ニューヨーク証券取引所は、アメリカの中でも最大規模の株式市場です。
世界に名をはせるアメリカの大企業が、ニューヨーク証券取引所に上場しています。
また、アメリカの企業のみならず、グローバル展開している他国の企業も、ニューヨーク証券取引所に上場しています。
ちなみに、日本企業の中でも、ニューヨーク証券取引所に上場している企業が存在します。
今回は、そんなニューヨーク証券取引所(NYSE)について解説していきます。
目次
Contents
ニューヨーク証券取引所(NYSE)とは
ニューヨーク証券取引所(NYSE)とは、「インターコンチネンタル取引所(ICE)」が運営する、アメリカのニューヨーク州・ニューヨーク市のウォール街にある世界最大の証券取引所です。
アメリカで最も歴史のある、代表的な証券取引所であり、世界経済の中心となっています。
ニューヨーク証券取引所(NYSE)の歴史は、1792年のNYのマンハッタン島にあったスズカケノキの下で、株式仲買人が署名した協定まで遡ります。
ここで生まれたのが、正式な株式取引所の設立及び株式取引の最も基本的なルールを制定した「すずかけ協定」です。
それからマンハッタン島は発展し、1903年、ウォール街に現在の建物ができてからは、世界の株式市場の中心として、今日まで発展を遂げてきました。
- 通称:ビッグ・ボード(Big Board)
- 所在地 :アメリカ合衆国ニューヨーク州ニューヨーク市
- 立会時間:9:30~16:00(現地時間)
- 証券コード:NYSE
(目次に戻る)
ニューヨーク証券取引所(NYSE)の上場基準
世界の証券取引所の中でも、群を抜いて上場基準が高いとされているニューヨーク証券取引所(NYSE)。
アメリカの有名企業はもちろん、世界中のグローバル企業が上場しています。
非アメリカ国籍企業である日本企業は、「全世界上場基準」、または「アメリカ国内上場基準」のいずれかを満たすことができればニューヨーク証券取引所において上場することができます。
■ 全世界上場基準:
- 取引単位の株主数:5,000名
- 公開株主数:250万株
- 公開株主時価総額:1億ドル
- 過去3年間税引前利益額の総額:1億ドル
- 直近2年間における各年の最低利益額:25百万ドル など
■ 米国内上場基準:
- 取引単位の株主数:2,000名
- 総株主数及び月間平均取引高(6ヵ月):2,200名、10万株
- 総株主数及び月間平均取引高(12ヵ月):米国内で100万株
- 公開株式数:110万株
- 直近年度の税引前利益額:2.5百万ドル
- 前年及び前々年度の税引前利益額:2.0百万ドル
- 過去3年間の税前利益の総額:6.5百万ドル
- 直近年度の最低利益額:4.5百万ドル など
時価総額が110億円というと、日本のロコンド(2534)やメガネスーパー(2535)あたりの規模になります。
(目次に戻る)
日本企業ももちろんニューヨーク証券取引所(NYSE)に上場
日本企業の中でニューヨーク証券取引所(NYSE)に上場している会社もあります。
どれも有名で誰もが知っている企業で、グローバルに活躍しています。
■ 電気機器:
- ソニー(SNE)
- キャノン(CAJ)
- 京セラ(KYO)
■ 自動車:
- 本田技研工業(HMC)
- トヨタ自動車(TM)
■ 証券:
- 野村ホールディングス(NMR)
■ 銀行:
- 三菱UFJフィナンシャル・グループ(MTU)
- みずほフィナンシャルグループ(MFJ)
- 三井住友フィナンシャルグループ(SFMG)
■ 金融その他:
- オリックス(IX)
■ 情報:
- 日本電信電話(NTT)
- NTTドコモ(DCM)
- LINE(LN)
(目次に戻る)
ニューヨーク証券取引所(NYSE)の代表的な企業
■ グローバル・エクセレントカンパニー:
言わずと知れた世界最大のハンバーガーチェーン「マクドナルド」
「McDonald’s Corp.」
ファーストフードの王様「マクドナルド」は、ニューヨーク証券取引所(NYSE)にも上場しています。
ちなみに日本は別法人の「日本マクドナルド」です。
米国のマクドナルドは42年連続増配の配当貴族株。フランチャイズを強化し、利益を最大化しています。
投資の神様であるウォーレン・バフェットも一時期保有しており短期間で売却。
