信用取引は自分の資金よりも大きな取引を行うことができたり、通常の株式取引では不可能な売りから入る『空売り』も行うことができます。
信用取引を用いることにより株式取引の幅を広げることができます。
本日は結局のところ信用取引を行うのであれば、どの証券会社がよいのかという点を主要ネット証券会社5社を比較しながら見ていきたいと思います。
《主要ネット証券》
- SBI証券
- 楽天証券
- 松井証券
- マネックス証券
- SMBC日興証券
取引できる『一般信用取引』の種類の比較
信用取引には証券取引所が取り決めた銘柄のみが取引できる『制度信用取引』と、証券会社と投資家の間で行われる『一般信用取引』があります。
制度信用取引については信用買も空売りも基本的にどの証券会社も対応していますが『一般信用取引』は返済期限に応じて、以下の三種類があります。
- 無期限
- 短期 (最大15営業日)
- 日計り(1日の中で約定を閉じるデイトレーダー向け信用取引)
『HYPER空売り』は一般信用取引の中でも通常空売りができないような人気銘柄が空売りできるサービスです。
各証券会社で取引できる『一般信用取引』で取引できる種類は以下のように分かれています。
返済期限 | 無期限 | 短期 | 日計り | |||
売買区分 | 新規買 | 新規売 | 新規売 | 新規買 | 新規売 | HYPER空売り |
SBI証券 | ○ | ○ | ○(15営業日) | ○ | ○ | ○ |
楽天証券 | ○ | ○ | ○(14営業日) | ○ | ○ | ○ |
松井証券 | ○ | ○ | × | ○ | ○ | ○ |
マネックス証券 | ○ | × | × | × | × | × |
SMBC日興証券 | ○ | × | × | × | × | × |
SBI証券と楽天証券と松井証券に強みがありますね。
取引できる銘柄数の比較
取引できる区分にメリットがあったSBI証券、楽天証券、松井証券について銘柄数をベースに比較していきたいと思います。
基本的に一般信用買については大体取扱が可能なのですが『空売り』については各証券会社銘柄が限定されています。
まずは『短期』と『無期限』の銘柄数についてまとめたものが以下となります。
短期 | 無期限 | |
SBI証券 | 565 | 121 |
楽天証券 | 16 | 806 |
松井証券 | 898 |
松井証券は短期はありますが結果的に無期限の銘柄数が非常に多くて空売りできる銘柄が多くなっています。
優待の『つなぎ売り』をされる際に『空売り』できる銘柄の多さは重要な基準なので、
楽天証券と松井証券がSBI証券に比べて若干の優位性がありますね。
またデイトレードをされる方にとっては日計りで空売りできる銘柄の多さも重要になってきます。
以下がSBI証券、楽天証券、松井証券の取引できる銘柄は以下のように楽天証券が圧倒的な強みを持っております。
日計り | HYPER空売 | |
SBI証券 | 88 | 1,158 |
楽天証券 | 3,133 | |
松井証券 | 902 | 103 |
デイトレードを積極的におこなっていきたいという方は楽天証券の日計り信用取引は大きなメリットになるでしょう。
『金利』と『貸株料』の水準を比較
これまでは取引できる区分と銘柄数という観点でみてきましたが、
信用取引を行う上では信用買を行う際には証券会社から資金を借りるので金利が発生します。
また空売りを行う場合には、まず株を証券会社から借りなければいけないので株を借りる貸株料という費用が発生します。
まずは金利から見ていきましょう。
一般的にどの証券会社も『制度信用取引』の方が金利・貸株料共に低い水準で設定されていますが、各証券会社毎にその水準はことなります。
制度信用取引金利 | 一般信用取引の金利 | |||
無期限信用取引 | 短期信用取引 | 日計り信用取引 | ||
SBI証券 | 2.80% | 3.09% | 短期信用取引買は存在せず | 1注文約定300万円未満:2.8% 1注文約定300万円未満:0% |
楽天証券 | 2.8% 優遇金利2.28% | 3.09% 優遇金利2.9% | 短期信用取引買は存在せず | 1注文約定100万円未満:1.9% 1注文約定100万円未満:0% |
松井証券 | 3.10% | 4.10% | 存在せず | 1注文約定300万円未満:2.0% 1注文約定300万円未満:0% |
マネックス証券 | 2.80% | 3.47% | ||
SMBC日興証券 | 1.35%-3.1% | 2.5%-4.1% |
制度信用の金利はほぼほぼ同水準といった感じですね。
一般信用取引は無期限信用取引については楽天証券とSBI証券が他よりも低い水準を提供していますね。
デイトレード専用の日計り信用取引では楽天証券とマネックス証券が金利を有利な水準で提供しています。
次に貸株料なのですが殆ど全て同水準なのですが、
若干の差で制度信用取引と日計り信用取引で楽天証券が低い水準で提供していることが読み取れますね。
制度信用貸株料 | 一般信用取引の貸株料 | |||
無期限信用取引 | 短期信用取引 | 日計り信用取引 | ||
SBI証券 | 1.15% | 2.00% | 3.90% | 1注文約定300万円未満:2.0% 1注文約定300万円未満:0%” |
楽天証券 | 1.10% | 2.00% | 3.90% | 1注文約定100万円未満:1.9% 1注文約定100万円未満:0% |
松井証券 | 1.15% | 2.00% | 存在せず | 1注文約定300万円未満:2.0% 1注文約定300万円未満:0% |
マネックス証券 | 1.15% | できない | ||
SMBC日興証券 | 1.15% | できない |
まとめ
ここまでの要素毎に各証券会社毎の点数を5点満点で比較すると以下のようになります。
一般信用 取引可能区分 | 取扱銘柄数 空売り | 取扱銘柄数 デイトレ用 空売り | 金利水準 | 貸株料水準 | |
SBI証券 | 5 | 3 | 3 | 4 | 4 |
楽天証券 | 4 | 5 | 5 | 5 | 5 |
松井証券 | 4 | 5 | 3 | 4 | 4 |
マネックス証券 | 1 | 3 | 4 | ||
SMBC日興証券 | 1 | 3 | 4 |
空売りを利用してデイトレを行うのであれば楽天証券、
つなぎ売りを行うのであれば『株主優待検索』が便利んばSBI証券と取扱銘柄数も多い楽天証券と松井証券の口座を併設で開設するのが効果的ですね。
以上、【信用取引・おすすめ証券会社】取引区分・空売り可能銘柄数・金利・貸株料の観点から徹底比較。…でした。
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