楽天証券はネット証券業界で随一のサービスを提供しています。
株式投資、投資信託を始める方であれば、とりあえず口座を開設すべき証券会社です。
楽天証券には様々な魅力があり、今回紹介するのは「マーケットスピード」、略して「マケスピ」です。
「マーケットスピード」は、楽天証券が提供しているトレードツールです。
以下がトップ画面なのですが、非常に洗練されています。
「マケスピ」を利用したくて、証券口座を持っている人が、わざわざ楽天証券でも口座開設するほどです。
筆者は元々総合商社で為替トレーディングに従事していました。
その当時、使用していた「Bloombergのツール」は月額20万円以上かかるものでした。
しかし、楽天マーケットスピードは、そのブルムバーグのツールと遜色ない使用感となっています。
加えて楽天マーケットスピードは、後述する「一定の基準」を満たせば、なんと無料で利用可能なのです。
今回のコンテンツでは、そんな「マーケットスピード」の魅力と特徴、利用申請方法について解説していきます。
【公式ページ】https://www.rakuten-sec.co.jp/
Contents
マーケットスピード(Market Speed)の取引対象とは?
マーケットスピードの「取引対象」は以下のように非常に幅広くなっております。
取引可能商品 | 説明 |
国内株 | 東証とJASDAQが対象。 (名証はマーケットスピードに対応出来ない) |
米国株式 | ニューヨーク証券取引所、ナスダック市場に上場する株式と米国ETFを取引可能。 |
信用取引 | 制度信用、一般信用を取引可能。 最低保証金30万、委託保証金率30%、最低維持率は20%です。(※) |
先物オプション | 以下の買建だけでなく売建も可能。 「日経225先物取引」「日経225ミニ先物取引」 「東証マザーズ指数先物取引」「日経225オプション取引」 |
海外先物取引 | CMEやCBOTにアクセスして、株だけでなく穀物、金、原油などの商品取引も可能。 |
カバートワラント | eワラントの取り扱いあり。 |
為替取引 | FXではなく米ドル現金決済による『定時取引』を取り扱い |
(※) 委託保証金というのは信用取引を行う場合に新規約定残高に対して最低限必要な約定代金で法令で30万円以上30%以上と定められています。
上記表の通り、マケスピは、国内株のトレーディングを試したい方から、オプションや海外先物取引をしたい玄人の方まで、幅広く対応しています。
(※) 楽天証券で取引ができる、地方証券取引所の上場銘柄や投資信託は、マーケットスピードでは取引ができないので注意してください。
マケスピのフル板「武蔵」で簡単発注が可能!逆指値注文もできる
「MARKETSPEED for MAC」では対応していないのですが、
Windows版のマーケットスピード(MARKET SPEED II)では「フル板注文」ができる「武蔵」というツールが整備されています。
「フル板」サービスでは、通常、基準値を中心に8本までに限定される気配値や売買数量を、制限値幅まですべて表示することができます。さらに、売買件数、売買累計、引け注文の値段、引け注文の数量まで配信いたします。
(引用:楽天証券「フル板」)
「MARKET SPEED II」の左側の上から6番目に『武蔵』があります。
クリックした後の左上の画面で銘柄を選択します。
取引したい銘柄の会社名を打ち込みましょう。
もしくは、今まで検索したことのある銘柄の履歴情報やランキング、保有中の銘柄などから選ぶこともできます。
銘柄選択が完了したら、いよいよ右側で発注の手順に移っていきます。
しかし、その前に簡単な設定があります。
以下画面、赤枠の一番上の「SOR」にチェックを入れてください。(基本的には、デフォルトで入っています)
「SOR注文」とは通常の株式市場だけでなく、PTS市場まで含めて最良のプライスで執行することが出来ます。
次に特定口座と一般口座を選択する項目があります。
確定申告を自分でしたくない、という方は「特定口座」を選択してください。
ここまでの設定が完了したら、注文したい単位の数字をドラッグして、板にドロップしましょう。
ドロップすると、以下のように確認画面がでます。
ご自身で設定された取引パスワードを入力します。
以下のように注文が板の上に置かれて、注文が「執行待ち」の状態となります。
そして、指値注文が完了します。
また、「武蔵」では逆指値注文を発注することができます。
右上に逆指値と書いてあります。
この逆指値の列にドロップすることで注文を行うことが出来ます。
逆指値などの言葉の意味については「株用語」についてのコンテンツを参考にしてみてください。
ここでも少しだけ用語説明をします。
「逆指値」とは、例えば現在株価が1,000円だとします。
普通の「指値注文」は、「980円になったら買ってください」という注文です。
一方で、「逆指値」というのは「980円を上抜けるようなことがあれば株を購入してください」という特殊な注文です。
「逆指値注文」は、例えば決算が発表されるような時に株価が現在1,000円だとします。
「決算の結果が良ければ、980円を上抜けて、1,000円まで一気に株価が上がる可能性があるな」という場合などに使われる指標です。
マケスピで利用できるテクニカル指標は20種類以上!
