【XOM】連続増配銘柄として有名な石油メジャー「エクソンモービル」の今後の株価見通しを予想!配当貴族銘柄の地位を持続できる?

エクソンモービル株価

エクソンモービル(英:Exxon Mobil Corporation、XOM)はアメリカ合衆国テキサス州に本社を置く総合エネルギー企業です。

石油メジャーの最大手であり、スーパーメジャーと呼ばれる6社の内の一社です。

 

なお、スーパーメジャーとは、エクソンモービル、BP、ロイヤル・ダッチ・シェル、シェブロン、コノコフィリップス、トタルの6社を指します。

同社は世界200ヵ国以上で展開しており、世界中で資源開発に従事しています。

 

信太郎
エクソンモービルは高配当利回りで更に増配を続ける配当貴族としても有名じゃな!

 

エクソンモービルは37年連続で増配を行なっている配当貴族企業で、配当利回りも8%近い高水準となっています。

 

淀姫
しかし、同じく石油メジャーで増配歴80年を誇るロイヤルダッチシェルが減配をして衝撃を与えましたね。。エクソンモービルは大丈夫なのですか?
信太郎
うむ。気になるところよの。今回はその点についても触れてXOMを見ていこうと思うぞ!

 

【今回の瓦版の内容】

  • エクソンモービルの業態とは?
  • エクソンモービルの業績の過去推移は?
  • 最新決算の内容と今後の見通し
  • 増配維持は可能かを考察

 

エクソンモービル(XOM)はどんな会社なの?

エクソンモービルはシェブロンと並んでダウ平均に採用される石油メジャーです。

エクソンモービルがまずはどのような石油メジャーなのかを見ていきます。

エクソンモービルの事業領域

業領域は「Upstream」(= 上流)と「Downstream」(=下流)と「Chemical」(=化学)の三分野に分かれています。

【Upstream】

上流では原油と天然ガスを生産しています。

 

【上流の用語】

  • UNCONVENTIONAL:新技術によって発掘された原油(シェールオイル等)
  • DEEPWATER:深海に眠っている原油
  • LNG:液化天然ガス
  • HEAVY OIL:重油
  • CONVENTIONAL:伝統的に発掘している原油

 

エクソンモービルのい上流

 

信太郎
ありとあらゆる手法で原油と天然ガスを生産しているということじゃ!

 

【Downstream】

上流で得られた天然ガスや原油を精製して石油として販売している事業領域です。

生産から販売まで行なっているということですね。

 

【Chemical】

化学は原油から精製された化学製品を販売するというものです。

 

事業領域は「上流」「下流」「化学」の収益状況

上記でお伝えした三つの事業領域の利益は2019年度の年間決算でみると「上流」→「下流」→「化学」の順になっています。

 

上流:144億4200万ドル(約1.5兆円)
下流:23億2300万ドル(約2500億円)
化学:5億9200万ドル(約650億円)
コストセンター:30億1700万ドル(約3300億円)

合計:143億4000万ドル(約1.5兆円)

エクソンモービルの事業分野

参照:Exxon Mobile Annual

 

淀姫
トヨタ自動車の純利益並みですね!
信太郎
うむ。やはり上流の利益が大半じゃな!さすが石油メジャーじゃ。
淀姫
ということは原油価格の下落はダイレクトにききそうですね。。
信太郎
うむ。では現在までの業績をみた上で、最新決算を紐解いていこうかの!

 

過去10年は原油価格の低迷で利益は減少傾向

まずは過去からのエクソンモービルの収益と利益推移について見ていきましょう。

 

信太郎
以下が業績推移じゃが、原油価格の低迷に影響されてなかないか厳しい結果となっておるの。

 

エクソンモービルの業績推移
決算期売上高(百万$)営業利益(百万$)当期純利益(百万$)
2007/12404,552103,60740,610
2008/12477,359118,57845,220
2009/12303,44328,18219,280
2010/12372,54442,54130,460
2011/12471,14058,21541,060
2012/12453,12349,88144,880
2013/12420,83640,30132,580
2014/12394,10534,08232,520
2015/12259,48812,88316,150
2016/12218,6089367,840
2017/12237,16212,07419,710
2018/12279,33222,12420,840
2019/12255,58312,76614,340

 

信太郎
以下は原油価格(各年度年末時点)とエクソンモービルの純利益の比較したグラフじゃ!
淀姫
連動しておりますがエクソンモービルの純利益は原油の年末価格に遅れて影響がでてくるのですね!

 

原油価格とエクソンモービルの純利益の推移

 

エクソンモービルに限らず、売り先と固定契約を結んでいる場合が多く、

原油価格と完全に連動するわけでなく、原油価格の動きが収益に遅れて影響を及ぼすことになります。

 

コロナショックを受けた2020年1Qの決算は軟調

コロナショックを受けた2020年1Q決算をエクソンモービルが発表しています。

以下は2019年1Qからの四半期決算の推移です。

決算期売上高営業利益純利益
2019 1Q61,6462,8492,350
2019 2Q67,4913,5613,130
2019 3Q63,4223,6833,170
2019 4Q63,0242,6735,690
2020 1Q55,134-764-610

 

信太郎
四半期ベースで32年ぶりの赤字になったの。。

 

原油と天然ガスの生産量は2%上昇しましたが、相場下落で売上高は12%減少しました。

相場下落で売上高が12%減少し、更に在庫の30億ドルの評価損が大きな痛手になっています。

 

今後のエクソンモービルの業績見通しは?

では今後のエクソンモービルの業績見通しはどうなるのでしょうか?

