「IPO株」というものをご存知でしょうか?
IPO株は、株式投資の世界では名の知れ渡っている株式の種類です。
このIPO株を上手く購入して売却すれば、投資初心者でも大きな利益を得ることが可能になります。
このコンテンツでは、そんなIPO株について、買い方の基本から徹底解説していきます。
目次
Contents
IPO株(新規公開株)とは?
まずはじめに、IPO株について確認していきましょう。
「IPO株」とは、新規に上場した企業の公開株式を指します。
IPOは「Initial Public Offering」の略称で、直訳すると「最初の公開の売り物」となります。
企業にとっては、株式を新規に公開して売ることで、資金調達をより広範囲に行うことが可能になります。
投資家サイドからみれば、新規に上場された企業の株は今後大きく成長する可能性があります。
つまり、投資対象として魅力的なものです。
ただ、すべての企業が成長していくわけではないので、どの企業が成長する可能性が高いのか、見極める必要があります。
IPO株は購入希望者が全員購入できるものではありません。
IPOで売り出される株式数には限りがあるため、抽選によって購入者が絞られます。
公募倍率は、企業によって様々ですが、高い倍率だと15倍にもなることもあります。
有名大学の入試倍率が6倍~7倍ぐらいであることを考えると、15倍という数値は中々高い数値と言えますね。
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IPO株を購入するメリット
次にIPO株を購入するメリットを詳細に確認していきます。
IPO株は高確率で利益が出せる
IPOによって売り出された株は、一次的な株価として公募価格が設定されます。
公募価格は、企業の成長性や事業内容、財務状況など多角的な面から評価が行われて決定されます。
ただ、新規上場する企業の社長からすると、上場デビューは華々しく飾りたいのが本音です。
また、公募価格を高く設定してしまうと買い手がつかなくなってしまいます。
これらの理由から、公募価格は評価よりもやや低めに設定されることが大半です。
IPO上場数 | 初値>公募価格 | 勝率 | |
2019年 | 86社 | 76社 | 82% |
2018年 | 90社 | 80社 | 89% |
2017年 | 90社 | 82社 | 91% |
2016年 | 83社 | 67社 | 81% |
2015年 | 92社 | 82社 | 89% |
2014年 | 77社 | 59社 | 77% |
2013年 | 54社 | 52社 | 96% |
公募価格が低いと、「割安」な株になるため、上場後に買い手がつきやすくなります。
購入者が増えれば、それに伴って株価も上昇していきます。
IPOで株を購入できれば、高確率でその株が公募価格を上回る初値をつけるため、利益を出しやすいのです。
抽選は無料で行える
IPO株を購入するには、抽選を突破することが条件となります。
抽選を通るにはとにかく数をこなすしかありません。抽選に応募すること自体は、無料で行うことができます。
手数料などをとられることもないので、当たるまで応募し続けることも可能です。
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IPO株を購入するまでの流れ
次にIPO株を購入するまでの流れを確認していきましょう。
まずは口座を開設する
IPO株を購入するには、IPOを取り扱っている証券会社で口座を開く必要があります。
せっかくIPO株を購入したいと思っても、IPOを扱っていない証券会社で口座を開いてしまっては意味がありません。
事前にIPOを扱っているか確認した上で、口座開設を申し込むようにしましょう。
IPOのスケジュールを確認
口座を開設したら、次にIPOのスケジュールを確認します。
証券会社からIPOのスケジュールが発表されるのは、上場の1ヶ月前となります。
さらに、発表されてから半月後には実際に応募しなければなりません。
実質15日ほどで、どのIPOに応募するか決める必要があります。
IPOを行う企業の財務状況を確認
どのIPO株に応募するか決める際、必須のなのが「財務状況」の確認です。
IPO株は公開価格が低く設定されるため、上場後に株価が上場しやすいです。
ただ、すべてのIPO株が上昇するわけではありません。
中には、公開価格よりも値を下げてしまうケースもあります。
そんなIPO株を引かない為に、財務状況の確認が大切になるのです。
財務状況をチェックする際は、利益率や負債の大小を中心に確認することをおすすめします。
とくに、負債が異常に多い場合、上場した後に倒産してしまうリスクが高いので、よほど魅力的な商品、技術がない限り投資は避けた方が良いです。
利益率が高い場合でも、負債がそれを上回っていたら、財務状況は健全とは言えません。
負債が少なく、かつ安定して利益を出せている企業に投資をするようにしましょう。
実際に応募して入金する
どのIPO株に応募するか決めたら、実際に応募を行います。
IPOに応募することを「ブックビルディング」と呼びます。
ブックビルディングを行ったら、証券口座へ入金を行います。
どのタイミングで口座に入金するのかは、証券会社によって異なりますので、あらかじめ確認しておきましょう。
所定の金額が口座に入金されていないと、ブックビルディングがキャンセルされる場合もあるので要注意です。
申し込みのタイミングも含めて以下の記事でお伝えしていますので参考にしてみてください!
