インドネシア株は買い?尼国の経済・政治・財政をファンダメンタルズ分析!まだまだ増える人口、成長余地のあるGDP水準。

indonesia

インドネシア株に投資をするにも、まずはインドネシアの国について理解する必要があります。

ところで、インドネシアといえば、何を思い浮かべますか?

秀次郎
インドネシアといえば、バリ島、ナシゴレン・・・色々と思い浮かぶのぅ。

日本ではAKB48、乃木坂46などが活躍していますが、インドネシアではJKT48が活動しております。

なんだか日本との距離が近くなったように感じますよね。

JKT48公式

(引用:JKT48公式)

 

そんなインドネシアに株式投資をするにあたり、ファンダメンタル分析をしていきます。

家三郎
早く株の情報が知りたいという方は『インドネシア株の現状とおすすめ銘柄』を参考にしてみるのじゃ。

 

インドネシアとは?

まずは基本一般事項と経済概況を【JETRO(日本貿易振興機構)】の情報を参考に見ていきましょう。

国・地域名インドネシア共和国 Republic of Indonesia
面積191万931平方キロメートル(2017年、日本の5.1倍)
人口2億5,871万人(2017年、出所:中央統計局、推計値)
首都ジャカルタ 人口1,047万人(2016年、出所:中央統計局)
言語インドネシア語
宗教イスラム教、ヒンドゥー教、キリスト教ほか

インドネシアは日本の国土の5.1倍、人口は日本の約2倍です。

首都ジャカルタは日本の東京(約1400万人)と同じくらいの人口が集中していることがわかります。

 

インドネシアは30年継続したスハルト政権がアジア通貨危機を機に崩壊し、短期間で4人の大統領が交代するというまさに混乱の時代がありました。

現在は、2004年に選出されたユドヨノ大統領指揮下にて10年間に亘る安定政権が樹立。

Yudhoyono

(引用:Reuters)

 

政治情勢は安定化しました。

2014年には前ジャカルタ知事であるジョコ・ウィドド氏が大統領として選出され、民主的な政治体制が確立されました。

2019年の4月に大統領選がありましたが、ジョコ・ウィドド氏が再選されています。

家三郎
政治的には安定している時代といえそうじゃな。

 

続いて基本的なインドネシアの経済概況に移ります。

項目2018年
実質GDP成長率5.2(%)
名目GDP総額1,022(10億ドル)
一人当たりの名目GDP3,871(ドル)
鉱工業生産指数伸び率7.0(%)
(備考:鉱工業生産指数伸び率)第4四半期
消費者物価上昇率3.2(%)
(備考:消費者物価上昇率)期中平均値
失業率5.3(%)
輸出額180,215(100万ドル)
(備考:輸出額)FOB
対日輸出額n.a.
輸入額188,711(100万ドル)
(備考:輸入額)CIF
対日輸入額n.a.
経常収支(国際収支ベース)△31,060(100万ドル)
貿易収支(国際収支ベース、財)△431(100万ドル)
金融収支(国際収支ベース)25,108(100万ドル)
直接投資受入額29,308(100万ドル)
(備考:直接投資受入額)フロー
外貨準備高120,654(100万ドル)
(備考:外貨準備高)金を含む、期末値
対外債務残高n.a.
政策金利6.0(%)
(備考:政策金利)期末値
対米ドル為替レート14,267(ルピア)
(備考:対米ドル為替レート)期中平均値

GDP成長率は2018年は5.2%と高水準。

一人当たり名目GDPは3,871米ドルとまだまだ伸び代が十分であり、投資妙味がありそうです。

ここからはさらに詳しくインドネシア経済について考察していきます。

経済成長(GDP)の推移

インドネシアの過去からの経済推移を見ていきましょう。

IMF「インドネシアGDP成長率推移」

(引用:IMF「インドネシアGDP成長率推移」)

 

推移を見ると、1998年はアジア通貨危機後にV字回復を果たしています。

2008年にはリーマンショックの影響を多少受けていますが、以降は安定して5%台の成長率を維持しています。

家三郎
リーマンショック前の成長率と後でそこまで大きく経済減速していないのは凄いのぅ。

ASEAN5」の中でインドネシアの経済成長率を比較すると以下の通りとなります。(↙️右にスクロール可能)

