忙しいサラリーマンの方、自営業で昼間仕事が忙しい方。
このような方々は、株式市場が開場している時間に取引するのは難しいですよね。
(株式市場の開場時間:9時〜11時半、12時半〜15時)
そこで、以下のような方々に向けて、証券会社は時間外でも取引ができる「PTS市場」を開設しています。
- 日中にトレーディングできない人。
- 株式市場が閉まった後に決算が発表された企業にいち早く投資したい人。
- 海外時間の値動きをみて取引をしたい人。
以前までは、「SBI証券」がPTS市場の時間外取引で8:20〜16:00、17:00〜23:59と最長の長さを誇っておりました。
一方、「楽天証券」は夜間取引ができませんでした。
しかし、2019年3月18日から夜間取引に対応することが発表されたのです。
現在、楽天証券はSBI証券を抜いて取引可能時間最長の座を手にしています。
■ SBI証券:8:20〜16:00、17:00 〜23:59
■ 楽天証券:8:00〜16:00、17:00〜23:59
今回のコンテンツでは、そんな楽天証券のPTS取引の概要と特徴、メリットについてお伝えしていきたいと思います。
Contents
PTS(Proprietary Trading System)取引とは?
PTS取引のPTSは英語で「Proprietary Trading System」の略です。
「私設」取引所で行われる取引のことを指します。
通常は、「東京証券取引所」や「名古屋証券取引所」のような証券取引所を介して、証券会社が仲介となり、我々個人投資家は株式売買をします。
一方で、「私設」の市場を介して証券会社が仲介となり、取引を行うことができる取引形態をPTS取引といいます。
現在、主に日本では私設市場として以下の二つが存在しています。
- チャイネックス・ジャパン株式会社 (以下:チャイエックス社)
- SBIジャパンネクスト証券株式会社 (以下:ジャパネクスト社)
PTS取引では、株式市場が閉場している時間でも株式取引することができる強みがあります。
それだけでなく、「SOR注文」もすることができます。
■ SOR注文とは:
通常の株式市場と私設市場(PTS)の複数市場から最も良い市場を選択して執行する注文方法。現在、成行で買注文した時に以下の状態であれば、ジャパネクストの798円(最も安い価格)で買注文が執行されます。
- 東京証券取引所:800円
- チャイエックス:799円
- ジャパネクスト:798円
楽天証券のPTS取引のメリット
ここからは、楽天証券が提供するPTS取引のメリットについてお伝えしていきたいと思います。
■ 楽天証券のPTS取引のメリット:
楽天証券は二つのPTS市場で取引可能
楽天証券は国内で唯一、「チャイエックス」と「ジャパネクスト」の二つの私設取引所を利用することができます。
チャイエックス | ジャパネクスト | |
楽天証券 | ○ | ○ |
SBI証券 | × | ○ |
松井証券 | × | ○ |
マネックス証券 | × | ○ |
二つの取引所を使用できるため、以下で説明する通り取引時間、SOR注文で強みを発揮します。
夜間取引の拡充で取引時間が業界で最長に延長!
