「楽天証券」は新規口座開設数でSBI証券を抑え、No.1の座に輝いているネット証券会社です。
そんな楽天証券は「信用取引」についても、大きな強みを有している総合ネット証券会社です。
Contents
楽天証券の信用取引の種類。制度信用取引と3種類の一般信用取引
■ 一般信用取引の3種類:
- 返済期限がない「無期限」
- 返済期限が14日の「短期」
- 当日中に取引を閉じる「いちにち信用」
それでは実際に各種取引の説明に入っていきます。
制度信用取引
「制度信用取引」は投資家⇄証券会社という取引関係ではありません。
投資家⇄証券会社⇄日本証券金融株式会社(以下、日証金)という関係で取引することとなっています。
制度信用取引で取引できる銘柄は限定されます。
しかし、各種の要件を満たした安全な銘柄と言えます。
デメリットとしては、空売りを行う際、日証金が証券会社に貸し出す株がない場合です。
この場合、市場から株を調達する必要があり、調達費用が追加で発生します。
日証金は追加調達費用を証券会社に請求します。
そして、証券会社は実際に空売りする投資家に負担させる逆日歩が発生する可能性があるのです。
一般信用取引「無期限」
「一般信用取引」は証券会社と投資家の間の取引です。
「信用取引」で金利や貸株料は、制度信用取引より若干高くなります。
しかし、上記の制度信用取引で紹介した「日証金」を通さないので「逆日歩」がないというメリットがあります。
楽天証券には返済期限(※)に応じて、以下の三種類の取引があります。
(※)返済期限は取引を閉じることで、買から入った場合は売りの期限。空売りから入った場合は買戻しの期限ということです。
■ 一般信用取引の3種類:
- 返済期限がない「無期限」
- 返済期限が14日の「短期」
- 当日中に取引を閉じる「いちにち信用」
優待つなぎ売に活用可能な「一般信用取引・短期」と「一般信用取引・無期限」は何が違う?
「一般信用取引・短期」は優待タダ取りとして有名な「つなぎ売り」に利用できる銘柄です。
① 一般信用取引(無期限)でもつなぎ売りはできるのか?
② ①がYesなら、一般信用取引(短期)はなぜ存在しているのか?
楽天証券でございます。度々ご連絡を頂戴し恐れ入ります。
一般信用取引(短期)とは、株主優待を実施している銘柄を中心に取引可能な銘柄をそろえている、返済期限14日の一般信用取引です。
つなぎ売りをご検討なさる場合、権利付最終日の大引けまでに、現物取引による買い注文と、新規売建注文を約定いただくようお取引が必要となります。
その後、権利落日以降、最終返済日までに現渡をなさると、優待の権利を取得したつなぎ売りとなります。
売建については、一般信用取引(短期)である必要はございません。
一般信用取引(無期限)もご利用は可能でございます。
しかしながら、株主優待銘柄については、一般信用売建の短期と無期限が同時期に設定されず、短期のみの取り扱いとなります。
一般信用取引(無期限)は、原則として、前月15日の3営業日前より対象銘柄から除外されます。
このため、株主優待の権利獲得を目的とした一般信用取引(無期限)の売建をおこなうには、除外される前までに新規売建注文を約定し、保有いただく必要がございます。
ここからは、楽天証券さんのメールの回答をわかりやすく説明します。
上記はつまり「一般信用取引・無期限」でも優待つなぎ売りはできます。
しかし、権利確定日の前月15日の3営業日前から空売りができなくなり、「一般信用取引・短期」に移るということです。
信太郎のいうとおり、1.5ヶ月前から空売りしても貸株料は0.25%(100万円で2500円)なので大したことではありません。
しかし、貸株料を支払うのが嫌であれば権利確定日に「短期」で空売りを行いましょう。
「短期」の対象銘柄は『楽天証券の優待投資の魅力』でもお伝えしています。
楽天証券の以下画面、『国内株式』→ 『株主優待』に進みます。
右上の①『つなぎ売りモード』を選択。
②『つなぎ売り向けの銘柄』を選択。
そして、③で一般売建が○となっているものが現時点での『短期』対象銘柄です。
制度売建○銘柄もつなぎ売りは可能ですが、逆日歩が発生する可能性があることは留意点です。
デイトレーダーに超おすすめの「一般信用取引・いちにち信用」
「いちにち信用」は「デイトレーダー」向けの取引であり、特徴として、1日のうちに取引を閉じる必要があります。
楽天証券の「いちにち信用取引」は強力で正直デイトレーダーにとって魅力No.1です。
秀次郎の疑問も納得いきます。
100万円以上の金額で売買すれば手数料・金利・貸株が0、これは破格です。
この点に関しては、編集部が以前トレーダーを行なっていた経験から察するに…
投資家により多くトレードをして貰えれば買値と売値の差、いわゆるビット・オファーのレート差で利益を得られるものと考えます。
従い、手数料や金利、貸株はサービスしましょう!という考えだと想定できます。
大きなロットを取引してくれれば、それだけで楽天証券にはメリットがあるのです。
