「高い利回りで企業に投資できるソーシャルレンディングを探している」
「リスクを減らすために運用期間が短いファンドに投資したい」
ベンチャーや中小企業に投資することで、高い利回りを期待できるのが「クラウドリース」です。
運営会社では事業支援を行っていて、厳しい基準を満たしたファンドに投資できるのが特徴。
2万円から投資できるファンドが多数あり、少額から投資を始めたい人にも最適です。
このコンテンツでは、そんなクラウドリースの特徴やメリット、デメリットについて詳しく解説します。
目次
Contents
クラウドリースの特徴
「株式会社Crowd Lease」が提供するソーシャルレンディングサービス、それがクラウドリースです。
投資家から集めた資金を関連会社に貸し付けて、利払いや元本返済により投資家は分配金を得られます。
取り扱っているファンドは事業関連がほとんどであり、企業に投資してリターンを狙えるものです。
不動産に投資できるソーシャルレンディングが多い現状では、クラウドリースは分散投資するのに便利です。
2019年8月現在の貸付件数は6,000件以上あり、その内4,492件は既に完済しています。
分配金や出資金を返済した実績があるから、実績のないサービスに比べてリスクは小さいですね。
また、クラウドリースを含むソーシャルレンディングの運営や投資家の管理はmaneoマーケットが担当しています。
上場企業の子会社が運営に携わっているのは投資家にとって安心です。
サービスを利用するには
クラウドリースで投資を始めるには、最初に投資口座を解説することが必要です。
クラウドリース公式サイトに「新規口座開設」ボタンがあるため、それをタップしましょう。
口座を開設できるのは申し込み時点で20歳から75歳未満であり、日本に在住していて、独自審査に通過できること。
法人の場合はクラウドリースの法人投資家登録サポート係に連絡することで投資口座を開設できます。
口座開設画面に進むと規約への同意や個人情報の入力などが指示されるもの。
指示に従って手続きを済ませると、身分証明書や通帳のコピーを送信する画面に進みます。
本人確認書類の送信が完了すると、運営会社から本人確認キーが記載されたハガキが郵送。
登録した住所でハガキを受け取り、クラウドリースのマイページでキーを入力することで口座開設は完了します。
そしたら決められた投資口座に資金を入金して、クラウドリースで興味のあるファンドに投資することが可能です。
ハガキによる本人確認が必要であるため、口座開設には数日かかります。
投資先の具体例
2018年12月に募集が開始した投資先として、「事業性ローンファンド63号」があります。
このファンドの目的はウォーターサーバーを扱う事業者MDなどに事業資金を貸し付けること。
貸付金額は約600万円であり、ファンドの運用期間は11ヶ月となっています。
ファンドには返済できなくなった時の担保として、健康水サーバーやその売掛債権が確保されているのが特徴です。
資金の借り手である事業者MDの代表者に連帯保証があり、担保と個人保証で貸し倒れリスクを小さくできるのがメリット。
リスクを減らして高リターンを狙いたい人にクラウドリースは役に立ちます。
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クラウドリースのメリット
「株式投資という手段があるのに、ソーシャルレンディングで企業に投資する意味が分からない」と思う人はいるはず。
企業への投資が目的であれば、ソーシャルレンディングを使わなくても問題ありません。
クラウドリースには投資家にとってさまざまなメリットがあり、サービスを使うことで効率的に資産を増やせるのがポイント。
特に知っておくべき3つのメリットは以下の通りです。
それぞれのメリットを詳しく解説します。
利回り10%以上のファンドに投資できる
クラウドリースには想定利回りが10%から12%のファンドが数多くあります。
投資信託や定期預金よりも利回りが高く、投資による高リターンに期待できるのがメリットです。
例えば10万円の資金を利回り10%で運用すると、1年後に1万円の税引き前利益を得られます。
10万円を預金しても資産は増えないのに、10万円をクラウドリースで運用することで資産を増やせるのです。
また、クラウドリースには3ヶ月や5ヶ月だけ運用するファンドもあり、短期投資にも活用できます。