しかし売却したことを後悔したとか。
それほどまでに魅力的な銘柄です。
日本でもおなじみヘルスケア王道銘柄「ジョンソン&ジョンソン」
「Johnson & Johnson Inc.」
日本の薬局でもよく目にする「ジョンソン&ジョンソン」。
実は一般向け商品の他に、医薬品と医療機器の3つの部門に分かれており、もっとも売り上げが高いのが医薬品です。
次が医療機器なので、私たちがよく目にしている商品は売り上げ比率としてはそう大きくはありません。
J&Jがいかに大きな規模なのかがわかります。
こちらも50年以上増配している配当王ですが、最近は大きな裁判を抱えていたりと暗い影も潜めています。
とはいえ、不況にも強い医薬品が主力事業として、確固たる基盤を築いているとも言えそうです。
アメリカの航空・宇宙最大手「ボーイング」
「Boeing Co.」
民間航空機のイメージが強い「ボーイング」ですが、投資家たちが熱視線を向けているのが宇宙事業。
衛星の打ち上げや宇宙セキュリティ事業などを展開し、今後伸びる宇宙事業でシェアを伸ばしています。
30年間減配なし。
しかもここ6年で配当金を325%増配しています。
墜落事故を受けて、株価は下落傾向です。
しかし、アメリカ唯一の航空機メーカーであり、宇宙産業も手がけていて、真似しにくい分野。
競合がでにくい業態といえそうです。
富裕層をがっちり!クレジットカードの「アメリカンエキスプレス」
「American Express Company」
1850年に創業し、大手クレジットカード会社で、資産運用は保険もおこなっています。
年間費は一番安いクラスで12000円と高額。
株価は10年で10倍に成長しており、今後もキャッシュレスが普及していくと、さらに成長が期待される分野です。
100年以上続く老舗IT企業「IBM」
「Inational Business Machines Corporation(IBM)」
新興企業が多いIT分野で100年以上の歴史を誇るIBM。
安定していて正直キャピタルゲインは望めそうもありませんが安定の23年連続増配です。
配当性向にも余力がたっぷりなので、今後も安心して保有できそうな優良株。
毎日飲むからずっと安定「コカコーラ」
「The Coca-Cola Company」
こちらはウォーレン・バフェットが偏愛する「コカコーラ」。
1988年から、コカコーラへの投資を開始して今も続いています。
連続増配は56年と安定感たっぷり。
コカコーラの素晴らしい点は、そのブランド力にあります。
先進国では日常に欠かせない存在に。
新興国では豊かさの象徴として。
今後もコカコーラの地盤は硬いでしょう。
その他有名企業
そのほかにも、社名は聞いたことある!というグローバル企業が数多く名を連ねています。
■ 医薬品:
- Pfizer Inc.
■ 日用品:
- Procter & Gamble Co.(P&G)
■ IT通信:
- Inter・HP Inc.
- AT&T Inc.
■ 石油:
- Exxon Mobil Corporation
■ 自動車:
- General Motors Corporation(GM)
- Ford Motor Company
■ 金融・保険:
- JPMorgan Chase & Co.
- Wells Fargo & Co.
- Citigroup
- Bank of America Corporation
- Goldman Sachs Group Inc.
- The Travelers Companies
- Berkshire Hathaway Inc.
■ メディア:
- Time Warner Inc.
■ 小売:
- Wal-Mart Stores, Inc.
■ Review:
(目次に戻る)
まとめ
ニューヨーク証券取引所(NYSE)には、世界経済を動かす大企業がたくさん揃っています。
安定感のある老舗大型株に目をつけるもよし、これから大きく飛躍しそうなユニコーンたちに目をつけてもよし。
日本を飛び出して、今投資家たちの話題を集めている米国株投資をニューヨーク証券取引所(NYSE)からはじめてみませんか?
以上、アメリカ最大規模の株式市場「ニューヨーク証券取引所(NYSE)」とは?代表的な企業を紹介!米国株投資を始めよう。…でした。