堀哲也氏は著書『日本株独学で60万円を7年で3億円にした実践投資法』で有名な個人投資家です。
彼は短期間で大きな資産を形成する方法として以下の銘柄への投資を推奨しています。
◼︎ 魅力的な銘柄:
- 大型銘柄 (日経225、時価総額1000億円以上)
- 割安な銘柄
- 株価が上昇するきっかけを持っている銘柄
◼︎ きっかけの例:上方修正が予想銘柄:
- 利益の進捗率が非常に高い
- PERがそもそも高くない(20倍以下)
- 上方修正後の株価が過去平均PERに対して割安
それでは今回は実際に有望な銘柄を探すために、有用なツールについてお伝えしていきたいと思います。
目次
Contents
ヤフーファイナンスの活用法
堀氏も基本的には実態と株価の乖離がある銘柄を選択します。
その上で注目されやすい銘柄を探し出すわけですが、どのように探しているのかについて触れていきたいと思います。
『ヤフー!ファイナンス』の検索数・出来高数ランキングを利用する
まずは『ヤフー!ファイナンス』を利用することを提唱しています。
まずは『ヤフー!ファイナンス』の検索数ランキングを推奨しています。
特に昨日までは下位に沈み込んでいるのにランキング上位に組み込んでいる銘柄は急遽注目度が高まっているので急騰しやすい銘柄の候補となります。
また出来高上昇率が上位のランキンングも株価上昇目前のサインとして活用しています。
掲示板を利用する
またヤフーには掲示板機能もついています。
以下、YAHOOファイナンスの銘柄画面で『掲示板』を押せば掲示板へと遷移します。
殆どの掲示板の内容は取るに足らない内容となっています。
しかし、中には光る情報を提供している人も散見されます。
光る情報を与えてくれる方については、お気に入りに追加して日々追っていくと参考になる内容を日々提供してくれます。
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上方修正銘柄を見つけるのに非常に有用な『株探』
あまり知られていませんが株探は非常に有用なツールで堀氏も多用しています。
『株探』を活用すれば、上方修正が期待できる銘柄を直接探し出すことができます。
『株探』を用いた上方修正発表可能性が高い銘柄の探し方
株探のトップに入ったあと、『銘柄探検』→ 『中間期時点上振れ有望』に進みます。
すると、以下の通り上振れが有望な銘柄が一覧形式で出てきます。
重要なのは『対通期進捗率』と『5年平均進捗率』が表示されている点です。
通期進捗率は中間決算時点なので通常であれば50%近辺が適正な数値となります。
しかし、50%を大きく超える進捗を達成している銘柄については、上方修正が発表される可能性が高くなります。
さらに5年平均進捗率が公表されているのが非常に有効です。
前回『堀哲也氏』が指摘している通り、季節性の銘柄であれば中間期の進捗率は高くなる可能性もあります。
つまり上半期の利益が集中する場合は、例年の傾向として中間決算時点で進捗率80%となり得るのです。
そこで重要になってくるのが5年平均進捗率です。
例えば上図の一番最初のPLANTについては5年平均進捗率は55.7%となっています。
55.7%ということは平均して中間決算寺に年間予想利益の55%を達成していることになります。
一方、今年の進捗率は237%と異常に高くなっているので上方修正が確実な銘柄となります。
一方二番目の日農薬は中間決算寺の5年平均進捗率は104%となっております。
そのため、現在の120%は若干高いというレベルに留まっています。
『株探』の注意点
株探の情報は常に最新であるとは限りません。
例えば先ほどの上から6番目のインタースペースについて見ていきましょう。
進捗率は第二四半期時点で97%となっています。
たしかに今まで予想として発表されていた予想純利益3.5億円から考えると、第二四半期の純利益は409億円となっているので進捗率は116%となっています。
しかし、上方修正は既に5月に発表されており、その時点で予想利益は420億円となっています。
通期の予想420億円に対して中間期の利益が409億円となっているので、進捗率が97%となっています。
インタースペースの例では上方修正が加味されたベースでの進捗率となっていますが、株探は常にリアルタイム更新ではりません。
そのため、上方修正が出されているにもかかわらず、以前の予想ベースで進捗率が発表されている可能性もあります。
インタースペースではもう一段階の上方修正があってもおかしくないといえるレベルで利益が進捗しているといえるでしょう。