運用期間が短ければ出資金が早めに戻ってくるため、リスクが気になる人も安心です。
担保や保証付きのファンドが多数あり
ファンドの想定利回りが高くても、実際に資金が返済されなければ意味がありません。
一般的には高利回りのファンドに担保や保証がないパターンが多く、投資家への貸し倒れリスクが大きいものです。
クラウドリースではほとんどのファンドに担保や保証が付いていて、投資家へのリスクが抑えられています。
もし貸付先が返済できなくなっても、担保や保証で損失をカバーすることが可能です。
2万円から投資を始められる
クラウドリースでは大半のファンドにおける最低投資額を2万円、または3万円以上と設定しています。
株式投資に比べて必要な最低資金が低いものであり、投資のハードルが低いところがメリット。
最低投資額が小さければ資金に余裕がない人でも投資できますし、投資資金が少ないとリスクも小さくなります。
たとえデフォルトが発生しても、数万円の損失に抑えることが可能です。
最低投資額が10万円以上のサービスも一部にはありますが、投資額が大きくなるとリスクも大きくなるもの。
低リスクでソーシャルレンディングを使いたい人にもクラウドリースは便利ですね。
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クラウドリースのデメリット
想定利回りが10%以上と高く、リスクを抑えて投資できるのがクラウドリースのメリットです。
低リスク高リターンを狙えるクラウドリースには、投資家が知るべき2つのデメリットもあります。
それぞれのデメリットを詳しく見ていきましょう。
30件以上のファンドで延滞が発生
2019年8月に、クラウドリースでは34件のファンドが延滞しています。
延滞金額は58億円以上であり、担保や保証によって資金を回収している状況です。
ソーシャルレンディングには問題のあるサービスが多くあり、投資により大きく損するリスクがあります。
利回りや担保だけでなく、貸付先のリスクなどを考慮したうえで投資判断することが重要です。
クラウドリースの遅延問題の時系列
店舗ビジネス案件を用意するクラウドリースの遅延問題について、時系列でまとめてみました。
- 2018年7月→maneoマーケット行政処分
- 2019年1月→クラウドリース遅延発生(総額38億円超)
- 2019年2月→クラウドリース、投資家へ資金の回収状況のお知らせ
- 2019年3月→クラウドリース追加遅延発生(総額50億円超へと増加)
- 2019年4月→ついにクラウドリース全案件で遅延状態
すでに集団訴訟プラットフォームのMatoMaとenjinにて、クラウドリースに対する集団訴訟が動き出している状況です。
集団訴訟への参加を検討している投資家の方は、MatoMaとenjinに相談してみてください。
また、2019年4月にはmaneoより以下の内容の発表がありました。
クラウドリースより、
- 4月10日配当期日のファンド支払いを停止する
- 回収に向けた業務は継続する
- 今後の対応を弁護士に委嘱する
といった通知を受けた。
通知を受けたmaneoは、以下の説明を行っています。
- 役職者と接触できないため有益な情報がない
- 委嘱した弁護士の詳細がわからない
その後にmaneoから追加発表があり、弁護士からの受任通知があったとのことです。
クラウドリースとmaneoとで充分な話し合いを行っていない可能性があります。
また、弁護士に委嘱したことから、債権回収よりも投資家からの裁判に備えているような印象を受けます。
ついに破産申立へ
投資家に向けて2020年1月maneoマーケットより、クラウドリースの破産申し立てを行うとの通知がありました。
破産では破産管財人が財産を管理・処分し、債権者へ分配しています。
そのため、破産後は投資家にいくらかの資金が戻ってくる可能性があるのです。
ただし、分配金を受け取りするには、債権届け出が必要になりますので忘れずに行ってください。
一般的には破産申立を行っても、回収できる金額は10%に満たないといわれています。
全額戻ってくる可能性は低いですが、投資家が破産申立に参加する価値はあります。
また、クラウドリースに資金を預けたままの方は、早めに出金したほうがよいでしょう。
投資家口座資金返金の発表
2020年2月にクラウドリースの公式サイトより、投資家口座資金返金の発表がありました。
ただし、この資金の返金には2020年2月19日時点で投資意思を確認できることという条件がついています。
