バリュー投資の父・ウォーレン・バフェットの師匠:「ベンジャミン・グレアム」の思考を解説

バリュー投資の父・ウォーレン・バフェットの師匠:「ベンジャミン・グレアム」の思考を解説

 

このサイト「マネリテ!」でも度々話題に出している「ウォーレン・バフェット氏」は世界有数の投資家として君臨しております。

 

しかし、その「師匠」については実は、一般的にはそこまで知られていません。

 

秀次郎
秀次郎は知っているが信太郎は知らんということですな!
信太郎
そんなことがあってたまるか!誰が農民であるお主の面倒を見てやったと思っている!

 

すでに、ベンジャミン・グレアム氏が提唱していた「ネットネット株」については別コンテンツで配信しております。

 

しかし今回は、ウォーレン・バフェットという偉大な投資家を育てあげた、「賢明なる投資家」の著書でもある「ベンジャミン・グレアム氏」の投資における思考法について紹介していきます。

 

賢明なる投資家 - 割安株の見つけ方とバリュー投資を成功させる方法

(引用:賢明なる投資家 - 割安株の見つけ方とバリュー投資を成功させる方法)

 

信太郎

目次

グレアム氏が考える「投資」と「投機」の違い

信太郎
サルよ。投資と投機の違いはわかるかのぅ?
秀次郎
わからないので教えてくだされ〜。
信太郎
ふむ、意外とみんな知らんのかの。

 

基本的に、投資は分析を行い、理論に基づくものであり、投機はギャンブルのように運に任せたものと認知されています。

楽天証券経済研究所では、資産形成を含めて以下のような見解を出しています。

 

投資と投機の違い

(出所:楽天証券経済研究所作成)

 

秀次郎
グレアム氏はどのように考えているのじゃ?

グレアム氏は、以下のように考えています。

 

投資詳細な分析・理論に基づき、元本の安全性を守りつつ、かつ適正な収益を得るような行動
投機 上記投資以外の取引
理論がない

 

高い角度で資産を増やすことができるよう、分析をし、「理論」をもって行う資金投下のことを「投資」としています。

信太郎
博打的にFXや仮想通貨に手を出すことを投機としているのじゃな。

 

信太郎
グレアム氏は厳しく、新聞やメディアが株式投資を行う人のことを投資家と呼んでいることに反対しているのじゃ。理論に基づかない投資家は投資家ではないということですな。適切な知識や専門性もなしに信用取引をする素人や、人気株を無思考に購入する人は全て投機・ギャンブルをしていると警鐘をならしているのです。

 

秀次郎
以下はグレアム氏の特徴的なお言葉じゃ。バリュー株投資の父らしいコメントじゃな。リーマンショック時に株を購入するのを躊躇い、諦めた人には響く言葉じゃな。

 

実に皮肉(とはいえ驚くべきことではないが)なことに、普通株が最も魅力的な値段で売りに出され、そしてまもなく歴史的な価格高騰が始まろうとしているときに買うこと自体が、ごく一般的に投機的すなわちリスキーだと考えられていた。逆に、過去の経験から間違いなく危険だと判断できる水準まで市況が上昇したという事実こそが、「投資」という言葉を生み出し、株の買いに走る一般大衆全体を「投資家」と呼ぶ原因となったのである。

(引用:賢明なる投資家 - 割安株の見つけ方とバリュー投資を成功させる方法)

 

 

目次に戻る

防衛的投資家・積極的投資家

信太郎
グレアム氏は投資家を防衛的投資家と積極的投資家に分けているのじゃ。それぞれ説明していくぞよ。

 

防衛的投資家

防衛的投資家とは、「安全」「シンプル」な投資を好む人とグレアム氏は定義しています。

 

グレアム氏の現役投資時代は、優良な会社の社債利回りが7%程度あったこともあり、株式投資から得られる期待収益と債券の期待収益がほぼ同じ水準の時代でした。

 

秀次郎
ふむ…!! そんな時代があったのですな!

