一般的に株式投資は100株単位からの購入が基本となるため、
1株あたりの株価が高い銘柄は、サラリーマンや主婦などの一般投資家では購入できないと考えていませんか?
実は小資金でも、ミニ株(まめ株)であれば株価が高い値嵩株への投資は可能なのです。
この記事ではミニ株とはどの様なものかを紹介した上で、メリット・デメリットを解説していきます。
ミニ株は資金が少ない方だけでなく、株式投資経験が少ない方にもおすすめですので、
投資初心者の方もぜひ参考にしてみてください。
Contents
ミニ株(まめ株)とは?
ミニ株とは、本来は100株単位で市場に出ている銘柄を1/10の単元から購入・売却できる株式です。
10株、20株、30株などの単位で注文ができます。
通常の株式投資の場合、大半の銘柄の単元数は100株です。
ミニ株はそれ以下の単元数で注文できるため、通常の1/10の予算から購入できることがメリットです。
例えば「ユニクロ」を運営するファーストリテイリングの場合、株価は54,140円(2020年3月4日時点)です。
購入には最低でも540万円あまりの運用資金が必要になります。
この金額を一般人が投資で用いるのは困難です。
しかし、ミニ株は10株から入手できるため、54万円超の資金があればファーストリテイリングの株主になれるという訳です。
通常なら購入できない銘柄を購入し、保有できることがミニ株における最大の特徴です。
そのため、多くの投資家から注目されている理由でもあります。
ミニ株とまめ株の違い
ミニ株と同じように扱われている株の種類として「まめ株」がありますが、これは本来ならば明確に区別しておくべきものです。
ミニ株が通常の単元の1/10から購入できることに対し、まめ株の場合は最小単元から購入できることが特徴になります。
100株以上で売られている銘柄の場合、ミニ株で購入できるのは10株以上になります。
一方、まめ株は1株以上という最小単位から注文を行えます。
しかし、ミニ株とまめ株には100株以下で注文できるという共通点があることから、
どちらも「単元未満株」という言葉で一括りにされています。
ミニ株のメリット
それでは、ミニ株を購入することで得られるメリットを具体的に紹介していきます。
ミニ株は、特に初心者の方に運用をおすすめできる株式なのですが、以下のメリットを知ればその理由が理解できるはずです。
低予算で株式を売買できる
ミニ株のメリットは何と言っても低予算で株式を売買できることです。
運用額に合わせて自由度の高い投資を実行できるようになります。
例えば運用資金が100万円の場合、10,050円の銘柄を100株単位で購入するには5,000円足りず、
追加で証券会社に入金しなければ購入することができません。
しかしながらミニ株は10株以上から注文できるので、90株なら運用資金内で同じ銘柄を購入することが可能です。
瞬間的な値上がりや、上昇トレンドにおける最適な買いチャンスを逃さずに株を購入できます。
取引の幅を広げられる点が一番のメリットです。
手が届かない値嵩株を購入しやすい
最初に例として取り上げたファーストリテイリングのような、最低でも100万円単位の運用資金が必要になる高額な銘柄は値嵩株と呼ばれています。
値嵩株には一流企業が多く、保有してみたいと感じる企業も多いのですが、
予算がネックとなり大半の投資家が購入を諦めざるを得ません。
ところがミニ株ならば10株単位から値嵩株の購入ができます。
高額な予算が必要となる企業の株主になることも比較的簡単になります。
売買の練習に向いている
ミニ株を購入できるのは値嵩株だけではなく、低位株も含まれます。
元から投資額が少なくても済む銘柄をさらに安く購入できる点もメリットです。
株式投資初心者の方にとって、元本割れなどのリスクはとても気になるところです。
しかし、ミニ株なら例え損失を生んだとしても、ダメージは1/10に止まります。
500円の銘柄を100株購入し、翌週に450円にまで下落した場合の損失は5,000円です。
しかし、ミニ株で10株の購入に抑えておけば、損失は500円で済むのです。
このような特徴を持つミニ株は、売買の練習や、将来に向けたシミュレーションで活用するのに持って来いと言えます。
10株単位から売買の練習を行い、半年後に資産の増減をチェックして、
その金額を10倍にすれば、同様の投資で本来どこまで資産が動いていたのか分かります。
ミニ株の注意点やデメリット
通常の株式投資とは異なる点が多いミニ株では、購入や売却、運用の際に注意すべき点がいくつかあります。
普段から株取引を行っている方にとっても、意外に感じる点が含まれています。
ミニ株に関する正しい知識を付けておきましょう。
株主優待を受けることは難しい
株主優待を行っている企業でも、大半が優待を発行する条件として「100株以上の保有」に設定しています。
ミニ株では株主優待を受け取ることが事実上不可能です。
ただし、配当に関しては1株につき割り当てられるものですから、ミニ株だとしても、持ち株数に応じた配当金が支払われます。
手数料がかかりやすい
一般的な株式投資でにおける売買手数料と、ミニ株の売買にかかる手数料は異なります。
ミニ株のほうが高額になりやすいという特徴を持っています。
ミニ株の場合、一度の取引で動く金額が少ないが故に、売買の回数そのものは増える傾向にあります。
その手間を抑えるために敢えて高い手数料が設定されることが多いのです。
売買手数料は証券会社によって異なります。
一度の売買でいくら手数料がかかるのかを予め確認し、投資スタイルに合った会社を選びましょう。
注文できる時間帯が限られる
通常の株式投資ならば、立会時間中(ザラ場)ではいつでも好きな瞬間に売買の注文を行えます。
しかし、ミニ株は売買できるタイミングが限られています。
ザラ場の取引ではあくまでも100株単位で売買が行われています。
そのため、その間に入って「10株」「50株」といった単位の注文をぶつけることはできないのです。
そのため、狙っている株価に達したとしても、必ずしもそのタイミングで売買の注文を入れることはできません。
どのタイミングの株価を基準に売買を行うかは、証券会社によって取り決めが異なる場合があります。
この点についても事前の確認は必須です。
注文は成り行きに限られる
ミニ株では購入する際も売却する際も、価格を指定して注文することができず、成り行きに限定されてしまいます。
仕手株や材料株のように急騰中の銘柄を選んだ場合、ザラ場中に売却していれば巨額の利益が出せたものの、
大引けの成り行き注文になったために、逆に損失が出る場合もあります。
売買のタイミングが重要なポイントとなるデイトレードには、ミニ株やまめ株のような単元未満株はあまり向いていません。
ミニ株のはじめ方!取り扱っている証券会社とは?
ミニ株の売買を手掛けている証券会社の口座を保有していれば、申し込みが完了次第すぐにでもはじめることが可能です。
すべての証券会社がミニ株を手掛けている訳ではありません。
どの証券会社なら対応してくれるのかを事前に調べた上で口座の開設を行いましょう。
通常の株と違って覚えておくべきなのは、ミニ株の場合、証券会社が取り扱う銘柄の種類に差が生じやすい点です。
A社では注文できるミニ株をB社では入手できないというケースは非常に多いので、
この点も認識した上で証券会社選びを行いましょう。
特に購入したい銘柄が既に決まっているのであれば、その銘柄を取り扱っている証券会社を選ぶ必要があります。
目的の銘柄を購入することはできません。
まとめ
ミニ株とは、通常の1/10の単元から株を注文できるシステムです。
予算的な問題で100株を購入することが難しい値嵩株でも保有しやすいことが最大の特徴です。
売買の練習にも使いやすいため初心者の方にも向いています。
売買できる時間帯が自由ではないことや、株主優待がもらえないことなどは覚えておく必要があります。