株探だけの情報に限らず、自分の目で企業サイトにいき確認する事を怠らないようにしましょう。
あくまで株探は候補を教えてくれるツールということを頭に入れておきましょう。
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堀哲也流の四季報の読み方・見方
以前、ネット証券を活用した四季報の見方については以下で説明しました。
今回は堀氏流の四季報の活用法についてお伝えしていきます。
売上と営業利益が堅調に伸びているか
業績の良い会社は低成長時代の日本であっても着実に業績を良くしていっています。
とはいっても本業が順調に伸びていく会社を選定しなければいけません。
本業の業績をみる指標として『売上高』と『営業利益』を重視します。
業績が順調に伸びている企業はROEを高水準で維持している企業のことを指します。
自社株買等でROEを高めている銘柄ではなく、しっかり業績を伸ばしてROEを高水準で維持している銘柄を選定するために『売上』と『営業利益』の確認を重要視しています。
経常利益利益が営業利益に対して大きく高い銘柄は避けるべし
経常利益は営業利益に本業以外の損益を加えたものです。
損益(営業利益) ± 本業以外の損益 = 経常利益
経常利益が営業利益の2倍以上のレベルの銘柄は避けるべきであるとしています。
本業以外の損益とはつまり配当金や受取利息等の財テクによる収益なので、市況が悪化すると一気に沈み込む可能性があるので危険だと考えるのです。
営業利益に比べて経常利益が極端に高い銘柄は営業利益の6割を純利益として計算することを推奨しています。
つまり、営業利益から税金を支払ったものを純利益と考えるべきだということです。
経常利益と純利益が殆ど同じ銘柄は避けるべき
経常利益 ± 特別損益 − 法人税 = 純利益
となります。
基本的には法人税を支払わなければいけないので純利益は経常利益の6割程度になります。
しかし、経常利益と純利益が同水準の銘柄が存在します。
税金は以前に損失をだしている場合は、繰越て当年度の利益に引き当てることができます。
つまり例えば今年度100億円利益が出ているとすると、基本は税金は40億円程度となります。
しかし、昨年度90億円の赤字を出しているとします。
すると、今年の税金の対象となる利益は100億円 – 90億円 =10億円となります。
すると収めるべき税金は約4億円となります。
結果特別損益がないとすると、経常利益100億円に対して税金はたったの4億円で純利益は96億円となります。
つまり大きな損失を発生させるとしが大きいことを示しているので危険だと考えているのです。
1年だけ純利益が大きく上昇している銘柄には要注意
本業からの損益 ± 営業以外の損益 ± 特別損益 – 税金 = 純利益 となります。
単年度だけ以上に純利益が高い銘柄には注意が必要です。
不動産の売却や、会計処理の変更などの特別利益の計上で異常に純利益が上昇している可能性が高いからです。
このような場合は特別利益を除いた利益を正しい純利益として考える必要があります。
あくまで本業での営業利益をベースに考える必要があるのです。
従業員数の増加
業績を順調に拡大し続けている会社では従業員数も順調に拡大し続けています。
四季報一冊では過去からの従業員の推移は確認することが出来ません。
しかし、毎期四季報を購入していれば過去からの従業員数の増大を時系列で比較することができます。
逆にいうと従業員数が大きく減っている銘柄は投資を避けるべきとしています。
財務内容が健全かどうか
業績が順調であるにも関わらず、簡単に倒産してしまうような銘柄は危険性が高い投資になります。
そのため具体的に以下の点をチェックするようにしているとのことです。
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まとめ
ネットで使える『ヤフーファイナンス』や『株探』、更には四季報を有効活用することで銘柄を選別することが出来ます。
堀哲也氏が講師を務めるGFSでは、堀氏の生講義を聞くことができる唯一の『お金の学校』です。
Global Financial Schoolについては以下で詳しく説明しておりますので参考にしてみてください。
以上、伝説の個人投資家『堀哲也氏』のツールと四季報の見方を徹底解説。優良情報の読み方を知ろう!…でした。
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