「中間決算の多い6月中に、株式投資して配当金による高リターンを獲得したい」
「2020年6月における高配当銘柄の株価指標や会社の業績に興味がある」
6月は1年間の中で決算する企業が比較的多く、高い利回りに期待できる銘柄がいくつも存在します。
中には実績利回りが6%を超える株もあり、短期間でよりよい利益に期待できるのが特徴。
この記事では2020年6月に配当を狙える、3つの高配当銘柄について紹介します。
Contents
【2428】ウェルネット:実績利回り6.91%
コンビニや銀行ATMなどで使える決済・認証サービスを提供している会社がウェルネットです。
キャッシュバックや返金に対応した送金サービスやバスIT化ソリューションもサポートしています。
ウェルネットは1983年に創業者が設立して、コンビニ収納代行システムで通産省より事業を認定されました。
その後に決済システムやチケットレスサービスを提供し始めて、2004年にはJASDAQに上場。
提供サービスの導入事例の1つとして、ネットDE受取サービスを活用しているANAがあります。
従来では航空料金の払戻に10日以上かけていたところ、サービスにより最短即日で返金できるようになりました。
スマホやキャッシュレスが普及していくと、今後も決済サービスやチケットレスを利用する人が増え続けるでしょう。
将来性のあるIT分野で活躍しているのがウェルネットの特徴です。
ウェルネットの配当利回り
ウェルネットの株価は2019年9月20日時点では724円です。
2019年6月に1株あたり50円の配当金を還元した実績があり、実績配当利回り6%に近いリターンを推測できます。
2015/06 | 25.00 円 |
2016/06 | 40.00 円 |
2017/06 | 50.00 円 |
2018/06 | 50.00 円 |
2019/06 | 50.00 円 |
2020/06(予) | - 円 |
また、ウェルネットの実績配当性向は2019年6月時点では249.8%とかなり高く1株あたりの配当額が当期純利益を大きく上回っているのが特徴。
株主に純利益を超える資金を還元しているのは魅力的ですが業績の悪化などで配当額が下がりやすくなるため注意しましょう。
実績PERが47倍で割高
ウェルネットの2019年6月時点における実績PERは47.10倍と大きく、実績PBRも2.37倍です。
明らかに高い配当利回りによって株が買われやすく、割高感がかなり強くあります。
営業利益は2016年から大きく減少
ウェルネットは2011年から2016年で営業利益を大きく増やしていましたが、2016年以降は大幅に利益が減りました。
売上高も2011年以降は停滞していて、今後の業績に不安が残ります。
決算期 | 売上高 | 営業利益 | 経常利益 | 当期利益 |
2007/06 | 20,145 | 311 | 327 | 120 |
2008/06 | 24,312 | 565 | 587 | 311 |
2009/06 | 26,244 | 593 | 629 | 308 |
2010/06 | 39,919 | 1,153 | 1,337 | 2,591 |
2011/06 | 5,828 | 775 | 849 | 365 |
2012/06 | 7,885 | 1,026 | 1,123 | 1,333 |
2013/06 | 6,866 | 1,393 | 1,420 | 759 |
2014/06 | 7,600 | 1,473 | 1,488 | 913 |
2015/06 | 8,888 | 1,637 | 1,520 | 938 |
2016/06 | 10,529 | 2,054 | 2,007 | 1,350 |
2017/06 | 10,260 | 1,099 | 1,239 | 869 |
2018/06 | 9,783 | 677 | 708 | 495 |
2019/06 | 10,032 | 503 | 530 | 374 |
【3286】トラストホールディングス:利回り4.57%
駐車場の提供や不動産の企画・販売を行っている会社がトラストホールディングスです。
本社の所在地は福岡県であり、2018年6月30日時点で727名の従業員を雇用しています。
1993年に前身となる株式会社ビー・エム・トラストが設立された後、トラストパークやトラストネットワークが誕生しました。
2012年には東京証券取引所のマザーズに上場しています。
子会社であるトラストパークでは、利便性によって他社との差別化をした駐車場を提供。
キャッシュレスカードの導入やトラストナビの提供などにより、顧客満足度の向上に努めています。
不動産のほかにもウォーター・コスメティック事業も行っていて、美容・健康分野に事業を展開しているのが特徴です。
トラストホールディングスは医・食・住の環境が整った社会の形成を事業の目的としています。
トラストホールディングスの配当利回り
トラストホールディングスの2019年9月20日における株価は359円であり、予想配当利回りは4.57%。
過去5年間で1株あたりの配当額が16.4円から変わらず、2020年も横ばいが続く見込みです。
2015/06 | 16.40 円 |
2016/06 | 16.40 円 |