価格下落の影響で2020年度は厳しい

先ほどお伝えした通り、原油価格下落の影響は遅れて業績に影響します。

 

WTI原油の価格推移

参照:楽天証券

 

4月に原油価格は急落しましたが、その後は持ち直し基調となっています。

しかし、持ち直したとはいえ昨年度の1バレル60ドルの水準の60%-70%の水準です。

また、今後コロナの第二波の到来や米中貿易戦争が発生すると更に下落ち圧力はかかるかもしれません。

 

淀姫
短期的には厳しい状況が続きそうですね。

 

ただ、以下はIEAの需給の予測ですが、年末には需要が戻り原油価格は上昇していくと見込まれます。

たとえ短期的にコロナが再燃したとしても、世界経済が成長を続ける限り順調に業績は回復することが見込まれます。

 

原油の需給

 

 

信太郎
更に今後世界経済の成長するにつれて、エネルギー需要は増大を続けることが想定されておる!以下は2040年までの需要見通しじゃ。
淀姫
エネルギーは経済の原動力じゃからな!今後インドの成長も期待できるの!

 

2040年までのエネルギー需要の見通し

 

長期的には収益も上昇していくことが見込まれると言えるでしょう。

 

経費を削減することを明言

売上高が軟調ということなので経営陣は投資と経費を削減する見込みであることを明言しています。

 

In response to market conditions, ExxonMobil announced in April that it would be reducing its 2020 capital spending by 30 percent, to approximately $23 billion, and lowering its cash operating expenses by 15 percent. Woods said the company has identified opportunities to reduce capital expenditures without compromising project advantages or returns.

参照:Exxon Mobile

 

設備投資については当初予定されていた$33billionから$23billionと$100億の削減となる見込みとしています。

 

Capital investments for 2020 are now expected to be about $23 billion, down from the previously announced $33 billion. The 15 percent decrease in cash operating expenses is driven by deliberate actions to increase efficiencies and reduce costs, and includes expected lower energy costs.

参照:Exxon Mobile IR

 

更に2020年1Qの経費は71億ドルでしたので、15%削減するだけで約10億ドルの経費削減効果があります。

1Qは6億1000ドルの赤字でしたが、今後価格下落の影響で更に売上高は減少することが見込まれます。

 

2019年の143億ドルの黒字から考えると大幅に転落するのは確実ですが、傷口は小さくは抑えられる可能性があります。

経費削減の効果によって来年度以降の長期的な利益拡大も期待できる可能性もあります。

 

配当金は増配が可能なのか?株価見通しは?

 

信太郎
エクソンモービルに投資する衆が気にするのはXOMの増配が可能かということじゃなかろうか。
淀姫
利益が出てないのに。配当金増配できるのか確かに気になりますね。。

 

配当金の増配維持は十分可能

以下は2020年1Qのキャッシュフローのデータです。

利益は$0.6Bのマイナスですが、利益の中にはDepreciation(=減価償却)の$5.8BとInventory Adjustment(=在庫評価損)の$2.2Bを含んでいます。

 

信太郎
ここから費用を差し引いても営業CFは$6.3Bと前の四半期と同じ水準となっておるの!
淀姫
費用の削減が効いておるの!
エクソンボービルのキャッシュフロー

参照:EXXON MOBILE IR

 

結果、配当金の$3.7Bを余裕でまかなえるキャッシュを確保しています。

更に、今後に備えて借入れを$12.1B増額しており、配当金の増配を維持する覚悟も見て取れますね。

現在の現金は$11.4Bと前期の$3.1Bから大幅増額となっています。

 

株価は配当利回りの高騰で底堅さが見込める

エクソンモービルの株価は原油価格の急落で大幅に減少しました。

エクソンモービルの株価推移

 

しかし、現在の株価水準での配当利回りは7.5%となっています。

更に増配維持が確実という状況かで株価は底堅く推移することが見込まれます。

 

信太郎
高配当増配銘柄の強さがここからは活きる水準じゃな!

 

まとめ

 

信太郎
エクソンモービルについてまとめると以下ぞ!

 

【エクソンモービルの事業内容】

  • 生産を担う上流と精製・販売を行う下流と化学領域の3つが存在
  • 石油メジャーとしてやはり上流が一番大きなポーションを占める

 

【エクソンモービルの過去業績】

  • 過去10年原油価格の下落に即して株価は軟調に推移
  • 原油価格の下落に遅行して業績は悪化する

 

【2020年1Q決算概況】

  • 32年ぶりに四半期決算は純損失
  • 在庫評価損の$2.2Bが大きく響く
  • $10Bの設備投資の削減と経費削減を言明

 

【今後の業績見通し】

  • 石油価格の下落から遅行して業績は落ちるため今期は絶望的
  • ただ、年末に向けて原油需要は戻る見通し
  • 長期的には原油需要は伸び続ける見通しで長期投資の妙味はある

 

【増配維持は可能?】

  • 現状37年増配を実施する配当貴族
  • 減価償却費と在庫評価損を加味した営業CFは十分なプラスを維持
  • 配当金を営業CFは大幅に凌駕している
  • 更に満を辞して借入金を増額しており十分増配維持は可能

 

【株価見通しは?】

  • 利益の見通しは不透明性が高いが配当利回り7.5%と高水準
  • 増配維持の確実性が高い現状では底堅く推移することが見込まれる

 

【米国株式・配当貴族銘柄特集】連続増配63年?!アメリカの増配企業・継続年数ランキング。

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2019年9月23日

 

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マネリテ!編集部は東京大学経済学部卒の証券アナリストを中心とした金融知識が豊富なメンバーが株式投資初心者に向けて有益な情報を提供しています。株式投資を行う意義から基本用語、おすすめのネット証券・投資先情報をお伝えするメディアです。日本人の金融リテラシーの向上と明るい未来を目指しています。