゆる営業の電話もなく、投資の勧誘に時間を取られるといったこともありません。
証券会社員への相談が不要なのであれば、ネット証券を利用することで煩わしさが無くなることがメリットです。
専門家といっても、証券会社の担当者は基本的には投資商品を売ることが目的です。
そういった投資の勧誘が一切ないことはメリットと言えます。
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ネット証券のデメリット
ここではネット証券のデメリットについてみていきましょう。
ネット環境が必須
ネット証券を利用するには、インターネット環境が必須です。
もちろん口座開設時点でそのことはわかることではありますが、ネット環境は完ぺきではありません。
理由が何であれ通信トラブルにより、証券会社のサイトにログインできなくなれば取引は一切できなくなります。
一時的な通信トラブルであっても、株価を変動させる大きな何かがあった場合は、株価が瞬時にそれを反映します。
通信トラブル時に何もできなくなる点がネット証券のデメリットです。
銘柄選定や投資判断は自分だけで行わなければならない
ネット証券には証券会社の担当者はいませんので、投資判断は全て自分で行います。
銘柄を調べるのも全て自分だけで行わなければなりません。
各証券会社が取り扱う投資商品はとても多く、どれに投資すべきか判断することは特に投資初心者にとっては容易ではありません。
魅力的に見える投資対象であっても、専門家の間では常識となっている問題などがある場合もあり、
そういった情報を教えてもらうことができない点はデメリットです。
また、投資を続けていればこのまま保有を続けていて大丈夫だろうかと不安になることもあります。
そういった時に、相談できる相手がいないというのもデメリットと言えます。
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まとめ
今回は対面型証券とネット証券の違いについて紹介しました。
解説したように、対面型証券とネット証券には大きな違いがあります。
それぞれの特徴を知った上で、自分にとって最適な証券会社を選択することが重要です。
一概にどちらが良いというものではありません。
マネリテ編集部としては、自分で資産形成を真剣に考える、投資の知識を本格的に身につけるには「ネット証券」が有効だと考えています。
読者の方も、自分にとってどちらの証券会社が投資をするのに向いているのかじっくり考えてください。
最後に総括です。
■ 総括:
- 対面型証券は証券会社の担当者がつく
- 対面型証券は担当によりサービスが受けられる一方、取引手数料が高い
- ネット証券はインターネット環境があれば全ての取引が完結できる
- ネット証券は取引手数料が安価だが、投資対象選びや投資判断は全て一人で行わなければならない
- 対面型証券、ネット証券それぞれの特徴を踏まえて証券会社を選ぶことが重要である
証券会社選びは投資成績を左右するほど重要です。
ぜひこのコンテンツを参考に自分に合った証券会社を選択してください。
以上、株を買うならどちらが正解?「対面型証券」と「ネット証券」の違いを解説!…でした。