ASEAN5/年199519961997199819992000200120022003200420052006200720082009201020112012201320142015201620172018
Indonesia8.2%7.8%4.7%-13.1%0.8%5.0%3.6%4.5%4.8%5.0%5.7%5.5%6.3%7.4%4.7%6.4%6.2%6.0%5.6%5.0%4.9%5.0%5.1%5.2%Indonesia
Malaysia9.8%10.0%7.3%-7.4%6.1%8.7%0.5%5.4%5.8%6.8%5.0%5.6%6.3%4.8%-1.5%7.5%5.3%5.5%4.7%6.0%5.1%4.2%5.9%4.7%Malaysia
Philippines4.7%5.8%5.2%-0.6%3.1%4.4%2.9%3.6%5.0%6.7%4.8%5.2%6.6%4.2%1.1%7.6%3.7%6.7%7.1%6.1%6.1%6.9%6.7%6.2%Philippines
Singapore7.0%7.5%8.3%-2.2%6.1%8.9%-1.0%4.2%4.4%9.5%7.5%8.9%9.1%1.8%-0.6%15.2%6.5%4.3%5.0%4.1%2.5%2.8%3.9%3.2%Singapore
Thailand8.1%5.7%-2.8%-7.6%4.6%4.5%3.4%6.1%7.2%6.3%4.2%5.0%5.4%1.7%-0.7%7.5%0.8%7.2%2.7%1.0%3.1%3.4%4.0%4.1%Thailand

 

2018年のインドネシアの経済成長率は5.2%に対して、マレーシア(4.7%)、フィリピン(6.2%)、シンガポール(3.2%)、タイ(4.1%)となっています。

3年の平均ではフィリピン(6.6%)、インドネシア(5.1%)、マレーシア(4.9%)、タイ(3.8%)、シンガポール(3.3%)、となっております。

家三郎
ASEAN5」の中では2番目に成長率の高い国であると現時点では言えそうじゃな。以下のグラフでは緑色がインドネシアじゃ。リーマンショックの時に一番ダメージを受けているのぅ。
ASEAN5経済成長率

(引用:IMF「ASEANのGDP成長率推移」)

 

次に、一人当たりGDPに着目しましょう。

新興国株式の見通しについて解説しているコンテンツ「下落可能性は?2019年(令和元年)以降の新興国・途上国株式市場の見通し分析。」でも「中所得国の罠」(一人当たりGDP1万米ドル)について触れました。

中所得国の罠とは

「中所得国の罠」とは、多くの途上国が経済発展により一人当たりGDPが中程度の水準(中所得)に達した後、発展パターンや戦略を転換できず、成長率が低下、あるいは長期にわたって低迷することを指す。これは、開発経済学でゆるやかに共有されている概念であり、その端緒は世界銀行が07年に発表した報告書にあるとみられている。

(引用:内閣府「中所得国の罠とは」)

インドネシアの一人当たりGDPは現在どのような局面にあるのでしょうか。

ここでもASEAN5を並べてみていきたいと思います。

199519961997199819992000200120022003200420052006200720082009201020112012201320142015201620172018
Indonesia1,254.021,394.501,308.11572.09829.574870.154834.1391,002.911,186.851,280.701,403.881,764.792,064.232,418.042,464.963,178.133,688.533,744.533,684.003,533.613,367.693,605.723,884.723,870.56Indonesia
Malaysia4,612.505,103.044,941.363,470.473,710.074,286.834,130.384,379.644,673.915,171.425,599.056,264.427,378.598,646.577,439.448,920.4810,252.5910,655.4610,699.6611,008.879,511.819,380.989,827.6710,941.75Malaysia
Philippines1,200.431,276.661,240.77958.161,078.001,051.97970.3771,013.421,024.771,093.481,208.931,405.211,683.691,941.001,851.072,155.412,379.942,591.632,768.472,849.272,882.772,953.212,988.903,103.62Philippines
Singapore24,937.2726,262.2626,386.3521,824.0121,796.2523,793.1121,576.8122,016.9823,573.8527,404.8129,869.9033,579.1639,223.5439,722.1538,577.1746,569.4053,363.9454,891.8756,519.3557,271.7255,330.5156,454.7459,990.0664,041.42Singapore
Thailand2,871.563,071.062,492.621,866.602,057.322,030.731,921.672,133.122,404.942,714.642,955.793,442.394,058.394,471.124,298.305,174.535,600.645,979.226,296.196,079.695,967.676,113.806,730.567,187.19Thailand

 

IMF「ASEAN5一人当たりGDP

(引用:IMF「ASEAN5の一人当たりGDP」)

 

