「株式投資したいけど、どの企業に投資すれば良いのか分からない」
「企業の内部情報をチェックして、成長を見込める会社に投資したい」
投資でのリターンをより大きくするために、企業の詳しい情報を知りたい人はいるはず。
IR情報は投資家向けに公開されている内部情報であり、経営状況や財務状態を簡単に確認できます。
今回は、企業情報をIRから分析する方法を詳しく解説します。
目次
Contents
IRとは何か？
IRは”Investor Relations”の略称であり、日本語に訳すと投資家への「広報活動」という意味があります。
企業は投資家から資金を調達するために、会社の経営状況や財務状態を公開するのです。
幅広い分野に投資する投資家のために、IR情報は専門知識がなくても理解できるよう調整されているのが特徴。
業界に対する深い知識がなくても、企業の成長性やリスクをチェックできます。
株式を一般公開している上場企業であれば、企業のパンフレットやホームページにIR情報は掲載されています。
非上場企業は情報を公開する義務がないため、IR情報を公開する会社は少ないです。
従来では「機関投資家」や「証券アナリスト」に対して企業は広報活動していました。
しかし、今では個人の投資家向けにIR情報を公開する企業も増えています。
IRを確認するメリット
現代ではメディアやインターネットで企業を知る機会が増えていて、IR情報を見なくても企業の情報を知ることは可能です。
企業のホームページを見ることで事業内容や売上などを確認できます。
ですが、多くの人が目にする情報には、企業にとって都合のよい面だけをアピールしていることが多いです。
悪い面を見れないから企業を客観的に分析することが難しくなります。
IR情報は経営状況を数字で分析する投資家に提供するため、よい面だけでなく悪い面も記載されているのです。
客観的な情報を見ることで、企業の成長性や事業の妥当性を正しく分析できます。
投資家はIR情報を確認することで、数字から企業の内部を偏りなく確認できるのがメリットです。
投資で失敗しないためにIR情報を確認して、企業をさまざまな面からチェックすることを勧めます。
IRを確認する方法
企業のIR情報を確認するにはまず、企業のホームページにアクセスします。
ホームページには投資家情報（IR）と記載された項目があり、それを開くことでIR情報を確認できるのです。
例えば、「ソフトバンク」の企業ホームページを見てみると、以下の通りIR情報が充実していますね。
（ソフトバンクHP）
また、以下は「トヨタ自動車」のIRです。
（引用：トヨタ自動車企業HP）
その他にも、例えば法人向けにソリューションを提供するDTSの場合、株主・投資家向け情報にアクセスすることで以下のような情報をチェックできます。
- 事業や株式、経理の状況などを記載している有価証券報告書
- 企業の概要や経営成績、財務諸表などを記載している決算短信
- 今後の事業計画を記載している経営計画
- 決算状況や新規事業などを記載している株主通信
- 企業の方針や体制を記載しているコーポレートガバナンス
他にも財務状態や事業別売上などを見れるファクトブックやIRカレンダー、IRポリシーを確認することが可能です。
株主総会の招集通知や報告書といった内部情報もIRに含まれています。
ネット以外にも企業の決算や事業に関連した説明会や、株主総会で配られる資料によりIR情報を確認できます。
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IR情報を分析するコツ
業界に関する専門的な知識がなくてもIR情報を理解できます。
見るべきポイントを理解することで、短い時間でスムーズに企業を分析できるのです。
企業の内部を効率的に分析するには、以下の5つのポイントをIR情報でチェックすることを勧めます。
- 有価証券報告書
- 企業の利益
- 事業
- 経営方針
- 企業のリスク
それぞれのポイントを分析するコツについて見ていきましょう。
有価証券報告書を分析するには？
上場企業に提出が義務付けられている資料が「有価証券報告書」です。
企業の概況や事業状況、株式の状況や経理状況がまとめられていて、見ることで株式投資の判断に役立ちます。
有価証券報告書を分析するコツは事業の状況を見て、課題点や改善策を知っておくことです。
企業が現状を把握して有効な対策をすれば、事業で利益を生み出して成長する可能性があります。
企業の課題点に対して適切な改善策を実行できなければ、生み出せる利益が減って企業が衰退するのです。
投資からリターンを得るために、企業が適切に事業を改善できるのか確認しましょう。
企業の利益を分析するには？
企業は利益を得ることで成長していくものであり、利益がなければ倒産してしまいます。
投資家は今後の成長性を分析するために、数年分の利益の推移や各種利益を確認しましょう。
例えば決算書から売上高を見る場合、数字の大きさだけでなく過去数年間でどのように推移しているか見ることが重要です。
売上が下落していると経営や事業に問題がある場合があります。
売上だけでなく当期純利益を確認して、企業が事業により得た資金を確認するのもポイント。
当期純利益がマイナスだと赤字経営となり、事業撤退や配当の縮小を予想できます。
他にも営業利益や経常利益を確認して、企業が事業で問題なく利益を生み出せているのかチェックするのも重要です。
複数の項目で企業の利益を確認して、経営状況や成長性を知っておきましょう。
■ 財務諸表関連コンテンツ：
事業を分析するには？
企業にはさまざまな事業があり、事業によって利益や内容は異なります。
できるだけリスクを減らして企業に投資するには、事業ごとに情報を分析して企業の内部環境を知ることが必要です。
IR情報を見ることで企業が重視している事業や、将来的に伸ばしたい事業の内容を確認できます。
事業別の売上などを見ることで、企業の事業に対する経営方針を推測することも可能です。
他にも当期と前期の数字を比べることで、企業が行っている事業が好調であるのかチェックできます。
IR情報にある数字の意味や推移を確認して、経営の妥当性や将来性を分析しましょう。
経営方針を分析するには？
企業は過去の経営成績から課題点を分析して、今後の見通しや経営計画を立てます。
企業の経営計画は3年間から5年間の期間で作成されて、投資家が経営方針を理念を知るのに便利です。
経営計画にはビジョンや方針、重点施策などがあり、将来的に成長するための活動内容を見れます。
投資家は経営方針や施策を確認して、財務目標を達成できるかチェックすることが重要です。
企業が打ち出す経営計画により目標を達成できれば、企業に投資した投資家がリターンを得やすくなります。
具体的な計画内容を知って、企業が適切に活動できているのか分析することがオススメです。
企業のリスクを分析するには？
ビジネスは必ずしも成功するとは限らず、企業が事業を行うことで失敗する場合もあります。
投資家は有価証券報告書を確認して、事業などのリスクを知っておくことが重要です。
リスクを知ることで企業を信用しやすくなり、市場が変動した時に売買しやすくなります。
良い面だけでなく悪い面を確認しておき、企業の価値を正しく認識することで投資の失敗を防げるはずです。
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まとめ
IR情報は企業が投資家に向けて公開している内部情報であり、確認することで経営方針や経営状況を確認できます。
投資でリターンを得るために、投資家はIR情報で企業を分析することがオススメです。
以上、【IR（Investor Relations）とは？】株式投資に役立つ企業情報を分析する方法を解説。…の話題でした。