楽天証券のPTS取引はこれまで夜間取引が対応しておらず、8:00〜16:00まででした。
そのため、夜間取引に対応しているSBI証券に取引時間で引けを取っていました。
しかし、2019年3月18日よりジャパンネクストPTSの夜間取引が解放され、夜間取引が拡張されることとなりました。
※楽天証券で手数料コースを『いちにち定額コース』に設定している場合、夜間取引手数料は翌日の日中取引と合算となります。
結果として、8:00から取引できる楽天証券が業界で最長のPTS取引時間となりました。
■ SBI証券:8:20〜16:00、17:00 〜23:59
■ 楽天証券:8:00〜16:00、17:00〜23:59
朝8時過ぎには出社しているサラリーマンの方にも、8時から取引できる楽天証券は強みがあります。
株式市場が閉まった直後の15時半に決算発表する企業もあります。
そんな時にも、決算発表直後に株取引をすることができます。
保有していた銘柄が期待外れの場合、すぐに損切りすることができます。
また、PTS取引は、夜間取引をすることができるメリットに加え、海外時間の値動きをみて株取引をすることができます。
米国のNY証券取引所の取引時間は冬場は23:30〜、サマータイムが実施される夏は22:30となります。
NY時間の入り際で取引することも可能となるのです。
現在の日本株と米国株の「相関係数」は0.6となっております。
これは、米国株が10%上昇したら6%上昇、米国株が10%下落したら6%下落するという仕組みになっているのです。
SOR注文取引の魅力
SOR注文取引は、東証とPTS市場の中で最も有利なレートで注文が執行される注文方法です。
■ SOR注文とは:
通常の株式市場と私設市場(PTS)の複数市場から最も良い市場を選択して執行する注文方法。現在、成行で買注文した時に以下の状態であれば、ジャパネクストの798円(最も安い価格)で買注文が執行されます。
- 東京証券取引所:800円
- チャイエックス:799円
- ジャパネクスト:798円
楽天証券ではチャイエックスとジャパネクストという二つのPTS市場と提携しています。
つまり、東証と合わせて3つの市場の比較で取引が執行されます。
以下の表の通り、他の証券会社ではジャパネクストと東証の2つの市場比較がなされています。
チャイエックス | ジャパネクスト | |
楽天証券 | ○ | ○ |
SBI証券 | × | ○ |
松井証券 | × | ○ |
マネックス証券 | × | ○ |
楽天証券は3つです。
これはつまり、比較的、良い価格で執行される可能性が高いという特徴があります。
銘柄によっては東京証券取引所では1円刻みであってもPTSでは0.1円刻みとなっているものが多数あります。
これは復習ですが、例えば、ある銘柄を現在、成行で購入したいと考えた時。
以下の状態となっていた場合はチャイエックスの999.8円で購入することが可能となります。
- 東京証券取引所:1000円
- チャイエックス:999.8円
- ジャパネクスト:999.9円
但し、楽天証券が二つのPTSと提携していても、
SOR注文を利用できるのは東証が開場している[9:00-11:30、12:30-15:00]の間に限られている点は変わりません。
SOR注文は、デフォルト(通常)設定となっておりますので、特に設定を行う必要はありません。
Market SpeedやiSPEEDもPTS取引やSOR注文が可能
楽天証券のトレーディングツールである「Market Speed」(マーケットスピード、マケスピ)。
そしてスマホアプリの「iSPEED」からも、PTS取引やSOR注文は可能です。
利用が可能なバージョンは以下のバージョン以降となっています。
- マーケットスピード:バージョン16.0以降
- マーケットスピード II:全バージョン(ただし、アルゴ注文は非対応)
- マーケットスピード for Mac:バージョン2.7.0以降
- iSPEED:バージョン6.2.0以降
- iSPEED for iPad:バージョン2.17.0以降
(引用:楽天証券)
■ 楽天証券のPTS取引のメリット:
まとめ
楽天証券は2019年3月18日(月)から、PTSの夜間取引が拡充されました。
これはネット証券で最長の取引時間となります。
■ 昼: 8:00 – 16:00
■ 夜:17:00 – 23:59
サラリーマンの方も、業務前や昼休み時間、業務後の時間にも取引ができるようになります。
また楽天証券は、主要証券会社で唯一チャイエックスとジャパンネクストの二つのPTSと提携しています。
取引時間が長いだけでなく、東証を含めた3市場の比較でSOR注文が執行されるというメリットもあります。
楽天証券は日々進化し、サービスを拡充しており便利になり続ける死角のない総合ネット証券会社です。
まだ開設していない方は、早めに口座を開設しておきましょう!
以上、【楽天証券のPTS取引】取引時間延長(ジャパネクスト解放)で業界最長に!サラリーマンにも嬉しい夜間取引にも対応。…でした!