シンガポールはすでに6万米ドル台の一人当たりGDPを誇っており(グラフからは省略)、マレーシアが中所得国の罠にちょうど差し掛かったところ、そしてタイが続きます。

インドネシアは一人当たりGDPが3,870米ドルとまだまだ発展途上な段階にあり、経済成長が見込むことができる水準と捉えることができそうです。

家三郎
中所得国の罠である一人当たりGDP1万米ドルも遠く、まだまだ成長が期待できるのぅ。

経済の成長ドライバーとなるインドネシアの「人口」はどのような規模であり、今後も増加していくのかを次では見ていきます。

人口推移とピラミッド

インドネシアの人口推移はどのようになっているのでしょう。

一般的に、中国やインドのように人口が多い国は経済成長力が強く、人口が継続して増えていく段階に於いてはその成長が加速していきます。

また、人口ピラミッドに表される人口の年齢構成も、若い世代が多ければ多いほど、労働力が担保され、経済成長は維持されます。

インドネシアはどのような人口推移、人口ピラミッドになっているのでしょうか?

まずは過去からの人口推移からですが、数字の方はせっかくなので世界と日本の人口と比較しましょう。

単位:千人199519961997199819992000200120022003200420052006200720082009201020112012201320142015
インドネシア196,958199,915202,826205,716208,613211,540214,507217,508220,545223,615226,713229,838232,989236,159239,340242,524245,708248,883252,032255,131258,162
(世界対比)3%3%3%3%3%3%3%3%3%3%3%3%3%3%3%3%3%3%3%3%3%
日本126,375126,654126,903127,127127,336127,534127,724127,903128,068128,214128,336128,433128,505128,551128,567128,552128,505128,426128,313128,163127,975
(世界対比)2%2%2%2%2%2%2%2%2%2%2%2%2%2%2%2%2%2%2%2%2%
世界5,751,4745,831,5655,910,5665,988,8466,066,8676,145,0076,223,4126,302,1506,381,4096,461,3716,542,1596,623,8486,706,4196,789,7716,873,7416,958,1697,043,0097,128,1777,213,4267,298,4537,383,009
過去からの人口推移(インドネシア・日本))

(引用:United Nation「DESA / POPULATION DIVISION」)

 

インドネシアは右肩上がりで人口が増加、日本は横ばいです。

それでは今後の人口見通しはどのようになっているのでしょうか。

(単位:千人)201520162017201820192020202120222023202420252026202720282029203020312032203320342035203620372038203920402041204220432044204520462047204820492050
インドネシア258,162261,115263,991266,795269,536272,223274,854277,425279,934282,377284,751287,056289,292291,459293,560295,595297,565299,468301,302303,067304,759306,378307,924309,399310,802312,134313,396314,588315,709316,757317,732318,634319,465320,226320,921321,551
(世界対比)3.50%3.50%3.50%3.50%3.49%3.49%3.49%3.49%3.49%3.48%3.48%3.47%3.47%3.47%3.46%3.46%3.45%3.45%3.44%3.43%3.43%3.42%3.41%3.41%3.40%3.39%3.38%3.37%3.36%3.35%3.34%3.33%3.32%3.31%3.30%3.29%
日本127,975127,749127,484127,185126,855126,496126,109125,697125,259124,796124,310123,801123,273122,725122,160121,581120,987120,382119,765119,138118,500117,853117,198116,539115,876115,212114,548113,885113,226112,571111,923111,283110,650110,024109,406108,794
(世界対比)1.73%1.71%1.69%1.67%1.64%1.62%1.60%1.58%1.56%1.54%1.52%1.50%1.48%1.46%1.44%1.42%1.40%1.39%1.37%1.35%1.33%1.32%1.30%1.28%1.27%1.25%1.24%1.22%1.21%1.19%1.18%1.16%1.15%1.14%1.13%1.11%
世界7,383,0097,466,9647,550,2627,632,8197,714,5777,795,4827,875,4657,954,4698,032,4878,109,5338,185,6148,260,7108,334,8028,407,9008,480,0278,551,1998,621,4168,690,6748,758,9738,826,3168,892,7028,958,1279,022,5909,086,1049,148,6849,210,3379,271,0639,330,8469,389,6569,447,4559,504,2109,559,9099,614,5459,668,0939,720,5269,771,823

 

2050年まで、世界人口の増加とほぼ並行してインドネシアも人口が増加していくことが予想されています。

日本は世界人口に対しての比率が小さくなり、人口が減少していくことが見て取れます。(グラフは2035年まで)

今後のインドネシアの人口増加推移

(引用:United Nation「DESA / POPULATION DIVISION」)

 