抽選が実施される
IPOへの応募株式数が募集株式数を上回ると抽選が実施されます。
ただ、ほぼすべてのIPOが募集株式数を上回るので、抽選はほぼ確実に行われるとみて差し支えありません。
抽選が行われてから発表されるまでの期間も、証券会社によって異なるので、スケジュールの確認必須です。
当選&購入申し込み
無事に抽選を突破できたら、IPO株の購入申し込みに入ります。
この段階で、購入をキャンセルすることも可能です。
ただし、当選後の購入キャンセルは証券会社によってはペナルティーが課されることもあります。
たとえば、一定期間内のIPOへの応募制限や他のIPOの申し込み取り消しなどです。
当選後にキャンセルをすることがないよう、事前に企業の財務状況をよく確認しておきましょう。
上場当日に成行注文を出す
IPO株を無事に購入できたら、上場日当日に「成行注文」を出します。
初値で売れるよう、指値注文ではなく、成行注文を行うようにしてください。
欲を出して、上場日以降も株価が上昇を見込んではいけません。
上場日に初値を付けた株は、買い注文により一時株価が上昇します。
しかしその後、利益確定の売りが大量に入るため、株価が下降する傾向にあります。
そうなると、IPO株を売るタイミングを失ってしまい、塩漬け状態となってしまいます。
せっかくIPOで購入したのに、塩漬けにしてしまっては通常の株式取引をなんら変わりません。
まれに、上場に大量の買い注文が入り、株価が高騰し続ける現象が生じます。
これを「特別気配」と呼びます。
特別気配になると、上場日に初値が付かないこともあります。
これはIPO株を売る人にとっては、嬉しい誤算となります。
そして、初値が付く段階まで買い注文が落ち着いたときに、売りが確定します。
ただ、特別気配はそう頻繁に起こることではないので、特別気配が出現したらラッキーと思うぐらいが丁度よいスタンスです。
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まとめ
IPO株は新規上場する企業の公開前の株です。
IPO株は、事前につけられた公募価格よりも上場後の初値が高くつくことが大半です。
したがって、高確率で利益をだすことが可能になります。
IPO株を購入するには、まずは抽選を突破する必要があります。
まずは、証券会社で口座を開設して、IPOに応募することから始めていきましょう。
IPO株投資でおすすめの証券会社はランキングを作成していますので参考にしてみてください。
◆ IPO向けネット証券会社の評価基準:
- IPO取扱数
- 主幹事担当数
- 抽選配分率
- 抽選の平等性
- ペナルティ有無
- その他加点要素
◆ 実際のランキング:
- 1位:SBI証券 IPO投資を行うならSBI証券が最有力
- 2位:SMBC日興証券 大手証券会社のネット証券で主幹事数が多いのが特徴
- 3位:野村証券 主幹事数が多い伝統的證券会社
- 4位:楽天証券 後期型を活かして同じIPOに二度申し込めるチャンス有り
- 5位:マネックス証券 取扱数と平等抽選に定評
以上、【IPO株投資とは】初心者でも一攫千金のチャンス!?「新規公開株」の概要と失敗しない買い方について基本から解説。…でした。