株式投資を始めた初心者の方だけではなく、いわゆるデイトレードで利益獲得を狙う方に向けても、便利なテクニカル指標が20種類以上もあります。
以下は、筆者がよく使う指標なのですが、正直言って、「一目均衡表」まで用意されているのは驚きました。
テクニカル指標名 | 指標の説明 |
RSI | 一定期間の株価変動に対する上昇幅の割合を計算したもの。 一般的に70%以上で買われ過ぎ、30%未満で売られ過ぎとされています。 |
RCI | 株価の時間推移と価格水準にそれぞれ順位をつけ相関関係を 指数化したもの。一般的に+80で割高水準、-80で割安水準といわれる。 |
ボリンジャーバンド | 一定期間の標準偏差に基づく株価レンジを移動平均株価の上下にバンドとして描く。バンドが広いところはボラティリティが高く、バンドが狭いところはボラティリティが低いとみなされてバンドから外れると異常値として認識されます。 |
一目均衡表 | 日本人の一目山人が考案したチャート分析指標で、5種類の線 をみて売買の判断を行います。転換線が基準線を上抜けたら買、下抜けたら売のサインとして活用されています。 |
その他にも以下のようなテクニカル指標が利用可能です。
ノーマルストキャスティングス | スローストキャスティング | ストキャスティング |
サイコロジカルライン | DMI | MACD |
ボリュームレイシオ | 株価移動平均乖離率 | レシオケータ |
強弱レシオ | パラボリック | 逆ウォッチ曲線 |
新値足 | ポイント&フィギュア | 価格帯別出来高 |
インプライドボラティリティ | フィボナッチ | – |
上記のテクニカル指標は、チャートが現れている画面の「テクニカルボタン」を押すことで自由に設定を行うことができます。
マーケットスピードはリアルタイムにニュースが読める
株価は瞬時のニュースによって大幅に上下することが多々あります。
筆者のように、板の前に張り付いてトレーディングをされたことがある方なら、経験があるかと思います。
マーケットスピードでは以下のように、ニュースがリアルタイムで更新されていきます。
刻々と変化していく最新の世界の情報をキャッチすることができます。
ニュースは、基本的に重要事項をほとんど網羅している「ロイターニュース」をはじめとして以下の情報を得ることができます。
ソース | 説明 |
ロイターニュース | Bloombergと並んで世界的な国際ニュース通信社ロイターの情報を 得ることができます。 |
日経テレコン21 | 日経新聞が運営する情報サービスで、日経新聞や雑誌記事から、 一部情報が提供されます。 |
フィスコ市況 | フィスコ社(Financial Intelligence Support Company)の提供する フィスコ市況速報を利用することができます。 |
QUICKリサーチネット | QUICK企業研究所が発信する中立的なアナリストレPーととQUICKの企業関連データベースを融合させた情報サービスを得られます。 |
マーケットスピードは比較的、低い基準をクリアすれば誰でも無料で使用可能
マーケットスピードは基本的には月額「2,500円」(税込2,700円)が掛かります。
冒頭で述べたBloombergのツールの利用料である20万円/月と比べるととんでもなく安いです。
しかし、安いどころか無料で利用する方法があるのです。
それは、以下の6つの条件を「1つでも満たせば」良いのです。
無料条件達成基準 | |
条件1 | 初月から3ヶ月は無条件で無料 |
条件2 | 信用口座、先物・オプション取引口座、楽天FX取引口座を開設済 |