この条件を満たさない方は、預託金の返金が受けられません。
全案件で遅延のうえ、回収も進まない状況でまた投資したいと考える投資家は少ないのではないでしょうか。
多額な遅延が発生した原因
グリーンインフラレンディング問題で、maneoが行政処分を受けました。
この行政処分により、maneoはリファイナンスファンドの基準が厳格になりました。
ファンド返済に必要な借り換え資金を調達する目的があるのがリファイナンスファンドです。
このリファイナンスファンドの基準の厳格により、多くのファンドで遅延が発生したと考えられます。
しかし、一部の案件ならまだしも、全案件で遅延状態となるのは普通ではないといえるでしょう。
実際、投資家が複数のクラウドリース案件に分散投資したつもりでも、借り手が同じだったことが発覚しています。
担保価値を過大評価している可能性
maneo本体では川崎ファンドで遅延を起こしています。
このファンドでは充分な担保価値があるといっていますが、実際には大幅に低い担保価値しかないとのことです。
maneo本体では、担保価値を過大評価している可能性があります。
担保価値を信じて投資した方は、裏切られた気持ちになるかもしれません。
日頃から情報を仕入れよう
maneoファミリーではクラウドリースのほか、グリーンインフラレンディングやキャッシュフローファイナンスでも多額な遅延が発生している状況です。
グリーンインフラレンディングに不適切なところがあると報道されたのが2018年6月です。
クラウドリースで多額の遅延が発生したのは2019年1月となります。
この間、約半年あるため情報を仕入れていた投資家は、充分な行動を起こせた可能性があります。
大手だからといって100%信用しすぎるのではなく、ほかのファミリー業者の情報についても日頃から仕入れたほうがよいでしょう。
払戻で出金手数料がかかる
クラウドリースでは投資口座から資金を払い戻すために、数百円の出金手数料が発生します。
他社のソーシャルレンディングでは出金手数料が無料のところが多いですが、クラウドリースでは手数料がかかるため注意しましょう。
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クラウドリースの有効な活用法
2019年8月現在、クラウドリースでは投資家登録の受付を中止しています。
また、既存のローンファンドにおける問題が解決するまでは、新規のファンドが募集される可能性が低いです。
ソーシャルレンディングでトラブルが発生したとき、運営会社がどのように対処するのか知るために、クラウドリースを定期的にチェックすることを勧めます。
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信頼できる業者はどこか?
投資家を裏切るような業者で投資してしまうと、大きな被害を受けかねません。
なるべく信頼できる業者で投資したいところです。
海外成長国へ投資するクラウドクレジットでは、主に次の企業から出資を受けています。
- 伊藤忠商事株式会社
- 第一生命保険株式会社
- 三菱UFJキャピタル株式会社
- ソニーフィナンシャルベンチャーズ株式会社
- BIインベストメント株式会社など
クラウドリアルティでは、次の企業が第三者割当増資の引受先となっています。
- 三菱UFJ銀行
- 三菱UFJキャピタル株式会社
- カブドットコム証券株式会社など
業者の信頼性を見る際、大手企業から出資を受けているかという点があります。
ただし、必ず100%元本割れが生じないという保証はありませんので分散投資が大切です。
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まとめ
高い利回りで企業に投資できるソーシャルレンディングがクラウドリースです。
2万円から投資することが可能であり、担保や保証により貸し倒れリスクが小さい特徴があります。
貸し倒れリスクは小さいものの、現状は延滞が発生しているため、検討対象には入らないでしょう。
安全性の高い「Funds」などを利用することをオススメします。
以上、【クラウドリース】貸し倒れリスクが高い?延滞・遅延発生中のソシャレン業者の特徴とメリット・デメリットを解説。…でした。
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