毎月、給料から天引きされる税金、その額は年額にするとかなりのものになりますよね。
少しでも、税金の額を減らしたい所です。
実は、この税金額を減らせる施策があり、それは、「サラリーマンが利用できる控除」を用いることです。
今回は、サラリーマンの控除にどんな種類のものがあるのか、情報をまとめていきます。
目次
サラリーマンの控除、知らないと損をする?
毎年11月、12月になると、年末調整の時期になりますね。
経理担当の人から、書類提出の有無を確認される方が多いかと思います。
「確認するのが面倒だから」といって、そのまま書類提出を確認しないと、実は損をしてしまっている可能性があります。
サラリーマンの控除とは、「所得税などの税金を算出する際に用いる金額を減らす」ことを指します。
例えば、年収が400万円の場合、この400万円に税率がかけられるのではなく、ルールに沿って「控除」された金額に税率がかけられます。
控除の項目は、サラリーマンの方々が一律に適用される基礎控除を初めとして、様々な種類があります。
控除をうまく利用すれば、税金を大幅に減らすことも可能ですよ。
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サラリーマンの控除の種類
それでは、実際に控除の種類を確認していきましょう。
医療費控除
「医療費控除」とは、医療費の合計が10万円を超えた場合に受けられる控除です。
入院や手術で、多額の費用が掛かった際、この医療費控除を利用すると、所得税算出に使う金額からかなりの額を控除することができます。
給料から天引きされた所得税は、医療費がかからなかった場合を踏まえて算出されています。
医療費控除を適用させると、毎月支払った所得税は「納めすぎ」ということになります。
したがって、「納めすぎた」所得税が還付され、入院や手術にかかった費用を補填することができるのです。
医療費控除は、自身のみならず家族が入院、手術を受けた場合でも利用できます。
雑所得
雑所得とは、利子所得、配当所得、不動産所得、事業所得、給与所得、退職所得、山林所得、譲渡所得、一時所得のどの所得にも含まれない所得を指します。
例えば、アフィリエイト収入や年金、仮想通貨の売買益などが挙げられます。
雑所得に含まれる収入は、必要経費を差し引いて年間20万円以下である場合は、確定申告する必要がありません。
そのため、雑所得分にかかる税金は、年間20万円以下であるならば、実質0円となります。
控除とは少し見方が異なりますが、20万円分を非課税で所得にできるので、税金をおさえることが可能です。
生命保険料控除
生命保険料控除とは、生命保険などで保険料を支払っている場合、金額に応じて控除を受けられる制度です。
所得税と住民税にそれぞれ適用されますので、かなりの節税効果を期待することができます。
控除額は以下のようになります。
(所得税の場合)
金額 | 控除額 |
年間の保険料が20,000円以下 | 支払った保険料額全て |
年間の保険料が20,000円より多い、かつ40,000円以下 | 支払った保険料×1/2+10,000円 |
年間の保険料が40,000円より多い、かつ80,000円以下 | 支払った保険料×1/4+20,000円 |
年間の保険料が80,000円より多い | 40,000円 |
(住民税の場合)
金額 | 控除額 |
年間の保険料が12,000円以下 | 支払った保険料全て |
年間の保険料が12,000円より多い、かつ32,000円以下 | 支払った保険料×1/2+6,000円 |
年間の保険料が32,000円より多い、かつ56,000円以下 | 支払った保険料×1/4+14,000円 |
年間の保険料が56,000円より多い | 28,000円 |
地震保険料控除
地震保険料控除は、地震保険に加入していて、保険料を納めている場合に適用される所得控除です。
生命保険料控除と同様に、支払った保険料によって控除額が決定されます。
控除額は以下のとおりです。
- 年間の保険料が50,000円以下➡︎支払った保険料全て
- 年間の保険料が50,000円を超える➡︎50,000円
生命保険料控除よりも、括りがシンプルになっています。
保険料50,000円が境になりますので、地震保険加入の際に参考にしてください。
寄付金控除
寄付金控除とは、公共団体に寄付をした際に、その額に応じて控除を受けられる制度です。
節税対策のために、あえて寄付をすることで税金をおさえて、トータルの収入を増やす施策が多くの企業、団体で行われています。
もちろん、個人でも寄付金控除を利用することができます。
寄付金控除の求め方は、以下のようになります。
- 1年あたりの寄付金額の合計
- 1年あたりの総所得金額等の40%
- 上記2つのうち、低い金から2,000円を引き、これが寄付金控除額となる
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まとめ
サラリーマンが利用できる控除には実に様々な種類があります。
上手く利用すれば、かなりの額を節税することが可能です。
ただ、どの控除も申告制ですので、自ら行動に移すことが前提条件となります。
書類の作成等、多少手間がかかることもありますが、無駄に多く税金を払わないよう、しっかり管理していくことが大切です。
どれかひとつでも利用できそうな控除があれば、是非活用してみてください。
さらにiDeCoを用いることによって節税もできますので、サラリーマンの方も活用されてみてはいかがでしょうか。
以上、【給与控除】上手に利用して税金を減らす?サラリーマンの給与控除の計算に必要なポイントを徹底解説。…の話題でした。
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