また、通常の一般信用取引では空売りできない銘柄についても「特別空売り銘柄」として空売りできる銘柄も存在しています。
この点も、楽天証券の魅力的な点です。
楽天証券の信用取引の手数料!「30万円以上」の取引で現物より有利な水準を設定。
楽天証券は上記で申し上げたとおり、「いちにち信用」の手数料は無料です。
しかし、それ以外は手数料が発生します。
現物の手数料と同じく、ライバルのSBI証券と全く同じ水準の手数料形態です。
1注文の約定代金 | 楽天証券 | 楽天証券 (現物) | SBI証券 | マネックス証券 |
〜5万円 | 90円 | 50円 | 90円 | 95円 |
〜10万円 | 90円 | |||
10万円〜20万円 | 135円 | 105円 | 135円 | 140円 |
20万円〜30万円 | 180円 | 180円 | 190円 | |
30万円〜50万円 | 250円 | |||
50万円〜100万円 | 350円 | 487円 | 350円 | 355円 |
100万円〜150万円 | 582円 | 600円 | ||
150万円〜200万円 | 〜3000万円 921円 3000万円〜 973円 | 800円 | ||
200万円〜300万円 | 1000円 | |||
300万円〜 |
楽天証券の他社比で有利な水準の信用取引の金利と貸株料
信用取引には、取引手数料のほかに信用買いで発生する「金利」と空売りで発生する「貸株料」が発生します。
まず金利ですが、以下比較表をご覧ください。
楽天証券が最安であることがわかります。
制度信用取引金利 | 一般信用取引の金利 | |||
無期限信用取引 | 短期信用取引 | 日計り信用取引 | ||
SBI証券 | 2.80% | 3.09% | 短期信用取引 買は存在せず | 1注文約定300万円未満:2.8% 1注文約定300万円以上: 0% |
楽天証券 | 2.8% 優遇金利2.28% | 3.09% 優遇金利2.9% | 短期信用取引 買は存在せず | 1注文約定100万円満: 1.9% 1注文約定100万円以上: 0% |
松井証券 | 3.10% | 4.10% | 存在せず | 1注文約定300万円未満:2.0% 1注文約定300万円以上: 0% |
マネックス 証券 | 2.80% | 3.47% | ||
SMBC 日興証券 | 1.35%-3.1% | 2.5%-4.1% |
制度信用取引や一般信用で「優遇金利」が適用されるには以下の要件を満たす必要があります。
1.判定月の信用新規建取引の約定金額の合計が5億円以上
2.判定月の25日時点での未決済建玉残高が5億円以上
3.判定月の日々における未決済建玉残高の平均が5億円以上
判定月とは、金利優遇される月の前々月26日(休日の場合は翌営業日)~前月25日(休日の場合は前営業日)
「貸株料」も同様に楽天証券は最安水準となっています。
SBI証券と水準はほとんど同じですが、「いちにち信用取引」において貸株率、無料となる水準が有利に設定されています。
制度信用貸株料 | 一般信用取引の貸株料 | |||
無期限信用取引 | 短期信用取引 | 日計り信用取引 | ||
SBI証券 | 1.15% | 2.00% | 3.90% | 1注文約定300万円未満:2.0% 1注文約定300万円以上: 0% |
楽天証券 | 1.10% | 2.00% | 3.90% | 1注文約定100万円未満:1.9% 1注文約定100万円以上: 0% |
松井証券 | 1.15% | 2.00% | 存在せず | 1注文約定300万円未満:2.0% 1注文約定300万円以上: 0% |
マネックス 証券 | 1.15% | できない | ||
SMBC 日興証券 | 1.15% | できない |
空売り可能銘柄数も非常に多い
楽天証券の信用取引の魅力を語る上で、手数料・金利・貸株料といったコスト面以外にも、空売り可能銘柄数も重要なファクターとなってきます。
一般信用 (無期限+短期) | 一般信用取引 いちにち信用 | |
楽天証券 | 822銘柄 | 3,133銘柄 |
SBI証券 | 686銘柄 | 1,246銘柄 |
松井証券 | 898銘柄 | 1,005銘柄 |
まとめ
楽天証券の信用取引は信用取引においても非常に強い強みをもっております。
「優待つなぎ売り」から特にデイトレードまで幅広く活用が可能となっています。
■ コンテンツの総括:
- 制度信用取引+3種類の一般信用取引と種類が充実
- 手数料は「最安水準」で30万円以上の取引であれば楽天証券現物取引より安い
- デイトレーダー向けの「いちにち信用取引」は取引手数料が無料
- 金利・貸株は業界最安でいちにち信用取引は1約定100万円以上で「無料」
- 「空売り可能銘柄数も他を圧倒」しデイトレード、優待つなぎ売りに便利
以上、【無料でデイトレードが可能!】楽天証券の信用取引の魅力・特徴を徹底解説!一般信用取引の「無期限」「短期」「いちにち(一日)信用」の違いとは?…でした。