条件3 | マネーブリッジ ・自動入出金を設定している |
条件4 | 預かり資産残高30万円以上(利用申請の前営業日時点)(※1) |
条件5 | 預かり資産残高30万円以上(利用申請当日の入金含め) |
条件6 | 過去3ヶ月に取引実績がある(※2) |
(※1)株や投資信託などで保有している資産の評価額合計+預かり金の合計で算出されます。
(※2)IPO・PO・立会外分売以外の国内株式、米国株式、中国株式、先物オプションを対象とします。
上記の条件からわかるように、非常に簡単に無料で使用できる権利を獲得すできます。
もう一度言いますが、あくまで条件1〜6全てを満たすのではなく、「どれか1つ」を満たせば良いのです。
特に、「条件2」は無料で信用口座や先物・オプション取引口座、楽天FX取引口座を申し込むだけです。
また、「条件3」は、30万円以上の資金を楽天証券に入金するだけです。
マーケットスピードの具体的な利用申請方法
まずは、マケスピを利用するためにも、楽天証券の口座を開設しましょう。
楽天証券の口座をすでに持っている方は、以下のトップ画の「設定・変更」項目の「取引ツール・有料情報申込」をチェックしましょう。
筆者の場合は、先ほどの条件を満たしているので、「無料利用可」とでていました。
無料でマケスピの利用を開始し、
その後に無料になる条件を満たしていない状態となった場合は自動で有料となるわけではありませんのでご安心ください。
マーケットスピードにログインができなくなるだけです。
継続的に利用するためには無料条件を満たすか、支払いをする必要があります。
スマホの有料アプリのように、知らない間に「自動課金」とならないのは良心的ですよね。
ダウンロード方法〜WindowsだけでなくMacやスマホでも取引可能〜
次に、マケスピのダウンロード方法です。
筆者はMacユーザーです。
Macユーザーは利用できないのか?と不安になりますが、「MARKETSPEED for Mac」が最近リリースされました。
普段から取引ツールとして、非常に重宝しています。
Windowsの方は最新バージョンは「MARKETSPEED II」をクリックしていただければと思います。
Macユーザーの方は、「MARKET SPEED for MAC」のアイコンをクリックしましょう。
「ダウンロードボックス」にダウンロードされ、すぐに利用が可能となります。
「Windows」をご利用の方でダウンロード方法がわからない方は、
楽天証券からYoutubeで詳しいダウンロード方法について説明がなされております。
まとめ
楽天証券が提供するマーケットスピードは、プロが使うBloombergに匹敵するような素晴らしいツールです。
手軽、且つ便利にトレードを行うことができます。
また、逆指値注文ができる「武蔵」が備わっているだけでなく、様々なテクニカル分析も行うことができます。
デイトレーダーの方にとっては欠かせない即時タイムのニュース機能もロイターニュースを中心に整備されており、
マケスピは初心者から玄人まで万人のニーズに対応したトレードツールです。
これほど便利なツールを簡単な基準を満たすだけで「無料」で使用することができるのは、楽天証券の大きな魅力といえるでしょう。
「楽天経済圏」を最大限に活用しメリットを余すことなく享受するための、
楽天証券の口座開設を始めとした各種手続き方法を以下のコンテンツで解説しています。
申し込み手続きは面倒なものです。最も効率の良い手順でサクッと済ませてしまいましょう。
以上、【MARKETSPEED】楽天証券のマーケットスピードの魅力・特徴を徹底解説!機能性・利便性に優れたオンライントレードツールの実態。…の話題でした。