人口について最後に人口ピラミッドを確認しましょう。

若い世代の比重の大きい形となっていれば人口も増加、労働力も十分、という状況になります。

インドネシアの人口ピラミッドは以下の図の通りです。

経済産業省「マクロ経済動向[2018年人口動態:男女年代別]

(引用:経済産業省「マクロ経済動向[2018年人口動態:男女年代別]」)

 

10代以下に向かって比重が大きくなっており、経済成長のドライバーとなりそうな人口ピラミッドです。

ここから先は、インドネシアの産業構造と財政について考察していきます。

産業構造は産業転換の段階を確認、財政については国を操縦する政府が経済成長に向けて適切な政策を取っているのかをみることを目的としています。

産業構造

インドネシアの産業構造を読み解いていきます。

以下はみずほ銀行、みずほ総研の資料です。

インドネシアの産業構造

(引用:みずほ総研「経済構造[産業・貿易]」)」

■ 農林水産業の割合はパーム油等の商品作物の生産に支えられ、2000年と直近年を比較してもほぼ変化がない

■ 鉱業・採掘業に関して、1990年代後半から2010年頃にかけて10~12%で推移していたものの、2014年1月に適用された未加工鉱石の輸出禁止措置の影響を受け、割合が低下しつつある

■ ただし、2017年1月、上記措置に関する政令により、一定の条件を満たした場合の輸出を認める方針を表明

■ 第三次産業に関しては、概ね一貫して4割程度の比率を占めている

右図の2017年に目を向けると、農林水産、建設の他、情報通信等のサービス業が、安定して経済成長に寄与していることが分かります。

  • サービス業:47%
  • 工業:39%
  • 農業:13%
  • 運輸・倉庫:5%
  • 情報・通信:4%
  • 金融・保険:4%
  • 不動産:3%
  • 宿泊・飲食:3%

インドネシアは1968年-1998年のスハルト体制期(開発独裁政権)には工業化第2の波として、「農業」→「製造業」に付加価値生産がシフトしました。

Suharto

(引用NYtimes「Suharto Dies at 86」)

 

しかし、その後はスハルト大統領がアジア通貨危機後の政治不安により大統領を辞任します。

 

そして、国は民主化に移行、サービス業の割合が高まりました。

民主主義体制下で製造業シェアは下降、資源ブームがあったものの、その後鉱業分野は下降。

インドネシア産業構造

(引用:日本貿易振興機構(JETRO)「インドネシア産業発展の可能性と課題」)

 

全体的を通して見ると、「高付加価値(=知識集約型産業)のサービス業にシフトしています。

これはつまり、安定感のある経済構造であると言えるのではないでしょうか。

支出面からみるGDP成長率

ここでGDPとはそもそもどのような計算式で導かれるのかを念のため、おさらいします。

[GDP = 個人消費 + 政府支出 + 民間と政府の投資(=固定資本) + 純輸出 (輸出 – 輸入)]

家三郎
それぞれの言葉の定義は以下の通りじゃ。そう難しくはないじゃろう。
  • 個人消費:国民のモノ・サービスへの消費
  • 政府支出:政府が使用した金額
  • 固定資本:民間+政府の投資
  • 純輸出:貿易で得た利益

ここで注目するのは「固定資本」です。

基本的に、経済成長を継続していくには投資を止めることができず、投資を継続していく必要があります。

すでに国の投資比率が高い水準にある場合は、今後さらに投資を実行していく必要があり、金額も巨額になっていくため、どこかでブレーキがかかります。

 

また、その投資先がとある他国との貿易のため(工場設備への投資など)に実行しており、大規模であればあるほどそのとある他国への依存度は高くなります。

家三郎
資産運用と同様、「分散投資」の観点は国の経済成長に於いても非常に重要なことなのじゃ。
インドネシアの需要供給局面

(引用:みずほ銀行・総研「経済情勢」)

 

上記図を見て見ると、消費(内需)が大きい割合を占め、経済を下支えしており、理想的な成長をしているといえます。

しかし、総固定資本形成の割合も同様に高く、投資への依存度が少し高くなっています。

(引用:みずほ銀行・総研「総固定資本内訳」)

(引用:みずほ銀行・総研「総固定資本内訳」)

 

2018年の足元の投資状況としては、一服している状況であり、需要が長く続いているインフラ関連支出の伸びが落ち込んでいるのは少し気になるところです。

純輸出 (輸出 – 輸入)に目を向けても、インドネシアは主要貿易国が中国です。

ASEAN各国の主要貿易相手国 (輸出+輸入の貿易総額)(2017年)

(引用:アジア大洋州局地域政策参事官室)

 