 

その背景から、グレアム氏は株式と債券の割合を50:50にして、市況の状況によっては株式の割合を25%~75%で調整することを推奨しています。

秀次郎
現代は「超」低金利時代で債券利回りは3%程度…。株式の割合はかなり引き上げる必要があるのぅ…

 

グレアム氏の考えとして、防衛的投資家は当時儲けを出しやすいとされていた株、債券を購入しても、なかなか平均的な成果以上を望めないので、長期に亘って収益を上げている財政状態の良い優良企業の株式のみを購入するべきだとしています。

 

積極的投資家

積極的投資家は、その名の通り防衛的投資家よりも多くの利益を望む投資家としています。

グレアム氏は自分の手にする利益が減少することがないよう、投資を進めていくべきと警告を出しております。

 

資産が減少しやすい投資として、「トレーディング」「短期的銘柄選択」「長期的銘柄選択」の3つを否定しています。

 

グレアム氏のいう「トレーディング」はチャート板情報)に張り付き、空売りも組み合わせて利ざやを抜こうとする投資活動です。

 

短期的銘柄選択」については、金融市場において予測できる企業業績(今年、翌年)は既に市場の知るところです。

慎重に計算され株価に織り込まれている状況であることを認識し、短絡的に資金を投下しないよう警告をしています。

 

長期的銘柄選択」は、将来の企業の収益を予測するのは難しく、短期的な銘柄選択よりも難しく、予測するのも無駄であるとしております。

 

信太郎
ムゥ。ウォーレン・バフェット氏との投資の考え方の違いはここが一番大きいのぅ。バフェット氏は「価格競争型ではない消費者独占的企業」を見つければ、長期的に利益は伸び続けるとしておる。

 

 

目次に戻る

積極的投資家に推奨のバリュー株投資

秀次郎
「トレーディング」「短期的銘柄選択」「長期的銘柄選択」の3つを否定じゃと…?どうすればええのですか?
信太郎
だからバリュー株投資。
秀次郎
(こ、怖いのぉ)

 

グレアム氏が投資を実行する上で勧めていた投資手法がバリュー株投資です。

手法としては設備投資などの資産を考慮せず、現金資産である在庫、債券から「負債」を差し引いた「純流動資産」(=運転資本)より割安な株に投資するものです。

 

グレアム氏は明らかに企業の価値に対して市場で割安で放置されている株に投資をし、日経平均ダウ平均株価などの指数をオーバーパフォームするという素晴らしい平均年間収益を上げていたとしております。

信太郎
バリュー株投資を行う余地がある先進国市場として、現在の日本の株式市場が挙げられるのぅ。銘柄数が多すぎてアナリストが分析できないような「時価総額」が小さめな銘柄が数多く存在しているからじゃ。

 

 

 

目次に戻る

まとめ

ベンジャミン・グレアム氏の投資に対する思考とそのスタンスについて紹介してきました。

投資と投機の違い、防衛的投資家、積極的投資家にバリュー株投資ーー。

 

秀次郎
学びがたくさんあるのぅ。

 

有名投資家の思考は、現在も私たちが投資をするに当たり、参考になるものばかりです。

そこから学び、日々の投資に生かしていくようにしましょう。

 

 

以上、バリュー投資の父・ウォーレン・バフェットの師匠:「ベンジャミン・グレアム」の思考を解説…の話題でした。

 

【賢明なる投資家・ベンジャミン・グレアム特集】バフェット氏の師匠・バリュー投資の父の思考回路を解読。

【賢明なる投資家・ベンジャミン・グレアム特集】バフェット氏の師匠・バリュー投資の父の思考回路を解読。

2019年6月4日

[お金の学校特集]

 

昨今の2000万円問題もあり、投資による自助努力で、老後資産を築き自身の身を守る必要が出てきてました。

 

しかし、焦って投資を進めてしまうのはおすすめしません。 必ず失敗します。

 

知識をしっかり仕入れた上で投資は実践していく必要があります。

 

 

その知識を学ぶにあたり、近年「お金の学校」への注目が高まっています。

 

長年、資産運用を学んできた編集部が、お金を専門としたスクールについての特集コンテンツを作成していますので、ぜひ参考にしてみてください。

 

お金の学校特集

お金の学校の特集へ

 

 

[おすすめ株式投資セミナー特集]

 

株式投資を「専門家や現役で成功している投資家に学びたい」という方は多いのではないでしょうか?

 

 

現在は、有難いことに、会場開催型、オンライン型など、優良セミナーが数多く開催されています。

 

ここでは、株式投資で成果を出したい初心者の方におすすめできるセミナーを以下の観点から、ランキング形式でお伝えしています。

 

◯ 講義は満足できる内容か?

◯ 運営は信頼できるか?

◯ 口コミや評判は良好か?

 

株式投資セミナー

 

 

 

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

ABOUTこの記事をかいた人

マネリテ!編集部は東京大学経済学部卒の証券アナリストを中心とした金融知識が豊富なメンバーが株式投資初心者に向けて有益な情報を提供しています。株式投資を行う意義から基本用語、おすすめのネット証券・投資先情報をお伝えするメディアです。日本人の金融リテラシーの向上と明るい未来を目指しています。