2017/06 | 16.40 円 |
2018/06 | 16.40 円 |
2019/06 | 16.40 円 |
2020/06(予) | 16.40 円 |
また、トラストホールディングスの実績配当性向は2019年6月時点で39.7%と比較的高めであり、業績の改善によって配当額が増えることに期待できます。
自己資本比率が6.3%
トラストホールディングスの2019年9月20日時点における株価指標は予想PERが6.1倍、実績PBRが2.29倍です。
実績ROEは28.37%と高めであり、収益性が大きいことで割安感があります。
ですが自己資本比率が6.3%とかなり小さく、経営破綻しやすいリスクもあること。長期投資を検討している人は、今後の業績やニュースに十分注意しましょう。
過去5年で営業利益が増加
トラストホールディングスは2015年に大きく営業利益が減っていました。
ですがその後は売上高の上昇などによって、順調に利益が増加している傾向もあります。
決算期 | 売上高 | 営業利益 | 経常利益 | 当期利益 |
2014/06 | 12,370 | 687 | 534 | 163 |
2015/06 | 12,584 | -15 | -225 | -246 |
2016/06 | 14,028 | 293 | -11 | -113 |
2017/06 | 17,584 | 623 | 353 | 43 |
2018/06 | 14,998 | 709 | 506 | 112 |
2019/06 | 13,963 | 522 | 455 | 197 |
2020/06予 | 15,000 | 630 | 500 | 280 |
2020年にはさらに利益が増える見込みですが、人口減少により駐車場や不動産による収益性が悪化する場合もあります。
市場の動向などを考慮したうえで投資することがオススメです。
【4767】テー・オー・ダブリュー:利回り3.92%
新商品のプロモーションや企業イベントの企画、運営を行っている会社がテー・オー・ダブリュー(以下、TOW)です。
SNSの運用やWebサイト制作、セールスプロモーションにも対応しています。
1976年にTOWはイベント制作会社として設立された後、他社との業務提携により事業規模を拡大。
年商が100億円を超えて大阪や名古屋に支店を展開し、2008年には東証一部に上場しました。
TOWの配当利回り
TOWの2019年9月20日時点における株価は766円であり、予想配当利回りは3.92%です。
過去5年間で1株あたりの配当額が上場していて、2020年には30円の配当額が還元される見通し。
2015/06 | 16.50 円 |
2016/06 | 22.00 円 |
2017/06 | 26.00 円 |
2018/06 | 27.00 円 |
2019/06 | 29.00 円 |
2020/06(予) | 30.00 円 |
また、TOWの実績配当性向は2019年6月時点で48.4%とかなり高く、株主により多くの利益を還元する姿勢があることを推測できます。
PERやPBRは微妙な水準
TOWの2019年9月20日時点の株価指標は予想PERが12.7倍、実績PBRは1.84倍です。
会社の利益や純資産に対して株価が高めであり、銘柄の割安感が小さいデメリットがあります。
過去10年間で営業利益を伸ばしている
TOWは2011年から営業利益を大きく伸ばしていて、2020年には20億円の営業利益を達成する見込みです。
業績の向上が続くことで、配当額や株価の上昇に期待できます。
決算期 | 売上高 | 営業利益 | 経常利益 | 当期利益 |
2007/06 | 13,070 | 1,051 | 1,041 | 551 |
2008/06 | 14,397 | 1,362 | 1,343 | 729 |
2009/06 | 14,190 | 1,380 | 1,371 | 864 |
2010/06 | 12,551 | 636 | 635 | 314 |
2011/06 | 10,538 | 337 | 336 | 128 |
2012/06 | 13,935 | 973 | 987 | 508 |
2013/06 | 12,346 | 850 | 864 | 428 |
2014/06 | 12,188 | 1,026 | 1,035 | 638 |
2015/06 | 13,442 | 1,335 | 1,349 | 818 |
2016/06 | 15,230 | 1,678 | 1,682 | 1,083 |
2017/06 | 16,251 | 1,811 | 1,823 | 1,206 |
2018/06 | 16,688 | 1,825 | 1,873 | 1,207 |
2019/06 | 16,278 | 1,995 | 2,017 | 1,345 |
2020/06予 | 16,829 | 2,040 | 2,040 | 1,352 |
まとめ
6月に本決算する企業は一定数あり、高い配当利回りを実現している会社はいくつも存在します。
市場の動向から伸びる企業を判断して、興味のある銘柄にさっそく投資してみましょう。
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