株式市場は24時間開いているわけではありません。
取引が可能な時間を把握しておくことは、スムーズな取引を行うために重要です。
特に、アメリカなどサマータイムが導入されている国では、日本時間での取引時間が季節によって変わります。
また、市場が開いていない時間でも時間外取引を行うという手段もあります。
株式取引をするのであれば、こういったことも把握しておきましょう。
今回は、株式市場の取引時間と時間外取引について紹介します。
株式取引をしている方、検討している方はぜひ最後まで読んでいただき参考にしてください。
目次
Contents
世界の株式市場の取引時間
まずは、主要な国の株式市場の取引時間を紹介します。
海外株の取引も最近では簡単にできるようになってきました。
全ての国の株式市場は共通して、土日祝日は株式市場も休日です。
ただし、祝日は国によって違います。
日本が祝日で株式市場が開いていなくても、アメリカ市場は開いているということは当然あります。
分かりやすくするために取引時間は全て、日本時間で記載しています。
特に海外株に興味のある方は、ここからの解説をぜひ参考にしてください。
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世界各国の株式市場と取引時間
証券取引所で取引ができる時間帯は世界各国で異なり、特に時差が大きな国ほど日本の取引時間との違いが大きいです。
(水色が開場時間)
東京証券取引所は9時からスタートします。
ニューヨーク証券取引所が閉まるのが冬時間の場合は6時です。
3時間経てば東京証券取引所が開くことになります。
世界各国の株式市場を自由に取引するのは時間的な問題があり難しいでしょう。
取引時間をしっかりと事前に把握しておき、スムーズに取引することは重要になります。
欧米の国では夏時間、冬時間が適用されている場合が多いので注意が必要です。
例えばアメリカの場合、夏時間は3月の第2日曜日から11月の第1日曜日まで。
それ以外の期間が冬時間となります。
夏時間、冬時間の適用期間は国によって異なります。
しっかりと確認した上で取引を行いましょう。
日本
日本の主要な株式市場は、「東京証券取引所」が管轄している東証一部、マザーズなどです。
その取引時間は平日の午前9時~午後3時の間となっています。
11時半~12時半の1時間は昼休憩です。
世界的には、昼休憩のある取引所は多くありません。
アメリカ(米国)
アメリカの主要株式市場は2つ、「ニューヨーク証券取引所」「NASDAQ」です。
取引時間は両取引所とも同じであり、日本時間で夏は22時半~5時、冬は23時半~6時となっています。
夏時間は冬時間に比べて1時間早まります。
イギリス(英国)
イギリスの主要な株式市場はロンドン証券取引所です。
取引時間は、夏は日本時間で16時~0時30分、冬は17時~1時半となっています。
アメリカと同様に、夏時間と冬時間で取引時間が異なります。
また、休憩はありません。
ドイツ
ドイツの主要株式市場はフランクフルト証券取引所です。
取引時間は、夏は日本時間で16時~0時30分、冬は17時~1時半となっています。
イギリスと同じ時間帯です。
フランス
フランスの主要株式市場はユーロネクストです。
取引時間は、日本時間で夏は16時~0時30分、冬は17時~1時半となっています。
イギリス、ドイツと同じ時間帯です。
中国
中国の主要株式市場は上海証券取引所です。
取引時間は、日本時間で10時半~12時半、14時~16時となっています。
昼休憩があるのは東京証券取引所と同じですが、休憩が1時間半と東京証券取引所より長いです。
インド
インドの主要株式市場はボンベイ証券取引所です。
取引時間は日本時間で12時45分~19時となっており、休憩はありません。
韓国
韓国の主要株式市場は韓国証券取引所です。
取引時間は9時~15時と開始と終了時間は東京証券取引所と同じですが、韓国証券取引所には休憩はありません。
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時間外取引とは(立会外取引・PTS取引)
株式取引は通常、前述しました取引時間帯にしか取引はできません。
ただし、時間外取引というものも存在します。
時間外取引とは、株式市場の取引時間外に行う取引のことです。
国内株式の代表的な時間外取引は「立会外取引」「PTS取引」の2つがあります。
順番に紹介します。
立会外取引
「立会外取引」は主に機関投資家などの大口投資家が利用します。
機関投資家などは、一度に大量の株式を注文します。
個人投資家と同じ市場で取引を行うと、注文株式数が多すぎて株価を大きく変動させてしまう可能性があります。
例えば、売り注文が10万株程度の株式に、急に100万株の買い注文が入れば、株価は急騰してしまいます。
こういった事態が起きると株価が適正な価格でなくなる恐れがあります。
機関投資家などが株を売買する際には、市場価格を大きく変動させないように、立会外取引と呼ばれる時間外取引を行います。
立会外取引は午前8時20分~午前9時と午前11時~午後0時30分、午後3時~午後4時30分の間に行うことが可能です。
ただし、個人投資家が利用することは基本的にはありません。
個人投資家が利用する時間外取引は次に紹介するPTS取引となります。
PTS取引
PTSとは日本語では私設取引システムと呼ばれる証券取引所を通さない取引システムです。
いわば、私設の株式取引市場ですので、取引時間帯は東京証券取引所の取引時間帯に縛られることはありません。
つまり夜間に取引することも可能ということです。
個人投資家の多くは本業を別に持っており、昼間は働いています。
東京証券取引所の取引時間は9時~15時(11時半~12時半は昼休憩)です。