中国経済が減速するようなことがあれば、それはインドネシア経済にインパクトをもたらすことも頭に入れておく必要があるでしょう。

▶︎成長を続ける中国経済の実態と現状、崩壊の可能性・2019年最新の見通しをわかりやすく考察・解説。

しかしASEAN主要国の中では中国依存度は低く、他国に比べれば影響は限定的と言える水準となります。

中国輸出依存度

(引用:公益財団法人 国際通貨研究所「インドネシア経済の現状と展望」)

 

家三郎
最後にインドネシアの財政面を見ていくぞよ。

財政

インドネシアは多少、投資比率が高く、インフラ関連支出が伸び悩んでいることに不安はあります。

しかし、安定した高い経済成長率と知能集約型への産業転換と人口増加の推移をみるとまだまだ魅力的な国であることには変わりありません。

政府の財政を見る、というのは難しいように感じますが、稼ぎに対して借金がどれくらいあるのか、という視点で考えるとわかりやすいです。

ポイントは政府の債務額に着目することですが、これはGDPに対しての比率を見ます。

インドネシア政府債務残高

(引用:公益財団法人 国際通貨研究所「インドネシア経済の現状と展望」)

 

右の図2番目、「政府債務残高」は28%、これはASEAN主要国の中でも低い水準にあります。

ASEAN主要国の一般政府債務残高対GDP比率の推移

(引用:三菱UFJリサーチ&コンサルティング)

 

財政赤字は近年まで拡大傾向にありました。

しかし、2017年以降は縮小傾向にあり、財政赤字の対GDP比率も2%を下回っており財政の健全化が進んでいるといえます。

歳入面では、税収規模が11%程度であり、これは他のアジア主要国に比べるとまだまだ低水準です。

歳入を強化しなければ、政府の緊縮財政が必要となさらなる設備投資などへの資金が不足しますので、この歳入規模の小ささは、現状のインドネシアの課題といえます。

インドネシア歳入

(引用:公益財団法人 国際通貨研究所「インドネシア経済の現状と展望」)

まとめ

インドネシア株を分析するにあたり、ファンダメンタルな要素を読み解いてきました。

新興国株式投資で基本的に重要となる指標は上記で解説した経済成長(+率)の推移、人口・産業構造、財政があります。

国自体の経済成長が期待できることを理解した上で、為替リスク、そして株価・個別株分析をしていくことになります。

 

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2019年6月11日

 

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2019年6月14日

 

現状、インドネシアへの経済成長は人口、一人当たりGDP水準、サービス業などの躍進など、歳入面では課題があるものの、まだまだ伸びる余地が十分にあると判断できそうですね。

リターンの大きい新興国株式投資、考えられるリスクは回避できるよう、分析を実施した上で楽しく投資をしていきましょう。

以上、インドネシア株は買い?尼国の経済・政治・財政をファンダメンタルズ分析!まだまだ増える人口、成長余地のあるGDP水準。…でした。

 

【新興国株特集】令和元年!2019年以降リターンを最大化できるのはどの国?徹底検証!

【新興国(エマージング)株式市場特集】令和2年!2020年以降リターンを最大化できるのはどこの国?見通しを徹底検証!

2019年6月27日

 

[お金の学校特集]

 

昨今の2000万円問題もあり、投資による自助努力で、老後資産を築き自身の身を守る必要が出てきてました。

 

しかし、焦って投資を進めてしまうのはおすすめしません。 必ず失敗します。

 

知識をしっかり仕入れた上で投資は実践していく必要があります。

 

 

その知識を学ぶにあたり、近年「お金の学校」への注目が高まっています。

 

長年、資産運用を学んできた編集部が、お金を専門としたスクールについての特集コンテンツを作成していますので、ぜひ参考にしてみてください。

 

お金の学校特集

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[おすすめ株式投資セミナー特集]

 

株式投資を「専門家や現役で成功している投資家に学びたい」という方は多いのではないでしょうか?

 

 

現在は、有難いことに、会場開催型、オンライン型など、優良セミナーが数多く開催されています。

 

ここでは、株式投資で成果を出したい初心者の方におすすめできるセミナーを以下の観点から、ランキング形式でお伝えしています。

 

◯ 講義は満足できる内容か?

◯ 運営は信頼できるか?

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マネリテ!編集部は東京大学経済学部卒の証券アナリストを中心とした金融知識が豊富なメンバーが株式投資初心者に向けて有益な情報を提供しています。株式投資を行う意義から基本用語、おすすめのネット証券・投資先情報をお伝えするメディアです。日本人の金融リテラシーの向上と明るい未来を目指しています。