サラリーマンが株式取引をリアルタイムで行うことは難しいです。
ですが、PTS取引では仕事が終わった後の午後10時や11時に取引をすることができます。
サラリーマンがリアルタイムで取引を行うことができるのです。
また、企業が決算発表や重大な発表をする際は、東京証券取引所が閉まる午後3時以降に行うことが多いです。
それらの情報を知ったとしても、通常の取引では翌日9時まで取引はできません。
しかし、PTS取引では発表があったその日のうちに取引を行うことができます。
上手くいけば、良い情報が出た後すぐにPTS取引で購入し、翌日市場で高値で売却するということも可能です。
注意点としては、私設の取引所となりますので、東京証券取引所に比べて流動性が極端に低くなります。
流動性が低いとは、要は市場参加者が少ないということです。
東京証券取引所での価格を参考に注文してもかけ離れた価格で約定してしまうかも知れません。
PTS取引で成行注文をする際は、特に注意が必要です。
PTSには、決算発表後に取引ができる、有利な株価で取引できる可能性がある、手数料が安い場合があるなど、メリットは確かにあります。
しかし、初心者には難易度が高いため、最初は時間外取引から始めることをおすすめします。
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アメリカ市場の時間外取引「プレマーケット」と「アフターマーケット」
アメリカ市場でも時間外取引はできます。
ニューヨーク証券取引所の取引時間は、夏時間の場合、22時半~翌日5時までですが、この前後に時間外取引を行うことが可能です。
取引時間前の時間外取引をプレマーケットと言い、その取引時間は21時~22時半となっています。
取引時間後の時間外取引はアフターマーケットと呼ばれ、取引時間は5時~9時までです。
日本のPTS取引と同様に、本来の取引時間に比べて流動性が低いので注意しましょう。
また、時間外取引で実際に取引を行わなくても、時間外取引での株価を参考にすることはできます。
翌日の市場での取引に備えて、時間外取引の株価を参考にするのも時間外取引の有効な利用方法です。
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超初心者でもできる!株取引の始め方
初心者でも株取引をすることは、十分可能です。
ここでは、超初心者向けの株取引の始め方についてご説明します。
証券会社に口座を開設し入金する
株取引を始めるために、まずは証券会社に株取引用の口座を開設し、株取引のための資金を入金します。
株取引ができる証券会社には、主に以下のような証券会社があります。
- SBI証券
- 楽天証券
- 松井証券
- DMM株
ポイント還元サービスや手数料、扱う商品などによって、あなたに適した証券会社を選んでください。
銘柄を選んで購入する
購入したい銘柄を選んで、株を購入します。
最初は売買による利益を無理に出そうとせず、配当金や株主優待で利益を出すことだけを考えてもよいでしょう。
株を売買する
株の購入や市場の調査などに慣れてきたら、最初は少額から株取引をしてみましょう。
株取引初心者向けの注意点
初心者が株式投資を行う際の注意点についてご説明します。
手持ち資金内で余裕を持った運用を
最初は無理をせず、手持ち資金の範囲内で余裕を持った運用をしましょう。
株の売買で大きな利益を出すのは至難の業です。
まずは、配当金や株主優待でプラスが出れば良しとするのが、よいのではないでしょうか。
株取引可能時間以外でも取引は可能!いつ注文するのがよい?
株取引は、取引可能時間外でもできます。
ネット証券なら、土日や祝日、24時間いつでも注文が可能です。
また、ニューヨーク市場など、海外の市場は海外の時間で動いていますし、取引所によっても取引時間が違います。
では、いつ注文するのがよいのでしょうか?
同じ値段で株を注文する場合、注文した時間が早い方が優先されます。
そのため、出勤前の早い時間に注文することをおすすめします。
株取引ができるのは東証だけではない
株取引ができる証券取引所は、東証以外にもたくさんあります。
地方にも優良銘柄が上場している取引所があります。
ただ、ベンチャー企業などが集まる新興市場の株の価格は変動が激しく安定性に欠けますから、初心者にはあまりおすすめしません。
初心者は、東京証券取引所、いわゆる東証や、ニューヨーク証券取引所、NASDAQなどの主要な取引所での取引をおすすめします。
年末年始の株取引可能な時間帯は?
年末年始の営業は、基本的にカレンダー通りで、年末は12月30日まで、年始は1月4日から取引が行われます。
なお、テレビで見たことがある方もいると思いますが、年末は「大納会」、年始は「大発会」と呼ばれ、
着物を着た女性や著名人が呼ばれるなどのお祭り的なイベントが行われます。
まとめ
今回は、世界の株式市場の取引時間と時間外取引について紹介しました。
最後に総括です。
■ 総括:
- 国毎に株式取引時間帯は異なる
- 欧米では夏時間と冬時間で取引時間が変わることが一般的
- 東京証券取引所は昼休憩があるが、世界的には途中に休憩があるのは少数派
- 時間外取引は、取引時間外に発表された情報をもとにリアルタイムで取引することが可能
- 時間外取引は流動性が低く、株価が大きく変動しやすいので注意が必要
多くの証券会社で海外株の取引が可能となっていますが、海外株を取引するには世界の株式市場について知る必要があります。
ぜひこのコンテンツを参考に、世界の株式市場や時間外取引について知っていただき、自分のトレードの幅を広げてください。
以上、株取引が可能な時間と休み時間はいつ?時間外取引(立会外取引・PTS)も可能?世界各国の株式市場が動いている時間を紹介。…でした。